再教育キャンプ、潜入と監視:中国政府によるウイグル人ムスリムの迫害

2018/12/6(Thu)

中国政府によるウイグル弾圧の実態を告発したルシャン・アッバースへの単独インタビューです。それによれば、中国西端の新疆ウイグル自治区では、住民の半分近くを占めるウイグル人や他のイスラム教徒への迫害が激化しており、失踪者が相次ぎ、推定200万人ともいわれる人々が強制収容されています。中国政府は2018年になって施設の存在を認めましたが、これは収容所ではなく「過激主義者」を再教育するための職業訓練センターだとしています。しかし、過密状態で劣悪な環境におかれ拷問も行われているという証言もあるようです。また、収容者の子供たちも強制的に孤児院に入れ、非ウイグル化教育を施しているようです。(29分)

「味方がないのに真実を訴えるのは、学者として途方もない勇気がいる」 ホロコースト産業を批判するフィンケルスタイン教授に圧力

2007/5/9(Wed)

 政治学者ノーマン・フィンケルスタインは、イスラエルの政策に対する強烈な批判で米国では異彩をはなっています。2000年に出版した『ホロコースト産業』では、米国のユダヤ系支配層やイスラエルが、ホロコーストという民族の迫害の記憶を利用して、自分たちの利益を増進し、ユダヤ文化の伝統を損なってきたと論じ、痛快な批判を繰り広げました。第二次世界大戦中にスイスの銀行がユダヤ人の資産を着服したとして、ユダヤ系の団体が一斉に騒ぎ立て補償を求めた事件について、あれは何の根拠もないゆすりだったと暴き、アメリカの外では大ベストセラーになりました。デモクラシー・ナウ!にもしばしば登場し、イスラエル支持の論客と鋭い論争を見せていました。 (19分)

反戦イラク帰還兵のにがい退役軍人記念日

2008/11/11(Tue)

2008年10月15日最後の大統領候補者討論会がニューヨーク州ヘムステッドのホフストラ大学で行われました。会場の外では「反戦イラク帰還兵の会」(IVAW)によるデモが行なわれていました。これまで2回の候補者討論会で、イラクやアフガニスタンからの米軍撤退の話題が討論のテーマからはずされてきたことに焦りを感じ、今度こそは候補者たちに問いただしたいとの思いに駆られての行動でした。しかしデモ隊は騎馬警官に蹴散らされ、15名が逮捕されました。治安紊乱罪で起訴された15人は、退役軍人記念日の前日にあたる11月10日全員が無罪を主張し、法廷で闘う姿勢を明確にしました。(22分)

チョムスキー「ダーショウィッツはフィンケルスタインへの“聖戦”を始めた」

2007/4/17(Tue)

 米国を代表する反体制派知識人チョムスキーとハワード・ジンへのインタビュー第2弾。テーマは大学における言論統制です。 ノーム・チョムスキーは、政治学者ノーマン・フィンケルスタインの終身在職権(テニュア)をめぐるデポール大学の騒動の背後には、ハーバード大学法学部教授アラン・ダーショウィッツの働きかけがあったと指摘します。 フィンケルスタインを目の敵にするダーショウィッツは、ドポール大学の教員に手紙を書き、フィンケルスタインのテニュア獲得に反対するよう中傷キャンペーンを張ったそうです。他大学の人事に口を出すという常軌を逸した彼の行動の背後には、フィンケルスタインが新著『イスラエル擁護論批判』で、ダーショウィッツの著作は歴史の捏造であるとして、徹底的に反証したことへの恨みがあったようです。 (21分)

一国家それとも二国家? パレスチナ=イスラエルの未来に向けた新しい展望 前編

2006/11/28(Tue)

 2006年の秋、カーターはイスラエルの占領政策を「アパルトヘイト」という言葉を用いて批判する本を発表し、大きな論争を巻き起こしました。CNNテレ ビの「ラリー・キング・ライブ」にも出演して、占領の現状を率直に批判するとともに、この問題がいっさい報じられず、議論もされないことが、アメリカの大 きな問題だと指摘しました。(前半:12分)

初のアフリカ系副大統領が登場したコロンビアでアフリカ系の抵抗の歴史と感性を描く音楽映画企画がスタート

2022/7/26(Tue)

コロンビアでは、2022年6月の選挙で元左派ゲリラのグスタボ・ペドロが当選し、何世紀も続いてきた右派の保守的政治に終止符がうたれました。副大統領になるのはアフリカ系コロンビア人の著名な環境活動家フランシア・マルケスです。彼女は南西部ラトーマ地区で多国籍企業による違法な金採掘から先祖代々の土地を守るために立ち上がり、女性たちを率いて命がけで闘い、2018年にゴールドマン環境賞を受賞しています。これまで左派の政治家や環境活動家が次々と抹殺されてきた国では、画期的な事件です。彼らに投票したのは、アフリカ系や先住民系、地方の貧農などコロンビア社会の底辺で見捨てられてきた人々です。コロンビアの伝統音楽と自然の結びつき、底辺の人々の抵抗の歴史を、新作の音楽映像プロジェクトを通じて考察します。(20分)

『汚い戦争』―世界に広がるオバマの戦争

2013/1/22(Tue)

10周年を迎えたサンダンス映画祭ドキュメンタリー部門で初上映された映画『汚い戦争:世界は戦場だ』を制作した調査報道記者のジェレミー・スケイヒル氏と映画監督のリック・ローリー氏が、アフガニスタン、イエメン、ソマリアで拡大を続ける米国の秘密戦争について語りました。2期目を迎えたオバマ大統領は長期にわたる戦争を終結させると宣言したものの、国家機密特権や無人機爆撃を強化し、ブッシュ政権以上に戦争を拡大させた戦争政権だと語ります。

TORプロジェクトのジェイコブ・アッペルボーム 歯止めのない捜査手法に懸念 

2012/4/20(Fri)

ジェイコブ・アッペルボームはTORプロジェクトの中心メンバー。すべての人が制約を受けずにインターネットを閲覧できる権利、自由に発言できる権利を保証するための匿名化ツール「TOR」の開発と推進にかかわってきたハクティビストです。彼は2010年のHope(Hackers on the Planet Earth)大会でウィキリークスのジュリアン・アサンジに代わって基調講演を行って以来、米捜査当局にマークされて度重なる取り調べを受けたり通信情報を監視されたりしています。「炭坑のカナリア」の役を買って出たというアッペルバームのgmailアカウントに関しては、全メールのメタ情報を引き渡すようFBIがグーグルに対してNational Security Letter (国家安全保障書簡)を出したらしいと言われています。(10分)

木っ端みじん デジタル化で吹っ飛ぶ あなたの暮らし、自由と幸福

2009/2/12(Thu)

わたしたちの日常生活の一部となっている電子メールやデジカメ、音楽ダウンロード、携帯電話、カードショッピング。これらの行為はすべてデジタル情報を生みます。私たちが残す「デジタルの足跡」は記録され、コピーされ、転送され、検索され、売り飛ばされ、永久に保存されます。無限に拡大する高度な情報のネットワークが行き着く先は、新たな形の協力と革新の可能性に満ちたユートピアか、ジョージ・オーウェルが『1984年』に描いた個人情報や表現の自由が奪われ民主主義が死滅するディストピアなのか?<br><br> ハーバード大学のハリー・ルイス教授が懸念するのは、私たちが、速さや便利さ、わずかな割引と引き換えに、やすやすと個人情報の引渡しに応じる現実です。レジでショッピング・カードを提示して数十セント値引きしてもらうのと引き換えに、それと知らずに引き渡している個人情報には医薬品や酒類をはじめ何を購入したかの履歴が蓄積されます。(22分)

ロッキーマウンテン・ニューズ紙が廃刊に

2009/2/27(Fri)

新聞業界は大手新聞の休刊や売却が相次ぐ米国の新聞業界で、2月末には米デンバーに本社を構える老舗ロッキーマウンテン・ニューズ紙が2月27日付けの発行をもって廃刊となりました。親会社であるE.W.スクリップス社が、売却先が見つからなかったため、創刊150周年を2カ月先に控える同紙の廃刊を決定したのです。(4分)

『RBG 最強の85歳』ルース・ベーダー・ギンズバーグ最高裁判事の生涯を追う注目の記録映画

2018/12/27(Thu)

ルース・ベーダ―・ギンズバーグ最高裁判事はリベラル派のシンボルです。ラッパーの故ノートリアスB.I.G.(悪名高いビッグ)にちなんで、「ノートリアスR.B.G.」と呼ばれています。彼女が2018年末に入院したとき、過激な激励のツイートがあふれました。「RBGに私の肋骨をあげる。腎臓も肺もあげる。必要なら何でも。夫だって木曜なら貸すわ」。「私の肺をRBGにあげる。両方でもいいわ」。支持者がこんなに必死なのは、RGBが長生きすることが最高裁のバランス維持のため絶対に必要だと多くのリベラルが感じているからです。トランプ政権は就任当初から裁判所の右傾化をねらって、すごい勢いで保守派の裁判官を任命し続けています。総本山の最高裁の定数9人の判事のうち、すでに2人が保守派に置き換えられています。RBGの後任に保守派の判事が任命されれば、最高裁のバランスは決定的に変わってしまいます。(24分)

殺される環境保護活動家たち 資源開発の裏側で起きていること

2014/4/16(Wed)

石油、天然ガス、鉱物、木材などの天然資源の開発を人間が追い求めるとき、その背後には多くの場合、そこで以前生活していた人が土地を追われるという構図があります。土地を求めるのは外資の大企業、そこに住む人々はほとんど情報を与えられないまま、小額の補償金をもらうか、ひどい場合は何の手当てもないまま強制移動させられる、というのがよく見られるパターンです。もちろん中にはそのような状況に抗議の声を上げ、必死の闘いを挑む人々もいました。しかし残念なことに、環境監視団体「グローバル・ウィットネス」が最近出した報告書によると、土地の権利を訴える環境保護活動家の殺害は、過去十年で急増しているとのことです。2012年の時点で、このような殺害数はわかっているだけでも2002年の3倍近い数でした。(9分)

下院司法委員会 異例の大統領弾劾についての公聴会を開く

2008/7/28(Mon)

クシニッチ議員の提出した弾劾決議法案を受けて、下院司法委員会は7月末に前例のない公聴会を開きました。ブッシュ政権が憲法によって与えられた行政府の権限を逸脱したかどうか、またそのような権限の乱用があった場合、ブッシュ大統領への弾劾が正当化されるかどうかに関して、弁護士の証言や議員の発言が行われました。「大統領権限に対する憲法の制約」に関する公聴会という名称には、「弾劾」という明確な文句は含まれていませんでしたが、この聴聞を機に、数名の民主党議員がブッシュ大統領とチェイニー副大統領に対する弾劾手続きを始めました。公聴会のハイライトをお送りします。(22分)

アルジャジーラの革命中継が見られないエジプトとアメリカ

2011/2/1(Tue)

エジプトの民衆革命をライブ放送で伝え、一躍その存在感を高めた中東の放送局アルジャジーラ。タハリール広場からの中継にはネットからも視聴者が殺到し、しばしばダウンしました。通常のアクセスの25倍に跳ね上がったそうですが、その6割は米国からのものだったそうです。アルジャジーラの英語放送は世界中の2億世帯にとどくのに、米国ではほとんどの商業放送から排除されており、首都ワシントンを除いて視聴できる地域はほんの数ヵ所です。エジプト当局がアルジャジーラのアラビア語放送を弾圧したことは論議を呼びましたが、米国でもアルジャジーラは視聴できず、結果的に「報道管制」ではないかと批判されています。米国でのアルジャジーラ不振の理由について、同局の営業戦略顧問トニー・バーマン氏に聞きます。

パキスタン軍 北西部国境地帯でタリバン掃討作戦 D・バーサミアン

2008/7/1(Tue)

2008年6月末パキスタン軍は、タリバンが潜伏しているといわれる北西部アフガニスタン国境沿いの部族地域カイバル管区に侵攻し、掃討作戦を開始しました。政府軍が部族地域の武装勢力に対して大規模な攻撃をするのは初めてのことです。これはまた、3月に発足したザルダリ新政権の初めての軍事作戦でした。この攻撃は、米国のバウチャー国務次官補がパキスタンを訪問中のできごとでした。バウチャー次官補はパキスタン政府に掃討作戦を命じるために訪問したのだと、最近パキスタンを訪問したジャーナリストのデビッド・バーサミアンは言います。(16分)

パトリック・コウバーンが語る 米軍地位協定をめぐる対立

2008/6/12(Thu)

大統領選挙一色に染まった米国のメディアでは、イラクはもうニュースの片隅に追いやられています。新しい展開はなく、相変わらず状況は悪いままだと。しかし、その陰で国の将来を決する重要な協定が米国との間で交わされようとしています。米軍の無期限駐留を受け入れて米国に従属国家になるのか、主権を回復するのかの瀬戸際なのです。このニュースを暴いたロンドンのインディペンデント紙記者パトリック・コウバーン氏に話を聞きます。(14分)

ノルウェーの大量殺人事件報道に見る「テロ」報道の色眼鏡

2011/7/26(Tue)

まず、おさらいから。2011年7月22日にノルウェーで起きた大量殺人事件。首都オスロでの爆破とウトヤ島のノルウェー労働党青年本部のキャンプ地での銃撃により計77人が殺害されました。事件が初めて報道されたときの衝撃にもかかわらず、多くの人々にとってこの事件はあっという間に色あせ、忘れさられました。なぜか?主流メディアが興味を失い、報道が消えたからです。憲法専門の弁護士で、政治と法律問題のブロガーでもあるグレン・グリーンウォルドが、イスラム過激派の「テロ」襲撃ではないとわかった途端に報道を放り出したメディア報道の歪みを分析します。(13分)

ウラン濃縮工場 安全性を求める組合員をスト破りを使って弾圧

2011/4/26(Tue)

問題は2007年に始まった。多国籍企業ハネウェル社のイリノイ州メトロポリスのウラン濃縮工場の裏地に高度な放射性の汚泥が入ったドラム缶7千本が野ざらしになっていた。近くを流れるオハイオ川に漏出する恐れがある。見かねた作業員が改善を求め社内対話集会でCEOと対決になった。これがその後に続く激しい組合たたきの一因になったと組合員たちはみている。(8分)

ベルタ・カセレス追悼 ホンジュラスで暗殺された先住民&環境運動の指導者

2016/3/4(Fri)

2016学生字幕翻訳コンテスト 課題4:「軍事独裁は資源開発企業の天国」の受賞作です。
ホンジュラスの環境保護活動家ベルタ・カセレスが2016年3月に自宅で暗殺されました。彼女はホンジュラス先住民の土地への権利の運動を組織した中心的な人物でした。1993年に「ホンジュラス民衆と先住民の国民協議会(COPINH)」を仲間と共に設立しました。COPINHは何年も前から弾圧や殺害予告で脅されてきました。自分たちの生活を破壊する資源採鉱やダム建設に抗議して立ち上がったためです。カセレスは前年に、ゴールドマン環境賞という、草の根活動家を称え、環境分野では世界で最も栄誉ある賞を受賞したばかりでした。(15分)

食糧暴動で揺らぐムバラク体制下のエジプト

2008/4/16(Wed)

ムバラク政権の長期支配が続くエジプトで、事実上の最大野党はムスリム兄弟団ですが、同国は特定の階級や宗教に基づく政治集団を禁じているため、非合法集団とされています。ことし4月15日にムスリム同胞団のメンバー25人が、軍事法廷による実刑判決で収監されました。弾圧強化の背景には、息子に政権を譲るため政敵を極力排除したいムバラク大統領の意図が働いているようです。裏を返せば、長期の独裁政治に不満が鬱積して爆発寸前になっているのです。ここ数年反ムバラクのキファーヤ(もうたくさん)運動が高まってきました。ここへきて食糧危機がそれに重なり、社会不安が高まっています。カリフォルニア大学で客員教授をつとめるエジプト人ジャーナリストのホッサム・ハマラーウィに、ブログを中心とするエジプトの新しい民主化の動きについて話を聞きます。(12分)

オリバー・ストーンの「語られざる米国史」後篇

2012/11/26(Mon)

アカデミー賞受賞監督オリバー・ストーンが、歴史家でアメリカン大学教授のピーター・カズニックと共同で、10回シリーズのテレビ番組『オリバー・ストーンの 語られざる米国史』を撮り、大部の書籍『オリバー・ストーンが語るもうひとつのアメリカ史』(早川書房)を刊行しました。記録資料からの新発見や最近になって公開された公文書に依拠しながら、日本への原爆投下から冷戦、共産主義の凋落、そしてオバマ政権へとつながる米国史の全ての道程を批判的に検証しています。いわゆる「秘史」というよりも、顧みられず忘れられた米国政治の歴史を、政府や企業メディアが提示する公式見解とは違う視点で語り直すことに主眼を置いています。(16分)

「リスナーのための放送局」パシフィカ・ラジオの60年 後編

2009/4/15(Wed)

独立放送局の草分けパシフィカ・ラジオの60周年記念番組です。1949年4月15日午後3時、良心的兵役拒否者でカリスマ的な平和活動家ルイス・ヒルがマイクに向かって「こちらはKPFAバークレー放送局です」と第一声を発しました。米国で初めての、リスナーの寄付で支えられた非営利ラジオ局が誕生した瞬間でした。 60年後の今、米国の商業メディアは危機に瀕しています。ジャーナリストの大量解雇、100年の歴史をもつ新聞社の倒産が相次ぎ、放送局の刻々収入も激減しています。こうした中で、株主ではなく市民に奉仕する非営利のジャーナリズムに新しい報道のモデルを求める動きも起こっています。このようなとき、米国最古の非営利放送局の歴史をたどってみるのは、たいへん意義のあることです。(24分)

ノーム・チョムスキー「ガザ危機へのオバマの立場はブッシュと同じ」

2009/1/23(Fri)

イスラエルの攻撃が続くなかで、バラク・オバマは沈黙を通していました。1月22日、就任以来はじめて国務省に出向いたオバマ大統領は、ようやく中東情勢に関する初めての発言を行いました。最初の言葉は、イスラエルの安全を守ることへの強い決意の表明でした。ガザからイスラエル南部に向けて無座別に発射されたロケット弾は非難しても、イスラエルの攻撃に対する非難はありません。ただしパレスチナ人の苦しみには同情を示し、ガザ地区への救援物資の搬入のため封鎖を解除すべきだとも言いました。マサチューセッツ工科大学のノーム・チョムスキー教授に話を聞きます。(26分)

飽食と飢餓 世界食糧システムの隠れた戦い 前編

2008/4/8(Tue)

4月頃から食糧価格の急騰で、ハイチやエジプトを始め東南アジアやアフリカの各地で食糧暴動が起こっています。世界銀行の推定では世界の食糧価格は過去3年で8割も上昇し、少なくとも33カ国で社会不安が拡大しています。国連世界食料計画は5億ドルの追加支援が必要と訴え、6月には国連主催の「食糧サミット」が開かれました。でも途上国の食糧暴動をテレビで眺める私達の食卓には、栄養豊富な加工食品が並んでいます。時間も手間もいらず、体によい食品のはずなのに、米国では病的な肥満が急増しています。しかも貧しい人々ほど肥満に陥りやすい。10億人が飢える一方で、8億人が肥満という現代世界の矛盾はどこから来るのでしょうか。少数の巨大食品企業が生産と流通を支配し、生産者価格を最低に押さえ込む一方で、大都市の貧しい消費者には高カロリーの工業食品を大量に消費させる現在の世界的な食品供給システムの矛盾に、ラジ・パテルが切り込みます。(11分)

ロバート・F・ケネディ暗殺から40年

2008/6/5(Thu)

1968年6月5日、公民権運動指導者のキング牧師暗殺から約2カ月後、ロバート・F・ケネディ上院議員が暗殺されました。カリフォルニア州の大統領候補予備選に勝利して、民主党の候補指名への道を固めた直後の悲劇でした。死去から40周年を記念し、ロバート・ケネディ暗殺の謎に迫る記録映画『RFK死すべし-ボビー・ケネディ暗殺』(RFK Must Die: The Assassination Bobby Kennedy シェーン・オサリバンShane O’Sullivan 監督)を紹介し、ケネディと縁のあった3人のゲストにお話を伺います。(45分)

「リスナーのための放送局」パシフィカ・ラジオの60年 前編

2009/4/15(Wed)

独立放送局の草分けパシフィカ・ラジオの60周年記念番組です。1949年4月15日午後3時、良心的兵役拒否者でカリスマ的な平和活動家ルイス・ヒルがマイクに向かって「こちらはKPFAバークレー放送局です」と第一声を発しました。米国で初めての、リスナーの寄付で支えられた非営利ラジオ局が誕生した瞬間でした。 60年後の今、米国の商業メディアは危機に瀕しています。ジャーナリストの大量解雇、100年の歴史をもつ新聞社の倒産が相次ぎ、放送局の刻々収入も激減しています。こうした中で、株主ではなく市民に奉仕する非営利のジャーナリズムに新しい報道のモデルを求める動きも起こっています。このようなとき、米国最古の非営利放送局の歴史をたどってみるのは、たいへん意義のあることです。(21分)

大統領候補者が公開討論に参加しようとして逮捕

2012/10/17(Wed)

米国の大統領選の直前に行われる恒例のテレビ討論会は、全世界の注目を集める大イベントと言っても過言ではないでしょう。しかし出てくるのはいつも2大政党の候補者のみ。この討論会の主催者が少数政党の候補者たちを除外しているからです。緑の党の候補者たちは、自分たちが排除された討論会場に出掛けて行き、逮捕されてしまいました。ジル・スタインが逮捕の様子を語ります。(6分)

戦争の地獄を持ち帰る者たち イラク帰還兵による殺人、自殺、誘拐

2009/7/30(Thu)

イラクやアフガニスタンからの帰還兵の証言で、見えない敵を相手にテロとの戦争をする米軍が、疑心暗鬼にかられて非武装の民間人をいとも簡単に殺傷する状況が明らかになっていますが、こうした民間人への攻撃に習熟し、殺人の訓練を受けた兵士たちが復員した後、故郷の日常の生活に簡単に復帰できるものなのでしょうか?コロラド州の新聞が、殺人の訓練を受けた兵士が民間人に戻ることの難しさを検証する衝撃の記事を掲載しました。(24分)

【Express】レベル・ディアス「ウォール街占拠」で「ぼくらは99%」パフォーマンス

2011/10/6(Thu)

ヒップホップグループ、レベル・ディアスが「ウォール街を占拠せよ」に来ました。兄弟のロッド・スターズ(RodStarz)とG1が、群衆と歩きながら「ぼくらは99%」をパフォーマンスします。
「ウォール街の大銀行は米国史上最大の泥棒だ/金も仕事も取って行った/ぼくらは99%の代表だ/金持ちのために税金を払うなんてまっぴらだ」と声を上げます。

FBIはアップルをひとかじり? 両者の最終対決を元CIAエージェントが語る

2016/2/25(Thu)

アップル社が米捜査当局からテロ事件の捜査に協力しiPhoneの携帯ロック解除を求められていると公表し、要請を突っぱねて断固抵抗する構えを見せました。この出来事は他のネット企業も巻き込んで、捜査当局との距離がどうあるべきかという重大な問題を突きつけることになりました。2016学生字幕翻訳コンテスト 課題5:「ネット企業は市民監視に協力すべきか?」の受賞作です。
(11分)

グアンタナモ収容者の異議申立の権利を認める最高裁判決 3度目の正直?

2008/6/13(Fri)

キューバのグアンタナモ米海軍基地に収容されている人々が、米国の連邦裁判所に意義を申し立てる権利を認めると、米国連邦最高裁が判断を下しました。グアンタナモに収容された人々の人権に関する問題で、米国の最高裁判所がブッシュ政権の意に反した判決を下したのは、この4年で3回目です。(11分)

「貧者の銀行家」ムハマド・ユヌス ソーシャルビジネスと資本主義の未来を語る

2008/2/12(Tue)

バングラデシュのグラミン銀行総裁ムハマド・ユヌスは、マイクロクレジット事業を切り開いた実績を評価され2006年のノーベル平和賞を受賞しました。マイクロクレジットとは、貧困層を支援する無担保長期返済の小口金融のことで、グラミン銀行は特に女性の支援に力を入れています。世界の大多数の人々は銀行を利用できません。もし担保も保証人もなしにお金を借りることができれば、貧しい女性たちは、鶏を飼ったり手工芸に投資したりしてお金を稼ぎ、借金も返していくことができます。家を守り子供を育てる女性たちを支援するマイクロクレジットとは、どんなしくみなのでしょうか?(30分)

環境運動の火付け役レイチェル・カーソンと『沈黙の春』

2007/5/31(Thu)

1962年に出版されたレイチェル・カーソンの『沈黙の春』は、環境保護運動の勃興をうながした名著として知られています。40年以上も前の科学書が、今も古典として読みつがれているのはなぜでしょう? 『沈黙の春』を書くにいたった動機や、この本の影響について、カーソンと同じエコロジストで作家のステイングレーバーに話を聞きます。(7分)

ゆらぐ米国中心の中東地域体制 ラシード・ハーリーディ

2011/2/5(Sat)

コロンビア大学で中東現代史を教えるラシード・ハーリーディ教授が、エジプトとチュニジアの民衆蜂起が中東全体に与える影響について語ります。ハーリーディは2010年秋、米コロンビア大学が毎年開催しているエドワード・サイード記念レクチャー・シリーズで行なった講演で、「米国の中東政策を決定する政治プロセスがもたらす結果についての短期的な見通しは深い悲観論であり、パレスチナ・イスラエルの状況についても同様だ」と述べました。その数カ月後、エジプト蜂起がそれを変えることとなりました。アラブ諸国の中心的存在エジプトの既存体制が揺らぎ始めたからです。(13分)

ヴィジャイ・プラシャド:軍事介入は、シリアの殺戮と悲惨を本当に救うのか?リビアへのNATO攻撃の検証が先決 

2012/2/21(Tue)

リビアの40年に及ぶカダフィ政権を打倒した蜂起から1年。解放の喜びもつかの間、リビアは今も地域と派閥によって深刻に分裂した状態です。国内には500以上の武装集団が存在し、拷問や人権侵害は今も後をたちません。そんな中、シリアで政権による反対派への弾圧が強まり、政府軍や民兵によるとされる残虐な殺戮行為が伝えられ、人道を口実とした武力介入を促す声が再び、欧米諸国で聞こえてきます。だが、外国勢の武力介入は、本当に救いになるのか?

先住民作家ルイーズ・アードリックの独立系書店

2008/6/6(Fri)

第一作『ラブ・メディシン』で全米書評家連盟賞を受賞して以来、数多くの作品を葉表してきたアメリカの先住民系作家ルイーズ・アードリックに聞きます。彼女が家族と経営するミネアポリスの独立地方書店バーチバーク・ブックスは、先住民コミュニティを活性化する知的活動の場を提供し、集会場や展示場、サロンの役割もそなえたユニークな書店です。母方は先住民、父方は白人という異文化混合の家庭で育ったアードリックは、さまざまな文化の混合こそが現在の米国の姿なのだと言います。(9分)

マイケル・ムーアとナオミ・クライン:怒りから希望へ 「すべての場所を占拠せよ」

2011/11/25(Fri)

「ウォール街を占拠」運動の功績のひとつは、ことばに力を与えたことです。自分や親しい人の暮らしを苦しめる経済的・社会的な不正への憤りを口にする事が愚痴で終わらず、より良い社会を作る力になると感じた人々は、公共の場で自分の体験や考えを述べ、ひとびとの声に熱心に耳を傾けるようになりました。2011年11月10日という同年における「占拠」運動の絶頂期とも言える時期にネイション誌の主催で開かれたパネルディスカッション「すべての場所を占拠せよ:新しい政治と企業権力に立ち向かう運動の可能性」は、ナオミ・クラインとマイケル・ムーアという、運動を早くから支持してきたとびきり人気者のオピニオン・リーダー2人をパネラーに加え、占拠運動の紆余曲折を記録する画期的なイベントになりました。(46分)

飽食と飢餓 世界食糧システムの隠れた戦い 後編

2008/4/16(Wed)

4月頃から食糧価格の急騰で、ハイチやエジプトを始め東南アジアやアフリカの各地で食糧暴動が起こっています。世界銀行の推定では世界の食糧価格は過去3年で8割も上昇し、少なくとも33カ国で社会不安が拡大しています。国連世界食料計画は5億ドルの追加支援が必要と訴え、6月には国連主催の「食糧サミット」が開かれました。でも途上国の食糧暴動をテレビで眺める私達の食卓には、栄養豊富な加工食品が並んでいます。時間も手間もいらず、体によい食品のはずなのに、米国では病的な肥満が急増しています。しかも貧しい人々ほど肥満に陥りやすい。10億人が飢える一方で、8億人が肥満という現代世界の矛盾はどこから来るのでしょうか。少数の巨大食品企業が生産と流通を支配し、生産者価格を最低に押さえ込む一方で、大都市の貧しい消費者には高カロリーの工業食品を大量に消費させる現在の世界的な食品供給システムの矛盾に、ラジ・パテルが切り込みます。(14分)

隣の奴隷 現代アメリカの人身売買と奴隷制

2009/9/9(Wed)

現代の奴隷制撲滅運動のリーダーケビン・ベイルズに話を聞きます。ベイルズの推計によれば、現在約2700万人が奴隷的労働に就いています。これは人類史上最多の数字です。ベイルズはまた米国での現代奴隷制の摘発に協力してきました。米国には毎年、1万4000人から1万7500人の人々が人身売買で送り込まれていると彼は見ています。現代の奴隷制の実態に目を向けてみましょう。(15分)

9.11のTVニュース・アーカイブ: 3000時間分の映像がオンラインで

2011/8/24(Wed)

テレビ報道は私たちの現実認識に大きく影響し、集団的記憶として刻み込まれます。でも、そうしたメカニズムは十分に解明されてきたとはいえません。実際に過去のTVニュースを参照して比較検証するためのツールがなかったからです。米国テレビ報道は私たちの現実認識に大きく影響し、集団的記憶として刻み込まれます。でも、そうしたメカニズムは十分に解明されてきたとはいえません。実際に過去のTVニュースを参照して比較検証するためのツールがなかったからです。米国では9.11同時多発テロから10年目に、インターネット・アーカイブ事業の先駆者2人が野心的なプロジェクトを立ち上げました。『9/11理解 テレビ報道アーカイブ』(Understanding 9/11: A Television News Archive)は、2001年の9月11日から15日まで放送された米国内外20局の延べ3000時間にわたるニュース映像を集め、さまざまな角度から検証できるように重層的にカタログ化して、インターネットで公開されています。(12分)

ご近所の敵、中絶の権利をめぐる街角の闘い

2010/8/2(Mon)

2009年5月のギャラップ調査では、米国で妊娠中絶に反対する人(pro-life)の数が妊娠中絶を選ぶ権利を支持する人(pro-choice)の数を1995年以来、初めてうわまわりました(51%対42%)。レイチェル・グレイディとハイディ・エウィングのドキュメンタリー映画『12th and Delaware(デラウェア通り12丁目)』は、日常生活の中で正面切って論じられることが少ないけれど米国を2分する、静かだけれども凄絶なこの闘いを描きます。

ニューヨーク州の無人機基地に抗議  政府の犯罪を告発するのは市民の義務

2011/11/4(Fri)

2011年11月はじめ、ニューヨーク州シラキューズ市で風変わりな裁判が開かれました。ふだんは酔っ払い運転や万引きなどが裁かれる法廷で、裁判官の前に立ったのは「ハンコックの無人機に反対する38人」。同市のハンコックフィールド米空軍州兵基地からアフガニスタンに無人機が出撃されていることに抗議して基地の入り口前で寝転び死体を演じた抗議運動のメンバーでした。(14分)

化学業界の圧力をかわしホルムアルデヒドを発がん物質リストに追加

2011/6/14(Tue)

 ホルムアルデヒドがようやく、米国で既知の発がん物質リストに追加されました。この成果がいまとりわけ意義深いのは、保守系の大富豪であるコーク兄弟を初め、米保健社会福祉省に長年、圧力をかけてきた化学産業が、今回は敗れたからです。コーク兄弟は最近では、茶会党や、組合つぶしを行ったウィスコンシン州知事への資金援助なども含め、巨額な資金で政界に大きな影響力をふるっている人物で、コーク社の子会社であるジョージア・パシフィック社は、米国最大のホルムアルデヒド生産企業の一つです。兄弟は、ホルムアルデヒドが発がん性物質リスト入りするのを防ぐためのロビー活動を主導してきました。ホルムアルデヒドはプラスチックの中に含まれるほか、ベニヤ板やパーティクルボードなどで多く使われています。米保健社会福祉省がその圧力に屈しなかったのは、朗報です。政府はまた、船や浴槽、そして使い捨ての発砲プラチックのカップや皿に使われるスチレンも発がん性の恐れがあることも発表しました。

NSA内部告発報道にジョージ・ポーク賞 2: 記者会見

2014/4/14(Mon)

4月11日ニューヨークで行われたジョージ・ポーク賞の授賞式で、式典に行われた記者会見のダイジェストです。今回の受賞で初めて帰国したローラ・ポイトラスとグレン・グリーンウォルドの二人に、これまで帰国を控えてきた理由や、米当局によるジャーナリズムへの有形無形の圧力について記者たちから質問が飛び交いました。(10分)

ポール・クルーグマン「さっさと不況を終わらせろ」 (1)いまは赤字削減より財政支出を

2012/5/17(Thu)

大恐慌以来の不況と言われる現在の経済状況の中、米国やヨーロッパでは、財政赤字や政府債務の大きさばかりが大きく取り上げられ、財政赤字削減の大儀のもと、多くの国で緊縮政策が採られています。ノーベル賞受賞の経済学者ポール・クルーグマンは、新著『さっさと不況を終わらせろ』で、低迷する経済状況での、財政赤字に対する過剰な反応は経済回復を妨げると論じています。(17分)

「アフガニスタンで最も勇気ある女性」マラライ・ジョヤ 軍閥支配のアフガニスタン政府と米軍駐留を非難する

2007/6/19(Tue)

 2001年9月11日の同時多発テロ事件の報復として、2001年10月から空爆されたアフガニスタン。米国率いる連合軍は、タリバン政権を崩壊させてハーミド・カルザイを大統領に据え、民主主義と女性の人権尊重を進めている、とされています。 しかし、アフガニスタンで最もはっきりと意見を表明する女性議員マラライ・ジョヤは、大きな声で異論を唱えます。このセグメントでは、政府を堂々と批判して、国会議員の資格を任期満了時まで剥奪されてしまった彼女の主張を紹介しています。(11分)

巨大種子企業に立ち向かうカナダの一農民 農民の権利と種子の未来とは?

