カーライル・グループ 民間軍事諜報企業ブーズ・アレン・ハミルトン買収へ

カーライル・グループは未上場企業投資を専門に行う世界でも最大級の投資ファンドです。 一方、最もなぞに満ちたファンドでもあり、数々の政治家との深い関係から「元大統領のクラブ」と呼ばれていました。近年同社の取引に厳しい目が向けられてから、軍事契約数や問題の多い政治家との関係を減らす傾向にありました。しかしそのコースは変更されたと見え、今年5月には諜報コンサルティング企業であるブーズ・アレン・ハミルトン(以下ブーズ・アレン社)がその政府関連部門をカーライル・グループに売却すると発表しました(その買収は事実上7月に完了しました)。ブーズ・アレン社は民間の軍事諜報企業の大手であり、現在米国で進行中の「政府の諜報活動の民営化」の一端を担う企業で、米国の諜報活動において戦略的に重要な役割を負っています。(30分)

核拡散防止条約から40年 潮目の変化か

2008年7月は核拡散防止条約(NPT)の誕生から40周年でした。この条約は核兵器の廃絶をめざし、核保有国は自らの核兵器を最終的に廃棄し、その代わりに核を持たない国も核兵器開発の能力を身につけないということを合意した画期的なものでした。40年を経た現在、189カ国が同条約に署名しています。しかし、世界には現在9つの核保有国が存在しています。そのうち米国とロシアはいまも群を抜いて大量の核兵器を保有しています(世界全体の9割)し、イスラエル、インド、パキスタン、北朝鮮の4国はNPTに加盟していません。この成果をどう評価するべきか?(7分)

スティーブ・コルの新著『ビンラディン 或るアラブの一族と米国の世紀』

イエメン出身の移民で極貧から身を起し、サウジアラビア有数の富豪となった父モハメッドの、17番目の息子として生れたオサマ・ビンラディンは、生家と母の再婚先の二つの過程を往復して育ち、中学時代にはイスラム主義革命組織であるムスリム同胞団に加入。その後1979年にソ連がアフガニスタンに侵攻すると難民支援と対ソ抵抗運動に志願し、聖戦指導者として頭角を表しますが、第1次湾岸戦争で米軍がサウジアラビアに進駐すると、聖地の守護者であるべき王家の腐敗を批判して国外追放同然となり、スーダンを経てアフガニスタンに舞い戻ります。ケニアとタンザニアの米国大使館爆破や米駆逐艦コール襲撃にも関わったとされますが、2001年の9.11事件で一躍世界中の注目を浴びました。(59分)

打倒!石油専制─世界最強産業との闘い

一時の狂乱状態は脱したとはいえ、石油価格は高止りしたままです。米国では中東の石油に対する依存体質への危機感もあって、海底油田の新規開発を禁じた法律も、議会で真剣な検討がないまま失効しました。大統領に就任したオバマ氏は「グリーン・ニューディール」を掲げる一方で、海底油田の新規開発にも前向きです。アントニア・ユハスは、石油業界は巨額な資金を元に世界の政治経済を支配し、環境破壊と戦争を引き起していると批判し、石油という戦略資源を民主的な管理の下に置く必要性を論じています。(12分)

ガザ救援物資コンボイを率いた英国議員カナダで入国拒否

カナダ政府は2009年3月20日、辛らつな発言で有名な英国のジョージ・ガロウェイ(ギャロウェイ)下院議員が遊説のため入国するのを拒否しました。理由は国家安全保障にかかわるテロ支援の疑いです。2006年1月のパレスチナ立法評議会選挙で圧勝し、現在はガザ地区のみを支配するハマス政府に援助を行ったことをさします。 2008年末から22日間にわって続いたイスラエルによるガザ攻撃を受けて、ガロウェイ議員はガザに救援物資を届ける「ヴィヴァ・パレスチナ」キャンペーンを企画し、1カ月で100万ポンド相当の支援と数百人のボランティアを集め、消防車や救急車を含む120台の車両に生活物資を満載し、陸路ガザをめざすコンボイを実現させました。(10分)

あなたもISPになれる デジタル格差を埋める非営利プロバイダ創始の手引き

連邦通信委員会(FCC)は4月8日、米国の全家庭に高速インターネット回線を普及させる計画に着手しました。72億ドルの景気対策予算がブロードバンド推進にあてられ、特に地域社会を基盤とする団体が助成対象となります。これは住民型ワイアレス・プロバイダの創設に絶好の機会だと、ノースカロライナの非営利プロバイダMAINのウォリー・ボウエン氏は言います。大手通信事業者に支払われるサービス料金は中央に吸い上げられ、ウォール街の投資家を潤すだけですが、このデジタル支出の一部を押さえて地域社会に還元し、住民メディアを支援しようというのが、地元奉仕型の非営利プロバイダの発想です。プロバイダ収入を、非営利番組の取材や制作の費用に充てることも可能です。(10分)

