ブログによる革命 各国のオンライン・ジャーナリスト弾圧

2008/12/5(Fri)
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5分

短いニュースですが、世界各地のジャーナリスト弾圧の実態を調査した「ジャーナリスト保護委員会」(Committee to Protect Journalists)によれば、様々なメディアの中でもインターネットを使って報道しているジャーナリストの投獄件数が、現在もっとも多いのだそうです。2008年に初めて新聞を抜き、トップに躍り出ました。

『ブログによる革命』の著者アントニー・ローエンステインの話を聞きます。彼は、2007年にイランやエジプト、シリア、サウジ、キューバ、中国などを旅して、言論の弾圧が厳しい国々に暮らし、ブログで情報発信する人々の現状を取材してきました。これらの国々では、政府によるメディア統制が厳しいので、ブログがさまざまな意見を伝える場となっています。弾圧を受けるということは、それだけ旺盛なネット社会が存在していることでもあります。

懸念されるのは、オンライン・ジャーナリストが検挙されるとき、ネット検閲の技術やユーザーの個人情報を提供するのは、グーグルやヤフーなど欧米の多国籍企業だということです。人権侵害を非難されている他国政府にやすやすと情報を渡す企業が、自国では個人情報を権力から守ると信じられるのでしょうか?(中野)

アンソニー・ローエンステイン(Antony Loewenstein) シドニー在住のジャーナリスト、作家、ブロガー。My Israel Question(『私のイスラエル問題』) などの著書があり、最近The Blogging Revolution(『ブロガー革命』)を出版した

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字幕翻訳:田中恵子/校正:中野真紀子