2010/9/17(Fri)

ドイツのボンに集まった約80人のライトライブリフッド賞受賞者たち中に、カナダの農民パーシー・シュマイザーの姿がありました。受賞理由は、生物多様性と農民の権利を守るための勇気ある行動、すなわち巨大バイオ企業モンサントに対して戦いを挑んだダヴィデのような行動です。その発端は、隣家が育てていたモンサントの遺伝子組替えナタネの花粉が風で飛ばされシュマイザーの畑に混入し、50年かけて改良を重ねた自家開発の品種品種を汚染した事件でした。取り返しのつかない損失に打ちひしがれるシュマイザーに追い打ちをかけるように、モンサントは自社のGM種子を無断で栽培したとしてシュマイザーを特許侵害で訴え賠償金を要求したのです。あまりの理不尽と傲慢なやり方が彼を奮い立たせ、農民の権利のための戦いが始まりました。シュマイザー夫妻の戦いの記録を通じて、モンサント社と遺伝子組換え産業の危うさが浮き彫りになります。

ウィスコンシン州知事が「反組合法」に署名、18万人が抗議デモ

2011/3/14(Mon)

東日本大震災が起きた3月11日、米国のウィスコンシン州では10万人を超える人々が州都マディソンに集結し、前代未聞の大規模な抗議行動を繰り広げていました。州知事が提出した反組合法案をめぐる1カ月近い衝突のクライマックスです。

軍病院に反戦歌はいらない ジョーン・バエズが傷痍兵のために歌うのを軍が拒絶

2007/5/4(Fri)

 フォーク歌手ジョーン・バエズは反戦活動家としても有名です。特に60年代から70年代にかけてのベトナム反戦運動で精力的に活躍し、日本でもよく知られています。その後もずっと現役シンガーとして活動し続けていますが、そんな彼女に最近降りかかった、小さいけれど印象深い出来事がありました。今年4月末バエズはウォルター・リード陸軍医療センターで歌う予定になっていたのですが、直前になって軍病院の側から出演を拒絶されました。「彼女は、この場所にふさわしくない」との当局者の発言があったそうです。(11分)

女性メディア基金 2009年の生涯功労賞をアミラ・ハスに

2009/10/21(Wed)

アミラ・ハスはイスラエルの日刊紙「ハアレツ」のコラムニストです。イスラエル人ジャーナリストでは唯一、ガザや西岸地区に住み込んで占領の実態を報道してきました。その功績をたたえて、国際女性メディア基金が2009年度の生涯功労賞を彼女に贈りました。ハスの受章スピーチを録画で聞いたあと、スタジオで話を聞きます。(27分)

あれから40年 1968年フランス5月革命

2008/5/14(Wed)

1968年5月はフランスにとって大きな歴史の転換点でした。学生と 労働者の抗議運藤の嵐が全国を吹き荒れ、その後のフランス社会を恒久的に変えることになりました。事の発端は、女子寮を訪問する権利をめぐる大学当局との衝突から、パリ大学のソの改革と個人の自由を求める運動へと広がり、3週間におよぶ大規模な抗議運動に発展しました。数十万人もの人々が街頭に繰り出し、警察の威圧的な対応に抗議しました。フランス労働者の3分の2にあたる1000万人が学生に連帯を表明してストライキを起こし、フランス史上最大のゼネストとなりました。<cite>The Imagination of the New Left: The Global Analysis of 1968</cite>(『(『新左翼の想像力 1968年の世界分析』)の著者ジョージ・カツィアフィカスに、フランス5月革命と、その影響の世界的ひろがりを聞きます。(14分)

「気づいていないから問題になっていない」 子ども向けメディアにおけるジェンダー格差

2007/3/8(Thu)

 映画『テルマ&ルイーズ』の主演女優ジーナ・デイビスは、子供向け番組におけるジェンダー格差に気づき、それをなくすのをめざして「シージェーン」というグループをつくりました。基金を集めて、子供向け映画・TV番組の中の男女別登場人物(動物を含む)を徹底分析した結果、一般映画の登場人物の75%が男性で、1990年から2005年に公開された上位100映画において、女性はわずか17%だったということがわかりました。女性登場人物の割合は、ここ15年間で進歩がほとんど見られなかったそうです。しかも、唯一出てくる女性キャラクターは、男性で成り立っている世界を滅ぼすための登場人物だったり、いなくなって初めてストーリーが始まるという設定だったり…。そんな例を面白おかしく混ぜながら、女優ジーナ・デイビスが、「シージェーン」結成の背景と目標を語ります。(メンフィスで行なわれたメディア改革会議での講演の収録です)(10分)

フリーダム・ライダーズ 人種隔離バスへの抵抗

2010/2/1(Mon)

公民権運動の歴史には、秘められた宝物がいっぱい埋まっているようです。今からちょうど50年前、公共交通機関の人種差別を撤廃させた非暴力不服従運動「フリーダム・ライド(自由のための乗車運動)」もその一つです。

南部では人種分離法によって、学校もレストランもトイレや乗合バスの座席も、はては救急車までもが白人用と非白人用に分けられていました。これに抗議するボイコットや座り込みが広がり、1960年末に連邦最高裁判所は南部の人種隔離法は憲法違反とする判決を出しました。でも南部はこれに従わず、差別の実態はなにも変わりませんでした。
その半年後、10人あまりの黒人と白人が一緒に南部行きの長距離バスに乗り込み、人種別の座席指定を公然と破ってみせました。(45分)

「移民が非合法になった経緯」 アビバ・チョムスキー 米国の移民労働者搾取を語る

2014/5/30(Fri)

2016学生字幕翻訳コンテスト 課題3:「米国の移民選別の歴史」の受賞作です。

米国は「移民の国」です。一般に語られる移民の歴史は、こんな感じです。「最初に入植して国を築いたのは、英国人など白人プロテスタント(WASP)だった。その後さまざまなグループが渡ってきたが、19世紀末に南欧や東欧から工場労働者が大量に流入し、文化の違いから社会不安が増大した。新移民への排斥感情が高まり、ついに1924年、出身国別の移民枠が設けられ自由な移民の時代は終わった。しかし戦後の公民権運動の高まりで、1965年以降は国別の割り当てが撤廃され、誰にも平等に扉が開かれた」。中南米を専門とする歴史学者アビバ・チョムスキーは、この説明には「人種偏見」と「労働力需要」の視点が足りないと言います。(12分)

だれがベナジル・ブットを殺した? 混迷深まるパキスタン 後編

2007/12/28(Fri)

 2007年12月27日パキスタンのベナジル・ブット元首相が暗殺されました。1月8日に予定されていた首相選挙を目前に最有力候補が暗殺されるという事件の衝撃で、パキスタンは大きく揺らいでいます。暗殺の知らせが伝わるとパキスタン各地で暴動が起きました。政界に大きな穴があいたパキスタンの今後は濃い霧に包まれています。隣国アフガニスタンではタリバンが勢力を盛り返しつつあり、危険な状況も指摘されています。パキスタン出身でロンドンに住む作家・活動家のタリク・アリとシカゴの歴史家マナン・アフメドが、現在の危機を過去にさかのぼって分析し、パキスタンの政治一家に生まれたベナジル・ブットの波乱の生涯にからめて語ります。 (16分)

ジョン・ピルジャー「リベラルな報道機関によるプロパガンダと沈黙、民主主義の圧殺」

2007/8/7(Tue)

 オーストラリア出身の著名なドキュメンタリー作家、ベトナムや東チモールやなどで数々の真実を暴いてきたジョン・ピルジャーは、2007年8月にシカゴの社会主義会議で行った講演で、企業利益を代弁する商業メディアの支配にいつにもまして痛烈な批判を浴びせています。その論調は、N・チョムスキー&E・ハーマンのメディア論を髣髴とさせます。「リベラル・デモクラシーは、しだいに企業による独裁政治の一形式へと変容しつつある。この歴史的な大転換が進むとき、外見を繕い真実を隠蔽する道具としてメディアが機能するのを許してはならない。メディアそのものが、大衆的な関心を呼ぶ緊急の大問題として論争にさらされ、直接行動のまとになるべきだ。「大多数の人々が真実を知らされず、真実という観念を奪われたなら、その時には"言葉のバスティーユ監獄"が襲撃される、と米独立革命の思想家トマス・ペインは警告しました。その時は、今です」(46分)

エコノミック・ヒットマンが語るアメリカ帝国の秘史  ―経済刺客、暗殺者、グローバルな腐敗の真相 前編

2007/6/5(Tue)

 アメリカでは超ベストセラーなのに、なぜか日本では紹介されない本。どうみても日本人の興味を引きそうなのに、いまだに翻訳が出ないのが不思議なのが、ジョン・パーキンスのConfessions of an Economic Hit Man(『エコノミック・ヒットマンの告白』)です。グローバリゼーションの原動力となってきた、企業利益中心(コーポレートクラシー)の合衆国の世界支配戦略を、経済面で推進する勢力の深部で働いてきたと称する人物が、いかにこのシステムが第三世界の貧国を欺いて巨万の富をまきあげてきたかを内部告発。かつて英仏がしたような直接の軍事占領や植民地支配を伴わないアメリカ帝国の搾取構造が、ある意味、非常にわかりやすく説明されています。(30分)

党大会の因習を打破せよ 1.華麗なスピーチの陰で

2008/9/8(Mon)

2008年8月末から9月にかけて2大政党の全国大会が開催され、両党の大統領、副大統領候補が正式に指名されました。デモクラシー・ナウ!では2週間にわたる現地取材を行ない、華やかな党大会と聴衆を酔わせる流麗なスピーチの陰で、黙殺された抗議の声や問題点に焦点を当てました。2回に分けて総集編おとどけします。民主党大会では、選挙資金の問題に焦点をあて、議員たちが利用する豪華な特別室や密室パーティ、また反戦の公約を守るよう要求する反戦イラク帰還兵の会による抗議集会の模様をお伝えします。(21分)

ビンラディンを ジェロニモと呼び、いまも先住民の撲滅にいそしむ米国政府

2011/5/6(Fri)

米軍によるオサマ・ビンラディン殺害作戦は様々な論議や摩擦を引き起こしましたが、その一つが、アメリカ先住民社会からの激しい反発です。この殺害作戦に「ジェロニモ」というコードネームがついていたことが判明し、伝説的なアパッチ族の指導者ジェロニモの名を、テロリストを追い詰めて殺す作戦に使うとはなにごとかと先住民社会が激怒したのです。米軍がこうしたネーミングをしたことには民族迫害の長い歴史と直接つながっているからです。(9分)

「貧困のアメリカ史」スティーブン・ピムペア

2008/11/25(Tue)

2007 年に米国民の12.5%にあたる3700 万人以上が貧困ライン以下で暮らしていました。古今の経済危機の影響で、この数は4700万人まで増加する可能性がありす。スティーブン・ピムペアは、1980年代からの福祉政策攻撃キャンペーンは、「政府の保護は勤労意欲を損ねるので、貧困層や労働者の精神にとって有害だ」という、ビクトリア朝時代の主張とほとんど同じであり、「生活保護に頼る人々は遊んで暮らしている生来の怠け者であり、犯罪予備軍であるから甘やかしてはいけない」というプロパガンダだと言います。モラルの荒廃が懸念されるのは、もちろん下々の者だけです。「大きすぎてつぶせない」金融機関が税金によって救済されても、彼らのモラルハザードを心配する声は上がりません。国による保護を受けるのは、その「資格」がある者だけだと、特権を持つ人たちは言います。(10分)

資源搾取はもう許さない ボリビアの鉱山スト

2010/4/20(Tue)

気候民衆会議が開かれる矢先に、ボリビアにある世界最大級の銀山で、亜鉛や鉛も産出するサンクリストバル鉱山で大規模なストライキが起こり、鉱山労働者たちが道路を封鎖して輸出がストップする事態が続きました。鉱山の所有者は住友商事です。会社側は地域の開発を約束したのに、電気も道路も電話も水道も実現しておらず、砂漠で大量の水を消費して住民の生活用水を奪っておきながら、水に対する税金は一銭も払っていないそうです。抗議行動の背景には重要資源を産出しながらほとんど利益を得てこなかった搾取の歴史への不満があります。ボリビアの鉱山の歴史を聞きます。(15分)

世界経済危機で10億人が貧困へ 露呈する自由貿易主義の欺瞞

2009/2/17(Tue)

米国を震源地とする世界的な不況の波に、世界中の国々が飲み込まれています。そんな中で最も大きな被害を受けている途上国は、この危機の原因を作った欧米諸国に対して何を望んでいるのでしょうか?マレーシアに本部を置き、世界中の途上国の市民運動の声を伝えるNGO「第三世界ネットワーク」のマーティン・コー氏に聞いてみましょう。(15分)

シアトルの反WTO闘争から10年 後編

2009/11/30(Mon)

<後半>10 年前の1999年11月30日、米全土そして全世界から何万人もの人々がシアトルに集結し、WTO会議を中断に追い込みました。これに対し警官隊は、催涙ガスやゴム弾で応戦し、数百人が逮捕されました。企業中心のグローバリゼーションに対する市民側からの抵抗運動の始まりとなった伝説の「シアトルの闘い」について、マスコミがゆがめた真相やその後の展開、現在の関心などについて、当時シアトルの抗議運動を組織した2人の活動家に聞きます。 (11分)

ナオミ・クライン 地球の運命は「気候正義」を求める大衆運動にかかっている

2009/12/11(Fri)

コペンハーゲン開催の国連気候変動枠組条約第15回締結国会議(COP15)で、デモクラシー・ナウ!取材班は会場のベラセンターに陣取り、2週間にわたる現地からの生放送をしました。欧米先進国と中国などの新興国の利害の対立や駆引きに注目が集まり、主流メディアではあまり報じられなかった途上国や貧国の気候変動による犠牲者たちの要求や、彼らと連帯する活動家たちの行動を伝えるためです。会議が終盤を迎え各国首脳が続々と到着する中で、気候変動の被害者の声は露骨に締め出されていきました。COP15に対抗してコペンハーゲン市内で連日開催された市民気候サミット「クリマフォーラム」には『ショックドクトリン』の著者ナオミ・クラインがパネリストとして参加し、気候債務の返済を先進国に迫るには、大衆的な行動に訴えるしかないと檄を飛ばしました。(11分)

南部奴隷蜂起を企てたジョン・ブラウン 『民衆のアメリカ史』朗読会より

2009/10/16(Fri)

150年前、奴隷制度廃止論者ジョン・ブラウンは、南部の黒人奴隷たちの決起を促そうとハーパーズフェリーにある連邦政府の兵器庫を襲撃しました。この企みは失敗し、ブラウンは絞首刑になりました 歴史家ハワード・ジンによる『民衆のアメリカ史』は、無数の声なき民の言葉によって米国の歴史をつづった古典的名著です。同書の朗読会から、ジョン・ブラウン本人のことばを聞いてみましょう。絞首刑を宣告したバージニア州の法廷におけるブラウンの最終弁論を、俳優ハリス・ユーリンが朗読します。それに続き、俳優ジェームズ・アール・ジョーンズによるフレデリック・ダグラスのスピーチの朗読もお聞き下さい。(5分)

オリバー・ストーンの「語られざる米国史」前篇

2012/11/16(Fri)

アカデミー賞受賞監督オリバー・ストーンが、歴史家でアメリカン大学教授のピーター・カズニックと共同で、10回シリーズのテレビ番組Oliver Stone's Untold History of the United States(『オリバー・ストーンの 語られざる米国史』)を撮り、大部の書籍『オリバー・ストーンが語るもうひとつのアメリカ史』(早川書房)を刊行しました。記録資料からの新発見や最近になって公開された公文書に依拠しながら、日本への原爆投下から冷戦、共産主義の凋落、そしてオバマ政権へとつながる米国史の全ての道程を批判的に検証しています。いわゆる「秘史」というよりも、顧みられず忘れられた米国政治の歴史を、政府や企業メディアが提示する公式見解とは違う視点で語り直すことに主眼を置いています。(23分)

「ショックドクトリン 大惨事につけ込んで実施される過激な市場原理主義改革」 ナオミ・クライン新著を語る 1

2007/9/17(Mon)

 1973年のピノチェト将軍によるチリのクーデター、天安門事件、ソ連崩壊、米国同時多発テロ事件、イラク戦争、アジアの津波被害、ハリケーン・カトリーナ。これらの事件に一すじの糸を通し、従来にない視点から過去35年の歴史を語りなおすのが、カナダ人ジャーナリストのナオミ・クラインの話題の新著The Shock Doctrine: The Rise of Disaster Capitalism(『ショック・ドクトリン:惨事活用型資本主義の勃興』)です。ケインズ主義に反対して徹底した自由市場主義を主張したシカゴ学派の経済学者ミルトン・フリードマンは、「真の変革は、危機状況によってのみ可能となる」と述べました。この主張をクラインは「ショック・ドクトリン」と呼び、現代の最も危険な思想とみなします。近年の悪名高い人権侵害は、とかく反民主主義的な体制によるサディスト的な残虐行為と見られがちですが、実は民衆を震え上がらせて抵抗力を奪うために綿密に計画されたものであり、急進的な市場主義改革を強行するために利用されてきたのだ、とクラインは主張します。 (13分)

ハイチの苦難の歴史 黒人奴隷革命から大統領拉致まで ランダル・ロビンソン 後編

2007/7/23(Mon)

 民主的に選ばれた大統領が、未明に官邸を襲った他国政府の要員によって拉致され、国外に追放される。こんな無法な事件が4年前ハイチで起こりましたが、その事実は大手メディアでは報道されていません。カリブ世界の最貧国、政情不安のつづく破綻国家で、またもや軍事クーデターが起こったと片付けられているようです。ハイチはフランス革命時代に黒人奴隷が蜂起しフランスから独立した世界最初の黒人共和国です。その輝かしい歴史のために、この国は大きな代償を支払わされてきました。独立以来たえまなく続く欧米の敵意と干渉について、2004年のクーデターの詳細と、その後の現地情勢を調査したランダル・ロビンソンが語ります。 (15分)

帰還兵が語るイラク市民への攻撃 「自分が同じことをされたら反乱軍に参加するに違いない」 後編

2007/7/12(Thu)

 イラク戦争の最前線で戦っているアメリカ兵たちは、この戦争をどう思っているのでしょうか?アメリカの進歩的週刊誌『ネイション』誌が、ほぼ雑誌全体を使って兵士50名の証言を掲載し、話題を呼びました。DN!ではそのうち数名に直接インタビューして、兵士たちの生の声をお届けします。(後半14分)

スラヴォイ・ジジェク:欧州で勢いを増す反移民感情・極右発言

2010/10/18(Mon)

「寛容」を誇ってきた欧州で反移民的な言論が勢いを増し、一般市民の常識の歯止めを壊してひろがろうとしています。たとえば、2010年夏、フランスのサルコジ政権は少数民族ロマの国外「追放」政策を打ち出し、欧州連合(EU)諸国から激しい批判を浴びました。10月になると、1960年代以来、外国人労働者を受け入れてきたドイツのメルケル首相が、同国は多文化主義の社会構築に「完全に失敗した」とし、移民にドイツ社会への統合を迫りました。さらに2011年2月には英国のキャメロン首相が同国で育ったイスラム教徒の若者がテロの土壌となっているイスラム過激思想に走っているとし、英国の移民政策の基本となってきた多文化主義の政策、すなわち「異なる文化が互いに別々に、社会の主流から離れて存在することを勧めてきた」英国の政策は失敗だった、今後は「寛容さ」ではなく、西洋の価値観を守り国家アイデンティティーを強化する「より積極的で強力な自由主義」が必要だとする見解を表明しました。2010年10月、メルケル首相発言直後に行われたデモクラシー・ナウ!とのこのインタビューで、スラヴォイ・ジジェクは、極右の反移民的な言論を許容し発言権を与えてしまった欧州社会を厳しく批判しています。

マッセイ炭坑爆発事故 遺族が連邦裁判所に情報公開を求める

2010/6/11(Fri)

BPのディープウォーターホライゾン掘削施設爆発が起きたのは4月20日でした。その数週間前、ウエストバージニア州のマッセイ・エナジー社が所有するアッパービッグブランチ炭坑で爆発があり29人の労働者が死亡しました。鉱山安全保健管理局がこの災害の捜査を開始しましたが、公開調査でずさんな危機管理が明るみに出たBP原油流出事故とは異なり、マッセイ炭鉱の事故ではすべてが密室で勧められています。非公開の調査では事実が明かされないと、米鉱山労組と事故の遺族たちが捜査の公開を求めて連邦裁判所に提訴しました。アパラチア地方の鉱山事業の歴史に詳しいジャーナリストのジェフ・ビガーズに話を聞きます。そこから浮かび上がるのも、規制当局が企業を追求することを極端に恐れ、責任逃れに走る、米国の政治の構造的な問題です。(14分)

サラ・ペイリンの宗教観と政治

2008/9/9(Tue)

元共和党副大統領候補サラ・ペイリンは、ティーパーティー運動の波に乗って人気は抜群、2012年の有力大統領候補です。ジュリアン・アサンジはオサマ・ビンラディンと同じだと言ってみたり、朝鮮の北と南を間違えたり、相変わらず話題に事欠きません。でも、彼女の背景にあるキリスト教右派の政治目標を考えれば、彼女の宗教観が政治決定に影響することが危惧されます。

ジェレミー・スケイヒル 国防総省の民間委託をめぐる下院公聴会で証言

2007/5/11(Fri)

 治安が乱れ、紛争や戦争が拡大すればするほど儲かる軍事企業。ブラックウォーターUSA社はアイゼンハワー大統領が1961年の退任演説で警告した「軍事企業機構」を体現する世界最大規模を誇る傭兵企業です。アメリカの国家の名目で繰り広げられるイラク戦争の任務を遂行しながら、これら傭兵たちの実際の行動については不明な点が多く、アメリカの法律である統一軍事裁判法や米国民事法も適用されていません。アメリカ政府機構から一切監視されなかった影の軍隊の実情と戦争の民営化の問題について、5月10日に米下院公聴会で初めて証言がありました。証言したのは映画監督ロバート・グリーンワルドと調査ジャーナリストのジェレミー・スケイヒルです。(14分)

個人情報を収集し世界をコントロールする隠れた闘い ~ブルース・シュナイアー

2015/3/13(Fri)

エドワード・スノーデンの暴露により、米国政府が行っている大規模なオンライン上の個人情報の収集及び監視の実態は明らかになりましたが、企業による同様の行為はあまり知られていません。今回は、『データとゴリアテ』(副題:あなたの情報を集め、あなたをコントロールするための隠れた闘い)の著者で個人情報保護の専門家であるブルース・シュナイアーに聞きます。(16分)

コンゴの性暴力被害者の傷を癒す「喜びの町」

2010/8/26(Thu)

ボスニア紛争以来、民族紛争における戦争手段一つとして集団レイプが急増しています。コンゴ東部の戦乱では数十万人の女性が性暴力の被害にあっています。国連のPKO部隊が駐留しているにもかかわらず、レイプ被害を本気で防ごうという姿勢が感じられません。この戦争の背後にはコルタンなどの天然資源をめぐる利害がからんでいるため、国際社会も積極的に紛争解決に動くことはないのです。集団レイプにも見て見ぬふりです。性暴力を容認する国際的な風潮が、戦術としての集団レイプのさらなる拡大につながるとエンスラーは警告します。

【Express】エジプト蜂起のフェイスブック呼びかけ人「私は英雄ではない」

2011/2/8(Tue)

エジプト当局に密かに拘束されていたワエル・ゴニムが解放後、出演したテレビ番組の一部をお送りします。

セイモア・ハーシュ 「アラブの春」と湾岸諸国、サウジアラビア、米国

2011/6/3(Fri)

米国政府はありもしない核兵器開発疑惑を煽り立ててイランを叩こうと一生懸命ですが、アラブ世界の各地に民衆蜂起が吹き荒れる中、むしろ注意すべきはサウジアラビアだとシーモア・ハーシュは言います。この専制的な神権国家は、アラブの春に対して心底怯え、反革命に走っているのだと。例えば隣国のバーレーンはペルシャ湾岸の小さな島国ですが、ここではスンニ派の政府が住民の多数を占めるシーア派にひどい弾圧を加えていますが、同じようにシーア派住民を弾圧しているサウジはバーレーン政府の弾圧を支援しており、バーレーンに第五艦隊の基地をおく米国も弾圧は見てみぬふりです。(17分)

ジュリアン・アサンジとスラボイ・ジジェクの対談 Part 2 新マッカーシズムの台頭、コミュニケーションの権利、アラブの春へのウィキリークスの影響、クレジット会社提訴など

2011/7/6(Wed)

2010年12月ロンドンの監獄からは保釈されたものの、以来ずっとノーフォークの邸宅に軟禁状態に置かれてきたジュリアン・アサンジが、スウェーデンへの身柄引き渡しに抗告する上訴審を間近に控えた7月2日、初めて公開の場に姿を見せました。スラヴォイ・ジジェクと長時間の対談を行い、司会はエイミー・グッドマンという、たいへんに珍しいイベントです。会場を提供したフロントライン・クラブは、最前線で命を落とした戦争ジャーナリストを記念して設立された団体です。二時間に及ぶ興味深い対話を2回に分けてお送りします。(55分)

リビア脱出をはかる移民労働者たち

2011/3/7(Mon)

石油収入で潤うリビアには、さまざまな国から数百万ともいわれる外国人労働者が集まります。3月初め、紛争が激化するリビアから脱出しようともがく外国人労働者たちに、アンジャリ・カマトが取材しました。ベンガジの港には2週間で数万人の外国人労働者が押し寄せました。特にソマリアやエチオピアなど貧しく戦乱で荒廃した国々からきた人々には、自国政府の救援はもちろん安全な避難所もなく、リビア国内で急速に高まるアフリカ系移民に対する暴力におびえています。

ジェニン自由劇場のジュリアノ・メル=ハミスの殺害

2011/4/5(Tue)

映画『アルナの子供たち』をご覧になったことがありますか?アルナ・メル=ハミスというユダヤ系イスラエル人でパレスチナ人と結婚した女性が、インティファーダ(民衆蜂起)の勃発で暴力が日常化した占領下のパレスチナ西岸地区の町ジェニンに住み、芸術とは無縁の難民キャンプの子供たちに絵画やダンスなどを教え、暴力ではなく創造的な自己表現を通じて占領に抵抗していくことを教えようとしました。アルナは1993年にライトライブリフッド賞を受賞し、その賞金でジェニンに子ども劇場を作り、95年に亡くなるまで子供たちのために尽くしました。この劇場を手伝った息子のジュリアノは、2000年に再燃したインティファーダのさなかにジェニンに戻り、アルナの教えを受けた子供たちの多くが抵抗運動の戦士として散っていったことを知ります。暗澹とする結末ですが、ジュリアノは映画の終わりに、子ども劇場の再建をめざすことを誓っていました。

「ベルゲン=ベルゼンの日記 1944-45」 アミラ・ハスが問う母の沈黙

2009/6/8(Mon)

イスラエルの優良紙『ハアレツ』のコラムニストで、占領下のパレスチナに住み、パレスチナ住民がイスラエルから受ける迫害を伝え続けている数少ないユダヤ人記者アミラ・ハスは、両親ともにホロコーストの生存者です。母のハンナ・レヴィ=ハスは、北部ドイツのベルゲン=ベルゼン強制収容所に収容されていた当時、禁を犯して日記をつけるほど文章表現に長けた人でした。しかし収容所から解放され、イスラエルに移住した後は書かなくなってしまいます。むしろホロコースト後の世界に絶望したのだと娘のアミラは言います。(14分)

「白い肌のテロリスト」 反アパ ルトヘイトの詩人ブレイテンバッハ 前編

2008/12/26(Fri)

ブレイテン・ブレイテンバッハ)は反アパルトヘイト運動で有名な南アフリカの亡命詩人です。アフリカーナとよばれる南ア白人の家庭に生まれましたが、60年代 初めにパリに移り住み、そこで反アパルトヘイト運動に深く没入しました。1975年、偽造パスポートでひそかに南アに戻ったところを逮捕され7年間投獄されました。この獄中体験を綴ったのが、代表作『白い肌のテロリストの真実の告白』です。11月26日に放送された第一回は、反アパルトヘイト闘争と解放後の南アフリカの失敗について詳しく聞きました。続編にあたる今回は、アフリカ大陸全体の現在に視野を広げます。(20分)

コロラド州初の黒人女性大麻企業家が語る食用利用、投獄、大麻産業における白人支配

2016/4/22(Fri)

2016学生字幕翻訳コンテスト 課題2:「大麻合法化と黒人の大量投獄の関係」の受賞作です。

コロラド州では2012年の住民投票で、娯楽目的のマリファナ使用を合法化することが決まりました。現在、米国の23の州とコロンビア特別区で医療目的や娯楽目的のマリファナの使用が合法化されており、大麻産業は米国内で最も急成長している産業の一つです。しかし、大麻販売が生み出す何十億のお金を手にしようとする人々に対し、疑問の声もあがっています。ベストセラーThe New Jim Crow: Mass Incarceration in the Age of Colorblindness(『新たな黒人隔離:カラーブラインド時代の大量投獄』)の著者ミシェル・アレグザンダーは、麻薬政策連盟(the Drug Policy Alliance)との会話の中で、「白人男性が、大々的に大麻事業に乗り出し、大麻の販売で一攫千金をもくろんでいます。でも、これまで40年間にわたり、貧しい黒人の子どもがマリファナを売った罪で投獄され、家族も未来も破壊されてきたのです。それなのに今、白人男性が、まったく同じ行為をして、金持ちになろうとしているのです」と指摘します。(9分)

「冬の兵士」集会:イラク・アフガニスタンの帰還兵が戦争の残虐さを証言 3

2008/3/18(Tue)

2008年3月半ば、米国の首都ワシントンDC郊外にあるシルバースプリング市で、米国史上2度目の「冬の兵士」(Winter Soldier) 証言集会が開かれました。主流メディアのほとんどが無視したこの集会の様子は、もっぱらデモクラシー・ナウ!や他の独立系公共メディアで報道されました。最初の「冬の兵士」集会は1971年にベトナム帰還兵によっておこなわれ、ベトナムにおける米軍の戦争犯罪を告発する証言を行いました。この伝統を受け継ぎ、今回はイラクとアフガニスタンからの帰還兵数百人が、米軍による戦争犯罪の実態を告発しました。「冬の兵士」の名前は、米国独立運動の思想家トーマス・ペインが、過酷な軍務を嫌って脱走した兵士たちを「夏の兵士」と呼んだのにちなみます。(16分)

暗号メール・サービスLavabitに閉鎖を決心させたものとは?