ナオミ・クライン&アビ・ルイス 労働者自主管理という解決法

『ショック・ドクトリン』の著者ナオミ・クラインと、彼女の夫で英語版アルジャジーラの報道番組司会者アヴィ・ルイスに、、アルゼチンでの生産設備占拠運動のひろがりを追う記録映画『奪取』(The Take)を制作した二人が、世界的に拡大中の労働者自主管理運動について報告します。(22分)

天然ガス掘削による地下水の汚染

水圧破砕法あるいは「フラッキング」(フラクチャリング)と呼ばれる石油・天然ガス採掘技術は、油層に高圧の液体を注入して岩石層に割れ目(フラクチャ)を作り、そこに砂などを充填して割れ目がふさがらないようにして、ガスの通り道を作ってやる採掘法です。液体を固める過程でいろいろな化学薬品が使われます。ハリバートン社などの採掘会社は、「フラッキング」によるガス採掘は安全だといいますが、それに反対する人々は、この技法は危険な物質で地下水を汚染すると主張しています。天然ガス採掘と地下水汚染とのつながりを示唆する新たな証拠が出現しました。(15分)

「占領を祝うな!」トロント映画祭のテルアビブ特集に文化人らが抗議

毎年9月のトロント国際映画祭(TIFF)は北米最大の重要な国際映画祭ですが、今年はイスラエルがらみで大荒れでした。今年から始まった「注目都市」の企画で、第1回にイスラエルの中心都市テルアビブが取り上げられたからです。多数のアーティストや作家たちが、これに反対を表明しました。ジェーン・フォンダ、デービッド・バーン、ダニー・グローバー、ハリー・ベラフォンテ、ジュディス・バトラー、スラヴォイ・ジジェク、ケン・ローチら1500人以上が抗議文に署名しています。 このタイミングでテルアビブにスポットをあてるTIFFの決定は、パレスチナ占領を継続するイスラエルの文化戦略への加担だと、彼らは批判します。ガザ地区への攻撃で国際的な評判が堕ちたイスラエルは、イメージ回復を図ってイスラエルの芸術家や俳優や作家を積極的に国外に送り出し、占領や戦争犯罪から目をそらそうとしているからです。抗議文の作成にかかわったナオミ・クラインは「イスラエルのブランドリニューアル」と呼びます。(20分)

先進国は援助ではなく「気候債務」を返済せよ

COP15(国連気候変動枠組条約第15回締約国会議)で、先進国に正当な気候問題補償を求める国々の急先鋒の1つがボリビアです。ボリビアの気候問題交渉代表アンへリカ・ナバロに話を聞きます。「世界人口の20%が世界の全排出量の2/3以上を排出している。それが気温上昇の原因の90%以上を占めている」とナバロは言います。「我々は援助を乞うているのではない。先進国が自らの義務を果たし、これまでの負債を返済するよう求めているのです」(16分)

エコノミックヒットマンが明かす世界金融市場崩壊の理由とやり直しの道

サブプライムローン市場の暴落、金融破綻、失業率の激増──こうしたことはみな、ジョン・パーキンスにとっては、なじみ深い光景です。ただし、かつては第三世界に特有の現象でした。パーキンスは、まさにその事態を引き起こすための工作を密かに仕掛けるエコノミックヒットマンでした。彼の新著は、金融市場を崩壊にもたらした原因を説明し、世界経済たて直しの処方箋を提案します。(14分)

ナオミ・クライン 地球の運命は「気候正義」を求める大衆運動にかかっている

コペンハーゲン開催の国連気候変動枠組条約第15回締結国会議(COP15)で、デモクラシー・ナウ!取材班は会場のベラセンターに陣取り、2週間にわたる現地からの生放送をしました。欧米先進国と中国などの新興国の利害の対立や駆引きに注目が集まり、主流メディアではあまり報じられなかった途上国や貧国の気候変動による犠牲者たちの要求や、彼らと連帯する活動家たちの行動を伝えるためです。会議が終盤を迎え各国首脳が続々と到着する中で、気候変動の被害者の声は露骨に締め出されていきました。COP15に対抗してコペンハーゲン市内で連日開催された市民気候サミット「クリマフォーラム」には『ショックドクトリン』の著者ナオミ・クラインがパネリストとして参加し、気候債務の返済を先進国に迫るには、大衆的な行動に訴えるしかないと檄を飛ばしました。(11分)

米支援のエルサルバドル軍によるイエズス会司祭6人の殺害から20年

米ジョージア州フォートベニング基地では、毎年恒例となった抗議集会に数千人の人々が集まり、かつての陸軍米州学校(SOA:スクール・オブ・ジ・アメリカス)の廃止を求めています。中南米の軍人に反政府運動の撲滅の手法を教えた「暗殺学校」です。修了生たちは帰国して、米国の支援する独裁政権を支えて中南米各地で最悪の人権侵害を引き起こしました。 米国が支援するエルサルバドル軍にイエズス会の司祭6人の司祭が殺されて20年になります。司祭たちは「解放の神学」を掲げ、貧者の側に立って政府の人権侵害を批判したため、1989年11月16日、中央アメリカ大学の敷地内で射殺されました。作戦を遂行したのは暗殺学校の修了生たちです。(19分)