2013/8/13(Tue)

8月に入って、米国では機密保全を売りにするEメール・サービスが政府による顧客情報の収集に抗議して相次いでサービスを終了するという事件がありました。Lavabitはエドワード・スノーデン氏がロシアとの交渉に使っていたとされる暗号メール・サービスです。米当局との交渉が続く中での突然のサービス終了ですから、どんな関連があるのかと想像をかきたてます。でもオーナーのレーダー・レビソン氏は、サービス終了の説明にあたってスノーデン関連のことには触れたがりません。彼のことばは「米国人に対する犯罪に加担するよりは、10年近い努力の結晶を終了させる方を選んだ」と、きわめて漠然としています。具体的な事情を他の人に説明することは「米国の議会が通過させた法律によって禁じられている」からだそうです。Lavabitの突然死を見て、「米国に足場を持つ会社には決して機密データを預けてはいけない」という現状への忠告を読み取ってほしい、としか言えません。(15分)

メアリー・ロビンソン: 人権とジェンダーの平等が気候変動対策の根幹

2015/12/10(Thu)

12月10日は、世界人権宣言の採択を記念する世界人権デーです。2015年のこの日、パリでは、国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)が開催されていました。この動画では、現地パリから、国連で人権擁護の活動に従事した、元アイルランド大統領のメアリー・ロビンソン氏に、「人権問題としての気候変動問題」をテーマにインタビューします。国連時代に目の当たりにした、アフリカの環境悪化による現地の人々への被害に触れながら、ロビンソン氏は、今後気候変動への対策を考える上で、人権問題がいかに中心的な課題となるかを訴えます。(18分)

パラグアイ大統領に「貧者の司祭」フェルナンド・ルゴ当選

2008/8/19(Tue)

2008年4月20日、中南米の中心部に位置するパラグアイで、フェルナンド・ルゴ元司教が大統領に選出されました。1946年以来一貫して政権を握り続けた保守派コロラド党は下野し、8月15日に新大統領の就任式典が執り行われました。パラグアイは人口650万人の大部分を先住民と欧州系の混血が占め、国民の9割が、スペイン語と並ぶ公用語であるグアラニー語を理解する異色の国です。他の中南米諸国とおなじようにパラグアイでも、コロラド党のアルフレド・ストロエスネル将軍の軍事独裁者 (1954年~1989年)が終った後も一貫して富裕層を優先する政策が採られた結果、軍を背景にした大土地所有者と多国籍企業によって農民が土地を奪われ、特に人口の2%未満を占める先住民は貧困に喘いできました。(19分)

【Express】ロバート・フィスク 「差しのべた手を握りこぶしに変えたオバマ」

2011/2/3(Thu)

著名な中東ジャーナリストが、カイロの現場から歴史的なエジプトの民衆蜂起を語ります。

アリス・ウォーカーと公民権運動指導者ボブ・モーゼス

2009/1/20(Tue)

ボブ・モーゼズは1960年代の公民権運動を代表する指導者の一人で、学生非暴力調整委員会(SNCC)の元活動委員長でした。ニューヨーク・タイムズ紙によれば「ミシシッピ州では、マーティン・ルーサー・キング牧師に匹敵する人物」です。米国初の黒人大統領就任に際して、ここに至るまでのアフリカ系アメリカ人たちによる権力への参画に向けた闘争の歴史を語ってもらいます。(27分)

トムズリバー 公害訴訟で多額の和解金を勝ち取った町

2014/4/23(Wed)

大手化学工場の廃棄物に汚染された水や大気が原因で小児がんになったとして、ニュージャージー州の住民がチバ・スペシャルティ・ケミカル社とユニオンカーバイド社など三社を訴えた事件が1980年代にありました。2002年に和解が成立し、公害訴訟 としては最大規模の和解金が支払われたとされています。和解はしましたが、企業側は最後まで賠償責任を認めませんでした。(24分)

黒人の自由を求める運動の肉声を記録したパシフィカアーカイブ

2012/2/29(Wed)

独立放送局の草分け、パシフィカ・ラジオ。そのアーカイブには5万5千本もの録音テープが収蔵されています。主要メディアが見向きもしなかった活動家や思想的指導者をいちはやく取材し、市民の運動、なかでも公民権運動を盛り上げるのに貴重な役割を果たしたパシフィカですが、録音テープの劣化が危ぶまれています。その記録に一番身近に接する機会をもつパシフィカ・ラジオ・アーカイブの責任者のブライアン・デシャザーは、その価値がわかるだけに、なんとかデジタル化を進めて保存してアクセスを容易にし、研究や運動に活かしてほしいと意欲的です。

『地球が燃えている』ナオミ・クライン(1)「トランプ・ストローの中身は?」 

2019/9/17(Tue)

(9分)ナオミ・クラインが新著『地球が燃えている~気候崩壊から人類を救うグリーン・ニューディールの提言』の発売当日に、デモクラシー・ナウで語りました。日本でも先月(2020年11月)に翻訳版が出たので紹介します。パート1は、オンラインサイト「インターセプト」で公開された、新著のプロモーション・ビデオです。新著の大きなテーマのひとつは、「どうして私たちは気候危機をいつまでも直視できないのか?」 焼却処分できないプラスチック・ストローに代えて環境に優しい紙製のストローの使用が広まっていますが、そんなのは欺瞞だと反発するトランプ陣営はロゴ入りストローを発表して大当たりをとりました。このトランプ・ストローが示唆するのは、有効な温暖化対策に踏み出すことを阻んでいるアメリカ人特有のメンタリティです。気候対策はやるつもりだけれど、それは現在のライフスタイルを変えないという条件付き。リベラル派の大統領候補も、こぞってチーズバーガーは死守するぞと表明します。その裏にあるのは、経済成長と消費拡大に限界があることを頑として認めない、建国以来の無限の成長神話です。(9分)

盗聴スキャンダルに揺れるマードック帝国 地道な調査報道の成果

2011/7/21(Thu)

2011年7月に英国を揺るがしたマードック帝国スキャンダル事件。だが、この事件が国をあげての調査と告発の対象になるまでには、3年間にわたる事件記者の地道な調査活動が必要だった。書かれた記事は、75本。英ガーディアン紙で仕事するニック・デイビス記者の快挙だった。(19分)

ナオミ・クライン:本当の犯罪現場はG20サミット会場の中だった

2010/6/28(Mon)

フェンスで守られたサミット会場の中では何が話し合われたのでしょうか?主要20カ国の首脳たちは、2013年までに自国の財政赤字を半減させるという財政再建の目標で合意しました。実現のためには大幅な増税に加え、社会福祉や医療扶助など政府支出の大幅削減が必要です。その一方で、世界的な経済危機をつくりだした元凶である巨大銀行に対し、将来の危機を防止するための規制や国際課税の導入は見送られました。トロント在住のナオミ・クラインは、「サミットで決まったのは、世界の特権階級が飲めや歌えやのドンチャン騒ぎをしたあげく、散財のツケを世界中の貧しい人たちに回すという取り決めです。財政均衡のために、年金や医療や失業手当などを削るのですから。首脳たちが去った後の会場を見て、本当の犯罪現場はこっちだと思いました」と言います。(29分)

歴史家ハワード・ジン(1922-2010)追悼 ノーム・チョムスキー、アリス・ウォーカー、ナオミ・クライン、アンソニー・アーノーブ

2010/1/28(Thu)

1月27日に心臓発作により87歳で急逝した歴史家・著述家・活動家のハワード・ジンの追悼番組です。古典的な名著『民衆のアメリカ史』は、米国人の歴史の見方を変えたと言われます。通算100万部以上を売り、最近『民衆は語る』というテレビ番組も作られました。ジン本人の映像につづき、彼を最も良く知っていた盟友のノーム・チョムスキー、教え子のアリス・ウォーカー、ナオミ・クライン、アンソニー・アーノーブの諸氏により、ハワード・ジンの功績と、今日における重要性を語ってもらいます。(40分)

ヒップホップと政治、差別用語と差別発言  マイケル・エリック・ダイソン教授が語る 後編

2007/7/18(Wed)

 戦争、暴力、公民権運動、そしてヒップホップ、ハリケーン・カトリーナから人種差別政策まで、マイケル・エリック・ダイソン教授は一手に引き受けます。この14年間に14冊の著作を出し、いずれもベストセラー。黒人向け月刊誌の米『エボニー』誌は、「最も影響力のあるアフリカ系アメリカ人100人」のひとりに彼を選出しています。ダイソン教授はつい最近、ジョージタウン大学の最高位の教授職に就任しました。バプテスト派の牧師の資格も持ち、アフリカン・アメリカン研究と並んで神学も教えています。最新、ヒップホップ論を出版しました。 番組前半では、ラジオトークショー・ホストのドン・アイムスによる差別発言事件、ジーナ高校の黒人生徒訴追事件、ハリケーン・カトリーナ後の人災など、最近の社会問題についてコメント。後半ではヒップホップという芸術様式における政治性、そのレトリックがいかに鋭く社会状況を反映しているかを、具体例を挙げて語ります。(14分)

『鉄路の血痕』 ベトナム帰還兵ブライアン・ウィルソン氏が語る反戦運動

2011/10/28(Fri)

ゲストの反戦活動家ブライアン・ウィルソンさんは、これまでの生涯で二度も文字通り死線を彷徨いました。最初はベトナム戦争従軍時。大義などとは無関係な戦場の残酷な現実を目の当たりにして現役兵時代に反戦活動に身を投じたウィルソンさんは、退役後にエルサルバドルやニカラグアを訪問し、米国政府の代理戦争の被害者と交流して米国の外交政策の過ちに確信を強め、1987年9月1日、カリフォルニア州にある基地の近くで軍事物資の輸送を止めようと線路に座り込みました。恐るべきことに、軍用列車は停止するどころか却って速度を上げ、轢かれたウィルソンさんは奇跡的に九死に一生を得たものの、頭蓋骨を割られ両脚を切断しました。(52分)

反米すすむラテン・アメリカ 後編 ブッシュ大統領VSウゴ・チャベス:米国のラテンアメリカ政策はどこへ?

2007/3/12(Mon)

 今、中南米で異変が起きています。アメリカにNOを突きつける国が増え、しかも力をつけてきているのです。  アメリカは、1823年にモンロー主義をかかげて以来、ラテンアメリカを「アメリカの裏庭」として支配力を保持し、経済的にも政治的にも大きな影響力を持ち続けてきました。アメリカと親米政権の間で取り交わされてきた新自由主義経済の結果、激しい貧富の差が生まれ、深刻な問題となり続けてきました。そこに不満を募らせ、貧困層にも富を分配しようという勢力が出てくると、アメリカは「危ない共産主義国を民主化する」という謳い文句で反政府ゲリラを組織・支援し、経済封鎖も行なったりして、それらの勢力の抑制におおむね成功してきました。ところがここにきて、べネズエラが突きつけたNOを、アメリカが簡単には翻せない状況が起こっているのです。(23分)

オバマの景気対策と金融再生計画を辛口採点

2009/2/13(Fri)

2月13日オバマ新政権の7890億ドルの景気対策法案が上下両院で可決されました。最終的な景気対策の規模は経済学者の多くが必要だと言う額を大きく下回りますが、それでも米国では1933年にフランクリン・ルーズベルト大統領がニューディール政策を打ち出して以来の最大の景気対策です。同じ週にガイトナー財務長官が「金融再生計画」を発表し、不良債権の買取基金の設置により不良債権処理を促進する方針を明らかにしました。こちらの方は、問題を起こした当のシステムを蘇生させるものだと批判され、実体経済を放置して金融機関のみを救済し、そのつけを国民に回す詐欺的なものだという非難が上がっています。2人の代表的な反シカゴ学派の経済論客が、オバマ政権の景気対策と金融対策をきびしく採点します。(20分)

NSAの内部告発者トーマス・ドレイクとオバマ政権による迫害 (1)

2012/3/21(Wed)

国家安全保障局(NSA)の内部告発者、トーマス・ドレイクに話を聞きます。彼はNSAの浪費や不適切な管理、憲法違反の疑いのある活動を報道機関に告発したため、当局の迫害を受けました。スパイ防止法に違反したとして起訴され、最長で35年の投獄という危機に直面しました。でも実際の起訴状にはスパイ行為の具体的な指摘はなく、政府の機密文書を自宅地下室に保管していたという微罪しかありませんでした。結局、この微罪をドレイクが認めるかわりに他の容疑はすべて取り下げるという司法取引が成立し、昨年2011年に裁判は結審しました。当時司法省の首席報道官だったマシュー・ミラーは今ごろになって、「起訴したのは勇み足だった」などと話していますが、明らかに司法を使った内部告発者への嫌がらせです。(12分)

アサンジ亡命を認めたエクアドルの勇気

2012/8/16(Thu)

ジュリアン・アサンジがロンドンのエクアドル大使館に駆け込んでから2カ月、エクアドル政府はアサンの政治亡命を認める決定を発表しました。前夜に英国政府が大使館に立ち入ってアサンジを逮捕すると脅しをかけたことがネットなどで広まり、夜中から駆けつけたアサンジ支持者たちと、大使館を囲む警官たちが対峙する、ものものしい雰囲気の中での発表でした。今回のエクアドルの決定の重要性について、また決定に至った経緯について、アサンジ弁護団の一員マイケル・ラトナー弁護に聞きます。(11分)

ブラックパンサー党の日系人幹部リチャード・アオキはFBIの情報屋だったのか?

2012/8/23(Thu)

リチャード・アオキは日系アメリカ人でありながらブラックパンサー党の初代メンバー。パンサーの武装化を手助けした人物として伝説的な存在です。また1969年にはアジア系アメリカ人の活動家としてカリフォルニア州立大学バークレー校でストライキを指導しアジア系アフリカ人研究学部の設立に大きな貢献をしました。その彼がFBIの情報屋だったという疑惑が浮上し、アオキを高く評価する人々を驚愕させました。(34分)

マイケル・ポーランが語る遺伝子組み換え産業による食の支配─遺伝子組み換え食品の表示をめぐって

2012/10/24(Wed)

ジャーナリストでベストセラー作家のマイケル・ポーラン教授が再登場。カリフォルニア州で州民投票に掛けられた、遺伝子組み換え食品の表示を義務付ける「提案37号」を中心に、米国における食の運動とその周辺を語ります。食品の工業化の弊害を告発し続けるポーラン教授は、企業に与えられた「言論の自由」と産学官の「回転ドア」によって、モンサントやデュポンなど遺伝子組み換え推進派の巨大企業が二大政党とマスメディアを支配している構造を明らかにし、大金をかけて自然で健康的な食生活を維持できる富裕層と、選択肢を奪われて工業化された食を強制される圧倒的多数へ、食の階層化が進行することを強く懸念しています。

7万人の断種につながりナチ科学者の弁護にも引用された米国史上最悪の最高裁判決

2016/3/17(Thu)

今回は、米国史上最悪と言われる最高裁判決が下された「バック対ベル訴訟」を取り上げます。1927年、米国の連邦最高裁は、精神病または知的障害と言われている人々に対し、州が不妊手術を強制することを可能とするバージニア州の法律を支持する判決を下しました。この訴訟の原告は、何の障害も持っていないにもかかわらず州の隔離施設に収容されていた、キャリー・バックと言う若い女性でした。判決は、バージニア州はバックに不妊手術を施す権利があるとするもので、判決文を書いたオリバー・ウェンデル・ホームズ・ジュニア判事は、「知的障害が3代も続いたなら、もう十分だろう」と締めくくっています。この判決により、子孫を残すには「不適格」とされた6~7万人の米国人に強制的に不妊手術が行われました。この裁判について本を書いたアダム・コーエンに話を聞きます。(20分)

バナナのチキータ社が コロンビアのテロ組織への資金提供を認める

2007/3/23(Fri)

 2007年9月17日、米連邦裁判所はコロンビアの武装勢力に資金供与していたとして、バナナ生産貿易の最大手企業チキータ・ブランド・インターナショナルに2500万ドルの罰金の支払いを命じました。チキータ社は2007年3月、米政府当局に対して、武装勢力に「用心棒代」として資金を供与していたと「自首」、今回はそれに対する判決となります。罰金の支払いは命じられたものの資金供与に関与した元幹部社員の懲役刑は見送られることとなりました。 (13分)

デュポンとの闘い 化学大手がテフロンのフッ素化合物の世界的な健康リスクを隠蔽(後半)

2018/1/23(Tue)

2020年4月10日、沖縄県の米軍普天間飛行場から有害な有機フッ素化合物PFOSを含む泡消火剤が基地の外に大量に漏れ、11日には宜野湾市の宇地泊川や付近の住宅街に風に乗って泡が広がる事件がありました。改めてフッ素化合物の危険性と行政の対処が問われる事態です。これに関連する2018年の動画を前半と後半に分けて掲載します。2018年のサンダンス映画祭で初公開された記録映画『既知の悪魔』は、テフロン加工に使用される有機フッ素化合物C8(PFOS/PFOA)の有毒性と水質汚染の広がりを解明するため、製造元のデュポン社を相手取って住民が集団訴訟を起こし、被害を賠償させるとともに、国内での製造と使用の段階的終了を約束させたいきさつを描いています。(後半16分)

アルンダティ・ロイが語るインド経済成長の犠牲者たち 

2009/9/28(Mon)

インドの首都ニューデリーから、グローバル・ジャスティスを訴える作家アルンダティ・ロイが発売されたばかりの新作について語ります。『民主主義フィールドノート イナゴの襲来に耳をすまして』は、世界最大の民主主義インドで今なにが起こっているのかを詳細に描き、それを通してグローバル化の時代の「民主主義」について考察します。(40分)

故郷を返せ!インド洋の米軍基地ディエゴガルシア島

2009/10/9(Fri)

グアム島と並ぶ、もう一つ基地の島ディエゴガルシアに目を向けましょう。チャゴス諸島はインド洋に浮かぶサンゴ環礁です。その中心の島ディエゴガルシアには、巨大な米軍基地があります。アフリカとアジアの中間にあるこの島は米軍の重要な戦略拠点であり、アフガニスタンやイラクの爆撃基地として、またCIAによるテロ容疑者の第三国での拉致監禁(特例拘置引渡し)作戦においても重要な役割を担っています。
この島に住民はいません。40年前この基地を建てたとき、島民はひとり残らず追放されたからです。(12分)

ミシェル・アレグザンダー:現在の黒人大量収監のルーツは奴隷制度やジム・クロウ法に

2015/3/4(Wed)

☆ この動画は、「学生字幕翻訳コンテスト2015」の特別審査員賞の受賞者の作品です。

ミシェル・アレグザンダー教授へのインタビューの続きです。このセグメントでは、米国における黒人の異常な収監率の実態と、その裏にある歴史的な黒人労働力の搾取の問題に焦点を当てています。ファーガソンの住民の集団訴訟では、黒人を標的とした刑事司法システムを「現代版の債務者監獄」と呼んでいます。借金が返済できないと投獄され、働くか金を工面するかするまで収監されるという19世紀以前の制度が、現在の米国の刑事司法によって再現されているというのです。ほんの些細な違反をもとに黒人を検挙し、罰金→未納を理由に逮捕→実刑判決という流れでどんどん犯罪者をつくり出し、前科者の烙印を押して普通の生活ができにくくし、結局は刑務所を出たり入ったりの人生に陥れるという、いわば刑事司法による再奴隷化のシステムです。(16分)

イスラエル、イラン、米国の隠れた関係

2007/9/25(Tue)

 イラクの次はイラン──ブッシュ政権が誕生したときから、イランは攻撃目標の一つに数えられていたと言われ、近くイラン攻撃が断行されるといううわさは、これまでもずっと浮かんでは消えを繰り返してきました。2007年秋にも、イランの核兵器開発疑惑をめぐって政権内で好戦的な発言が目立ちはじめ、ブッシュ大統領は退陣前の置き土産に、強引に開戦に持ち込むのではとの懸念が高まりました。イラン問題に詳しい二人のゲストを迎え、イランと合衆国との関係を、イスラエルというキーファクターを介在させて歴史的に検証しました。 (30分)

「ショックドクトリン 大惨事につけ込んで実施される過激な市場原理主義改革」 ナオミ・クライン新著を語る 2

2007/9/17(Mon)

カナダ人ジャーナリストのナオミ・クラインが、話題の新著The Shock Doctrine: The Rise of Disaster Capitalism(『ショック・ドクトリン:惨事活用型資本主義の勃興』)について語ります。ケインズ主義に反対して徹底した自由市場主義を主張したシカゴ学派の経済学者ミルトン・フリードマンは、「真の変革は、危機状況によってのみ可能となる」と述べました。この主張をクラインは「ショック・ドクトリン」と呼び、現代の最も危険な思想とみなします。近年の悪名高い人権侵害は、とかく反民主主義的な体制によるサディスト的な残虐行為と見られがちですが、実は民衆を震え上がらせて抵抗力を奪うために綿密に計画されたものであり、急進的な市場主義改革を強行するために利用されてきたのだ、とクラインは主張します。 (17分)

ホワイトスペースを開放せよ 電波は誰のもの?

2008/11/4(Tue)

2008年11月4日、米国では大統領選挙と並んで、もう一つ民主主義にとって重要な投票が行われました。米連邦通信委員会(FCC)が、高速無線インターネット接続を広範囲に広げる決定を下しました。テレビ放送用の電波の周波数帯域のうち「ホワイトスペース」と呼ばれる空き部分を開放し、誰でも高速インターネット・サービスに利用できるようにしたのです。放送業界は過去70年近く、最も便利な周波数帯の利用をただ同然で独占してきました。情報の流通を独占することで大きな影響力も振るってきました。その既得権が脅かされるのであれば、どんな革新にも反対します。FCCは4年もかけて約3万人から意見を聴取し、技術的な検証もした末に、全会一致でホワイトスペースの開放を決定しました。(6分)

ニューディールを支えた女性 ルーズベルト政権の労働長官フランシス・パーキンスの人生

2009/3/31(Tue)

現在の状況と1930年代との比較から、フランクリン・デラノ・ルーズベルト 大統領のニューディール政策が再び注目されています。金融業の規制や思い切った公共事業投資による需要と雇用の創出に加え、公的な社会保障のプログラムを導入したことも画期的でした。社会保障政策の検討にあたりルーズベルト政権内で最も影響力のあった人物は、米国史上初の女性閣僚であるフランシス・パーキンス労働長官だったと論じる本が最近出版されました。著者のカーステイン・ダウニーは、パーキンスの精力的な働きの原点にあるのは、1911年ニューヨークの工場火災で150人の子供たちが犠牲になった悲惨な事件だったと言います。(19分)

世界で一番幸せな場所? ディズニーの遺産相続人がディズニーランドの労働者酷使について批判

2019/7/17(Wed)

2020学生字幕翻訳コンテスト  課題4:「労働格差」の受賞作です。 ディズニー社の創業者一族の相続人アビゲイル・ディズニーが同社の不労働慣行や賃金について批判。カルフォルニアのディズニーランドで働く職員たちから話を聞き、労働環境について調査しました。彼女は以前、同社のCEOボブ・アイガーの途方もない巨額報酬と、同社の労働者の給与とのすさまじい格差について批判したことがあります。子供たちに夢を売るディズニーランドも、一皮めくれば劣悪な条件の労働者の犠牲の上に巨額の利益をあげる米国の大企業の典型です。(6分)

ナイジェリアの環境運動家ニモ・バッセイ:先進国は気候問題でアフリカに借りがある

2009/12/8(Tue)

ナイジェリアで最も有名な環境運動指導者の一人、ニモ・バッセイから話を聞きます。バッセイはナイジェリアの環境保護団体エンバイロンメンタル・ライツ・アクション(環境権行動)の創設者で、国際環境団体FoE(フレンズ・オブ・ジ・アース)インターナショナルの議長を務めています。彼はニジェール川デルタ地帯におけるシェル石油の存在に反対する運動を約20年間続けてきました。バッセイは12月7日夜、クリマフォーラム09の初日に演説しました。近刊予定の彼の著書は、To Cook a Continent: Destructive Extraction and the Climate Crisis in Africa(『大陸を調理するために:破壊的な抽出とアフリカの気候危機』)です。(9分)

デブ・ハーランドの内務長官指名は先住民系米国人にとって「重要な一歩」

2020/12/18(Fri)

2021学生字幕翻訳コンテスト  課題4:「マイノリティの政治進出」の受賞作です。

2020年12月、ジョー・バイデン次期大統領が、ニューメキシコ州の下院議員デブ・ハーランドを内務長官に指名しました。議会が承認した場合、ハーランド議員は先住民系米国人としては初めて閣僚の地位に就くことになります。ハーランドの指名は進歩派や120人以上の部族指導者たちが後押ししているもので、彼らは前の月にバイデン議員に手紙を送り、彼女を内務長官に選ぶよう促していました。「これは次期バイデン政権にとって非常に重要な一歩でした」と、オナー・ジ・アース(Honor the Earth)の事務局長ウィノナ・ラデュークは言います。彼女は農村地帯開発経済学者で、ネイティブ・アメリカン活動家です。「インディアンの人々こそが、この土地を管理する方法を知っています」。(7分)

「ショックドクトリン 大惨事につけ込んで実施される過激な市場原理主義改革」 ナオミ・クライン新著を語る 3

2007/9/17(Mon)

 カナダ人ジャーナリストのナオミ・クラインが話題の新著The Shock Doctrine: The Rise of Disaster Capitalism(『ショック・ドクトリン:惨事活用型資本主義の勃興』)を語ります。ケインズ主義に反対して徹底した自由市場主義を主張したシカゴ学派の経済学者ミルトン・フリードマンは、「真の変革は、危機状況によってのみ可能となる」と述べました。この主張をクラインは「ショック・ドクトリン」と呼び、現代の最も危険な思想とみなします。第三部は、ショックドクトリンの社会的な適用例を見ます。最初の実権は1973年のチリのクーデター後に実施されたシカゴ大留学者たちによる新自由主義経済改革でした。その成果はやがて米国内にも導入されます。ブッシュ政権の国防長官に就任したドナルド・ラムズフェルドは、米軍を大リストラして民間軍事企業への委託をすすめます。(18分)

TPPは貿易協定の衣を着た企業による世界支配の道具

2012/6/14(Thu)

日本では昨年から危険な秘密貿易協定として大騒ぎになっているTPP。環太平洋パートナーシップとか環太平洋戦略的経済連携協定とかいろいろに呼ばれていますが、中身が分からないのに一旦参加したら抜けられないと言われる馬鹿げた国際協定です。米国でも一般には知られておらず、通商代表部が企業側と連携しながら進めているので国会議員でさえ内容を知ることができないのです。交渉の草案がリークされて、ようやく議論に上るようになりました。2011年3月に「知財関連の条項」がリークされたのに加え、今回(2012年6月)には「投資条項」の草案がリークされました。リーク文書を掲載している市民団体パブリック・シチズンのロリ・ウォラック氏は、「これは貿易協定ではない、企業による世界支配の道具です」「1%の富裕層が私たちの生存権を破壊する道具です」と断罪します。(19分)

沖縄からグアム、ハワイへ 太平洋米軍基地の拡大に反対する国際的連帯の呼びかけ

2010/5/24(Mon)

普天間基地の移転先をめぐる騒動は、ついに鳩山首相の辞任へと発展しました。でも首相の辞任によって沖縄問題が解決したわけではなく、むしろ次期政権に引き継がれる大きな政治課題となります。なぜなら地元の合意がとりつけられないかぎり、新たな基地の建設は不可能だからです。「沖縄の痛み」に気がついたのなら、もはや一方的な負担の押しつけはできません。この問題に対する新たな視点が必要です。デモクラシー・ナウ!では、5月末の沖縄での大規模な反対行動にからめて、太平洋地域における米軍基地の展開と、それに対する民衆の反対運動をとりあげました。(27分)

『明日の思い出』 オルタナティブの思想家マイケル・アルバートの回想録

2007/4/17(Tue)

 資本主義に代わるものは何か?-「パレコン」(ParEcon:参加型経済)を提唱する米国の社会活動家、マイケル・アルバートの登場です。今年発表された回顧録にあわせ、ベトナム反戦を契機に目覚めた学生時代と教授だったノーム・チョムスキーとの出会い、共同創刊した言論誌『Zマガジン』やウェブ版『Zネット』などでの活動と理想の模索、「公平性・連帯・多様性・自主決定」の4つを価値観の柱とする「参加型経済」の提言に至るまで、根底に一貫するアルバートの思想と、実践の中でそれに形を与えようと奮闘してきた自らの歴史について語ります。(23分)

ピッツバーグG20 サミット抗議鎮圧で出現した「警察国家」の光景

2009/9/28(Mon)

2009年9月16日、米国ペンシルバニア州のピッツバーグでG-20金融サミットが開かれました。世界の富裕国の首脳が一堂に顔をあわせる会合です。厳重な警戒態勢の中で米国各地から集まった数千人が抗議行動を行いましたが、重装備の機動隊が出動し、非暴力のデモ隊に催涙ガス、音響手りゅう弾、発煙筒、さらには鋭い不快音を浴びせて動けなくする長距離音響装置(サウンドキャノン)も国内で初めて使用されました。2日間の会合で少なくとも175人が逮捕されました。反戦活動家シンディ・シーハンは、「まるで警察国家のような光景でした」とブログに書きました。続けて、アルンダティ・ロイが世界最大の民主主義国インドの「警察国家民主主義」の実態と、グローバル化の中で変容する民主主義について語ります。(10分)

チョムスキーとジン、異例の共同インタビュー ベトナムからイラクへ 後編

2007/4/16(Mon)

ボストン発のデモクラシー・ナウ!の特別配信です。アメリカの独立戦争が始まったレキシントンの戦いを記念して、マサチューセッツ州では4月16日が「愛国記念日」という祝日です。この日、ボストンに住む反戦運動の大御所ノーム・チョムスキーとハワード・ジンが、ふたりそろってインタビューに応じるという豪華な場面が実現しました。二日間に分けて放送された共同インタビューの第一弾では、ベトナム戦争とイラク戦争の相似点、イスラエル=パレスチナ問題について、長年アメリカの市民運動にかかわり続けた二人ならではの、重みのある発言が聞けます。圧巻はやはりベトナム戦争の体験です。番組中に語られるように、二人とも戦争当時ベトナムやインドシナを実際に訪れたことがあり、そこで目撃したものに大きな衝撃を受け、著作にも残しました。(16分)

バンダナ・シバ 第三世界への環境汚染アウトソーシングを批判

2007/9/14(Fri)

グローバリゼーション国際フォーラム開催のティーチイン「地球の3つの危機:気候変動、ピーク・オイル(安価なエネルギーの終焉)、地球資源枯渇」を前に、会議で発言する予定のデイビッド・コーテンとバンダナ・シバの話を聞きます。(17分)

アパルトヘイトへの挑戦 ポラロイドのBDS運動

2013/12/13(Fri)

1970年代初め、マサチューセッツ州にあるポラロイド社の労働者は、南アフリカのアパルトヘイト体制に抗議する投資撤収(ダイベスト)運動を始めました。勤務先であるポラロイド社の技術がアパルトヘイトを支える身分証明書の作成に使われていることに気づいたキャロライン・ハンターとケン・ウィリアムズの2人は、会社に抗議して「ポラロイド労働者革命運動」を結成、会社に南アからの事業撤退などを要求しました。(16分)

"リベラル派のライオン"テッド・ケネディ上院議員の46年

2009/8/26(Wed)

米マサチューセッツ州選出の民主党上院議員エドワード(テッド)・ケネディが2009年8月25日夜、脳腫瘍との闘病の末に77歳で亡くなりました。46年におよぶ上院議員生活においてテッド・ケネディは揺るぎないリベラル主義政策を追求し、"リベラル派のライオン"と呼ばれた民主党の重鎮でした。2008年の大統領予備選で、いちはやくオバマ支持を打ち出して選挙の流れを変えたといわれ、また2002年には上院でイラク攻撃の承認決議に反対票を投じました。60年代に米国の政界に君臨したケネディ家の兄弟の最後の生き残り、テッドの生涯をふりかえります。(26分)

暴露 スノーデンが私に託したファイル ~(3)まるでスパイ映画のようだった

2014/5/14(Wed)

今夜はクリスマス・イブ。NSA(国家安全保障局)の巨大な監視体制を暴く一連のスクープを掲載したグレン・グリーンウォルドへの長編インタビューの第2部をお届けします。ガーディアン紙はこの報道でピュリツァー賞を受賞しましたが、その最大の功績者はグリーンウォルドです。友人の映像作家ローラ・ポイトラスと共に2013年6月に香港に飛び、エドワード・スノーデンと落ち合いました。(34分)

ラムズフェルド元長官は囚人虐待に直接の責任がある-米上院報告

2008/12/12(Fri)

米上院では、ドナルド・ラムズフェルド元国防長官や他のブッシュ政権高官が、グァンタナモを始めとする米軍の収容所での囚人虐待と拷問に直接の責任があったと非難する超党派の報告書が提出されました。ベルリンでラムズフェルドを告訴したドイツ人弁護士ウォルフガング・カレックに話を聞きます。(18分)

フランシスコ教皇が日本で核兵器の廃止を要求 米国ではカトリック反核運動家が収監に直面

2019/11/25(Mon)

2020学生字幕翻訳コンテスト  課題5:「ラディカルな核廃絶」の受賞作です。 広島と長崎を訪問したフランシスコ教皇は、カトリック教会の最高指導者として被爆者と対面し、核兵器の保有は人道に反すると宣言しました。折しも米国では、カトリックの平和活動家7人が量刑判決を待っています。2018年4月4日に米国政府を平和に反する罪で告発する訴状を持ってキングスベイ海軍潜水艦基地へ侵入した「プラウシェアズの7人」です。同基地には少なくとも6隻の核弾道ミサイル潜水艦があり、各々が20個のトライデント熱核兵器を搭載しています。カトリックの反核運動について「プラウシェアズの7人」の1人、マーサ・ヘネシーに聞きます。

ローレンス・レッシグ ネットの中立性を守れ

2008/4/17(Thu)

スタンフォード大学の法学教授ローレンス・レッシグは、世界の有数のサイバー法の専門家として有名です。ネットの中立性に関する問題をめぐって、2008年4月17日にスタンフォード大学で行われた米連邦通信委員会の公聴会を機に、インタビューを行いました。ケーブル大手コムキャストの通信妨害をめぐる「ネット中立性」の議論、レッシグ教授が7年前に開始した著作権明示のシステム「クリエイティブ・コモンズ」、議会制度の改革をめざす最新プロジェクト「チェンジ・コングレスに」などについて、話を聞きました。(18分)

シンディ・シーハン 悲しみにくれる母から反戦運動のリーダーへ

2007/5/30(Wed)

 シンディ・シーハンは2004年4月4日に、当時24歳だった長男のケーシー・シーハンをバグダッド郊外サドルシティで亡くしました。ケーシーは軍用車のメカニックとして駐留していました。 息子を失ったあと、シーハンは戦争の正当性に、アメリカの親たちが若い子供たちを奪われることの正当性に、疑問を投げかけ、米政府の責任者との面会を求め続けました。 彼女が一躍マスコミの注目を浴びるようになったのは、キャンプ・ケーシーと名づけられたテキサスでの座り込み行動からです。テキサス州クロフォードの郊外にブッシュ大統領が所有する農場の外で、大統領との直接面会を求めて1ヶ月間の座り込みを行ったのです。大統領はイラクからの全面即撤退を主張するシーハンとの面会を拒否しましたが、このキャンプは全米、そして全世界から注目され、集まってきた賛同者とマスコミで日々膨れ上がり、シーハンを世界的な反戦リーダーに押し上げました。 (16分)

パレスチナ人俳優モハメド・バクリ ジェニン侵攻の記録映画の制作で被告席へ

2007/6/22(Fri)

イスラエル出身のアラブ人俳優モハメド・バクリ(ムハンマド・バクリー)は、テルアビブ大学で演劇とアラブ文学を学び、舞台俳優としてイスラエルとパレスチナで活躍し、また国内外の映画に多数出演し国際的にも知られています。彼が出演した1984年の映画"Beyond the Walls" (『壁を越えて』)は米国アカデミー賞の外国映画部門にノミネートされ、イスラエルを代表的する演劇人の一人として名声を築きました。しかし2002年、イスラエル軍がパレスチナ難民キャンプを軍事攻撃した直後、現地に入りって人々の証言を記録したドキュメンタリー映画『ジェニン・ジェニン』を制作すると、イスラエルのマスコミから猛烈なバッシングを受け、映画は国内で上映を禁止され、俳優の仕事も干されてしまいました。(19分)

スラヴォイ・ジジェクとの対話 「あれから40年、我々は今?」 前編

2008/3/11(Tue)

スロベニアの思想家スラヴォイ・ジジェクはヨーロッパを代表する知識人の一人です。ラカンの精神分析を適用した文化評論で知られ、50冊以上の著作があります。2008年春ニューヨークで「"68年"より40年、われわれはどこにきたのか?」という講演を行った折に、デモクラシー・ナウ!のスタジオを訪れました。1968年の「プラハの春」について、ソ連の軍事介入は、実は天恵だったかもしれない、とジジェクは冷めた評価を下します。介入さえなければ本物の民主的な社会主義が開花したはずだと信じ、幻滅せずにすんだからです。ソ連の介入がなければ、改革は成功していたのでしょうか?新著『敗れし大儀を弁護して』を上梓したばかりのジジェクは、現在の左翼のありかたをきびしく問いただします。(14分)

日本のショックドクトリン:原発事故から3年、国粋主義と軍国化にひた走る安倍内閣

2014/1/15(Wed)

1月に来日したエイミー・グッドマンと番組スタッフは東京からの3日間にわたる特別放送を行いました。その一部を字幕つきで紹介します。東京発の第1弾は、近隣諸国との関係を緊張させている安倍政権の右翼的政策について取り上げます。(11分)

WikiLeaks:米国大使館によるハイチ干渉の実態

2011/6/3(Fri)

ウィキリークスが2011年に暴露した米国国務省の外交公電により、ハイチに対する米国大使館の事細かな干渉が裏付けられました。ベネズエラが推進していたエネルギー協定(ペトロカリブ協定)に参加しようとしたハイチを、米国大使館と石油メジャーがあの手この手で妨害していたことが分かったのです。(17分)

ジョン・ピルジャー「大メディアの役割は人々の目をふさぐことだ」

2010/6/29(Tue)

アフガニスタン駐留軍を率いるスタンリー・マクリスタル司令官が、ローリング・ストーン誌に掲載された記事がもとでオバマ大統領に解任されました。側近たちと一緒になって大統領や政府要人らを笑いものにしたことが暴露されたからです。マスコミは現地司令官たちをかばい、記事を書いたマイケル・へイスティングス記者に激しい批判を浴びせました。「お国に尽くす軍人」が酒の席で口走った失言を暴き立てて、ジャーナリズムの"基本"を破り信頼関係をぶちこわしたと、袋叩きの様相です。しかしジョン・ピルジャーは、ヘイスティングス記者は本来ジャーナリストがやるべき仕事をしただけだと言います。(20分)

AP記事が暴露 米原子力規制委員会が業界と共謀して安全基準の緩和に動く

2011/6/24(Fri)

AP通信の連載企画記事“Aging Nukes”(老朽化する原子力発電所)(2011年6月20日から28日にかけて配信)は、業界となれ合い状態にある米国の原子力規制、放射性物質の漏出、漏出の実態調査の不備など、お寒い状況を明らかにしました。記事を執筆したジェフ・ドン記者が連載の渦中にデモクラシー・ナウ!に登場です。(14分)

【Express】辻信一「すべての原発の即時停止を」

2011/3/17(Thu)

ナマケモノ倶楽部の世話人を務める辻信一(大岩圭之助)氏は、このインタビューで世界中の原発の停止を呼びかけました。また福島原子力発電所事故の背景には、民主主義の空洞化、企業と政府に巨大な権力が集中する社会構造があったことを指摘しています。今回の事故を教訓にし、自然と調和して生きるためのライフスタイルを模索することが大切だと言います。

チョムスキー・ジン異例の共同インタビュー 市民的不服従の勧め

2007/4/17(Tue)

ボストン発のデモクラシー・ナウ!の特別配信の第二弾です。アメリカ独立戦争が始まったレキシントンの戦いを記念して、マサチューセッツ州では4月16日が「愛国記念日」という祝日です。この日、ボストンに住む反戦運動の大御所ノーム・チョムスキーとハワード・ジンが、ふたりそろってインタビューに応じるという豪華な企画が実現しました。2日目(17日)の放送では、大学における言論弾圧の問題から発展して、国家が誤っているときには、その命令に従わない権利があるという「市民的不服従」の考え方をいま一度、心にたたむべきだとハワード・ジンが強く勧めます。(16分)

オリンピックに乗っ取られたロンドン 

2012/7/31(Tue)

2012年ロンドン・オリンピックのメイン会場となったのはイースト・ロンドンの人口密集地です。英国防省は警備の一環として、人口密集地の給水塔の屋根に地対空ミサイルを配備しました。さらにヘリコプターや戦闘機もスタンバイ。オリンピックは戦争なのでしょうか?(20分)

労働組合や学生たちが合流 「新しい運動」の始まりか?

2011/10/5(Wed)

 「ウォール街を占拠せよ」(Occupy Wall Street)抗議デモは20日目に突入。ニューヨーク最強の労働組合のいくつかが今日、同市庁舎からこの抗議デモが陣取る金融街地区に向けてデモ行進を 行う予定です。また数千人とも予想されるニューヨーク市内の主要公立大学の学生たちも、授業料高騰に抗議する授業ボイコットを行うことで、側面支援をする ようです。一方、同様の「占拠」運動が米国中の都市に広がっています。4日には154組合9万人の労働者を代表する大ボストン圏労働協議会 (Greater Boston Labor Council)が「ボストンを占拠せよ」陣営への支持を表明しました。「我が国の権力の不均衡と我々の経済を台無しにしたウォール街の役割に光をあてた」というのが理由です。この「ウォール街を占拠せよ」運動が経済変革のための多様な草の根運動を誘発するのかどうか、今日は2人のゲストが議論します。ネイション誌の寄稿者でColorLines.comの編集主幹カイ・ライトは、同サイトで "Here’s to Occupying Wall Street! (If Only That Were Actually Happening)"(「ウォールストリートを占拠せよ」に乾杯!(それが実際に起きていればね))と題する記事を書いています。もう1人のアルン・グ プタはインディーペンデント(Indypendent)紙の編集者で、またThe Occupied Wall Street Journal (『ウォールストリートを占拠せよジャーナル』) という、同運動に連動した新聞の編集も行っています。同紙で彼は、”The Revolution Begins at Home” (アメリカで革命が始まった)と題する記事も執筆しました。

米連邦銀がベアー・スターンズ社を「救済」

2008/3/20(Thu)

今年3月、全米第5位の規模を誇る証券大手のベアー・スターンズが倒産の危機に追い込まれました。 ニューヨークの連邦準備制度銀行(FRB)が 300億ドルを注入して、ベアー・スターンズ社の高リスク資産を保証するという異例の措置をとり、JPモルガンがベアー・スターンズ社を買収したため、倒産の危機は免れました。 連邦銀行の権限がこれほど拡大されたのは、1929年の大恐慌以来初めてでした。 この出来事は、一般的には政府がベアー・スターンズ社を「救済した」と報道されました。 でも実は、ベアー・スターンズ社は「つまみだされた」のだと、ゲストのウォルフ氏とプリンズ氏は言います。 FRBはベアー・スターンズ社をスケープゴートとして廃業させることにより、同社の取引先、つまりウォール街、銀行業界全体を連鎖倒産の可能性から「救済した」のです。(15分)

J・スティグリッツ  緊縮財政の推進が世界経済を破滅にみちびく

2010/10/20(Wed)

銀行側の住宅差し押さえ手続きに組織的な不正があったことが発覚し, 米国の住宅差し押さえ問題は新たな段階に入りました。内容の確認をおろそかにして大量の差し押さえ書類を作成したことが発覚し、全米に懸念が広がっています。一方ヨーロッパでは、財政危機を理由に緊縮政策を推進する政府に対し民衆の抗議運動が各地で盛り上がっています。ノーベル経済学賞受賞者ジョセフ・スティグリッツ教授が米国と世界経済の現状を語ります。

米国の監視体制をあばいたNSA内部告発者エドワード・スノーデンが名乗り出る  インタビュー

2013/6/10(Mon)

米国政府が密かに行っている大規模な通信監視を暴露する内部資料が流出し、波紋を広げています。6月6日にはグーグル、マイクロソフト、アップルなど大手ネット企業9社の中央サーバーにNSAが直接アクセスして利用者の個人情報を入手する秘密プログラムPRISMの存在が明らかになりました。NSAの監視体制についてはこれまでも告発されてきましたが、動かぬ証拠となる内部資料がリークされたのは初めてです。マスコミも初めて大きく騒ぎ出し、ペンタゴン文書を超える破壊力を持つ米国史上最大のリーク事件です。6月9日、これらの内部資料を提供した人物が自ら名乗り出て、滞在先の香港のホテルでガーディアン紙のインタビューに応じました。エドワード・スノーデン氏は元CIA職員で現在はNSAのシステム管理者を務めるブーズアレン・ハミルトンの社員です。好条件の仕事と安楽な生活に恵まれた29歳の米国青年が、全てを投げ打って内部告発に踏み切った理由、そして名乗り出た理由をカメラの前で語りました。(15分)

豪州のグリーンスライド 気候災害の波が緑の党&労働党を押し上げ石炭推進政権を倒す

2022/5/23(Mon)

オーストラリアでは2022年5月21日に行われた総選挙で労働党が過半数の議席を獲得し、10年近く続いた保守派政権に終止符が打たれました。主な争点は気候変動でした。新首相に選ばれたのは、中道左派の労働党のアンソニー・アルバニージ党首。2018年から首相を務め石炭産業を推進してきた右派のスコット・モリソン自由党党首は敗退しました。有権者の支持は圧倒的に気候対策強化を訴える候補者に集まり、労働党が議会の最大勢力となりました。(10分)

パレスチナの詩人マフムード・ダルウィーシュ死去

2008/8/11(Mon)

パレスチナを代表する詩人、マフムード・ダルウィーシュが8月に亡くなりました。持病の心臓病の悪化のため米国で手術を受け、そのまま帰らぬ人となりました。遺体はパレスチナのラマラに運ばれ、ヤセル・アラファートに次ぐパレスチナで2人目の国葬が執り行われました。彼の死を悼み、パレスチナでは3日間の喪服期間が宣言されました。一介の詩人が、これほどまでに人々に敬愛され惜しまれるのはなぜなのでしょう? 「敗北したトロイの語り部になろうと決意した」というダルウィーシュが、パレスチナやアラブ世界全体にとってどんな存在意義を持ったのか話し合います。(28分)

WikiLeaks: ファイザー ナイジェリアで子供への実験薬投与による医療被害のもみ消しをはかる

2010/12/17(Fri)

巨大製薬会社ファイザーが調査員を雇ってナイジェリアの法務長官の汚職の証拠を見つけ出そうとしていたことが、ウィキリークスが公開した外交公電でわかりました。法務長官の弱みを握って、ナイジェリアの子供たちを死なせた不正な未承認薬投与試験をめぐる60億ドルの訴訟を取り下げるよう圧力をかけるためです。この実験で試験員たちは投与試験の署名同意書を得ず、また医療関係者によると、ファイザーは子供たちの親に実験薬を投与することを伝えていなかったといいます。(16分)

ナオミ・クライン 火事場泥棒の資本主義を検証 "ショックドクトリン"応用編ー前半

2008/7/15(Tue)

2008年7月ブッシュ大統領は、環境保護のため米国近海の大陸棚での石油・天然ガス採掘を禁止してきた1981年の法律を、解除するよう議会に強く要請しました。エネルギー資源の対外依存を引き下げ、ガソリン価格の低下をもたらすためと説明しています。果してそうでしょうか? ゲストのナオミ・クラインは、2007年に発表した『ショックドクトリン 惨事活用資本主義』の中で、社会が大きな危機に見舞われたとき民衆がまどわされ、目の前にある救済策に飛びつくのを利用して、本来なら容易に受け入れられない企業寄りの政策を強行するネオリベ政府の手口を論じています。今回の石油価格高騰を受けたブッシュ政権の対応も、まさしくこの火事場泥棒の手口に他ならず、本当の問題解決にはならないけれど、石油企業は念願の海底掘削権を手に入れるのだと論じます。(36分)

次のシリザ? スペインM15運動から生まれた反緊縮政党ポデモスの大躍進 党首パブロ・イグレシアスに聞く

2015/2/17(Tue)

2014年、反緊縮を掲げるスペインのポデモス党は、結党4か月にして欧州議会議員選挙で5議席を獲得しました。スペイン二大政党の国民党と社会労働党は前回選挙時よりそれぞれ250万票以上を失い、大敗を喫しました。結党から1年を経たポデモス党の党首、パブロ・イグレシアス氏をゲストに迎え、民衆に焦点を当てた政策について聞きます。(18分)

バーニー・サンダース上院議員 ギリシャからプエルトリコまで金融ルールは1%のための八百長

2015/8/21(Fri)

メディアがなぜサンダース候補を取り上げたがらないかは、彼の主張を聞けばわかります。金融業界の大幅な規制強化と、1%が独占する巨大な富の再分配を訴えるバーニー候補の面目躍如というようなスピーチをお届けします。今年7月にワシントンの上院議員会館に経済専門家を集めて行われたフォーラムのもので、主要なテーマはギリシャの債務危機です。ギリシャの話が中心ですが、問題はギリシャにとどまるものではなく、世界の多くの国々が共有するものです。重過ぎる債務と極端な格差に苦しむ国が、債権者の強要する緊縮政策のために所得も経済もますます低迷し、社会的弱者が追い詰められ、民主主義も人権も踏みにじられていきます。ギリシャで起きていることは、この現代の病の構造をこの上なく鮮明にみせてくれるのです。

ダニエル・エルズバーグ:内部告発者のテロリスト扱いに抗議

2010/12/31(Fri)

デモクラシー・ナウ!の2010年6月のインタビュー(「米軍内部告発者の逮捕、ウィキリークスは地下に潜る」)で、ダニエル・エルズバーグが、ジュリアン・アサンジは「逮捕以上の危険」「誘拐、特例拘置引き渡し、拷問、暗殺の危険にさらされている」と語った時には、まさか暗殺までは(?)とも思われたのですが、2010年秋以降のスエーデン司法当局を前面に立ててのアサンジ追撃には米国の陰も見え隠れし、1971 年、ベトナム戦争に関する国防総省の機密文書をリークした米国一有名な内部告発者ダニエル・エルズバーグの体験から出た警告の重みがずっしり感じられるようになってきました。

ハゲタカ・ファンドで築いたミット・ロムニーの財産

2012/8/30(Thu)

共和党の大統領選候補ミット・ロムニーは、ウォール街の熱烈な支持を受けて指名を勝ち取った大富豪の政治家です。「穏健派」というラベルを貼られがちですが、それはお金のこと以外には淡白なので人工中絶や同性婚問題に関しては宗教右派の候補に比べ穏健に見えるだけのことで、ロムニーの本質は金融資本の利益代表です。その本性を把握するには、彼の巨万の資産がいかに築かれたかを見る必要があります。1984年にロムニーが共同設立し、ベイン社(Bain&Company)から分離独立させたプライベートエクイティ・ファンドのベインキャピタル社(Bain Capital)は、企業を標的にするいわゆる「ハゲタカ」資本主義の典型です。
(21分)

ローレンス・サマーズ大統領経済顧問が “やっと” 辞任

2010/9/22(Wed)

「どうにもわからんのですよ」とロバート・シーアは首をひねる。ローレンス・サマーズが国家経済会議委員長辞任を表明した直後に放送されたこのセグメントで、シーアはそのニュースに「辞めてくれてありがとう」と言わんばかりの歓迎を示しつつ、だがそもそも「オバマ大統領はなぜ、サマーズ氏を登用したのか?」と首をかしげる。大統領予備選で「普通の人たちを無視し」「極端な規制緩和」を行い経済破綻の「元凶」となったとクリントン政権を批判したオバマが、大統領就任後、なぜ、クリントンの政策の考案者たちに経済運営を任せたのか?

アニマルライツ運動はテロリズム? 国家安全保障を隠れ蓑にする産業界

2014/3/25(Tue)

神戸女学院大学翻訳チームのみなさんが、デモクラシー・ナウ!の動画に字幕をつけてくださいました。彼女たちが取り上げてくれたのは、オバマ政権の秘密主義に敢然と立ち向かう情報公開法(FIOA)のスーパーヒーロー、ライアン・シャピロのインタビューです。MITで準備中のシャピロの学位論文は、国家安全保障関連の機構や表現技法が動物保護活動家を社会的に無力化するために利用されるというパターンが、19世紀末からずっと続いてきたことを追究しています。彼の研究手法は公文書を多様するもので、FBIに対し700件近い情報開示請求によりおよそ35万通の文書を請求して、司法省から「情報請求数ナンバーワン」のお墨付きをもらいました。FBIはシャピロが執筆中の博士論文の一部を国家安全保障上の脅威であるとみなしているそうです。(16分)

【EXPRESS】伝説的バンドCSN&Yのクロスビー&ナッシュがウォール街占拠ライブを語る

2011/11/10(Thu)

クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤングのデヴィッド・クロスビーとグラハム・ナッシュが、ウォール街占拠運動の応援にかけつけました。政治的メッセージを発信しつづけてきた2人が、スタジオでウォール街占拠や原子力発電に反対する理由を語ります。ウッドストックの懐かしい映像やWhat Are Their Names? のアカペラ演奏もお楽しみください。

理不尽な男 ラルフ・ネーダー 前編

2007/2/5(Mon)

 民主党と共和党という二つ利権集団が、さほど違わない政策を掲げながら二大政党として君臨し、それ以外の選択肢を有権者から奪っているアメリカ。この状況に業を煮やして、第三の道を選択する機会を提供すべく、1996年に「緑の党」から立候補したラルフ・ネーダーは、アメリカの市民運動を基盤とする政治家として以来ずっと大統領選挙に出馬し続けています。(15分)

「冬の兵士」集会:イラク・アフガニスタンの帰還兵が戦争の残虐さを証言 1

2008/3/14(Fri)

2008年3月半ば、米国の首都ワシントンDC郊外にあるシルバースプリング市で、米国史上2度目の「冬の兵士」(Winter Soldier) 証言集会が開かれました。主流メディアのほとんどが無視したこの集会の様子は、もっぱらデモクラシー・ナウ!や他の独立系公共メディアで報道されました。最初の「冬の兵士」集会は1971年にベトナム帰還兵によっておこなわれ、ベトナムにおける米軍の戦争犯罪を告発する証言を行いました。この伝統を受け継ぎ、今回はイラクとアフガニスタンからの帰還兵数百人が、米軍による戦争犯罪の実態を告発しました。「冬の兵士」の名前は、米国独立運動の思想家トーマス・ペインが、過酷な軍務を嫌って脱走した兵士たちを「夏の兵士」と呼んだのにちなみます。(18分)

シアトル市が最低賃金15ドルを採択 残る課題とは

2014/6/5(Thu)

米ワシントン州シアトル市議会は2014年6月、市の最低賃金を現行の9.32ドルから15ドルに引き上げる法案を可決しました。最低賃金としては世界でも最高水準となります。従業員が500人以上の企業は最短で3年、500人に満たない企業は7年の実施期間が与えられています。60%以上の引き上げとなる今回の法案が成立するまでの経緯をシアトル市議のクシャマ・サワントに聞きます。サワントは、最低賃金15ドルを公約に掲げて社会主義政党から立候補、2013年に当選しました。市議に就任するとすぐ「15ドル・ナウ」を立ち上げ、運動を率いてきました。(10分)

スティグリッツ 1%による 1%のための

2011/4/7(Thu)

 米国では富の格差がますます拡大し、上位1%の金持ちが国民総所得の25%を懐に入れます。過去10年の経済成長は上位2%が独り占めにしています。有り余る資金で金融ギャンブルをやり世界経済を危機に陥れたのも彼らですが、失業者が街にあふれるなか金融業界は空前のボーナスを配っています。しかも税金は払いません。政界に効率のよい投資をして、税制も規制も自分たちに都合のよいものに変えていきました。しかし、そんなことを続けては国全体が傾いてしまいます。(21分)

ペンタゴン・ペーパーズ(ベトナム機密文書)を世に出した3人の男たち 2:マイク・グラベル

2007/7/2(Mon)

「ペンタゴン・ペーパーズ」とは、ベトナム戦争に関してアメリカ政府がどのように政策決定を行ってきたかを第二次大戦直後からの歴史をたどって分析した国防総省の7000ページにわたるベトナム機密文書の俗称です。そこには米国政府が不拡大を約束しながら、じつはトンキン湾事件をでっちあげて直接介入を始め、北ベトナムだけでなくラオスやカンボジアも爆撃して故意に戦線を拡大したことなど、歴代の政権が国民を欺いて"泥沼"の戦争に引きずり込んでいった経緯が如実に記されています。この最高機密文書の一部を、1971年6月13日ニューヨーク・タイムズ紙がスクープしました。 (19分)

イスラエルは聖書の教えとアパルトヘイトの教訓に学べ デズモンド・ツツ

2007/11/27(Tue)

 南アフリカの反アパルトヘイト運動の精神的指導者であったデズモンド・ツツ元大主教。反アパルトヘイト運動で果たした役割も絶大ですが、その後「真実と和解委員会」の委員長として和解プロセスを成功させたことも、世界史に残る大きな実績だったといえるでしょう。「被害の詳細を告発する場は保証しよう。でも復讐に走らず許しあおう」という方針を貫いたことは、南アが復讐の連鎖に陥らず、予想されていたような流血の泥沼にはまることなく民主化を遂げることのできた、最大の理由の一つでした。そんなツツ師が、イスラエルとパレスチナの問題に関して発言しました。 (26分)

拷問を容認させたブッシュ政権の法律顧問たち

2008/4/3(Thu)

2003年に作成された覚書が情報開示されたことから、ブッシュ政権による囚人の処遇や尋問の方法にメスが入りつつあります。機密扱いにされていたこの覚書には、司法省が国防総省に対し、大統領権限は囚人への虐待や拷問を禁じた数々の法律よりも優先すると、指示したことが示されています。(20分)

米国人教授 ケンブリッジ・アナリティカが保有する自分の心理学プロファイルの開示を請求

2018/3/23(Fri)

2018学生字幕翻訳コンテスト 課題6:「個人情報ビジネス」の受賞作です。 ケンブリッジ・アナリティカ社の有権者プロファイリング事業をめぐるスキャンダルを取り上げます。5千万人以上のフェイスブック利用者の個人データが本人の許可なく収集され、大統領選挙でトランプ候補支持に動かすために利用されたのです。ケンブリッジ・アナリティカ社は億万長者のロバート・マーサー(Robert Mercer)によって設立され、トランプ大統領の元上級顧問でブライトバート・ニュース・ネットワーク会長のスティーブ・バノン(Steve Bannon)も同社幹部の1人でした。(12分)

経済学者J・スティグリッツ 米国主導の世銀・IMF体制に挑戦する新BRICS銀行に大喝采

2014/7/17(Thu)

BRICSと呼ばれるブラジル・ロシア・インド・中国・南アの5カ国が今年7月、ブラジルのフォルタレザで首脳会議を開き、新たな開発銀行の設立を発表しました。世界の人口の4割、GDPの25%を占める巨大グループが、先進国にたよらない自前の開発銀行を創設したことは大きな話題となりました。元世銀主任エコノミストのジョセフ・スティグリッツに、この動きの重要性について聞きます。(13分)

イエメンの政権交代は「中途半端な革命」 サーレハ大統領の訪米の意図とは?

2011/12/27(Tue)

イエメンはアラビア半島の南端に位置し、サウジアラビアと接する共和国です。イエメンで民主化を求めるデモが発生したのは2011年1月、チュニジアのベン・アリ大統領の亡命直後でした。首都サヌアにある広場にはすぐに数万人規模のデモが行われるようになり、6月には大統領宮殿で爆発事件が起こりました。サーレハ大統領は重傷を負い、 サウジアラビアで手術を受けたと報じられています。湾岸諸国協力会議(GCC)はたびたび、サーレハ大統領に辞任をふくむ調停案を示していましたが難航 し、ようやく2011年11月に訴追免責とひきかえにサーレハ大統領は辞任に応じました。

カーライル・グループ 民間軍事諜報企業ブーズ・アレン・ハミルトン買収へ

2008/5/19(Mon)

カーライル・グループは未上場企業投資を専門に行う世界でも最大級の投資ファンドです。 一方、最もなぞに満ちたファンドでもあり、数々の政治家との深い関係から「元大統領のクラブ」と呼ばれていました。近年同社の取引に厳しい目が向けられてから、軍事契約数や問題の多い政治家との関係を減らす傾向にありました。しかしそのコースは変更されたと見え、今年5月には諜報コンサルティング企業であるブーズ・アレン・ハミルトン(以下ブーズ・アレン社)がその政府関連部門をカーライル・グループに売却すると発表しました(その買収は事実上7月に完了しました)。ブーズ・アレン社は民間の軍事諜報企業の大手であり、現在米国で進行中の「政府の諜報活動の民営化」の一端を担う企業で、米国の諜報活動において戦略的に重要な役割を負っています。(30分)

フランスはハイチの「独立債務」を返還せよ

2010/8/17(Tue)

ハイチは2011年5月現在も、死傷者約22万人、被災者370万人といわれた2010年1月の地震からほとんど復興していません。地震から半年後の2010年8月、著名な知識人らが「フランスはハイチに課した賠償金400億ドルをハイチに返済すべし」という公開書簡をガーディアン紙に掲載しましたが、サルコジ大統領は取り合いませんでした。ハイチの窮状が続く背景は何なのでしょうか。

CIAやFBIの権力乱用を捜査したチャーチ委員会

2009/4/24(Fri)

米国はブッシュ政権のもとで、テロ戦争を口実にCIAや米軍による民間人の拉致や拷問が容認され、国内でも捜査令状なしに電話を盗聴することが認められる一方、政府の情報開示は著しく制限される一種の暗黒時代に入りました。オバマ政権に交代した後も、公約とは裏腹に政府の秘密主義や情報機関の逸脱は改められていないようです。これと似た状況が、1970年代にもありました。政府の不法行為を捜査してきた米上院委員会。その中でも最も有名な70年代半のチャーチ委員会を振り返ってみましょう(24分)

ボリビア大統領エボ・モラレスに聞く 少数民族の権利、気候変動、イラク情勢、イランとの国交樹立、チェ・ゲバラの功績 前編

2007/9/26(Wed)

 ボリビア発の先住民族出身の大統領、エボ・モラレス大統領は、2007年9月、国連総会演説のために、NYを訪問しました。デモクラシー・ナウ!では単独のロングインタビューを行い、演説の内容、イランとの関係、民主主義のあり方などについて話を聞きました。 (30分)

『誰が電気自動車を殺した?』 GMのEV-1の不可思議な消失

2007/4/13(Fri)

 低公害車の導入をめぐって米国では大きな論争が巻き起こっていますが、その渦中に置かれてきたのがジェネラル・モーターズ(GM)です。同社は1996年に電気自動車 EV-1をカリフォルニア州とアリゾナ州で提供し始めました。数百台の電気自動車が市中を走り始めましたが、やがてそれらはすべて姿を消してしまいました。Who Killed the Electric Car?(誰が電気自動車を殺した)は、この消失の謎を追うドキュメンタリー映画です。スタジオには監督のクリス・ペインを招き、映画の一部を紹介します。またロサンゼルスからの中継で元GM社員としてEV-1事業に携わり、後に同社を内部告発したチェルシー・セククストン氏の話を聞きます。(18分)

「最初は悲劇、二度目は喜劇」ジジェク金融危機後の世界を語る

2009/10/15(Thu)

ナショナル・レビュー誌に「欧米でもっとも危険な政治哲学者」と呼ばれ、ニューヨーク・タイムズ紙が「文化評論のプレスリー」と評した、哲学者で知識人のスラヴォイ・ジジェクには、哲学、精神分析、神学、歴史、政治理論に関して50冊を超える著書があります。出版されたばかりの新著、First as Tragedy, Then as Farce(『最初は悲劇、二度目は喜劇』)でジジェクは、米国がどのようにして9.11同時多発テロの悲劇から、彼が茶番劇と呼ぶ金融破綻に至ったのかを分析しています。(19分)

チョムスキーとジン、異例の共同インタビュー ベトナムからイラクへ 前編

2007/4/16(Mon)

ボストン発のデモクラシー・ナウ!の特別配信です。アメリカの独立戦争が始まったレキシントンの戦いを記念して、マサチューセッツ州では4月16日が「愛国記念日」という祝日です。この日、ボストンに住む反戦運動の大御所ノーム・チョムスキーとハワード・ジンが、ふたりそろってインタビューに応じるという豪華な場面が実現しました。二日間に分けて放送された共同インタビューの第一弾では、ベトナム戦争とイラク戦争の相似点、イスラエル=パレスチナ問題について、長年アメリカの市民運動にかかわり続けた二人ならではの、重みのある発言が聞けます。圧巻はやはりベトナム戦争の体験です。番組中に語られるように、二人とも戦争当時ベトナムやインドシナを実際に訪れたことがあり、そこで目撃したものに大きな衝撃を受け、著作にも残しました。(37分)

『マルコムX 自伝』を問い直す マニング・マラブルの新たなマルコム像

2007/5/21(Mon)

ブラック・ムスリム運動の指導者マルコムX は20世紀アメリカで最も影響力を持った政治活動家の1人でした。無神論者でハーレムのチンピラだったマルコム・リトルは、「ネイション・オブ・イスラム」に入信してマルコムXと改名し、白人社会への同化ではなく分離独立をめざす、黒人民族主義運動の傑出したリーダーとなりました。当初はキング牧師に代表される非暴力主義や公民権運動には批判的でしたが、メッカ巡礼などを契機に世界的な視野を獲得するに至り、1965年2月に凶弾に倒れる直前には汎アフリカ主義に基づく西半球のアフリカ系住民全体の団結と権利拡大を提唱していました。このような変化から、彼の人生は変身転の連続であったとの見方が主流です。その基になったのはアレックス・ヘイリーと共著で出版した『マルコムX 自伝』です。歴史学者マニング・マラブルは、この見方に異を唱え、従来の研究とは異なるマルコム像を語ります。(50分)

「イラクはもはや存在しない」 ニル・ローゼン記者が語る 米軍のイラク侵略がもたらした民族浄化、難民危機、中東の政情不安 前編

2007/8/21(Tue)

 アメリカのイラク戦争は5年目に入り、イラクでは膨大な数の人々が家を捨てて他所に逃れています。イラクの人口の1割を超える500万人々が難民となっていると推定され、その数は毎月5万人のペースで増え続けています。イラク難民が周辺諸国に押し寄せ、各国が抱える複雑な宗派・民族対立を揺さぶり、地域全体に危機的状況を引き起こしています。彼らの祖国では、各地の武装勢力が独立性を強めて群雄割拠の状態となり、もはや帰還すべきイラクという国など存在しないとまで言われる状態です。イラクの現場から詳細な報告を送り続けている独立系ジャーナリスト、ニル・ローゼンに、中東の難民危機の現状と、これによる潜在的な影響について聞きます。(11分)

「地球温暖化に取り組まないのは、何億もの貧しい人々に死刑を宣告するようなもの」:英国の環境活動家が訴える環境問題の倫理的側面

2007/5/18(Fri)

 イギリス「ガーディアン」紙のコラムニスト、ジョージ・モンビオ氏は最近『ヒート:燃える地球をどう救うか』という本を出版しました。彼は世界の科学者が主張する基準、2030年までに温室効果ガスを60%削減すること、を実現できれば、まだ地球を救う可能性は残っていると言っています。そのためには一部の人たちが心配しているように、自家用車の使用をあきらめたり、産業化社会を放棄することはなく、今人類が到達している技術を駆使することで十分に健全な地球を取り戻すことが出来るというのです。問題は技術ではなくむしろ人間の倫理なのだと彼は指摘します。各国政府の政治的な思惑が、技術的には可能な温暖化対策を妨げているのです。(25分)

「ハンナ・アーレント」 アイヒマン裁判を取材したドイツ系ユダヤ人思想家の映画

2013/11/26(Tue)

マルティン・ハイデッガーに師事したユダヤ系ドイツ人の哲学者で、亡命先のニューヨークに住んでいたハンナ・アーレントは、1961年のアイヒマン裁判の傍聴報告記事によって、米国の特にユダヤ系知識人から猛烈な反発を買いました。ニューヨーカー誌に裁判の傍聴報告を書くことを志願したアーレントは、現地で目にしたアイヒマンが、想像していた邪悪な殺人鬼というよりは、善悪の別に全く無関心で権威に盲従して命令を執行するだけの小役人なのではないかと感じて衝撃を受けます。アイヒマンを単なる類型として「悪の凡庸さ」と名付けたアーレントの報告は、アイヒマンを免罪するものと解釈されて集中砲火を浴びます。さらにアーレントは、「欧州各地のユダヤ人評議会指導部がナチスに妥協的でしばしば取引を行ったためにホロコーストの被害が拡大した」という法廷証言を報じたために、ユダヤ民族の裏切り者の汚名を着せられて憎悪と脅迫の対象となりますが、圧力に屈せず自らの信念を守り抜きました。(20分)

シアトルの反WTO闘争から10年 前編

2009/11/30(Mon)

<前半>調査ジャーナリストのグレッグ・パラストは、ジュネーブの世界貿易機関(WTO)本部で、パスカル・ラミー事務局長に直撃インタビューを行い、WTOが過去10年の間にどれほど変化したか、また同組織にとっての優先事項がどう変わったかをさぐりました。米国発の金融危機がまたたくまに全世界に広がった「障壁撤廃」の破壊力を目の当たりにして、少しは反省したのでしょうか?

イスラエルに対するボイコットは有効か?