ブラックウォーターのパキスタン秘密戦争 民間会社の暗殺・拉致計画への参与

民間軍事請負会社Xe(旧称ブラックウォーター)が、タリバンやアルカイダと疑われる人物の暗殺や拉致など、パキスタン領内で米軍やCIAの秘密作戦の一端を担っていると、ジェレミー・スケイヒル記者がスクープしました。パキスタン国内で多数の死者を出している米軍無人機による爆撃にも、ブラックウォーターが関与している模様です。この計画は独立性が極めて高く、オバマ政権のトップや軍当局者さえも存在に気付いていない可能性があるといいます。ネイション誌に記事が発表された後、初のテレビ・インタビューをご覧下さい。(19分)

マイケル・ムーア 医療保険制度改革法案は「資本主義にとっての勝利」

オバマ大統領が内政上の最優先課題とする医療保険制度改革は、3月21日ついに下院で改革法案が可決されました。民主党は60年代の公民権運動以来の最大の社会改革と自賛しますが、他の先進国並みの公的医療保険制度を望んでいた米国民には、ひどい期待はずれでした。国民皆保険に近づいたとはいえ、政府が運営する公的保険はオプションとしてさえ導入されず、民間企業の提供する医療保険への加入を義務づけられるのです。映画『シッコ』で医療保険制度の欠陥を強烈に批判し、大統領選挙でオバマ候補を積極的に支持したマイケル・ムーア監督は、この結果をどう見るのでしょう?(30分)

ウィキリークスの背景には、ハッカー文化が

ウィキリークス創立者ジュリアン・アサンジはコンピュータ・ハッカーの出身です。7月に開かれた世界ハッカー会議(HOPE)でも講演する予定でしたが、当局の弾圧により出席を見合わせました。この会議では、ウィキリークスに機密情報を渡した疑いで逮捕された米軍兵士ブラッドリー・マニングを当局に通報したエイドリアン・ラモが、他のハッカーたちから「裏切り者」としてつるし上げを食らいました。HOPE会議を主催した通称"エマニュエル・ゴールドスタイン"から、ハッカー社会とウィキリークスの関わりについて興味深い話を聞きます。(17分)

声なき人々の声、異なる見方を伝え、対話の架け橋をめざす独立報道機関アルジャジーラ

米国の主導でアフガニスタンに駐留するNATO(北大西洋条約機構)軍がカンダハルからタリバン勢力を一掃するための大攻勢を準備する中、中東カタールの衛星テレビ放送局アルジャジーラ放送局のワダーフ・ハンファル社長に話を聞きました。話題は、イラクやアフガニスタンの戦争情勢に始まり、米国の中東政策とアルジャジーラへの攻撃、多様な人々の声を映し出す独立メディアとしてのアルジャジーラの意義などに及びます。

ローレンス・サマーズ大統領経済顧問が “やっと” 辞任

「どうにもわからんのですよ」とロバート・シーアは首をひねる。ローレンス・サマーズが国家経済会議委員長辞任を表明した直後に放送されたこのセグメントで、シーアはそのニュースに「辞めてくれてありがとう」と言わんばかりの歓迎を示しつつ、だがそもそも「オバマ大統領はなぜ、サマーズ氏を登用したのか?」と首をかしげる。大統領予備選で「普通の人たちを無視し」「極端な規制緩和」を行い経済破綻の「元凶」となったとクリントン政権を批判したオバマが、大統領就任後、なぜ、クリントンの政策の考案者たちに経済運営を任せたのか?

ジュリアン・アサンジが語る『ウィキリークス』

デモクラシー・ナウ!にとって、2010年は、ウィキリークスの年でした。デモクラシー・ナウ!では、米軍のヘリコプターの狙撃兵がイラクの民間人をまるでビデオゲームを楽しむかのように銃撃し、計12人を殺害したときに録画された2007年の生々しいビデオをウィキリークスが公開し世界を震撼させた2010年4月、当時ワシントンDCにいたウィキリークスの共同創設者で編集長のジュリアン・アサンジを中継で番組に登場させたのを皮切りに、6月の9万点以上に及ぶアフガニスタン戦争の米軍機密文書公開、10月の39万点余のイラク戦争に関する機密文書公開に際しても、主要メディアに先駆けて、ジュリアンをマークし本人や関係協力者の声を大きく取り上げ続けました。

ダニエル・エルズバーグ:内部告発者のテロリスト扱いに抗議

デモクラシー・ナウ!の2010年6月のインタビュー(「米軍内部告発者の逮捕、ウィキリークスは地下に潜る」)で、ダニエル・エルズバーグが、ジュリアン・アサンジは「逮捕以上の危険」「誘拐、特例拘置引き渡し、拷問、暗殺の危険にさらされている」と語った時には、まさか暗殺までは(?)とも思われたのですが、2010年秋以降のスエーデン司法当局を前面に立ててのアサンジ追撃には米国の陰も見え隠れし、1971 年、ベトナム戦争に関する国防総省の機密文書をリークした米国一有名な内部告発者ダニエル・エルズバーグの体験から出た警告の重みがずっしり感じられるようになってきました。
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