2010/3/4(Thu)

イスラエルの非道を止めることができるのは外交や軍事ではなく、市民による非暴力の国際運動でしかないと、ますますはっきりしてきたようです。ガザ支援船や救援コンボイなどに加えて近年勢いを増してきたのが、イスラエルに対するボイコット運動です。
2005年パレスチナの市民社会を代表する諸団体が創始したBDS運動は、イスラエルに国際法を順守させるためのボイコット(Boycott)、投資撤退(Divest)、制裁(Sanction)を世界の人々に呼びかける非暴力国際キャンペーンです。かつて南アフリカのアパルトヘイト政策廃止を求めて大々的に行われた国際ボイコットと投資撤退の運動からヒントを得たものでした。いまやヨーロッパを中心に世界的な広がりを見せはじめています。でも米国では、ボイコットの有効性をめぐってイスラエルを批判する人々の間でも意見が割れています。チョムスキーのような辛らつな批評家でさえ、イスラエルに対するボイコットには懐疑的です。ボイコットは本当に有効な戦術なのか?BDS運動の創始者の一人で、パレスチナ出身の政治評論家オマル・バルグーティと、米国シャローム・センターの創設者で、反戦・公民権運動に長年かかわってきたアーサー・ワースコウ師の討論をお届けします。(23分)

『地球が燃えている』 ナオミ・クライン(2) グリーン・ニューディールの提言

2019/9/17(Tue)

ナオミ・クラインが新著『地球が燃えている~気候崩壊から人類を救うグリーン・ニューディールの提言』の発売当日に、デモクラシー・ナウで語りました。日本でも先月(2020年11月)に翻訳版が出たので紹介します。 パート2は、グリーン・ニューディール(GND)の提言について。GNDは今や誰もが口にする流行語のようになりました。推進派も反対派も含めて、いろんな立場の人々がそれぞれのGNDを語っています。ではラインの主張するGNDはどんなものなのでしょうか?  それは地球の危機に見合うような規模の大転換を迅速に行うアプローチです。ただし、単なるエネルギー転換とCO2の大削減だけではなく、それと並行して現在の社会経済全体のゆがみを是正し、より公正なものにする方策を同時に行います。そのためには賢明な政治リーダーに任せるだけではなく、グラスルーツの運動による強力なプッシュが必要です。それによって現行の経済システムで搾取され虐げられてきた地域や人々に対する賠償と回復の手助けをするものでなければいけません。(11分)

シリコンバレーの光と影 マルコム・ハリスが新刊『パロアルト:カリフォルニアと資本主義と世界の歴史』を語る

2023/2/27(Mon)

話題の新刊書 ”Palo Alto: A History of California, Capitalism, and the World”(仮訳『パロアルト:カリフォルニアと資本主義と世界の歴史』)について、著者のマルコム・ハリス氏に話を聞いています。彼の故郷であるパロアルトは、シリコンバレーの中心に位置し、多数のテック系億万長者を輩出しました。独自の資本主義ブランドを世界中に送り出し、資本主義経済を新たな段階に導いた土地ですが、これまで影の部分はあまり語られてきませんでした。(12分)

カーター・センターに集う世界の女性人権活動家

2007/9/7(Fri)

アトランタのカーター・センターからのライブ中継で、世界で活躍する女性人権擁護活動家3人の話をききました。マレーシアの著名なフェミニスト、ザイナー・アンワールは、一定のイスラム解釈によって女性差別を正当化し、憲法が保障する人権を侵害していることは、イスラムを利用した女性差別の永続化であると指摘します。イスラム国家とは異なり、国民の4割が非ムスリムの多民族国家マレーシアでは、ムスリムと非ムスリムの家族法の相違が、同一国家における女性の権利の格差という問題を生んでいます。一方、紛争が続くケニアの活動家カーリベティ・ムルンギは、戦争と危機に対処する女性たちを支えることが活動の目標だといいます。 (13分)

テキサス州銃乱射で26人死亡 過激な銃ロビーと不十分な身元調査を嘆く

2017/11/6(Mon)

2017年11月5日に、テキサス州サン・アントニオの東にある小さな農村サザーランド・スプリングスの教会で銃乱射事件が起きました。この事件のデビン・パトリック・ケリー容疑者は、防弾チョッキとルガー社製の攻撃用「AR-15」(M16 5.56ミリ口径ライフル)を身に着けてファースト・バプテスト教会に侵入、少なくとも26人を射殺し、20人以上が負傷しました。被害者の中には妊娠中の女性や高齢者、14歳になる牧師の娘、複数の児童も含まれていました。ケリーは妻子に暴力をふるい軍法会議にかけられ、刑に服した経歴があるにもかかわらず、2016年4月にサン・アントニオのアカデミー・スポーツ&アウトドアズ店でルガー社製ライフルを購入しています。購入時に彼は身元確認の用紙に銃器購入の資格を失効させる犯罪歴はないと記入していました。(8分)

『ケイトンズビル事件の9人』 演劇でみるベトナム反戦運動

2009/8/27(Thu)

ベトナム反戦運動の歴史に残るもうひとつの行動は「ケイトンズビル事件」です。カトリック系の平和主義者たちが、牢獄行きを覚悟で反戦を訴えた市民的不服従のお手本のような事件です。 1968年5月17日、ダニエル・ベリガン神父と弟の故フィリップ・ベリガン神父をはじめとするカトリックの平和運動家 9人が、メリーランド州ケイトンズビルにある徴兵委員会のオフィスに侵入し、ベトナムに派兵される予定の若者たちの徴兵ファイルを外に持ち出して、手製のナパーム弾で焼き払いました。(14分)

スティグリッツ「米国の金利政策が世界的な経済危機を悪化させる」(前半10分)

2023/3/7(Tue)

米国では50年にわたり妊娠中絶は憲法で保障された権利であるとされてきましたが、その根拠となる1973年の「ロー対ウェイド裁判」の判例が、保守派判事が多数を占める連邦最高裁の判決で覆されてしまいました。2022年6月24日の「ドブス対ジャクソン女性健康機構裁判」の判決です。これにより州法によって安全な中絶を受ける権利を制限することが可能になり、12の州では中絶医療が全面的に禁止されました。望まない妊娠をしている人々は中絶手段を求めて金銭的にも健康的にも大きなリスクを負うことになり、特に貧困層への打撃は大きなものです。
憂鬱な事態ですが、その一方で希望も膨らんでいます。判決に反発して中絶の権利を守り抜こうとする動きが各地で盛り上がっているのです。(9分)

ナオミ・クライン 金融救済で暴利をむさぼるのは誰?

2008/11/17(Mon)

11月15-16日ワシントンで開かれた緊急金融サミットには、世界20カ国/地域の首脳が集まり、金融危機や世界不況への対策を話し合いました。先進国が金融市場の十分な監督を怠ったことが、今回の金融危機を引き起こしたという認識が参加国のあいだで共有され、国際金融規制の強化をうたう共同声明が出されました。新興経済諸国の参加により従来のG7の枠を超えた画期的な方針が打ち出されることが期待されていましたが、結果はどうだったのでしょう?(30分)

企業に無制限の選挙献金を許すシチズンズ・ユナイテッド判決に異議あり!

2010/10/28(Thu)

2010年の米中間選挙では、記録破りの選挙費用が使われました。その理由のひとつは、最高裁判所が1月に出したシチズンズ・ユナイテッド判決です。 この判決は、会社法人には、合衆国憲法修正第1条に基づく権利(信教、言論、出版、集会の自由、請願権)が保障されているとみなし、政府が企業の政治的な言論に制限をくわえることはできないとしています。この判決によって、企業や特殊利益団体が政治的な影響力を振るうために、公職選挙に特定候補を支持して無制限の金を使う道が開けました。 まさしく、金で買える民主主義の到来です。(17)

資本主義がインターネットを民主主義の敵にする

2013/4/5(Fri)

イリノイ大学教授のロバート・マクチェズニーは、インターネットは権力をもたない人々が平等に発言権をもち、大企業や政治権力と戦える「商業主義から自由なオアシス」とみられていた、と過去形で言います。しかしインターネットは過去20年、特にこの5年間で大企業による商業資本が席巻し、根本的な変質が起きたとマクチェズニーはいいます。(17分)

移民法改革案「法律はいつも細部にワナがある」

2013/4/11(Thu)

二期目のオバマ政権で動き始めた移民改革法案 についてフアン・ゴンザレスが解説します。ゴンザレスは、この法案は21世紀の米国のありようを問うものだと言います。国内1100万人とも言われる無届移民に対して先行き不透明なオプションを提示する一方、国境警備の強化を柱とする法案は、すでに米国にいる低賃金労働者は確保しつつ移民の流入を制御する、一石二鳥を狙った法案ではないでしょうか。(9分)

アリス・ウォーカーの新作 ルワンダ、コンゴ、パレスチナで見た地獄

2010/4/13(Tue)

2010年のピュリッツァー賞が発表されました。ハリケーン・カトリーナ被災で孤立した病院で患者の生死の選択を迫られた医師たちの苦悩を描く記事で受賞した「プロプブリカ」のシェリ・フィンク氏は、非営利報道機関によるはじめての受賞という快挙でした。今日はアフリカ系アメリカ人女性として初めて同賞を受賞した作家、詩人、活動家のアリス・ウォーカー氏を招いて、新刊書について話を聞きます。タイトルは、『絶句を乗り越えて ルワンダ、コンゴ東部、パレスチナ=イスラエルで詩人が遭遇した恐怖』です。(17分)

先進国は援助ではなく「気候債務」を返済せよ

2009/12/9(Wed)

COP15(国連気候変動枠組条約第15回締約国会議)で、先進国に正当な気候問題補償を求める国々の急先鋒の1つがボリビアです。ボリビアの気候問題交渉代表アンへリカ・ナバロに話を聞きます。「世界人口の20%が世界の全排出量の2/3以上を排出している。それが気温上昇の原因の90%以上を占めている」とナバロは言います。「我々は援助を乞うているのではない。先進国が自らの義務を果たし、これまでの負債を返済するよう求めているのです」(16分)

ワシントンポストを買ったベゾスのアマゾン・ドット・コムはグローバル企業の象徴

2013/8/7(Wed)

ワシントンポスト紙がアマゾン・ドット・コムCEOのジェフ・ベゾス氏に売却されたことは、凋落が続く米国の新聞産業の転換点となるのかもしれません。2億5千万ドルという買収金額も、大富豪のベゾス氏にとっては資産の1%にもとどきません。米国を代表する有力新聞がポケットマネーで買えちゃう時代、言論もお安 くなったものです。文化も畑もまったく異なる国際ネット通販の創業者が、ワシントンポスト紙なんか買って何をするつもりか、いろいろ憶測を呼んでいます。 新聞事業の赤字体質は解消できるのか、大胆なオンライン化が突破口となるのか、などと。でも、もしかしたらベゾスさんは赤字のままでぜんぜん平気なんじゃ ないかしら。なにせ、ご本尊のアマゾン・ドット・コムが利益を出さない企業なのですから。(33分)

ガザのゲルニカ イスラエルによる空爆で300人以上が死亡

2008/12/29(Mon)

世界中で抗議の声がまきおこる中、イスラエルはガザ爆撃を続けています。数カ月間におよぶ封鎖によってガザの市民生活を完全に麻痺させた上に加えられたイスラエルの猛攻撃は、1948年以来で最も犠牲者の多い凄惨なものと言われています。攻撃開始3日目でガザ地区の一般市民300人以上が死亡、1400人が負傷しました。 現在の事態について、ガザの現地からガザ市在住のムーサ・エルハッダート氏と、ラファのフィダ・キシュタ氏、西岸地区のラマラからは独立系議員のムスタファ・バルグーティ氏、イスラエルからはテルアビブ在住のハアレツ紙記者ギデオン・レビ氏、米国からはエレクトリック・インティファーダ挙動設立者のアリ・アブニマー氏に話を聞きます。(37分)

あれから40年 タリク・アリの「ストリート・ファイティング・イヤーズ」

2008/5/29(Thu)

英国で活躍する作家タリク・アリはベトナム戦争最盛期の1960年代に、ヘンリー・キッシンジャーや英外相(当時)マイケル・スチュワートと行った討論で、アメリカで一躍有名になりました。彼はベトナム反戦運動に身を投じ、1968年ロンドンの米国大使館前で反戦抗議デモで指導的役割を演じました。革命新聞Black Dwarfの編集を通じて、ストークリー・カーマイケル、マルコムX、ジョン・レノン、ヨーコ・オノなど大きな影響力を持つ人々と親交を結びました。40年後の今、アリは「ニューレフト・レビュー」誌の編集者を努め、作家として活躍するかたわら、米国の外交政策への批判を唱え続けています。世界的な広がりを見せた1968年の民主化運動を、ベトナム解放闘争への共鳴という視点から振り返るアリは、わすれられがちな第三世界での広がりにも目配りしたうえで、イラク反戦運動との比較により、40年後の現在の状況を考えます。

「帝国の基地は要らない」米軍の海外基地に反対する国境を超えた運動

2008/4/18(Fri)

世界に700カ所以上あるという米軍基地。1980年代末に共産党独裁体制が瓦解しNATO体制に入ったチェコは、アメリカが世界各地で推進するミサイル防衛システムの一環を担うレーダー基地受け入れの計画に揺れています。「ノンバイオレンス・チェコ」という名の非暴力直接行動主義の運動が立ち上がり、ミサイル基地建設反対のオンライン署名を世界に向けて募っています。ミサイル防衛は軍拡スパイラルと冷戦の再来を招き、軍需産業をもうけさせるだけだと語るリーダーのヤン・タマスは、チェコの基地化を阻むためアメリカ各地を回り、グローバルな軍需産業に対抗するグローバルな平和運動を訴えています。(11分)

米支援のエルサルバドル軍によるイエズス会司祭6人の殺害から20年

2009/11/20(Fri)

米ジョージア州フォートベニング基地では、毎年恒例となった抗議集会に数千人の人々が集まり、かつての陸軍米州学校(SOA:スクール・オブ・ジ・アメリカス)の廃止を求めています。中南米の軍人に反政府運動の撲滅の手法を教えた「暗殺学校」です。修了生たちは帰国して、米国の支援する独裁政権を支えて中南米各地で最悪の人権侵害を引き起こしました。
米国が支援するエルサルバドル軍にイエズス会の司祭6人の司祭が殺されて20年になります。司祭たちは「解放の神学」を掲げ、貧者の側に立って政府の人権侵害を批判したため、1989年11月16日、中央アメリカ大学の敷地内で射殺されました。作戦を遂行したのは暗殺学校の修了生たちです。(19分)

ダイヤモンド商レバイエブの副業は パレスチナ占領地の入植地と壁の建設

2008/2/14(Thu)

2007年11月、ニューヨークのマジソン・アベニューにレバイエブ宝石店が開店しました。開店後、この宝石店の前では毎週、抗議デモが続けられました。抗議をしている「アダラー・ニューヨーク」は、レブ・レバイエブ氏とニューヨークの不動産業者ボイメルグリーン氏が、ヨルダン川西岸のパレスチナ占領地で違法なユダヤ人専用の入植地の建設、拡大を行っていることを指摘します。(11分)

デビッド・ハーベイ 経済危機と新自由主義について語る

2009/4/2(Thu)

ニューヨーク市立大学大学院の人類学教授のマルクス主義地理学者デービッド・ハーベイは、『資本の限界』をはじめ日本でも多数の著作が翻訳されています。最近では『新自由主義-その歴史的展開と現在』などでネオリベラリズムを批判しています。世界的な社会理論家で経済分析の第一人者に、G20サミットと経済危機に関する見解を聞いてみましょう。(21分)

オキュパイ運動の先駆け スペインのM15運動,占拠運動

2012/7/5(Thu)

2011年、世界中の広場や街頭を人々が埋め尽くし、不平等や民主主義を叫びました。ウォール街占拠運動の先駆けとなったと言われるのが、マドリッドのプエルタ・デル・ソル広場から始まったM15(5月15日)運動です。これが9月17日のニューヨークのズコッティ広場へ、10月15日の世界規模の街頭デモにつながりました。M15運動の記録に取り組むスペインの映像作家ステファン・グルエソに聞きました。

マッチョな男像が横行する米国のゲーム界 女性蔑視への批判は命がけ

2014/10/20(Mon)

グローバル市場で年間百億ドル近い収益をあげるビデオゲーム業界。ヒット商品として脚光を浴びるのはバイオレンスあふれるゲームの数々です。実際には米国でゲームを楽しむ人々の4割以上が女性であるにもかかわらず、ゲーム業界は男の世界と位置づけられ、女性のゲームデベロッパーは3割に達しません。メディア批評家アニタ・サーキージアンは、米国の人気ゲームに登場する女性像を分析し、その多くがゲームの本筋に無関係な端役というだけでなく、ゲーマーの興奮をあおるためにレイプや殺しの対象として使われているという実態を指摘しました。(10分)

バラク・オバマと米国の外交政策の今後

2008/11/6(Thu)

2008年11月4日の夜、歴史的勝利が判明すると、次期大統領バラク・オバマに世界中から続々と祝辞が寄せられました。米国民のみならず世界の多くの人々にも、オバマ選出は時代の画期ととらえられました。しかし実のところオバマの外交政策の姿勢とはどのようなものなのでしょうか?また米国の外交政策の戦略ポイントに位置づけられる国々の住民は、新政権に何を期待しているのでしょうか?(46分)

ウィキリークスのイラク民間人爆撃ビデオ 米兵の行動は訓練どおり

2010/4/12(Mon)

ウィキリークスに漏洩された米軍所蔵のビデオには、2007年バグダッド郊外で米軍ヘリが民間人を襲撃し12人を殺害した現場が映っています。犠牲者の中にはロイター社の職員もいましたが、肩からカメラ機材を下げていただけで武装していると疑われ、明らかに丸腰だった周囲の人々とともに爆撃を受けました。たまたま現場を通りかかり、道に倒れている負傷者を救出しようとしたトラックも爆撃され、運転手は死亡、乗っていた彼の子供2人も大ケガをしました。ヘリコプターの兵士たちと地上部隊との交信も記録されていますが、そこにはイラク民間人を人間とみなしていない冷酷な会話が聞き取れます。この衝撃的な映像がネットに流れると、兵士たちの行為を犯罪だと非難する声があがりましたが、その一方で、軍事的な見地からすれば兵士たちの行為はごくあたりまえの戦闘行為であるとするシニカルな評価もあります(22分)

エルサレムの歴史的ムスリム墓地をつぶして「寛容の博物館」?

2010/2/10(Wed)

ロサンゼルスで「寛容の博物館」を運営し、人種差別をなくすための啓蒙教育を行っているユダヤ系人権団体サイモン・ウィーゼンタール・センターは、日本では雑誌『マルコポーロ』の廃刊事件のおかげで、「ホロコースト否定論」や「ユダヤ陰謀説」に目を光らせて取り締まる圧力団体のイメージの方が強いかも知れません。この団体は今、エルサレムにも「寛容の博物館」を建てる計画を進めていますが、その予定地には十字軍の時代に遡るパレスチナのイスラム教徒の墓地(マミラ墓地)があります。何世代にもわたる歴史的な墓地をつぶして、いったいどうして「寛容」という名の博物館が建つのでしょう。この事件に象徴されるイスラエルによるパレスチナ人の存在の末梢と歴史の書き換えについて話を聞きます。(10分)

「警察は合法的な集会を監視してはならない」ハイテクを駆使して市民集会を監視するNY市警

2007/2/19(Mon)

 9・11以降、ニューヨークでは元CIAの情報担当警察副本部長のもとで、一般市民のさまざまな集会がハイテクビデオ機器を駆使して監視されています。政治や宗教の集会を行うのは憲法が保障する権利であるにもかかわらず、「テロ対策」では合法的に行動している一般市民も犯罪捜査の手法の対象になってしまう。こうした警察による人権侵害に対して、2007年2月15日ニューヨーク連邦地裁が画期的な判断を下しました。警察は犯罪性のない市民の集会を監視してはならず、あえて監視する場合には令状をとることが必要、とする80年代のハンチュー合意が再確認されたのです。(14分)

30分に1人が自殺:借金と新自由主義改革に苦しむインドの農民たち

2011/5/11(Wed)

驚くべき数字です。インドでは過去16年間で25万人もの農民たちが自殺しました。これは30分に1人の計算です。なぜ、こんなことが?インドの農民自殺に関する新リポート「30分ごとに:インドにおける農民の自殺、人権と農業危機」を共同執筆したスミタ・ナルラさんによると、インド農業を世界マーケットに開放した経済自由化が、大きな原因だといいます。自由化で国の農業助成が消え、農民は経費の増大に加えて収穫と利益の減少というダブルパンチに襲われています。

ハイチ地震現地報告 「軍隊よりもガーゼを」首都総合病院

2010/1/20(Wed)

M7の地震で壊滅的な被害を受けてから1週間、いまだ余震に揺れるハイチにデモクラシー・ナウ!の取材班が入りました。
首都ポルトープランスには救援物資とともに重装備の米軍兵士が多数派遣されており、「まるで軍事占領のようだ」とベネズエラのチャベス大統領は言いました。しかし、それらの救援物資は必要とする人々の手に届いていません。死者の数は20万人を超える見込みです。ハイチの人口の1/3にあたる約300万人の人々が直接の地震被害に遭い、その半数は家を失いました。
エイミー・グッドマンがポルトープランスの総合病院から報告します。(14分)

ナオミ・クライン 「ウォール街を占拠」に参加 パート1

2011/10/6(Thu)

昨年10月「ウォール街を占拠せよ」で素晴らしいスピーチをしたカナダのジャーナリスト、ナオミ・クライン。その直前にデモクラシー・ナウ!のスタジオでグローバリゼーションに抵抗する運動の現状を語りました。「ウォール街占拠」はもちろん、折りしもチリで盛り上がる学生運動や、9月末にワシントンで行われたパイプライン敷設阻止の大規模な非暴力抗議行動などについても報告します。(21分)

マジックリアリズム作家イサベル・アジェンデ-家族の思い出、女性、拷問、移民

2008/4/7(Mon)

チリ出身のベストセラー作家イサベル・アジェンデは、個人的なエピソードと架空の事柄を織り交ぜる巧みで人を魅了する物語づくりで国際的に知られています。彼女の小説は十数作を超え、これまでの売り上げは全世界で合計5100万部にも上っています。1982年の小説デビュー作『精霊たちの家』は、激動の政治状況を生きた4世代にわたるチリのある一族を描いたもので、アジェンデ自身の家族をモチーフにしていました。最新作は、家族の思い出をつづったThe Sum of Our Days(『わたしたちの日々すべて』)です。アジェンデ氏をスタジオにお招きしました。(30分)

メルトダウンの危機

2011/3/17(Thu)

福島第一原子力発電所の事故に関しては、被害の範囲をできるだけ小さく見せようとする報道がめだち、海外メディアの報道とは大きなずれを生じています。いちばん情報を持っているはずの政府と東京電力が発表することが信用されなくなれば、パニックがますます拡大します。責任問題は後日かならず追及されるべきですが、今はとにかく情報を隠さないでほしい。

ナオミ・クライン&アビ・ルイス 労働者自主管理という解決法

2009/5/15(Fri)

『ショック・ドクトリン』の著者ナオミ・クラインと、彼女の夫で英語版アルジャジーラの報道番組司会者アヴィ・ルイスに、、アルゼチンでの生産設備占拠運動のひろがりを追う記録映画『奪取』(The Take)を制作した二人が、世界的に拡大中の労働者自主管理運動について報告します。(22分)

資本主義の問題に真っ向から挑むマイケル・ムーアの新作 『キャピタリズム~マネーは踊る』 前編

2009/9/24(Thu)

2009年9月末に米国で封切られたマイケル・ムーアの新作『キャピタリズム~マネーは踊る』(原題Capitalism: A Love Story 『資本主義─ある愛の物語』)の標的は、世界を隅々まで支配する資本主義そのもの。資本主義は悪の制度で、その本質はネズミ講だと喝破するムーア監督はこの映画で、民主主義を形骸化させ政治と社会を牛耳る金融資本と、それに寄生する議会と行政に正面から切り込み、返す刀で、問題の本質から目を背け弱者に責任を転嫁することで権力に擦り寄る大手報道機関を切り捨てます。2008年、リーマンブラザーズ証券の破綻とAIG保険の経営危機に端を発した世界同時不況、それに続く巨額の公的資金による金融業界救済。「デリバティブ」や「クレジット・デフォルト・スワップ」など、専門用語の煙幕に隠れて行われた「略奪」を誰にでも分るように説明するという野心的な作品を通じて、21世紀のための新しい経済秩序が必要だと提言する、マイケル・ムーア監督に独占インタビューしました。(30分)

GMの金のなる木 ブラジルの森林から見るカーボン取引の矛盾

2009/11/5(Thu)

地球温暖化への対策が生み出した新手のビジネスに注目しましょう。温室効果ガスの排出削減の決め手とされるのは、「排出量取引」(キャップ・アンド・トレード)制度です。これは国や企業ごとに排出量の上限(キャップ)を定め、その枠を超えて排出してしまった分は、排出枠が余っている国や企業から権利を買い取る(トレード)仕組みです。ここから、CO2を吸収する森林がカーボン・ビジネスの鍵となる商品になりました。世界の温暖化ガス排出の大要因である伐採を防ぎ、森林を保護すれば、他のところで起きたCO2排出を相殺できるからです。企業は削減目標の未達分を、どこかよその森林の保護によって相殺することができます。でもその実態はどんなもので、森林地帯に住む人びとの生活にどんな影響をあたえているのでしょう?(14分)

チョコレートのほろ苦い経済 児童労働廃止はかけ声倒れ

2008/2/14(Thu)

7年前、カカオ農園での過酷な児童労働廃止への努力を誓ったカカオ/チョコレート業界。けれども世界のカカオの4割を産する最大の生産国コートジボワールでは子供たちがいまも農園で働き、危険な作業に従事しています。児童労働を余儀なくする大きな原因は、貧困。圧倒的なパワーを裏づけに農民を支配し、カカオの積出港で買取り価格を抑えに抑えて巨利を得る穀物メジャー。この構造的問題を解決する取り組みが不足しています。前半のゲストはコートジボワールで現地取材しフォーチュン誌に「チョコレートのほろ苦い経済」という記事を寄稿したジャーナリストのクリスチャン・パレンティと「世界カカオ基金」のウィリアム・ガイトン理事長。後半では、フェアトレード・チョコレート「スィオ・チョコレート」の創立者兼CEOのジョー・ウィニーが、第三世界での体験をもとにチョコレート・ビジネスのもうひとつのあり方を話します。(24分)

「冬の兵士」集会:イラク・アフガニスタンの帰還兵が戦争の残虐さを証言 2

2008/3/17(Mon)

2008年3月半ば、米国の首都ワシントンDC郊外にあるシルバースプリング市で、米国史上2度目の「冬の兵士」(Winter Soldier) 証言集会が開かれました。主流メディアのほとんどが無視したこの集会の様子は、もっぱらデモクラシー・ナウ!や他の独立系公共メディアで報道されました。最初の「冬の兵士」集会は1971年にベトナム帰還兵によっておこなわれ、ベトナムにおける米軍の戦争犯罪を告発する証言を行いました。この伝統を受け継ぎ、今回はイラクとアフガニスタンからの帰還兵数百人が、米軍による戦争犯罪の実態を告発しました。「冬の兵士」の名前は、米国独立運動の思想家トーマス・ペインが、過酷な軍務を嫌って脱走した兵士たちを「夏の兵士」と呼んだのにちなみます。(17分)

米軍基地の国ドイツ 前編

2008/12/12(Fri)

米軍基地の国ドイツ:第二次大戦の敗戦国ドイツには世界のどの国よりも多くの在外米軍基地があります。東西冷戦の終結で大幅に減少したとはいえ(90年代初めに比べ7割近く減少)、今でも7万人近くの米兵が駐留しています。欧州地域を管轄する米統合軍司令部(EUCOM)に加え、最近出来たアフリカ統合軍司令部(AFRICOM)もドイツに置かれています。基地の存在をめぐってドイツではどのような議論が行なわれているのでしょう?(19分)

ウィキリークスがTPP知財条項の草案を暴露

2013/11/14(Thu)

ウィキリークスが公開したTPP交渉の知財関連の章の草案をめぐるディベートです。TPP交渉の一番の問題は、なによりもまず秘密主義です。各国政府の交渉担当官の他には利権を持つ業界や企業の代表しか詳細を知ることができません。ウィキリークスによってようやく内容を知った、ということ自体が問題です。米国ではこれまでTPP交渉はほとんど注目されてこなかったのですが、これでようやくその危険性に対する関心が高まり そうです。ウィキリークスが取り上げたことで、その怪しさがいっそう強調されました。とくにアサンジの指摘によって、昨年春に大規模な市民運動の力で一気 に廃案に追い込まれたSOPA(オンライン海賊行為防止法案)やACTAからの継続性が強調されたので、ネット市民の警戒の目も一段と厳しくなるでしょ う。(21分)

ジェフリー・サックス:米国の「危険な」政策と「西側の偽りの説明」がロシアや中国との緊張を煽る(前半)

2022/8/30(Tue)

コロンビア大学の経済学者ジェフリー・サックス教授と、欧米の覇権主義について話します。和平交渉を妨害してウクライナに軍事支援を続けるNATOの政策が今日の世界に核戦争の危機をもたらしています。おまけに米国は中国に対してもわざわざ対立を煽るような威圧的な戦略を取っています。外交手段よりも軍事対応を優先する西側(G7とEU)の振る舞いは、愚かで非常に危険です。なぜそうなってしまったのか?(13分)

「命のための行進」銃規制を求める生徒たちのスピーチ

2018/3/26(Mon)

2018学生字幕翻訳コンテスト 課題1:「立ち上がる高校生」の受賞作です。

フロリダ州パークランドのマージョリー・ストーンマン・ダグラス高校で2018年2月14日、元生徒が校内に侵入してAR-15ライフル(軍用自動小銃の民間仕様版)を乱射し、生徒や教職員17名が死亡する事件がありました。それから約1カ月後の3月24日、事件を経験した生徒らが主体となり、銃規制強化を議会に求める抗議行動が全米800カ所以上で一斉に催されました。首都ワシントンのデモ行進March for Our Livesには主催者発表で80万人が参加し、他にもニューヨーク、シカゴ、ロサンゼルスなどでも大規模なデモが行われ、近年まれにみる大規模な抗議行動の日となりました。ワシントンの行動では、高校生たちが次々と登壇し自らの体験に基づいた悲痛で力強い訴えを行いました。スピーチの中から、この日の行動を組織する中心となったマージョリー・ストーンマン・ダグラス高校の生徒キャメロン・カスキーと、マイア・ミドルトンのスピーチを取り上げます。(8分)

コーネル・ウエスト教授 バラク・オバマ新大統領を語る

2008/11/19(Wed)

人種問題を論じ、社会問題に積極的に発言することで著名なプリンストン大学教授コーネル・ウエスト氏が、バラク・オバマ新大統領の選挙について語ります。黒人として初めての司法長官に指名されたエリック・ホルダー氏の起用について、また当時財務長官への登用が取りざたされていたローレンス・サマーズ氏について語ります。クリントン時代に財務長官をつとめたサマーズは退官後ハーバード大学の学長に就任、当時同大学でユニバーシティ・プロフェッサーだったウエストと激しく対立し、ウエストがプリンストンに移籍する原因となりました。(32分)

ゲイ人権運動の先駆者クリーブ・ジョーンズとワシントン行進

2009/6/19(Fri)

毎年10月11日は米国では「全米カミングアウトの日 National Coming-Out Day(全米カミングアウトの日)」とされています。もっとも、これはべつに政府が定めた記念日ではありません。米国のゲイ・コミュニティが、まだ自分をゲイだと言えない老若男女に「カム・アウトする(自分が同性愛者だと公言する)」ことを勧めようと定めた日です。今はゲイだけでなくLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)と総称される性的少数者全体のカムアウトを奨励する日として、この運動はカナダや欧州にも広がっています。(16分)

ハイチの苦難の歴史 黒人奴隷革命から大統領拉致まで ランダル・ロビンソン 前編

2007/7/23(Mon)

 民主的に選ばれた大統領が、未明に官邸を襲った他国政府の要員によって拉致され、国外に追放される。こんな無法な事件が4年前ハイチで起こりましたが、その事実は大手メディアでは報道されていません。カリブ世界の最貧国、政情不安のつづく破綻国家で、またもや軍事クーデターが起こったと片付けられているようです。ハイチはフランス革命時代に黒人奴隷が蜂起しフランスから独立した世界最初の黒人共和国です。その輝かしい歴史のために、この国は大きな代償を支払わされてきました。独立以来たえまなく続く欧米の敵意と干渉について、2004年のクーデターの詳細と、その後の現地情勢を調査したランダル・ロビンソンが語ります。 (33分)

革命は終わらず エジプトの民政移行を求める勇敢な闘い

2011/11/22(Tue)

2011年11月、人民議会選挙を前に、暫定内閣を骨抜きにし強権を押しつける軍事政権を終わらせ民政への移行を求めカイロで大規模なデモが繰り広げられました。2月のムバラク退陣後、暫定的権限を与えられた軍最高評議会は、ムバラクの防衛大臣を20年間務めたタンタウィ陸軍元帥の指揮下、次第に完全な権力支配をめざそうとしているかに見えました。警察と軍による激しい弾圧に抗して、革命の震源地タハリール広場に結集する人々の勇敢な抗議行動をシャリーフ・アブドゥル・クドゥースが生々しく報じます。(21分)

グーグルがCIAと共にネット監視技術企業に出資

2010/7/30(Fri)

米中央情報局(CIA)とグーグルの投資部門が「レコーデッド・フューチャー(Recorded Future)」という企業を支援しています。この会社は、数限りないウェブサイトやブログ、ツィッターのアカウントをリアルタイムで監視し、そこから浮かび上がる特定のパターンやイベントや人間関係から将来を予測しようとしています。グーグルはこの他にも、いわゆる「Wi-Spy(ワイ-スパイ)」疑惑が持ち上がったばかり。グーグルのストリート・ビュー撮影車両が世界約30カ国で過去3年にわたって個人のWiFiネットワークをスパイしていたというスキャンダルです。(10分)

グルジア紛争はカスピ海のエネルギー資源をめぐる覇権争い

2008/8/15(Fri)

2008年8月、グルジア共和国で分離独立を主張する南オセチア自治州に政府軍が攻撃をしかけたことをきっかけに、ロシア軍がグルジアに侵攻し、双方の無差別攻撃により多数の民間人死傷者が出ました。南オセチアとアブアジアの2州は独立を宣言し、ロシアがこれを承認し国交を樹立すると、グルジアを支援する米国とロシアのあいだで緊張が高まり、グルジアのNATO加盟に向けた動きが加速しました。米国のエネルギー関連地政学の専門家マイケル・クレアは、この軍事衝突は、カスピ海地域の広大な埋蔵石油・天然ガスへのアクセスをめぐるエネルギー戦争なのだと言います。(16分)

ブラッド・ウィルに捧ぐ インディメディア、スクウォッター、コミュニティガーデン、デヴィッド・ロヴィックス

2006/10/30(Mon)

2006年10月オアハカで死んだNYのインディメディア活動家ブラッド・ウィルを取り上げた一時間の後半部分です。ここでは、彼がニューヨークで番組を担当したマイクロラジオ放送局、90年代のニューヨークのスクウォットやコミュニティ・ガーデン保護運動の理念がさらに深く語られ、そこで実践されていた戦術こそが後に反WTO、反グローバリズムの運動の特徴として広まっていったものだと指摘されます。またオアハカの抵抗運動とサパティスタ蜂起の連続性や、今日の世界の抵抗運動にオアハカの運動は「多様性の歓迎」という1つの新しい要素を付け加えていることも指摘されます。(18分)

「イエスは何を買うだろう?」 ビリー牧師と無買聖歌隊の「買い物やめろ」伝道

2007/11/21(Wed)

米国では、年間で最も繁盛するクリスマス商戦の幕開けが11月第4木曜日の感謝祭です。商業主義にのっとられ消費の祭典と化したクリスマス・シーズンに向け、「より安くより沢山」消費せよという風潮が、間接的にアメリカ人の暮らしを蝕んでいるのではないかと問いかける新作ドキュメンタリーがニューヨークで公開されました。『イエスは何を買うだろう?』は、ビリー牧師と無買教会のゴスペル聖歌隊のアメリカ横断「買い物やめろ」伝道を追います。(23分)

エコノミックヒットマンが明かす世界金融市場崩壊の理由とやり直しの道

2009/11/10(Tue)

サブプライムローン市場の暴落、金融破綻、失業率の激増──こうしたことはみな、ジョン・パーキンスにとっては、なじみ深い光景です。ただし、かつては第三世界に特有の現象でした。パーキンスは、まさにその事態を引き起こすための工作を密かに仕掛けるエコノミックヒットマンでした。彼の新著は、金融市場を崩壊にもたらした原因を説明し、世界経済たて直しの処方箋を提案します。(14分)

非暴力デモの鎮圧にトウガラシスプレーを使う警察に開発者が非難の表明

2011/11/29(Tue)

2011年11月、カリフォルニア大学ディビス校で座り込みデモをしていた学生たちに、警官がトウガラシスプレーを順番に噴射する映像が大きな話題を呼びました。トウガラシスプレーとは、標的にじかに噴射する催涙スプレーの一種で、トウガラシの濃縮成分が強い炎症を引き起こします。開発に携わったムラン・ロフマンが登場し、スプレーの使われ方に異議を唱えます。(14分)

グアテマラの元独裁者リオス・モントに歴史的判決下る

2013/5/13(Mon)

5月10日グアテマラの裁判所は元軍事独裁者エフライン・リオス・モントに対し、ジェノサイドと人道に対する罪で有罪、80年の刑を宣告しました。 中南米はもちろん世界中を見渡しても、元国家元首が自国の裁判所でジェノサイドの罪で裁かれるなんて初めて。しかも有罪判決が出たのは驚くべきことです。 (31分)

沖縄の抵抗 米兵による暴行事件や環境破壊に立ち上がる住民たち

2014/1/16(Thu)

3日間にわたる東京からの特別放送、2日目には沖縄の基地問題がクローズアップされました。沖縄の米軍基地が引き起こす問題や沖縄の歴史については、米国ではほとんど報じられていません。この島に最初に米軍が足を踏み入れた第二次世界大戦中の出来事にさかのぼって、基本的なところから説明します。(20分)

ユタ州に巨大監視センターを建設するNSA

2012/3/21(Wed)

国家安全保障局 (NSA)がユタ州の山間の町ブラフデールに巨大な情報監視センターを密かに建設中であることが、長年NSAの動きを追い続けてきたジェイムズ・バンフォード記者のスクープで判明しました。(11分)

G20とNATOサミットに抗議するヨーロッパの人々

2009/4/2(Thu)

4月にヨーロッパで開かれたG20金融会議やNATOサミットでは、大規模な抗議行動が起こりました。従来の金融システムの復活に抗議し、NATOなんかいらないと叫ぶ人々。未曾有の経済危機に、英国やヨーロッパの人々は何を考えているのでしょう。(18分)

「アイスランドに倣えば石油戦争も温暖化もなくなる」オノ・ヨーコ 前編

2007/10/16(Tue)

 芸術家、音楽家、平和活動家として活躍するオノ・ヨーコ。「ジョン・レノンの妻」として扱われがちですが、このセグメントでは、ヨーコ自身の魅力を48分間ご覧いただきます。また、12月8日から日本でも公開されているドキュメンタリー映画『アメリカ対ジョン・レノン』についても、ヨーコに語っていただきます。ジョンの誕生日(10月9日)から命日(12月8日)までのみ空に光を放つ「イマジン・ピース・タワー」。そんなモニュメントを、オノ・ヨーコがアイスランドに作り、10月に除幕式を行いました。 (30分)

ボリビア大統領エボ・モラレスに聞く 少数民族の権利、気候変動、イラク情勢、イランとの国交樹立、チェ・ゲバラの功績 後編

2007/9/26(Wed)

 ボリビア発の先住民族出身の大統領、エボ・モラレス大統領は、2007年9月、国連総会演説のために、NYを訪問しました。デモクラシー・ナウ!では単独のロングインタビューを行い、演説の内容、イランとの関係、民主主義のあり方などについて話を聞きました。 (18分)

「プラン・メキシコ」麻薬撲滅に名を借りたNAFTAの軍事化

2008/7/31(Thu)

北米自由貿易協定(NAFTA)発効から15年、当初約束された経済繁栄とは裏腹にメキシコは米国に安価な労働力を供給する移民工場になっています。それに追い討ちをかけるように、ここへきてNAFTA軍事化の動きが顕在化してきました。ブッシュ政権が2008年6月に打ち出した麻薬撲滅政策「プラン・メキシコ」は、社会経済対策をおろそかにして軍事方面ばかりに力を入れています。初年度予算4億ドルの大半は、米政府と契約する傭兵会社とメキシコ軍の手にわたります。国境管理の強化は、麻薬と移民の流入を防ぎたい米国、武器流入を防ぎたいメキシコ側の共通の要求です。しかし、その裏には別の思惑もあるようです。(26分)

アルンダティ・ロイ 「9は11ではない(そして11月は9月ではない)」

2008/12/15(Mon)

2008年11月26日にインドのムンバイで発生した武装集団による数箇所の同時襲撃事件の後、インドでは米国の9.11同時多発襲撃事件と比較する論調が目立ちました。12月はじめ、インド政府は国内の治安とテロ対策のため、インフラを大規模に改造すると発表しました。小説家で活動家のアルンダティ・ロイは、「9は11ではない(そして11月は9月ではない)」という記事でムンバイの襲撃事件とニューヨークの襲撃事件とを安易に同一視することの危険を指摘し、警告の声を上げています。番組では、直後から事件への関与がささやかれる隣国パキスタンとの関係を建国の歴史にさかのぼって説明し、ムンバイの事件を南アジア全体の国際政治の中に位置づけてくれます。(27分)

CIAの拷問 ドイツで刑事告発へ ブッシュ政権の高官たちを訴追できるか?

2014/12/19(Fri)

米上院情報特別委員会は2014年12月、CIAがブッシュ政権下で行っていた「拘禁尋問プログラム」に関する報告書を公表しました。CIAによって秘密収容所に拘禁された119名のうち39名が、水責め、睡眠剥奪、ストレス・ポジションなどの拷問を受けていたことが詳細に記されています。これを受けて米国の「憲法上の権利センター」は、ベルリンの「欧州憲法人権センター」と協力し、ラムズフェルド元国防長官、ジョージ・テネット元CIA長官などブッシュ政権の政府高官をドイツで刑事告発しました。(12分)

フレッド・ハンプトンの死 FBIとシカゴ市警によるブラックパンサー暗殺

2009/12/4(Fri)

1960 年代末、社会正義を求める米国の市民運動は疾風怒濤の時期を迎えていました。リベラルな白人たちをもまきこんだ人種差別撤廃運動は1964年の公民権法制定で輝かしい勝利をおさめましたが、1968年のマーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師の暗殺やベトナム戦争など米国社会が抱える暴力は若者の怒りと不満を掻き立てました。中でも都市部のゲットーでは差別され職も希望も奪われたまま貧困にあえぐ黒人の若者たちが暴動を起こし、警察の暴力に直面していました。自分たちが手にしてもいない米国の「民主主義」を海外にもたらすためベトナム戦争のもっとも危険な前線に真っ先に送られるという理不尽な矛盾も彼らの怒りをあおりたてました。(24分)

軍事政権をうるおすフィジーウォーター

2009/9/3(Thu)

フィジーウォーターは米国の代表的な輸入ミネラルウォーターで、ボトル飲料として金持ちの有名人に人気があります。オバマ大統領は大統領選の夜、フィジーウォーターを飲んでいるところを写真に撮られていますし、最近では環境に優しい「グリーンな一滴」とエコを強調しています。しかし最近、フィジーウォーター社の軍事独裁政権との癒着、同社の環境とのかかわり方、そしてそれがフィジー国民に及ぼす影響について警鐘を鳴らす記事がマザー・ジョーンズ誌に掲載されました。記事"Spin the Bottle"(「ボトルゲーム」)についてレポーターのアンナ・レンザーに話を聞きます。(20分)

オバマの金融チームは金融危機を招いた張本人たち バーニー・サンダース

2009/3/25(Wed)

オバマ大統領が商品先物取引委員会の委員長にゲーリー・ゲンスラー元財務次官を指名したとき、無所属議員バーモント州選出のサンダース上院議員が反対を表明しました。反対の理由は、ゲンスラーがフィル・グラム上院議員やアラン・グリーンスパン元FRB議長と一緒に、金融派生商品クレジット・デフォルト・スワップの規制撤廃を推進した張本人であり、それが保険会社AIGの破たんと巨額の公的救済措置につながったからです。(15分)

「英国の政治反乱」 タリク・アリ 労働党の新党首ジェレミー・コービンの当選について

2015/9/14(Mon)

英国の野党、労働党の党首選で、反戦、反緊縮、移民保護を掲げる社会主義者のジェレミー・コービン議員が6割近い票を獲得して圧勝し、内外に衝撃が走りました。英国のマスコミはパニックに陥り、これで政権獲得の芽はなくなった、「労働党の自殺行為」だ、などと一斉に酷評しました。一方、コービン議員とは40年来のつきあいだという政治評論家タリク・アリは、コービン党首の誕生で「労働党が変わり、英国の政治も変わる」と大喜びです。日本でも反原発、反安保の抗議運動が政治運動に変わろうとしている今、タリク・アリの分析は必見です。(24分)

【EXPRESS】 特別番組:トロイ・デイビス処刑の夜──無実の訴え 世界各地で高まる支援の声も空しく ジョージア州が死刑を執行

2011/9/22(Thu)

42年の生涯のほぼ半分を死刑囚監房で過ごしたトロイ・デイビスさんが、2011年9月21日午後11時8分、亡くなりました。死亡診断書に記された死因は、「殺人」。手をくだしたのは、ジョージア州。薬物注射による死刑が執行されたのです。デモクラシー・ナウ!では、2007年以来、無実を訴えながら3度も処刑寸前に追い込まれたデイビスさんの支援活動を克明に追ってきました。9月21日には処刑予定時刻の午後7時をはさみ、ジョージア州ジャクソンの刑務所敷地内で午後6時から8時まで特別番組の放送を計画していました。7時をまわった頃、歓声があがり、連邦最高裁判所が処刑延期を命じたと信じた人々は、喜びでわきたちました。しかし、これは誤報とわかり支援者たちは一縷の希望にすがりながら最高裁の最終決定を待ち続けました。、結局、6時間連続の生実況放送になった特別番組。翌朝の22日の番組で放送された、処刑の夜のハイライト特別レポートをお届けします。(39分)

NSAの内部告発者トーマス・ドレイクとオバマ政権による迫害 (2)

2012/3/26(Mon)

国家安全保障局(NSA)の内部告発者、トーマス・ドレイクに話を聞きます。彼はNSAの浪費や不適切な管理、憲法違反の疑いのある活動を報道機関に告発したため、当局の迫害を受けました。スパイ防止法に違反したとして起訴され、最長で35年の投獄という危機に直面しました。でも実際の起訴状にはスパイ行為の具体的な指摘はなく、政府の機密文書を自宅地下室に保管していたという微罪しかありませんでした。結局、この微罪をドレイクが認めるかわりに他の容疑はすべて取り下げるという司法取引が成立し、昨年2011年に裁判は結審しました。当時司法省の首席報道官だったマシュー・ミラーは今ごろになって、「起訴したのは勇み足だった」などと話していますが、明らかに司法を使った内部告発者への嫌がらせです。(12分)

ロレッタ・ナポレオーニが語る「ならず者経済 資本主義の新たな現実」

2008/3/31(Mon)

イタリアの経済学者であり、ジャーナリストでもある、ロレッタ・ナポレオーニは、現在の先進諸国の経済はどれも「ならず者経済」であるといいます。 彼女の言う「ならず者経済」とは、経済が政治より早く動くため、政治が経済をコントロールできなくなっている。 つまり政府による規制ができないため犯罪や不法がまかり通ってしまう経済のことを言っているのです。サブプライム問題で悩む米国経済も「ならず者経済」であると彼女はいいます。 このような現象は大恐慌など大変革時によく起こるということです。(10分)

オバマ大統領ガーナへ サハラ以南のアフリカへ初の公式訪問

2009/7/10(Fri)

オバマ大統領は2009年7月にアフリカ諸国を歴訪しました。就任後初めてのサハラ以南への公式訪問です。最初の訪問国はガーナです。ガーナが選ばれた理由は、最近見つかった油田に関係していると言う人たちもいます。アフリカは米国の重要な原油供給元であり、国家情報会議(NIC)の報告書「チェイニー報告」によれば、2015年までには米国の石油輸入の4分の1が西アフリカ産になると予測されています。アフリカの人々の声を聞いてみましょう。(17分)

スペインで緊縮財政に抗議のゼネスト 

2012/3/30(Fri)

欧州南部ではユーロ危機が続いていますが、スペインでは、国民の四分の一近くが失業という深刻な不況の中で市民のみに犠牲を押し付けようとする右派国民党政権による緊縮政策に反対して、ゼネストが行われました。番組では以前にデモクラシーナウの制作者だったフリーの記者マリア・カリオンさんを招き、ゼネストに至る経緯や、ウォール街などでの占拠運動の先駆けともいえるスペインの「インディグナドス」(憤慨する人々)運動などについてお話を伺います。またチリのピノチェト元大統領を人道に対する罪で逮捕して一躍有名になったスペインのバルタサル・ガルソン判事が、フランコ軍政による犯罪を追及するうち、違法盗聴容疑で職務停止を受けた事件についても背景を語っていただきます。カリオンさんは、モロッコが占領を続ける西サハラからの難民を支援する活動の一環として開催されている西サハラ映画祭の広報も担当しており、大手メディアが黙殺する西サハラ問題に関心を持ってほしいと呼びかけています。(19分)

サイファーパンクス ジュリアン・アサンジが語るネットの自由と未来 (前半)

2012/11/29(Thu)

エクアドルに政治亡命を認められながらロンドンの大使館から一歩も出られないジュリアン・アサンジに、昨年末に行った長編インタビューです。クレジット会社との訴訟やブラッドリー・マニング裁判などについてのアップデートに加え、最近アサンジが他の大物ハッカーたちと共著で出版した電子本『サイファーパンクス』(Cypherpunks: Freedom and the Future of the Internet)の内容が目玉です。インターネットが自由と民主主義の拡大をもたらす夢のツールから一転して、国家が市民の一挙一動を掌握しプライバシーが完全に消滅する究極の監視国家をもたらす悪夢の発明に変質しつつある今、私たちはどのように個人の独立を守ることができるのか? 個人と国家のあいだのまったく新しい関係とは?そこで暗号化が果たす役割は?(18分)

ミシェル・アレグザンダー: ファーガソンの抗議は刑事司法による人種統制の廃止を要求する

2015/3/4(Wed)

ミシェル・アレグザンダーは、現代の米国において、刑事司法を通じて黒人の隔離と統制が復活しているという画期的な視点の本を書き、大きく注目されました。現在、米国各地で黒人に対する警察の差別的な暴行への抗議が起きていますが、それについての彼女の見解を聞きます。(14 分)

教師や親たちがハンストを決行するロサンゼルスの学校

2009/6/10(Wed)

ロサンゼルスの学校では、助成金の削減や教職員の大量解雇に抗議するハンガーストライキに教師や親たち、地域住民が参加しました。この問題はカリフォルニア州の財政が破産寸前になっていることから、アーノルド・シュワルツェネッガー州知事が歳出削減のために教育関連予算を州全体で10億ドル近く削減する方針を定めたために引き起こされました。(8分)

「私に請求してくるスパイ」 -諜報活動の民営化

2007/7/26(Thu)

国家機密機構関連のリサーチャーであるR.J. ヒルハウスによると、アメリカの諜報活動予算の七○%がアブラクサス、ブーズ・アレン・ハミルトン、ロッキード・マーティン、レイセオンなどの大企業に対するアウトソースに割り当てられているという。彼女がワシントン・ポスト紙上で八月初旬に明らかにした調査結果だ。さらに、彼女の調査によると、これら企業の影響力が直接大統領執務室にまで及び、アメリカという国の意思決定を左右している。(19分)

党大会の因習を打破せよ 2.エイミーたちが逮捕!

2008/9/9(Tue)

2008年8月末から9月にかけて2大政党の全国大会が開催され、両党の大統領、副大統領候補が正式に指名されました。デモクラシー・ナウ!では2週間にわたる現地取材を行ない、華やかな党大会と聴衆を酔わせる流麗なスピーチの陰で、黙殺された抗議の声や問題点に焦点を当てました。共和党大会では、警察の過剰警備と取材妨害が焦点でした。警察の行動を監視してきた市民団体アイウィットネスは、宿泊先に警察のものものしい手入れがあり、この過剰な予防措置におびえた家主から立ち退きを宣告されました。大会周辺で行われた抗議デモは重装備の警官に蹴散らされ、取材中のジャーナリストも多数逮捕されました。デモクラシー・ナウ!でもエイミーと2人のプロデューサーが逮捕されました。(20分)

モハメド・アリ 政治にコミットするスポーツ選手の草分け

2007/4/9(Mon)

 ボクシング界屈指の偉大なチャンピオンであるモハメド・アリは、その波乱万丈の生涯を通じ、その生きた時代の政治とのかかわりによって、まさに伝説的なものになっています。1960年オリンピックでライトヘビー級金メダルを獲得した後、プロに転向したカシアス・クレイは、ブラック・ムスリム運動として知られる「ネイション・オブ・イスラム」に入信し、「モハメド・アリ」に改名すると宣言しました。ベトナム戦争にも批判的で、徴兵拒否をし、タイトル剥奪と活動停止に加え、禁固5年という異常な重刑を宣告されました。デビッド・ザイリンは、「スポーツと政治の接点」という彼独自の視点から、スポーツ界の沈黙を破って、弱者のために闘うと言ったアリの生涯をとらえ直す新著を刊行しました。(11分)

オバマのブラックウォーター? 傭兵会社トリプル・キャノピー

2009/4/2(Thu)

オバマ政権は、イラクに駐在する米国要人の護衛のために、従来のブラックウォーター社(社名はXeに改称)に代えて、民間軍事会社トリプル・キャノピー社と契約する方針を固めました。バグダッドにある巨大な軍事要塞のような米国大使館の警護も同社に委託されます。トリプル・キャノピー社は、イスラエルでも米国外交官の護衛を請け負うもようです。ブラックウォーターを詳しく調査してきたジャーナリストのジェレミー・スケイヒルは、これを「オバマによる占領ブランドの一新」と評します。(8分)

メディア系列化容認に動くFCC クロスオーナーシップ 後編

2007/12/17(Mon)

米国ではメディア集中排除の見地から、一つの企業が新聞社とテレビ・ラジオ放送局を同じ都市において所有することが禁じられてきました。このメディア系列化規制の緩和に向けた動きがここへきて再び活発化し、激しい攻防が繰り広げられています。もともとメディア系列化(クロスオーナーシップ)が規制されていない日本では、この問題はあまり重要なものと捕らえられていないようです。なぜ米国では大勢の市民が反対の声を上げているのかを考えることは、メディアの系列化に鈍感になってしまった私たち自身を振り返る、よい機会でしょう。 昨年10月にケビン・マーティンFCC委員長がメディア所有規制容認の提案を出した時点のものと、12月18日のFCCの決議直前に放送されたもの、2本をご覧下さい。(6分)

『アメリカのファシスト』急進的キリスト教右派の政治的野望 前編

2007/2/19(Mon)

クリス・ヘッジズの新著は、ドミニオニズム(支配主義)運動と呼ばれる比較的新しいキリスト教右派を取り上げています。選挙における絶大な力を通して共和党に大きな影響力をふるうこの運動は、アメリカにキリスト教国家を打ち立て、絶対権力を握ることを目指しています。彼らがのし上がってきた背景は1920年代から30 年代にかけてのイタリアやドイツのファシズム草創期に酷似していると、ヘッジズは警告します。

テロ容疑者の罪状なき無期限拘禁は合衆国憲法に違反 国防権限法に差し止め判決

2012/5/17(Thu)

オバマ大統領が昨年末に署名した2012年度の国防権限法(NDAA)に連邦裁判所が違憲の判断を下しました。米国大統領に、テロ組織に関係していると疑われる人物を適切な裁判手続きを経ずに世界のどこでも逮捕して無期限に拘禁する権限を与える条項が入っているからです。これに対して民間の学者やジャーナリストから憲法違反ではないかとの訴えが連邦裁判所に出されています。原告団には、ノーム・チョムスキー、ダニエル・エルズバーグ、ナオミ・ウルフ、コーネル・ウエスト、クリス・ヘッジズら著名な人々も含まれています。番組では原告団の弁護士とクリス・ヘッジズを招いて、そのいきさつを聞きます。(13分)。

コンゴ内戦の性暴力とアフリカの「資源の呪い」 後編

2009/8/12(Wed)

アフリカの天然資源に利権を持つ米国企業のかかわり方に目を向けてみましょう。クリントン長官が訪問したアフリカ7カ国には同大陸の二大石油算出国であるナイジェリアとアンゴラが含まれるなど、資源国との関係強化が訪問の狙いであったと言えそうです。しかし、これらの国々は、豊かな天然資源のゆえに紛争や汚職が絶えない「資源の呪い」に取りつかれた国でもあります。(8分)

CIA工作員を起訴したイタリアの検事

2009/11/5(Thu)

イタリアの裁判所が、CIA工作員を含む23人の米国人に対し、2003年にミラノの街頭でエジプト人イスラム法学者を拉致したとして有罪を宣告しました。米国政府が身柄引き渡しを拒否したため、被告全員が欠席のままの裁判でした。この事件は、「特例拘置引き渡し」と呼ばれるCIAによるテロ容疑者の外国での拉致監禁に関して、作戦に関与した米国人が起訴され、有罪判決を受けた初めてのケースです。有罪判決を受けた23人は、全員が逮捕を逃れて逃亡中ということになり、米国の外にでれば逮捕される可能性があります。この事件で起訴を担当したイタリアの検事アルマンド・スパターロ氏に、ローマから話してもらいます。また、スタジオでは国際法と人権問題を専門とするスコット・ホートン弁護士に意見を聞きます。(11分)

マフムード・マムダニが語るリビア アフリカ連合の「危機」 南スーダンの前途

2011/9/14(Wed)

政治学者マフムード・マムダニがリビア・南スーダン独立・米国のムスリムについて語ります。NATO軍がリビアに空爆を始めて約半年、首都トリポリが陥落した時のインタビューです。マムダニは、アフリカ連合に属する南アフリカとナイジェリアが国連安保理のリビア制裁決議で賛成票を投じていたことをあげ、「アフリカ連合そのものが危機に陥っている」と批判します。アフリカ連合はリビアへの干渉に消極的な態度をとっていたにもかかわらず、NATO軍の空爆を容認するという矛盾した行動を取っていたのです。「それぞれの国の権益に応じルールを変えるご都合主義のアフリカ連合はもう終わっています」とマムダニは厳しく批判します。(11分)

フアン・コール:チュニジア暴動は労働運動とネット活動家が率いる大衆革命

2011/1/18(Tue)

ミシガン大学歴史学教授のフアン・コールは、チュニジア革命を1979年のイラン革命と比較し、「チュニジアで先頭に立っているのは労組やネット活動家です。世俗的な大衆蜂起です。米国の主要メディアはチュニジアを無視しました。しかし優れた情報がツィッターやフェイスブックで得られました」と言います。米国のメディアがチュニジア蜂起を無視した理由として「これは労働運動であり、米国の商業メディアは労働運動には神経質なのです」と言います。(9分)

ビヨンセがスーパーボウルを席巻 ハーフタイムショーでブラックパンサーや「黒人の命も大事」に表敬

2016/2/8(Mon)

2月7日の第50回スーパーボウルをテレビ観戦した視聴者は1億人を上回りました。彼らはデンバー・ブロンコスがカロライナ・パンサーズを下した試合に加えて、スーパーボウル史上で最も政治的なハーフタイムショーを目にすることになりました。伝説的ポップ歌手ビヨンセが、ブラックパンサーや「#黒人の命も大事」運動に敬意を表したのです。バックステージではビヨンセのダンサーたちが拳を掲げ、1968年オリンピックでトミー・スミスとジョン・カルロスが行った「ブラックパワー・サリュート」を想起させるポーズをとりました。 2016学生字幕翻訳コンテスト 課題6:「スポーツと政治」の受賞作です。(7分)

シカゴの工場占拠 操業再開で労働者が職場復帰

2009/5/15(Fri)

シカゴにある建具製造会社リパブリック・ウィンドウズ・アンド・ドアーズの工場労働者たちが、三日後の工場閉2008年12月のことでした。オバマ大統領も工場労働者の権利支持を公にするなど、異例の展開を見せた争議は、大手マスコミも無視できない程注目を集めました。やがて調停が成立し、工場は閉鎖されずに新しい経営陣を迎えることになったのです。同工場の整備工で労組指導者のアルマンド・ロブレス氏に伺います。(11分)

インドネシアの元独裁者スハルトが死去

2008/1/28(Mon)

約1万7000の島からなり、世界第4位の人口(約2億5000万人)を擁する多民族国家インドネシア。石油や天然ガス、銅、スズ、ボーキサイトなどの豊かな天然資源に恵まれたこの国を32年にわたって支配したスハルト元大統領が2008年1月27日、病気で死去しました。多くのメディアが、スハルト元大統領の死に際し、その功績を積極的に評価する論調の記事を掲載しました。スハルトの永年にわたるインドネシア支配は、本当のところ、何をもたらしたのでしょうか。(19分)

生まれ変わるメーデー: オキュパイ運動が労働者や移民運動と共闘

2012/5/1(Tue)

ウォール街占拠運動がメーデーに復活しました。全米各地で抗議行動が行われます。しかも、これまでメーデー抗議行動の推進力だった移民運動や労働組合としっかり協力関係を築き、メーデーそのものに新しい息を吹き込みました。今年のメーデーの意義とオキュパイ運動の最前線を4人のゲストが語ります。(30分)

混迷を深めるシリア内戦 パトリック・コウバーンの提言

2013/6/5(Wed)

シリアの内戦についてパトリック・コウバーンは、いまや内戦はシリア政府側と反政府側という構図に、反体制派の一部をなすアルカイダ系組織や少数宗派を含む対立が重なり、多層的な紛争に変容したといいます。欧米はアサド大統領の辞任を要求してきましたが、それをよそにシリア政府軍は着実に勝利を重ね、抗争は全体的には膠着状態にあるとコウバーンは言います。局地的にでも停戦を実現して暴力を減らすことが先決であり、それがないままいくら話し合いをしても無駄だと提言しました。化学兵器の使用についても政府軍が使用した証拠はないとしています。(20分)

クリントン長官の途上国向け資金援助提案は露骨な脅迫

2009/12/17(Thu)

気候変動に関する国際連合枠組条約(UN FCCC)の事務局から漏洩した内部文書には、たとえ現在の各国の排出削減目標が達成されたとしても、世界の気温は摂氏2度以上上昇すると書かれています。現在の排出削減目標では、摂氏3度の気温上昇もありえるとも書かれています。この文書について、フランスのジャーナリスト、ジェイド・リンガードに話を聞きます(12分)

消えた石油はどこへ? ハリバートン社のドバイ移転を考える

2007/5/15(Tue)

 ここ4年間で、イラクの石油が1日10万-30万バレルの割合で行方不明になっており、汚職や密輸に使われた可能性があることが、アメリカ政府監査局の調べでわかりました。油田に油量計を取り付けるという普通の簡単な作業を、請負会社がなかなか遂行しなかったのが原因のひとつだと、CorpWatchのプラタップ・チャタジー氏は述べています。その請負会社が、ハリバートン社なのです。(12分)

ALECが民営刑務所業界と結託して囚人労働による組合労働者の置き換えを画策

2011/8/5(Fri)

米国立法交流評議会(American Legislative Exchange Council )、通称ALECは、州議会にかけられる前の段階で、議員と企業が一緒に草稿中のモデル法案を検討する評議会です。超党派の団体を名乗ってはいるものの、その姿勢は明らかに保守的で、右翼団体と称されることも度々です。ALECが作成に関わった法案が社会に影響を及ぼした具体的な例に、米国の囚人数の増加があります。1980年代に矯正施設運営企業の支援を受けて以来、ALECは州が刑務所を私営化し、服役期間を延ばす法案を推進してきた、とネイション誌のマイク・エルク記者は共同執筆した記事「ALECと囚人労働の知られざる歴史」の中で暴露しました。(9分)

国連決議を踏みはずしたNATOと米国によるリビアへの軍事介入

2011/4/19(Tue)

1969年無血クーデターで政権を掌握したカダフィは、反帝国主義を掲げ、英米の基地を撤去、アラビア語使用を徹底させ、直接民主制をめざしました。しかしイスラム社会主義と呼ばれる彼の政策は、欧州・アラブの王制とは相いれず、対立を深めていきます。

アーロンシュワルツはなぜ死んだか?

2013/1/14(Mon)

オープン・インターネットの活動家アーロン・シュワルツが、2013年1月11日に自殺しました。わずか14歳でRSSの技術基盤をつくった天才プログラマーです。自由なインターネット空間を唱導してきた憲法学者ローレンス・レッシグとも親交が深く、著作物の有効利用のための承認制度クリエイティブ・コモンズの立ち上げや、オンラインのオープン百科事典ウィキペディアなどにもかかわってきました。(20分)

「情勢が悪化すればするほど、戦争は美味しいビジネスになる」ナオミ・クライン、戦争の民営化について

2007/4/2(Mon)

 『ブランドなんか、いらない』で一躍有名になって以来、一貫して企業中心のグローバリゼーションに対する鋭い批判を提起してきたナオミ・クラインは、戦後のイラン復興ビジネスについても関心を持ちつづけ、ファルージャ事件直前のイラクを現地取材し、イラクという国家そのものをアメリカ企業に切り売りする占領当局の施策を目の当たりに見てきました。こうした背景を踏まえて、ジェレミー・スケイヒルの新著『ブラックウォーター 世界最強の傭兵軍の勃興』を題材に、戦争の民営化について語ります。戦争の民営化がもたらした最大の罪は、戦争を儲かるビジネスに変えてしまい、平和の推進から経済的なインセンティブを奪ってしまったことだと、クラインは主張します。(10分)

借金をストライキ!「ローリング・ジュビリー」とは?

2012/11/15(Thu)

最初期から占拠運動を支援してきたデイビッド・グレーバーが著書『債務 最初の5000年』で語ったように、貧困層は債務を通じて富裕層に無限に縛りつけられてきた。ローリング・ジュビリーは、ウォール街占拠運動から派生したストライク・デット(「借金をストライキせよ」)と、占拠運動のなかで当初から提起されていた学生の負債問題にとりくむ占拠運動学生債務キャンペーンなどのグループが協力して立ち上げた、債務に対する新しいかたちの抵抗運動である。寄付などを通じて集められた資金を使って債券市場に出回る債権を買い上げ、廃棄するのである。債券市場では個々人の債権の特定は困難であるため、この運動は純粋な相互扶助として行われている。(

ジュリアン・アサンジが語る『ウィキリークス』

2010/12/31(Fri)

デモクラシー・ナウ!にとって、2010年は、ウィキリークスの年でした。デモクラシー・ナウ!では、米軍のヘリコプターの狙撃兵がイラクの民間人をまるでビデオゲームを楽しむかのように銃撃し、計12人を殺害したときに録画された2007年の生々しいビデオをウィキリークスが公開し世界を震撼させた2010年4月、当時ワシントンDCにいたウィキリークスの共同創設者で編集長のジュリアン・アサンジを中継で番組に登場させたのを皮切りに、6月の9万点以上に及ぶアフガニスタン戦争の米軍機密文書公開、10月の39万点余のイラク戦争に関する機密文書公開に際しても、主要メディアに先駆けて、ジュリアンをマークし本人や関係協力者の声を大きく取り上げ続けました。

生き延びるため「命を懸ける」世界的アパルトヘイト時代の米国移民物語

2008/6/20(Fri)

国連の推計では、2007年末に世界の難民数は1100万人を超え、国内にとどまっている避難民は2600万人でした。ここには、経済や気候や生態系の変化などの理由で故郷を捨てざるを得なかった人々は含まれていません。今日のテーマは難民ですが、米国では「移民」と呼ばれています。よく使われる「不法移民」という言葉は、難民保護の責任を逃れるために政府がつくった用語であり、基本的人権である移住の権利を行使した者を犯罪扱いするものだとネビンズ教授は語ります。(22分)

ジュリアン・アサンジとスラボイ・ジジェクの対談 Part 1 ウィキリークスの理念と影響、マニング、米国での大陪審

2011/7/5(Tue)

2010年12月ロンドンの監獄からは保釈されたものの、以来ずっとノーフォークの邸宅に軟禁状態に置かれてきたジュリアン・アサンジが、スウェーデンへの身柄引き渡しに抗告する上訴審を間近に控えた7月2日、初めて公開の場に姿を見せました。スラボイ・ジジェクと長時間の対談を行い、司会はエイミー・グッドマンという、たいへんに珍しく興味深いイベントです。主催のフロントライン・クラブは、最前線で命を落とした戦争ジャーナリストを記念して設立された団体です。二時間に及ぶ興味深い対話を2回に分けてお送りします。(45分)

アシャ・ハジと女たちが作るソマリアの「第6氏族」

2008/12/24(Wed)

石油タンカーを襲う海賊の出没で注目を浴びるようになったソマリア。しかし、10年以上も無政府状態が続き、エチオピア軍が侵入してからの2年間は暴力行使が最悪の水準に達し、何百万人もの生活が脅かされていることは、ほとんど報道されませんでした。2008年のライトライブリフッド賞を受賞したソマリアの女性運動家アシャ・ハジは、「ここ2年の大きな危機にも世界は知らんふりで、ソマリアは人道主義の網の目から零れ落ちていました。いま世界が関心を寄せているのは、ソマリアではなく、ソマリアの海における自分たちの権利です。ソマリアの住民より、ソマリアの海が大事なのです」と言います。(19分)

国連報告草案 コンゴで大量虐殺をしたとしてルワンダ軍を非難

2010/8/31(Tue)

コンゴと並んでベルギーの植民地支配を経験したのがルワンダです。ここでは1994年に、数カ月の間に80~100万人ものツチ人が殺された「ルワンダ虐殺」が起こりましたが、そもそもフツ人とツチ人という反目する2民族をつくり出しジェノサイドの遠因を作ったのは欧州の宗主国です。聖書を背景にした独特の人種思想を植民地支配の道具として押し付けたのです。この大虐殺を収束させたのは、ツチ人保護を名目にルワンダ全土を制圧したルワンダ愛国戦線の指導者ポール・カガメです。彼は米国の陸軍学校で教育を受けた軍人で、米英の支持を受けて2003年にルワンダ大統領となり現在に至っています。ルワンダを見事に復興させたと米国では評価の高いカガメ大統領ですが、ここに来てまったく違う見方が出てきました。(11分)

壊滅地帯 封鎖されたガザの経済

2009/4/6(Mon)

テロ封じ込めのためというイスラエルの封鎖はどんな影響を与えているのか、Democracy Now!のプロデューサーがガザ地区に入って経済状況をレポートします。イスラエルによる22日間の攻撃の後、ガザ地区の失業率、貧困率は世界でも最悪となっています。国際社会はガザ地区の復興支援に52億ドルの拠出を約束しましたが、イスラエルは4カ月が過ぎた現在もガザ地区の完全封鎖を解いておらず、再建しようにも物資がありません。2万軒以上の家屋が破壊され10万人が家を失ったというのに、セメントやガラスなどがまったくはいってこない状態です。(21分)

我々が投票したコミュニティ活動家はどこに?

2009/11/19(Thu)

経済破綻から1年を経て、米国では衝撃的な現実が生まれています。金融業界は過去最高益に湧き巨額のボーナスを支給していますが、飢えに苦しむ人々の数は政府予想を大幅に上回っています。食事に事欠いたことのある米国人は、2008年に5000万人に達しています。
このような経済恐慌を引き起こしておきながら銀行家に反省の色は見られません。ゴールドマン・サックス会長は、同社の高収益は自分たちの手腕が「神の御業」に達したからだと方言してはばかりません。「業界の高収益がむかつくのは金の出所が我々だからだ」とジャーナリストのロバート・シーアは米国の金融資本主義による国民からの収奪を手厳しく批判します。(15分)

チョムスキー「米国にも民主化デモが必要だ」

2011/2/17(Thu)

ウィスコンシン州の反労働組合法制定をめぐって大規模な抗議運動がおきるなか、デモクラシー・ナウ!のスタジオを訪れた反体制知識人ノーム・チョムスキーが、最近のできごとを長期的な視点から論じます。第二次大戦直後から始まった米国の労働組合つぶしの動きの現在に至るまでの流れ、最近の米国で起きている故ロナルド・レーガン大統領の神格化、反テロ法とFBIによる強制捜査を使った政治活動家の弾圧など、さまざまな話題が取り上げられます。ウェブExclusiveからも、一部採用しました。

盗人政治? イバンカとジャレッドのホワイトハウスでのお仕事

2017/4/20(Thu)

「お前はクビだ」と、リアリティー番組さながらに次々と更迭されるトランプ政権の幹部たち。フリンが去り、プリーバスが去り、ついにバノンも去りました。その中で不動の地位を保っているのがホワイトハウスに執務室を持つ娘のイバンカと婿のジャレッド・クシュナーです。身内への絶大な信頼を置くトランプ大統領は、縁故採用を禁ずる法律の縛りをすり抜けて親族を重用し、まるでホワイトハウスを家族経営しているような感覚です。当初こそ公私混同への批判が上がりましたが、より緊急な他の大問題が次々と持ち上がる中で、この問題は次第に忘れ去られているようです。娘夫婦はホワイトハウスで、どんな仕事をしているのでしょう?(14分)

「異様に暖かい」冬の北極 科学者たちは気候変動の最悪シナリオ見直しへ

2018/3/1(Thu)

2018学生字幕翻訳コンテスト  課題4:「悪化する温暖化シナリオ」の受賞作です 北極圏で異様に温暖な気温が続き、科学者たちに衝撃が広がっています。北極では10月から3月下旬まで太陽がまったく昇らない極夜にもかかわらず、グリーンランド北端の気象観測点で、2018年に入ってから氷点越えが61時間に達する前代未聞の事態になっています。国連の専門家会議による報告書の草稿によれば、科学者たちは1.5から2度の気温上昇で「夏季に北極圏から氷が消滅する危険性は50パーセント以上」としています。(7分)

『2つのハバナを生きた男』 キューバ革命闘士マックス・レズニックの波乱万丈な人生

2007/5/7(Mon)

 男は夢見ました。「東西どちらの陣営からも縛られないキューバをつくりたい」と。そのせいで、キューバのハバナでもマイアミのリトル・ハバナでも、たいへんな人生が待っていたのです…。ドキュメンタリー映画The Man of Two Havanas (『2つのハバナを生きた男』)が、NYのトライベッカ映画祭で上映されました。主役のマックス・レズニックは、カストロらと親しく、一緒に革命を成功させましたが、アメリカの経済封鎖などを機にソ連に助けを求めたカストロと対立して地下にもぐり、やがてアメリカに亡命しました。しかし、CIA支援の反カストロ勢力には加わらず、キューバ政府転覆を狙った彼らのテロ活動に公然と反対したため、雑誌社を11回爆破されるなど、マイアミの亡命キューバ人たちに命を狙われ続けました。(24分)

ガンジーの非暴力とは~ガンジーの言葉を通して

2012/6/5(Tue)

ノーマン・フィンケルスタインは、イスラエル・ロビーに対する厳しい批判で知られるパレスチナ・イスラエル問題の論客です。ガンジーの時代のインドにパレスチナとの共通点をみつけ、ガンジー全集98巻の半分を読破したというフィンケルスタイン。そこでガンジーの非暴力が正しく知られていないことがわかったといいます。ガンジーにとって非暴力とはどういうものだったのでしょう。(17分)

ガザ救援物資コンボイを率いた英国議員カナダで入国拒否

2009/4/1(Wed)

カナダ政府は2009年3月20日、辛らつな発言で有名な英国のジョージ・ガロウェイ(ギャロウェイ)下院議員が遊説のため入国するのを拒否しました。理由は国家安全保障にかかわるテロ支援の疑いです。2006年1月のパレスチナ立法評議会選挙で圧勝し、現在はガザ地区のみを支配するハマス政府に援助を行ったことをさします。 2008年末から22日間にわって続いたイスラエルによるガザ攻撃を受けて、ガロウェイ議員はガザに救援物資を届ける「ヴィヴァ・パレスチナ」キャンペーンを企画し、1カ月で100万ポンド相当の支援と数百人のボランティアを集め、消防車や救急車を含む120台の車両に生活物資を満載し、陸路ガザをめざすコンボイを実現させました。(10分)

女性の権利とエジプトの民主化を求め続けるナワル・エル・サーダウィ

2007/4/11(Wed)

中東の大国エジプトは、合衆国から年間20億ドルに上る多額の援助を受けていますが、現ムバラク政権は民主主義に逆行する政策をとっています。著名なエジプト人フェミニスト、心理学者、脚本家のナワル・エル・サーダウィをファイヤー・ハウス・スタジオに向かえ、2007年3月のエジプトの憲法修正の動きをはじめとするエジプトの政治、宗教、フェミニズム運動などについて聞きました。(12分)

戦争犯罪人を逃がすな 英国の活動家がボルトン前米国連大使の私人逮捕を試みる

2008/5/30(Fri)

5月28日、英国を訪問していた米国のジョン・ボルトン前国連大使が講演中に私人逮捕されそうになりました。逮捕を試みたのは英国の活動家でコラムニストのジョージ・モンビオです。モンビオの説明によれば、米国が数々の国際条約に違反してイラク侵略を開始するにあたり、ボルトンは大きな役割を果たしており、ニュルンベルク条約に違反した戦争犯罪人として訴追されるべきである。しかし英国の警察は対処を怠ったので、自ら逮捕を試みたとのことです。市民による犯罪容疑者逮捕の権利を実践して、戦争を引き起こした人々の犯罪性に世間の関心を促そうという、モンビオの痛快な作戦。(9分)

理不尽な男 ラルフ・ネーダー 後編

2007/2/5(Mon)

 民主党と共和党という二つ利権集団が、さほど違わない政策を掲げながら二大政党として君臨し、それ以外の選択肢を有権者から奪っているアメリカ。この状況に業を煮やして、第三の道を選択する機会を提供すべく、1996年に「緑の党」から立候補したラルフ・ネーダーは、アメリカの市民運動を基盤とする政治家として以来ずっと大統領選挙に出馬し続けています。(15分)

日本の放射能漏れが続く中、バーモントヤンキー原発は運転継続を認めよと州政府を提訴

2011/4/19(Tue)

 2012年に操業40年となるバーモント・ヤンキー原発の期限延長をめぐって、米国で議論となっています。バーモント州議会は同原発の運転延長を認めない決定をしましたが、原子力規制委員会は今年3月21日、20年間の操業延長を許可しました。しかも、同原発を所有するエンタジー社は4月18日、州の決定権に異議を唱えて訴訟を起こしました。原子力技術者として長い経験をもつアーニー・ガンダーセンさんは、バーモント・ヤンキーの原子炉が福島と同じマークI型(関連情報2参照)である点を懸念しています。

マイケル・ポーランが語る遺伝子組み換え産業による食の支配─ニューヨーク市の甘味料入り清涼飲料水販売規制をめぐって

2012/10/24(Wed)

ジャーナリストでベストセラー作家のマイケル・ポーラン教授が再登場。カリフォルニア州で州民投票に掛けられた、遺伝子組み換え食品の表示を義務付ける「提案37号」を中心に、米国における食の運動とその周辺を語ります。食品の工業化の弊害を告発し続けるポーラン教授は、企業に与えられた「言論の自由」と産学官の「回転ドア」によって、モンサントやデュポンなど遺伝子組み換え推進派の巨大企業が二大政党とマスメディアを支配している構造を明らかにし、大金をかけて自然で健康的な食生活を維持できる富裕層と、選択肢を奪われて工業化された食を強制される圧倒的多数へ、食の階層化が進行することを強く懸念しています。

グレン・ベックの凋落:問題発言ニュースホストは経営のお荷物だった?

2011/4/8(Fri)

過激な発言で知られる米国の保守系トークショー・ホスト、グレン・ベックがついに番組を降板しました。この有名ホストの降板劇には、団体「カラー・オブ・チェンジ」が展開した経済ボイコット運動が大きな役割を果たしたといわれています。

「カラー・オブ・チェンジ」の取った方法は企業に対する番組のボイコットの呼びかけでした。しかし企業がそんなに簡単に番組を降りるものでしょうか?それがそうなったのです。2011年4月にボストンで行なわれたメディア改革全国会議で、「カラー・オブ・チェンジ」代表ジェイムズ・ラッカーがその秘訣を明かします。ジェイムズ・ラッカーはまた、「大衆の力が違いを生むことのできる場所をつくり、人々をつながらせることが必要です。それには誰でもそこにアクセスできることが必要なのです」とネットの中立性の重要性を強調します。

監視資本主義の時代 「グーグルで検索のつもりが、グーグルに検索されていた」

2019/3/1(Fri)

2019学生字幕翻訳コンテスト  課題6:「個人情報ビジネス」の受賞作です。 FacebookやGoogleのような巨大IT企業が収集した個人情報を、売り買いする闇市場が問題となっています。ハーバード大学名誉教授のショシャナ・ズボフ氏は、この状況を「監視資本主義」という概念で説明します。かつてマルクスが説いたように、労働力に寄生する吸血鬼のごとく、その基本的な原理は資本主義に基づく経済論理と同じです。しかし、監視資本主義では、その吸血鬼は、私達の個人情報と日々の活動に寄生するのです。(16分)

閉じゆく自由空間 コムキャストのNBC合併とデジタル時代のメディア独占

2010/1/7(Thu)

米国のケーブルTV・ネット接続事業の国内最大手コムキャスト社が、NBCユニバーサル社の買収に動いています。
この合併が認可されれば、テレビ放送とケーブルTVにブロードバンド接続事業も含めた巨大配信ネットワークが誕生し、ユニバーサル・スタジオなどコンテンツまで傘下に収める最強の独占支配体制が実現します。独占事業モデルをネットにも拡大したい巨大メディアの攻勢に、オバマ政権は「ネットの中立性」推進の姿勢を貫けるのでしょうか?この転換期に市民メディアが今なすべきことは?(20分)

ヒップホップと政治、差別用語と差別発言  マイケル・エリック・ダイソン教授が語る 前編

2007/7/18(Wed)

 戦争、暴力、公民権運動、そしてヒップホップ、ハリケーン・カトリーナから人種差別政策まで、マイケル・エリック・ダイソン教授は一手に引き受けます。この14年間に14冊の著作を出し、いずれもベストセラー。黒人向け月刊誌の米『エボニー』誌は、「最も影響力のあるアフリカ系アメリカ人100人」のひとりに彼を選出しています。ダイソン教授はつい最近、ジョージタウン大学の最高位の教授職に就任しました。バプテスト派の牧師の資格も持ち、アフリカン・アメリカン研究と並んで神学も教えています。最新、ヒップホップ論を出版しました。 番組前半では、ラジオトークショー・ホストのドン・アイムスによる差別発言事件、ジーナ高校の黒人生徒訴追事件、ハリケーン・カトリーナ後の人災など、最近の社会問題についてコメント。後半ではヒップホップという芸術様式における政治性、そのレトリックがいかに鋭く社会状況を反映しているかを、具体例を挙げて語ります。(26分)

オピオイドまん延の起原:20年前の情報隠蔽と製薬会社幹部の大罪を見のがす司法省

2018/6/1(Fri)

米国でのオピオイドのまん延は深刻で、昨年トランプ大統領は「非常事態」を宣言し問題解決に数十億ドルの予算を投入するとしました。それから半年以上が経過し、オピオイド依存症患者の数は大きく減ったといつものトランプ節で自慢げに語りますが、最新の統計ではオピオイド過剰摂取による死亡者数は2017年10月でまでの1年間ではむしろ増加しているとのことです。このことは平均寿命にまで影響を与え、50年ぶりに米国の平均寿命が低下するという事態にまで及んでいます。 今回の動画では、オピオイド系鎮痛薬「オキシコンチン」について取り上げ、『鎮痛剤:詐欺の帝国と米国のオピオイドまん延の起源』のバリー・マイヤーさんに聞きます。(28分)
 

金融規制見直し案はウォール街に改革をもたらすか?

2010/3/25(Thu)

医療保険改革法案の立法化が果たされたいま、民主党によれば、オバマ政権の今後の最優先課題は、議会を通じたウォール街とアメリカの金融規制制度の改革です。 クリストファー・ドッド上院議員が推進する法案は、 1930年代以来最大の金融規則見直しとされている一方、連邦準備制度の力の増強や、提案されている消費者金融保護庁を骨抜きして連邦準備制度内に置くなどの問題があるとの非難の声もあがっています。(20分)

ハワード・ジン講演「戦争と社会正義」

2009/1/2(Fri)

ハワード・ジンは、米国で最も高名な歴史家の1人です。彼の古典的名著『民衆のアメリカ史』は、米国人の歴史観を大きく変えました。初版が出たのは四半世紀前のことですが、その後の総販売部数は百万部を超え、しかも毎年、販売部数が前年を上回るという、業界でも驚異の記録を打ち立てています。ハワード・ジンは第2次世界大戦で空軍に入隊し、爆撃手をつとめましたが、その体験から生涯にわたる反体制活動家、平和活動家になりました。40年以上にわたり、公民権運動や社会正義を求めるさまざまな市民運動に積極的に参加してきました。2008年11月4日の大統領選挙の数日後、ハワード・ジンがビンガムトン大学で行った「戦争と社会正義」という講演をお届けします。(58分)

米兵たちが東京電力を提訴 原発事故の被曝による健康被害を訴える

2014/3/19(Wed)

2011年3月、東日本大震災が起こった直後に、米軍は被災地での災害救助・救援・および復興支援を目的とした援助活動を開始しました。一連の活動は「トモダチ作戦」と命名され、2万人を超える将兵に200機近い航空機、また24隻の艦艇が送り込まれました。それから3年後、作戦に参加して果敢に活動した海軍兵士や海兵隊員が、救援活動中の被ばくを理由に、東京電力を相手取って訴訟を起こしました。(29分)

シアトルの戦いから20年:バンダナ・シバとロリ・ウォラックがWTO抗議運動を語る(前半)

2019/11/27(Wed)

2020学生字幕翻訳コンテスト  課題6:「グローバル貿易協定への抗議」の受賞作です。

1999年11月30日、世界中から数万人の市民活動家がシアトルに結集し、世界貿易機関(WTO)の閣僚会議を中止させました。WTOで交渉されるグローバルな貿易協定は、非民主的で、世界中の労働者の権利や環境や先住民に害を与えていると多数の人々が考えるようになったのです。会場となったシアトル・コンベンションセンターを抗議者たちが人間の鎖で囲み、中心街を占拠しました。警官隊は、大半が平和的に抗議していた群衆に、催涙ガスとゴム弾を発砲しました。抗議行動は5日間続き、600人が逮捕されましたが、WTO協議はとん挫し、シアトル警察署長は辞任しました。WTO批判の先頭に立つ2人の重要人物、インドの物理学者で活動家のバンダナ・シバとNPO団体パブリック・シチズンのロリ・ウォラックに、20年後に話を聞きました。(10分)

追放のハイチの元大統領アリスティドがようやく帰国

2011/3/21(Mon)

デモクラシー・ナウ!の特集番組として、7年間の亡命生活を終えたハイチの元大2011年3月、7年間の亡命生活を終えたアリスティドの、亡命先南アフリカからハイチへの歴史的な帰国を再び、独占取材しました。アリスティドの帰国を待つ人々が集まるポルトー・プランスの空港で、エジプトのタハリール広場からの報道ですっかり有名になったデモクラシー・ナウ!のプロデューサー(現在は在カイロの通信員)、シャリフ・アブドゥル・クドゥースが待つ中に、アリスティド元大統領とエイミー・グッドマンらを乗せた特別機が到着するというドラマチックな作り。空港で、そして空港から我が家へ向かう沿道で、人々の熱狂的な歓迎が伝わってきて、歴史のひとこまとして感動的なドキュメントに仕上がっています。(21分)

デイビッド・グレイバー:貧困層の債務は帳消しに!

2011/9/19(Mon)

グレイバーは負債の観念そのものを問い直します。歴史を見ると、世界のどこでも大金持ちや政府が借りた金は常に融通が利き、減免が可能です。ところが貧乏人が金持ちに金を借りると、とたんに返済は神聖な義務となり、おいそれと免除はされません。それでも現在の米国のような社会的な危機になった場合には、歴史的に何らかの救済措置が取られてきました。新王の即位で商人への債務を帳消しにする「大赦」など、さまざまな形で制度化もされてきました。政治的な判断でいくらでも融通が効くのです。ウォール街の占拠に来た人たちは、金持ちの債務がチャラになるなら庶民の債務だって危機に際しては柔軟に対処するべきだといっています。(3.5分)

「ノーモア・デス」国境をわたる難民に、保護を与えるのは重罪か 前編

2007/4/23(Mon)

 メキシコ国境では合衆国で働くため密入国する人々が増加し、砂漠を越える途中で衰弱し、死に至る事故があとを絶ちません。アメリカ政府はこの惨状を放置し、彼らの「死」を無許可の移民をけん制する抑止力として使っています。それどころか、このような非人道的な政策に対抗して移民たちの救助活動にあたるボランティアたちを、密入国幇助として重く罰しようとさえしています。このような政府の威圧政策にも屈せず救援活動をつづけ、オスカル・ロメロ人権賞を与えられた2人の若いボランティアが、国境の惨状を報告します。(12分)

クライン&ルイスの映画「これがすべてを変える」 気候変動の最前線で闘う人々が切り開く未来

2015/10/2(Fri)

ベストセラー『ショック・ドクトリン』で知られるナオミ・クラインとアルジャジーラの番組フォールトラインの元司会者アビ・ルイスが気候変動の課題に取り組む新作ドキュメンタリー映画『これがすべてを変える』を制作しました。クラインの同名著作の執筆と同時進行で制作された本作品はルイスが監督し、4年の歳月を掛けて5大陸9カ国を巡り、世界中に広がる気候正義運動を伝えています。映画の中で、「気候変動は危機ではなく、よりよい世界を作るチャンスだとしたら?」と問いかけるクラインとルイスに話を聞きます。(30分)

公共テレビの巨星ビル・モイヤーズ

2011/6/8(Wed)

アメリカの伝説的ジャーナリスト、ビル・モイヤーズが、民主主義擁護に賭けた気骨の生涯を語る特別番組です。モイヤーズはジョンソン大統領の若き報道官として1967年に公共放送法の成立を目撃し、公共放送の誕生に立ち会いました。ベトナム戦争が拡大していく中、ジョンソン政権内のハト派だったモイヤーズは「予算も労力も時間もすべてが戦争努力に吸い取られ」、公民権運動などジョンソンの国内でのせっかくの成果がいかされないことに失望。政権を離れ、ジャーナリストとしての活動を始めました。新聞を皮切りにテレビの世界にはいった彼は、放送ジャーナリズムの「第2世代のパイオニア」として、メジャーネットワーク局NBC、CBSのニュース解説者として活躍した後、公共放送局PBSでTV放送史に残る数々の名番組をプロデュースし、不動の地位を獲得しました。(30分)

元NSA職員ウィリアム・ビニーが国民監視体制の拡大を警告

2012/4/20(Fri)

国家安全保障局(NSA)が密かに進める大規模な通信監視プログラムの危険性について、元職員ウィリアム・ビニーが警告します。前回、この番組に登場したウィリアム・バンフォード記者の主要な情報源となった人物です。ビニーは長年NSAに努め、ネット時代に対応した情報収集システムの開発に深くかかわってきましたが、2001年9.11同時多発テロ事件が起きる直前にNSAを辞職しました。その段階でNSAがすでに違法で危険な大規模監視プログラムの開発に舵を切っていたからです。以後はマスコミを通じて計画の危険性を訴えてきましたが、そのためにFBIの家宅捜索を受けるなどの当局による威嚇も受けてきました。(18分)

アルゼンチンの労働者自主管理工場から

2009/5/15(Fri)

アヴィ・ルイスとナオミ・クラインがアルゼンチンの工場自主管理運動を取材して、2004年に制作した記録映画『ザ・テイク』(工場奪取)をお届けします。アルゼンチンでは200カ所を超える工場が労働者の自主管理によって経営されています。その代表格となったサノン陶器工場は、2001年に閉鎖が宣告された後、それに抗して工場を占拠した労働者たちの手で操業が再開されました。労働者の自主管理による経営は、協同組合として十分な経済的成功を収めています。(13分)

【Express】シャリフ・アブドゥル・ク ドゥースのエジプト報告第一弾

2011/1/31(Mon)

デモクラシー・ナウ!のシニアプロデューサー、カイロ出身のシャリフ・アブドゥル・クドゥースのエジプト報告第一弾です。ある市民は、治安部隊を撃退した様子をこう語りました。「催涙ガスにやられた市民が出ると、他の市民がすぐ来て警察を食い止めた。その彼らがやられると、そのまた次が後をひきうけた。市民はお互いから勇気をもらっていた」。この勝利で得た自信が、とどまることを知らない市民の抵抗のうねりを作ったようです。

死の薬:米食品医薬品局 急速成長の海外治験産業の規制できず

2010/12/17(Fri)

米国の製薬会社が新薬の治験を米国の外で実施するケースが、近年になって急速に増加しています。海外での治験は20年前にはわずか271件でした。それが2008年には6500件近くになっています。海外の治験場に選ばれるのは、規制が緩く、治験費用が非常に安あがりな国々です。しかも多くは貧乏で文字も読めない被験者を使って実施されているのです。そのことが、しばしば人命に関わるような重大な事故につながっています。この問題について調査報道記事を掲載したジム・スティール記者に話を聞きました。(15分)

ブルックリン橋で700人逮捕 「ウォール街占拠」が全米に拡大

2011/10/3(Mon)

 ニューヨーク金融街で行われている「ウォール街を占拠しよう(Occupy Wall Street)」キャンペーンは、ブルックリン橋を行進しようとした1日に劇的な展開を迎えました。警察官が700人のデモ参加者を逮捕したことで、同 キャンペーンは、近年で最も多くの逮捕者を出した非暴力運動の一つとなりました。警察官に車道におびき寄せられたと語る人や、歩道を歩けとの警察官の指示 は聞いていないと述べる人もいます。一方、同様の「占拠」キャンペーンはシカゴ、ボストン、ロサンゼルスといった他都市にも拡がっており、数百人が市庁舎 前で抗議のキャンプをしています。番組では「ウォール街を占拠しよう」キャンペーンを組織した主要グループ「集会」(General Assembly)のマリサ・ホームズ、同キャンペーンの法務作業グループに参加するマリーナ・シトリン弁護士、さらに今夏ロンドンで発生した抗議運動を取材した作家でジャーナリストのローリー・ペニーを迎えて座談会を行いました。(17分)

マイケル・ムーア自らを語る 映画づくりと政治活動(前半)

2010/7/5(Mon)

「ブッシュ大統領、恥を知れ」。罵りと同時にマイクがさがり始め、それまでの満場の拍手がブーイングの嵐にかわる。極めて異例のアカデミー賞受賞スピーチ映像がテレビを通じて世界中を駆け巡ってから、もう7年。1989年の劇場用長編ドキュメンタリー映画『ロジャー&ミー』による衝撃的デビュー以来、多国籍企業の専横と暴力信仰に代表される米国の政治文化と、強欲が支配する現代社会の在り方を一貫して批判し、次々と問題作を発表し続けている映画作家のマイケル・ムーアが、20年にわたる映画人生を振り返る特別インタビュー。

アルンダティ・ロイ オバマの戦争、貧困、マオ派の抵抗運動を語る

2010/11/8(Mon)

アメリカ合衆国史上初の黒人大統領バラク・オバマ。その生い立ちからマイノリティや市民の権利を擁護すると期待されていたオバマ大統領が「ブッシュと大差ない」と言われ始める大きなきっかけの1つとなったのが、ブッシュ大統領から引き継いだアフガニスタン戦争の拡大政策でした。インドの著名作家、活動家アルンダティ・ロイがオバマ大統領の外交政策、インドで起きていることを語ります。

ナオミ・クライン「ウォール街を占拠」に参加 パート2

2011/10/6(Thu)

昨年10月「ウォール街を占拠せよ」で素晴らしいスピーチをしたカナダのジャーナリスト、ナオミ・クライン。その直前にデモクラシー・ナウ!のスタジオでグローバリゼーションに抵抗する運動の現状を語りました。「ウォール街占拠」はもちろん、折りしもチリで盛り上がる学生運動や、9月末にワシントンで行われたパイプライン敷設阻止の大規模な非暴力抗議行動などについても報告します。(12分)

タリク・アリ パキスタン民衆の勝利を語り、「社会主義の再考」を促す

2009/3/19(Thu)

パキスタンでは3月に政府が市民の激しい抗議運動に屈して、ムシャラフ元大統領の時代に解任された最高裁判所主任判事イフティカル・チョードリーを復職させました。チョードリ判事は司法の独立を貫き、法律を条文どおりに実行する数少ない判事として民衆の絶大な支持を受けています。判事の復権は民衆の勝利であると、英国の作家タリク・アリは高く評価します。しかし、そうした国民の祝賀ムードに水をかけるように、米国はパキスタンへの越境攻撃を行い、民間人9人が犠牲になりました。これは米国の手先とみなされているザルダリ現大統領の立場を危うくし、パキスタン軍も動揺させます。パキスタンが不安定化すれば、インドを含めた南アジア全体に影響が波及するきわめて危険なゲームだとアリは指摘します。(23分)

ブラックウォーター創業者のムスリム撲滅の使命

2009/8/5(Wed)

Xe社と社名を変えてみても、ブラックウォーター時代の悪行は消せません。次々とスキャンダルが発覚していますが、今回は創業者エリック・プリンスの宗教的な背景に焦点を当てます。新興の民間傭兵会社ブラックウォーターが急速に勢力を伸ばした背景には、米国で隠然とした力を持つ急進的キリスト教右派の運動が大きく関わっています。
ブラックウォーター社の元従業員2人が2009年8月に連邦裁判所に提出した宣誓陳述で、エリック・プリンスが同社の犯罪を捜査するFBIに協力した人々の殺害に関与した疑いが浮上しました。イラク人殺しを奨励したという証言もあります。プリンスの直接犯罪関与についての内部の人間による初めての証言です。(15分)

戦時下の性暴力に終止符を モニカ・ハウザー

2008/12/8(Mon)

もう1人のライトライブリフッド賞受賞者は、ドイツのモニカ・ハウザー医師です。婦人科医のハウザーは、戦時下の女性や女児に対する性的暴力を防止し、処罰するための活動に取り組むNGOメディカ・モンディアル(medica mondiale)の創立者です。ドイツに本部を置く同組織は、ボスニア・ヘルツェゴビナ、コソボ、コンゴ民主共和国(旧ザイール)、リベリア、アフガニスタンなどの紛争地域で性暴力を受け、心の傷を負った7万人を超える女性たちを支援してきました。(12分)

オバマ大統領がインドに売りにいったもの

2010/11/8(Mon)

2010年11月、オバマ米大統領は3日間をかけてインド訪問。目的は、「セールス」。折しも中間選挙で民主党が歴史的な大敗を期した直後。次期大統領選での勝利をあやぶむ声も聞こえるなか、経済成長著しいインドに対して米製品の輸出契約をどっさり結び、米国内の雇用を大規模に創出する。オバマは起死回生のそんなシナリオをぜひとも実現したかったに違いない。10日間にわたるオバマのアジア4カ国歴訪の皮切りとなったインド訪問には、ゼネラル・エレクトリックやボーイングなど米企業幹部が250人ばかりも同行し、米業界のインドへの熱い期待を裏付けた。米印「民主主義国」同士で連携し、もうひとつの新興大国中国の脅威を牽制する、そんな計算ももちろんあり、オバマは両国の「共通の利害と価値観」を強調し、最大限の愛想をふりまいた。 (26分)

アフガニスタンにはオバマが主張する軍事解決などない

2009/2/10(Tue)

オバマ大統領は就任直後から、アフガニスタンとパキスタンにまたがるアルカイダの「隠れ家」を取り除くことの重要性を強調し、アフガニスタンへの増派の方針を打ち出していました。2004年にアフガニスタン・イスラム国の新憲法が発布され、初の大統領に選出されたハーミド・カルザイは、ずっと米国の指令に忠実にしたがってきましたが、平和は実現したものの経済発展はほとんどありませんでした。その結果、この5年間でアフガニスタン政府は求心力を失い、その支配は首都カブールに限定され、他の地域は群雄割拠の状態です。せっかく開かれた国家形成の機会を見逃してしまった米国の失敗は、どこに原因があったのでしょう?(18分)

ブラックウォーターゲイト: イラク、アフガニスタン、ドイツの事件関与で非難の嵐

2010/1/8(Fri)

ブラックウォーター社がニュースをにぎわしています。この悪名高い軍事請負会社に関する新事実が続々と明るみに出ています。米国内で係争中のイラク民間人殺傷事件に関する一連の訴訟はむろんのこと、アフガニスタンやパキスタン、さらにはドイツでも彼らの違法な活動に関する疑惑が浮上しています。ジェレミー・スケイヒルと、米下院情報特別委員会の主要メンバーのジャン・シャカウスキー議員に話を聞きます。(19分)

誰がチェを殺した? CIAの完全犯罪

2012/2/7(Tue)

1962年2月7日、ケネディが全面的なキューバ制裁に踏み切って以来、共和党と民主党の一貫した支持のもとで「世界史上最長の経済封鎖」は強化され続け、50年もの長期にわたってキューバ国民に極度の物質的な困窮を強いてきましたが、カストロ政権は盤石の体制を維持したまま今日に至っています。制裁解除を勧告する決議は、1992年以来、国連総会で20年連続採択され、当初は非同盟諸国が賛同の中心だったものの、次第に支持を広げて西欧諸国も一致して賛成に回り、ついに反対するのは米国とイスラエルのみという、米国外交の国際的孤立を対イスラエル政策以上に象徴するものとなりました。憲法上の権利センターのマイケル・ラトナー名誉会長に制裁の歴史と背景を聞きます。ラトナーは、上院議員時代には制裁解除を主張しておきながら大統領就任後は制裁維持を正当化し続けるオバマ大統領の二枚舌を批判します。(40分)

もう1つの9/11:1973年9月11日 米支援のピノチェトがチリの実権を握った日

2010/9/15(Wed)

チリで9.11と言えば、1973年の軍事クーデターを指します。米国の支援を受けたピノチェト将軍が、民主的に選挙で選ばれたアジェンデ政権を倒した日です。それ以降、チリでは独裁政権が反対派の誘拐や虐殺を繰り返して国民を恐怖に陥れ、その一方でシカゴ学派の主張に沿った新自由主義経済政策が徹底的に推進されました。このショックドクトリンの最初の「実験」は、その後、IMFの手動でバブル崩壊後の中南米全体に広がり、大多数の国民を困窮させて、現在の中南米のアメリカ離れの種を撒くことになりました。今ではそれが全世界に拡大していますが、今日の私たちが直面する問題の先駆けとなった事件として、チリ・クーデターの意義は一段と大きくなっています。(17分)

コンゴ内戦の性暴力とアフリカの「資源の呪い」 前編

2009/8/12(Wed)

8月にアフリカを訪問したヒラリー・クリントン国務長官は、コンゴ民主共和国の東部のゴマ市に立ち寄り、内戦による性暴力の被害者たちと面会しました。コンゴではレイプが戦争の手段として使われ、おびただしい数の犠牲者が出ています。(10分)

「資本主義と気候の対決」ナオミ・クライン

2014/9/18(Thu)

ベストセラー『ショックドクトリン』から7年、ナオミ・クラインの待望の新著は気候変動の問題を支配イデオロギーの側面からとらえます。地球温暖化の真偽をめぐる論争は、純粋に科学的な関心に基づくものと思ってはいけません。少なくとも米国においては、懐疑派は共和党、肯定派は民主党と、支持政党によってきれいに分かれており、その本質はきわめて政治的かつ思想的な対立です。(35分)

「自分が言わなければ誰が言う?」 ジョン・バティスト退役陸軍少将、イラク戦争反対を唱えCBSニュースを解雇される 後編

2007/5/25(Fri)

 ジョン・バティスト陸軍少将は、31年間も米軍に仕えたエリート軍人でした。イラク駐留米軍将校の中で第2位の高官にあたる中将への昇進を勧められるまで昇り詰めたのですが、この戦争の進め方に反対して、退役することを選んだのです。彼はCBSニュースでニュースコメンテーターを勤めていましたが、イラク・アフガン退役軍人によって設立された政治活動委員会VoteVets.orgのコマーシャルでブッシュ政権の戦略を批判した後、CBSはバティスト氏を解雇。そのことに抗議した活動家団体MoveOn.orgがバティストの再雇用を求める嘆願書に署名を呼びかけたところ、23万人もの署名が集まりました。(19分)

「銀行口座移動の日」 さあ皆で大銀行から信用組合へ大移動

2011/11/9(Wed)

11月5日は「銀行口座移動の日」。大銀行の横暴に抗議して、みんなで一斉に地元の信用協同組合やコミュニティ銀行にお金を預け変えよう。そんな呼びかけがネットで広まり、全米で7万5千人以上が参加を表明し、信用組合には4万口以上の新規口座が開設され、総額8000万ドルが大銀行から移動しました。11月5日といえばガイ・フォークス・デイ、英国人が反逆者の精神を思い出す日です。この日を選んだのは、もちろんアノニマスやウォール街占拠運動に触発されたから。呼びかけ人はクリステン・クリスチャンという、ごく普通の若者。彼女にキャンペーンを思い立った経緯について話を聞きます。

変わりゆくキューバ (1)米国との関係正常化がもたらす大きな希望と課題

2015/6/2(Tue)

1961年に外交が断絶されてから50年以上たつ今、キューバ・米国間の関係が大きく動きつつあります。2015年5月29日にキューバが米国のテロ支援国家から指定解除されたことも非常に大きな出来事でした。この動画では、前半に作家で歴史家のジェイン・フランクリンを迎え、テロ支援国家からの指定解除の意味や、なぜ今なされたのかについて伺います。(18分)

辞任したNY初の公立アラビア語学校の校長 マッカーシズムの再来に抗議

2008/4/29(Tue)

バラク・オバマの当選は米国の人種対立の歴史に画期的な意義を持つ大きな出来事でした。その重大きさは計り知れませんが、その一方でいまだに野放しにされているもう1つの人種差別があります。公然とした黒人差別がタブーとなった今、米国で唯一おおっぴらに許されているのが反アラブ、反イスラムの風潮です。ニューヨーク初のアラビア語教育を行う公立学校ハリール・ジブラーン国際学園が2007年秋に開校する直前に、メディアの集中攻撃を浴びて辞任に追い込まれたデビ・アルモンタサー元校長の訴えを聞いてみましょう。(28分)

新たな冷戦のまっただ中 ロシアとウクライナ危機

2014/4/17(Thu)

ウクライナ危機の打開をめざして4月17日ジュネーブで開かれた4者協議で、ウクライナ、ロシア、EU、米国は緊張緩和に向けた一致点をなんとか見出したようですが、合意の履行をめぐって紛糾が続いています。新たな冷戦の様相を呈してきたウクライナ危機をめぐる対立について、ふたたびコーエン教授の話を聞きます。前回の出演からわずか2カ月のうちに、コーエン教授が危惧したことの多くが現実となりました。わずかな期間に急展開した現在の状況は、キューバ危機以来の危険な状況です。(19分)

拷問と民主主義 前編

2008/3/12(Wed)

アフガニスタンとイラクの戦争を契機に米軍では拘禁者に対する拷問が広く行われるようになり、国際的な問題になっています。米政府の立場は、このような尋問方法は拷問にあたらないというものですが、今年3月、民主党が多数を占める連邦議会は水責め禁止の法案を可決しました。しかしブッシュ大統領はこれに拒否権を行使し、民主党は法案の再可決に必要な3分の2の賛成を集めることができませんでした。また4月には、このような尋問方法をCIAが採用することを当時の安全保障担当の政府高官が合議の上で許可したことを、承知していたと大統領自身が認めて物議をかもしました。民主主義のチャンピオンを自負する米国で、政府高官が率先して拷問を推進するという事態は、どう理解したらよいのでしょうか?リード大学で政治学を教えるダライアス・レジャリ氏に拷問の歴史と民主主主義の関係について聞きました。(15分)

警官か兵士か?ファーガソンで市民の抗議に地元警察は戦争なみの軍備で対応

2014/8/15(Fri)

ファーガソンは、大多数が黒人住民であるコミュニティを白人が圧倒的多数を占める警察が強権的に取り締まるという、火だねを抱えた街でした。そんな緊張をはらんだ背景で起きた事件で、人々の怒りの火に油を注ぐことになったのが、射殺事件直後の治安当局の対応でした。市民による抗議に軍隊なみの武装で立ち向かったのです。エリック・ホルダー司法長官は地元警察による「軍事装備と軍車両の配備」が「送り出すメッセージを深く懸念している」と述べました。しかし、ホルダーが口にしなかったのは、連邦政府が警察への軍隊装備の提供に一役買っていることです。(13分)

テレビに映らないW杯 警察の取り締まり強化と強制退去

2014/6/16(Mon)

2014年サッカー・ワールドカップ(W杯)開幕日、リオデジャネイロ、サンパウロ、首都ブラジリアなどブラジルの主要都市でデモ隊と警察の衝突が起きました。警察が催涙弾や閃光弾を発射、実弾も使用されたもようです。ルセフ大統領は前日に「デモの権利は尊重するが、暴力行為は一切見逃さない 」と警告していました。背景には混沌としたブラジル経済がありました。ブラジルは1970年代に高度成長時代を迎えましたが、その後、不安定な時期が続きます。2003年のルーラ政権以降は堅調に推移していましたが、2008年のリーマンショックで大きく落ち込みます。しかし2010年に一時的に7%の経済成長率を示し、「エコノミスト」誌は「奇跡の復活」と報じました。ブラジル政府はこの復活を機に、ワールドカップサッカーと夏季オリンピックの両方を開催国し、大国の仲間入りを果たそうとしたのだとデイブ・ザイリンは言います。(17分)

「フォードランディア」失われたジャングル都市の盛衰

2009/7/2(Thu)

最近、本になった風変わりな実話です。1920年代に当時世界一の大富豪だった自動車王ヘンリー・フォードが、ブラジルのアマゾン奥地にゴム園を開き、アメリカ中西部の企業城下町を再現しようとした物語を通じて、この伝説の資本家の人生と人となり、理念と野望と傲慢について語ります(15分)

エコノミック・ヒットマンが語るアメリカ帝国の秘史  ―経済刺客、暗殺者、グローバルな腐敗の真相 後編

2007/6/5(Tue)

 アメリカでは超ベストセラーなのに、なぜか日本では紹介されない本。どうみても日本人の興味を引きそうなのに、いまだに翻訳が出ないのが不思議なのが、ジョン・パーキンスのConfessions of an Economic Hit Man(『エコノミック・ヒットマンの告白』)です。グローバリゼーションの原動力となってきた、企業利益中心(コーポレートクラシー)の合衆国の世界支配戦略を、経済面で推進する勢力の深部で働いてきたと称する人物が、いかにこのシステムが第三世界の貧国を欺いて巨万の富をまきあげてきたかを内部告発。かつて英仏がしたような直接の軍事占領や植民地支配を伴わないアメリカ帝国の搾取構造が、ある意味、非常にわかりやすく説明されています。(16分)

「食物テロリスト」の出現?公園の炊き出しを取り締まるオーランド市

2011/6/24(Fri)

フロリダ州のオーランド市は、ディズニーワールドのお膝元です。この町は最近、「食物テロリスト」が出没するそうで、数週間で20名以上が逮捕されました。お腹を空かせた人々に公園で無料の食事を配ったというのが逮捕の理由です。炊き出しを行った団体「フード・ノット・ボムズ」を、市長が「テロリスト」と呼んだことが広く報道されました。

ジョージア州の刑務所で大ストライキ

2010/12/14(Tue)

携帯電話を使って連帯し、権力者の人権抑圧に対し非暴力の闘いを挑む。しかも、指導者はいない―エジプト革命? いえいえ、2010年12月ジョージア州で起きた米国史上最大の刑務所ストライキの話です。

ジョージア州では刑務所で課される労働には、支払いがなされません。全国的にみても囚人の労働はほとんどが無給。1時間の労働にせいぜい50セントが支払われればよいというのが、水準のようです。そのため無事刑期を終えても釈放される時、ほとんど無一文で社会に戻るケースが大半を占めます。しかも、ジョージア州の場合、教育の機会も運動の機会も無く栄養状態は悪く獄房は超満員。しかも、看守はヒマにまかせて気まぐれに暴力をふるい、囚人はひっきりなしの暴力におびえなければなりません。刑務所は受刑者を更正し社会に貢献できる人物に育てるための施設ではなく、強制労働を求めるだけの施設になりさがっているのです。

米連邦最高裁 ムミア・アブ=ジャマール死刑囚の再審請求を却下

2009/4/7(Tue)

2009年4月6日、連邦最高裁判所は元ブラックパンサー党員でジャーナリストの死刑囚ムミア・アブ=ジャマールの再審請求を却下しました。ムミアは1981年に白人警官殺害の容疑で起訴され、陪審員の大部分を白人が占める異論の多い裁判によって有罪判決を受けました。ムミアは、この裁判は陪審から意図的に黒人を排除するなど、人種的偏見により公正さが損なわれたものだったと主張し、判決の無効と裁判のやり直しを一貫して要求してきました。(11分)

アリゾナ州がエスニック教育をカリキュラムから排除 人種統合の歴史を巻き戻し

2011/12/29(Thu)

2010年5月米アリゾナ州では、外見などから無届の移民と疑うに足る理由があれば逮捕ができるとして波紋を呼んだ移民法に続いて、特定の民族を対象にした授業を禁ずる法律が成立しました 。「民族間の結束を強め、白人に対する敵意を助長させる」というのがアリゾナ州当局の禁止の理由でした。この法律は、メキシコ系・ラティーノ系の生徒が過半数を占めるツーソン学区で行われているメキシコ系米国人研究(MAS-TUSD)のカリキュラムを標的にしたものでした。公立学校の教職員や生徒が禁止に反発し、取り消しを求める訴訟を起こしました。(15分)

「民主主義への渇き」 緊縮行政が引き起こしたミシガン州フリント市の深刻な水道汚染を現地取材

2016/2/17(Wed)

米国より、先進国での出来事とは信じがたい水道水汚染の報告です。2014年4月、フリント市に供給される水道水の水源がフリント川に変更されました。フリント市は、かつては自動車関連の製造業で栄えた労働者の街でしたが、19世紀後半にその産業は衰退、市は多額の負債を抱えるに至り、2002年以降、市の財政はミシガン州の知事が独自に任命した非常事態管理者の管理下におかれていました。今回の水源の変更は、市の財政を立て直す一環として非常事態管理者が決定した、より安く水道水を提供する水道会社への切り替えを行うための一時的な措置でした。ところが、水源の変更直後から住民が水道水の質の著しい悪化を訴え始めます。最初に問題となったのは、細菌による汚染でした。この対策として、市は殺菌剤である塩素を投入しましたが、発がん性物質であるトリハロメタンの生成も同時に招く結果となりました。2015年11月までに、汚染された水道水が原因とみられるレジオネラの感染者は87名、そのうち10名が死亡しています。細菌汚染への対応を行う中で、新たな問題も明らかになりました。フリント川の水は、それまで使用していた水源の水に比べ腐食性が高く、水道管に含まれる鉛やその他重金属が溶け込みやすい状態でした。その結果、水道水から基準値を大幅に上回る鉛が検出され、住民の健康被害も数多く報告されています。鉛に暴露された結果起こる症状は、貧血、倦怠感や身体の痛み、消化器や神経系への異常など多岐に渡りますが、特に恐ろしいのは、成長過程にある子供への影響です。鉛は、脳や神経の発達に悪影響を及ぼし、治ることのない障害をもたらします。(20分)

カトリック教会に巣食うファシスト 信徒虐待と解放の神学弾圧の関係

2013/2/28(Thu)

近年のカトリック教会はスキャンダルまみれで、同性愛者や女性の司祭を認めない偽善性に加え、幼児性愛嗜好の神父たちによって多数の被害者が出ていることがドイツやアイルランドや米国で暴露されました。ベネディクト16世は早いうちから事態を知りながら、犯罪者をかばって組織的なもみ消しを図り、それが被害の拡大につながったようです。イタリア人のあいだでも教会不信は頂点に達し、教皇の退位を求めるデモも起きました。長い歴史を誇る組織が、ボルジア以来といわれる途方もない頽廃に陥ったことには、なにがしかの説明がほしいものです。元カトリック司教マシュー・フォックスによれば、今日の惨状の原因は、がちがちの教条主義者ベネディクト16世が、ラッツインガー枢機卿と呼ばれていた時代に異端審問を復活させ、教会内部の異論を摘発し、排除したことにあります。

「ナチスの医師たち」の著者ロバート・J・リフトンとの対話 (1) CIAの拷問に加担した心理学者の罪

2015/5/7(Thu)

米国の著名な精神医学者、ロバート・ジェイ・リフトンへのインタビューです。リフトンは、広島の被爆者に対するインタビュー調査とその精神的側面に光をあてた『ヒロシマを生き抜く─精神史的考察』の著者として知られています。長年にわたり、戦争をはじめとする極限的な状況における人間の心理について批判的分析を行ってきた研究者です。近著、Witness To Extreme Century : A Memoir (『極限の世紀の証言者 ~回想録』) では、これまでの自身の活動を、研究者としての学問的行為であると同時に、「証言者」としての行為であったと振り返っています。前半は、世界最大の心理学者の団体である米国心理学会(APA)がブッシュ政権の拷問採用に積極的に関与していたという最近発覚したスキャンダルをめぐり、専門家集団が非人道的な犯罪に加担する心理について語ります。(14分)

核保安サミットの「から騒ぎ」、イスラエルの核はどうする?

2010/4/14(Wed)

オバマ大統領が主宰する米ワシントンDCでの核安全保障サミットは、十数カ国からテロの標的になりやすい脆弱な核物質を今後4年以内にすべて廃棄または防護するという誓約を取り付けて火曜日に閉幕しました。Atomic Obsession: Nuclear Alarmism from Hiroshima to Al-Qaeda(『原爆妄想:ヒロシマからアルカイダに続く核の空騒ぎ』)の著者で政治学教授のジョン・ミューラーと、イスラエルの核兵器政策を研究するジョン・スタインバックに話を聞きます。(15分)

ブッシュ政権の拷問政策にオバマはどう対応すべきか? 前編

2009/5/20(Wed)

ブッシュ政権が残した大問題の一つは、拷問の合法化です。5月に拷問メモがオバマ政権の手で公開されたことを受け、パウエル長官の元側近が尋問はイラク戦争を正当化する理由をみつけるためだったと証言したり、拷問の合法化にかかわったブッシュ政権の法律顧問12名の弁護士資格を剥奪せよという運動が始まったりしました。米国の外でも、スペインのガルソン判事が同国の司法長官の反対を押し切ってグアンタナモにおける拷問の採用と、それを合法化したブッシュ政権の法律顧問に対する捜査を始めました。(32分)

土地を取り戻せ 差し押さえ住宅の占拠

2008/12/19(Fri)

マイアミの団体「土地を取り戻せ」Take Back the Land は、立ち退かされた人々が空き家になっている差押さえ物件に不法に入居するのを手伝っています。リーダーのマックス・ラモー氏は、2006年10月に数百人のホームレスと共に空き地になっている地方自治体所有の土地を占拠してテント村を設立し、ウモジャ村と名づけました。ウモジャは団結という意味のスワヒリ語ですから、さしずめ「団結の村」です。(8分)

マイケル・ポーランの新提言「広告で見た食品は買うな」

2009/5/14(Thu)

ゲストのマイケル・ポーラン氏は食に関する著作の多いジャーナリスト。ついに世界流行宣言が出された新型インフルエンザの起源に、自然から完全に切り離された米国式の工業型畜産があることから語り始め、農薬大手企業モンサント社が振りまく遺伝子組換え作物が生産性を高めるという神話の嘘など、大手マスコミが沈黙して触れようとしない問題を掘り起します。ポーラン氏は最新の著書『食を守れ─食べる人宣言』で、食品産業に支配される偽科学「栄養学」の虚飾の仮面を剥ぎ取り、「健康に良い」とされる栄養素に着目するあまり、実は栄養価の低い加工食品を買い込まされている消費者に警鐘を鳴らしました。ところが、したたかな食品産業はポーラン氏の提言を逆手に取り、「5種類の原料でできたアイスクリーム」や「コーンシロップを使わない清涼飲料」など、さらに「健康に良い」商品をつぎつぎに開発しています。これに対するポーラン氏の回答は「広告で見た食品は買うな」。米国国内最大の問題とされる医療保険問題、世界共通の脅威である地球温暖化問題と云う、二つの重要課題の背景にあるのは現代の工業化された食のシステムそのものだと喝破します。そういえば「豚インフルエンザ」は「新型インフルエンザ」と言い換えられましたが、その背後にも批判を恐れる食品産業への配慮があったのではと思うのは、果して勘繰り過ぎでしょうか。(20分)

ソ連崩壊から20年 共産党が大躍進 ~ロシアの民主化とショックドクトリン

2011/12/30(Fri)

プーチンは米国にとって本当に手ごわい相手ですが、これまでの経緯をみてくると、プーチンは必ずしも欧米に敵対的ではなかったのに、米国の愚かな行動が追い詰めたことが見えてきます。今回はさらに遡って、プーチン登場の背景となるソ連後のロシアと米国の関係を確認してみましょう。ソ連が消滅した後の無秩序で略奪的な自由主義経済への移行についてはナオミ・クラインの『ショックドクトリン』でも詳しく述べられていますが、ここではロシア問題の大家スティーブン・コーエン教授に聞きます。少し前のインタビューですが、現在の米ロ対立がどのようにして起きてきたのかを理解するには欠かせません。(

軍事から外交へ?  傭兵に支えられたイラク占領のダウンサイジング

2010/8/3(Tue)

米国は8月末にイラクに進駐する米軍全戦闘部隊を撤退させ、2012年末までには完全撤退する予定です。オバマ大統領は、こう語ります。「イラクでの米国の軍事行動は2010年8月31日に終了します。すでに多数の基地を閉鎖し、イラク政府に引き渡しました。・・・テロリストの妨害にもかかわらず、米軍とイラク軍の協力によって暴力事件の発生は数年来で最低のレベルです。来月から米軍の任務は戦闘ではなくイラク治安部隊の支援や訓練に変わります。でも誤解しないように。イラクでの任務は、軍人が率いる戦闘から文民が率いる外交へと変わるのです」。<br>
ジェレミー・スケイヒルは、この声明の欺瞞をことごとくあばき、これはむしろ民間軍事会社に依存する占領のダウンサイジングだと言います。選挙公約の実現と胸をはりますが、じつはブッシュ時代に決まったペトレアス将軍の計画を実行に移しているだけ。

メタデータによる処刑 NSAの暗殺関与

2014/2/10(Mon)

ガーディアン誌を去ったグリーンウォルド記者が、DN出身のジェレミー・スケイヒルらと立ち上げた新メディア事業ファースト・ルック・メディアのデジタル・マガジン「ジ・インターセプト」。お披露目の記事は2人の共著で、国家安全保障局(NSA)の諜報活動に関する新たな発見です。エドワード・スノーデンの告発以来、NSAが世界中で行っている通信傍受については次々と新事実が明かされていますが、今回のスクープはそうした監視活動の枠を超えた、実戦におけるNSAの関与です。(32分)

「バーレーン:闇の中で叫ぶ声」の監督 弾圧下での困難な取材を語る

2012/4/6(Fri)

チュニジアにはじまりアラブ各国に波及したアラブの春運動。エジプトでの反政府運動が最高潮の盛り上がりを見せた2011年2月半ば頃、ペルシャ湾に浮かぶ島国の小国バーレーンでも民主化運動が繰り広げられていました。しかし世界的には、バーレーンの民衆蜂起が注目されることはありませんでした。一つはイスラム教スンニ派のアラブ各国が、バーレーン王室擁護に回り、米国もサウジ王室に遠慮して口を出さなかったため。もう一つは、政府が外国メディアを追い出しにかかり、言論統制を徹底したためだと、アルジャジーラ・イングリッシュのメイ・イン・ウェルシュ記者は語ります。ウェルシュ記者は蜂起の期間、外国人記者として唯一通して現地取材をつづけ、その記録をドキュメンタリー「バーレーン:闇の中で叫ぶ声」(" Bahrain: Shouting in the Dark")としてまとめました。(21)

ウィキリークスの背景には、ハッカー文化が

2010/7/27(Tue)

ウィキリークス創立者ジュリアン・アサンジはコンピュータ・ハッカーの出身です。7月に開かれた世界ハッカー会議(HOPE)でも講演する予定でしたが、当局の弾圧により出席を見合わせました。この会議では、ウィキリークスに機密情報を渡した疑いで逮捕された米軍兵士ブラッドリー・マニングを当局に通報したエイドリアン・ラモが、他のハッカーたちから「裏切り者」としてつるし上げを食らいました。HOPE会議を主催した通称"エマニュエル・ゴールドスタイン"から、ハッカー社会とウィキリークスの関わりについて興味深い話を聞きます。(17分)

緩慢なジェノサイド ウラン採掘の健康被害を先住民族が訴える

2014/3/14(Fri)

2013年、連邦政府はグランド・キャニオンから約10キロの地点でのウラン採掘を許可しました。既にナバホ(別称ディネ)民族の土地では1944年から1986年までの期間に390万トンのウラン鉱が掘り出され、現在では千カ所を超えるウラン廃坑と4つの閉鎖されたウラン製錬所がありますが、放射性廃棄物は適切に処理されず、多くが住民の生活圏に放置されています。ウラン採掘のために強制移住させられたナバホ民族は2万人を超えています。(17分)

米国ではアサンジに起訴状が? ストラトフォー社漏洩メールが示唆

2012/2/29(Wed)

ウィキリークスは2月27日から民間情報機関ストラトフォーの内部メールを大量に公開していますが、その中に米司法省がすでにジュリアン・アサンジに対する極秘の起訴状を用意しているとの情報が見つかりました。「アノニマス」のハッカーたちがストラスフォー社のサーバーから入手した約500万のメールのうちの1通です。アサンジの訴追をめぐってはバージニア州で秘密の大陪審が開かれていることが以前から報じられていましたが、どうやら正式起訴の決議が出たということのようです。これで米国に身柄を引き渡されれば即座に収監されることになります。そうなればブラッドリー・マニング上等兵のように外部との連絡を絶たれて、拷問に近い独房監禁におかれる可能性もあります。

「ギリシャの民衆は欧州全体のために闘っている」タリク・アリ

2010/5/11(Tue)

ギリシャの債務危機がユーロ圏に拡大するのを防ぐため、欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)は救済措置に合意し、1兆ドル近い予算を組みました。これを歓迎して世界の株式市場は上昇しましたが、IMFとEUの融資はギリシャが財政緊縮作を取ることが条件です。ギリシャ政府は年金制度の大幅見直しを決定しましたが、国内の2大労組が反発し、5月第2週には10万人がデモに参加し、24時間のゼネストが決行されました。 金融業界は温存し、労働者や国民大衆だけを犠牲にした経済の立て直しをはかるリストラ政策は不当なものですが、不当なだけなく経済的な合理性もないと経済政策研究所のマーク・ワイスブロットは主張します。緊縮政策はギリシャ経済をさらに悪化させるからです。しかも、意図的に悪化させるのです。(14分)

「すべての始まり」デビッド・ウェングローと故デビッド・グレーバーの共著は新しい人類の歴史を語る

2021/11/18(Thu)

負債論やオキュパイ運動の理論的支柱として有名な人類学者デビッド・グレーバーは、昨年急逝する直前に一冊の本を遺しました。考古学者デビッド・ウェングローとの共著The Dawn of Everything: A New History of Humanity(仮訳『すべての始まり ~新しい人類史』)です。この本は、「西洋思想」の根幹と考えられている民主主義や平等の観念が、じつは北米先住民の文化に大きく影響されていたことを、ヨーロッパからの植民者と現地の人々との遭遇にさかのぼって検証しています。(10分)

マイケル・ムーア自らを語る 映画づくりと政治活動(後半)

2010/7/5(Mon)

「ブッシュ大統領、恥を知れ」。罵りと同時にマイクがさがり始め、それまでの満場の拍手がブーイングの嵐にかわる。極めて異例のアカデミー賞受賞スピーチ映像がテレビを通じて世界中を駆け巡ってから、もう7年。1989年の劇場用長編ドキュメンタリー映画『ロジャー&ミー』による衝撃的デビュー以来、多国籍企業の専横と暴力信仰に代表される米国の政治文化と、強欲が支配する現代社会の在り方を一貫して批判し、次々と問題作を発表し続けている映画作家のマイケル・ムーアが、20年にわたる映画人生を振り返る特別インタビュー。

「NATOに反対、戦争に反対」NATO首脳会議場に向けて帰還兵が従軍メダルを投げつける

2012/5/21(Mon)

2012年5月20、21日、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議が米国シカゴで開催されました。会場となったマコ―ミック・コンベンションセンターの外には、NATO、戦争に反対する数千人が集まり、抗議デモが行われました。NATO会場に向けて、従軍メダルを投げつけるセレモニーを主催したのは「反戦イラク帰還兵の会」と「平和を願うアフガニスタン人」(Afghan for Peace)のメンバーです。それぞれの短いメッセージに共通しているのは軍隊への不信・だまされたという憤り・イラク、アフガニスタンの人々への謝罪の気持です。アフガニスタンの人々に連帯し、本当の悪者は誰なのかを訴えます。

ネバダの空軍基地で無人機攻撃に抗議

2010/9/13(Mon)

2009年4月、米国ネバダ州にあるクリーチ空軍基地に14人の反戦活動家が集まりました。同基地はパキスタンとアフガニスタンでの米空軍の無人機プログラムの本拠地の一つです。米軍がアフガニスタンやパキスタンで行なっている無人偵察機による爆撃は米国内の基地から操作されており、ロボット化される戦争の象徴と言ってもいいでしょう。

ガザに向かう支援船団をイスラエル海軍が公海で襲撃

2010/6/1(Tue)

2010年5月31日の未明、救援物資を積んで封鎖中のガザに向かう6隻の民間国際支援船団フリーダム・フロッティラをイスラエル海軍が公海上で襲撃し、乗客10人以上が死亡し、数十人が負傷するという事件が起きました。船団には世界40カ国から集まった約700人もの活動家が参加し、国会議員や官僚経験者も乗船していました。特に激しい攻撃を受けたのは600人の活動家を乗せたトルコ船籍のマビマルマラ号で、死者はすべてトルコ人でした。(25分)

マイケル・ムーア「米国は破産なんてしてない」 ウィスコンシン州労働デモで演説

2011/3/7(Mon)

 相次ぐ労働運動に対する攻撃に対抗して行われたウィスコンシン州のデモでの、マイケル・ムーア監督の応援演説を中継します。米国は破産などしておらず、数百人が人口の半分を合計した以上の富が、まともに税金も払わないわずか四百人の「ムバラク」の手中にある米国の社会構造そのものが問題だと明解に指摘し、「まともな仕事⇒まともな給与⇒生活のための消費⇒雇用」という実経済の循環を再建すること、「若い世代のための教育⇒新しい発想⇒起業・雇用促進⇒税収増」という財政の基本を取り戻すことこそが求められている、と力強く呼びかけます。(13分)

ガザ支援船団に参加の米国船 ギリシャ当局の出航禁止に挑む 

2011/7/6(Wed)

「フリーガザ・ムーブメント」は、2008年以来、イスラエルによるガザ封鎖への抗議として、人道物資をガザに届ける航海に挑んできました。しかしイスラエルやギリシャによる妨害により2009年以降はすべて失敗に終わっています。中でも2010年に組織された「フリーダム・フロッティラ」は世界中から約700名が参加した大船団となりましたが、イスラエル軍が「乗客の中にテロリストがいる可能性がある」としてトルコ船を公海上で襲撃、9名の死者を出し、イスラエルとトルコの外交問題に発展しました。

『戦争の身体』~(1) イラク傷痍軍人トーマス・ヤングの反戦運動を描く映画 

2008/3/25(Tue)

トーマス・ヤングが、退役軍人の日の前日、妻に看取られてひっそりと亡くなりました。イラクで負傷し、半身付随になりながらも薬物中毒から立ち直り帰還兵の反戦運動に身を投じた活動家です。彼を描いた2008年のドキュメンタリー映画Body Of War (『戦争の身体』)は大きな話題になり、他の帰還兵たちよりも脚光を浴びましたが、背後には同じような悲劇が無数に存在します。日々の生活の格闘から遂に力尽きるまでの彼の人生の軌跡は、9.11事件後の世界で戦争に突き進んだ米国の悲劇をきれいになぞっています。(31分)

イルカを殺すな! オスカー受賞映画「ザ・コーヴ」

2010/8/16(Mon)

映画が作られるきっかけとなったのは、イルカを捕獲して人工の水槽に囲い、人間の楽しみのために芸をさせることは、間違った愛情の注ぎ方だという、元イルカ調教師リック・オバリーの訴えです。60年代にはテレビ番組「わんぱくフリッパー」の調教師として活躍し、何頭ものイルカを飼育していましたが、キャシーと名付けられたイルカが囚われの環境に耐え切れなくなって"自殺"したのを契機に、イルカ解放活動家になったと語ります。イルカを友として愛し、人工飼育をやめさせるために世界を駆けめぐって活動してきたオバリーにとって、日本のイルカ漁は驚愕の「大量虐殺」以外のなにものでもなかったようです。

「ファミリー」米国権力の中枢にひそむキリスト教原理主義

2009/8/12(Wed)

ムスリム撲滅の使命に燃えるエリック・プリンスのような狂信者とは異なり、米国のキリスト教右派の中にはもっと実利的で、力と支配を追求する勢力もいるようです。世間には知られない最強のキリスト教原理主義運動といわれるのが、「ファミリー」と呼ばれる政治秘密結社です。有力メンバーには、米国の連邦議員や財界人、軍幹部、また外国の国家元首などが名を連ね、共和党も、民主党もなく、すべての党派に勢力を分散させ、「聖書資本主義」と呼ばれる徹底した自由競争を追求します。まさに市場の「見えざる手」への信仰なのです。『ファミリー』の著者ジェフ・シャーレットが、この秘密集団について驚くべき発見を語ります(19分)

新生リビアを取り巻く環境と課題

2011/9/14(Wed)

2011年8月23日、リビア反政府勢力は、カダフィ側の施設に攻撃を加え、制圧に成功しました。カダフィ氏の所在は不明でしたが、首都トリポリの制圧によって、事実上カダフィ政権は崩壊しました。これを受けて、番組特派員のアンジャリ・カマトがリビア取材の報告をします。加えて、コロンビア大学マフムード・マムダニ教授が辛口のコメントをします。(19分)

ボリス・エリツィンの遺産、デイヴィッド・ハルバースタムの遺産 二つの訃報に寄せて

2007/4/24(Tue)

 2007年4月23日、前ロシア大統領ボリス・エリツィンが76歳で亡くなりました。彼はゴルバチョフの後継者として、1991年ソビエト崩壊後のロシアで初めての民主的な選挙で選ばれた初代大統領に就任しました。民主化のリーダーとして、当時西側のマスコミは彼を大いに持ち上げたものです。その後エリツィンの統治の下で、ロシアは共産主義体制から民主主義市場経済への転換を、大混乱の中で遂行しました。ブッシュ大統領やブレア首相ら西側の首脳たちから寄せられた弔辞は、「自由の基礎を築いた」「民主化と経済改革を大胆に進めた」とエリツィンの功績を賞賛していますが、はたしてどのような功績だったのか。(10分)

恐怖、売ります:米国でイスラム嫌悪を仕掛ける「専門家」とその財源

2011/9/6(Tue)

9・11後の米国市民のテロへの不安につけこんで、イスラムへの恐怖と嫌悪を売り込むネットワークの仕組みを解明する報告書が出ました。"Fear Inc: The Roots of the Islamophobia Network in America" (恐怖会社:米国のイスラム嫌悪ネットワークのルーツ)」と題された米国進歩センター(Center for American Progress)によるこの報告書は、「安全保障政策センター」などもっともらしい名前をつけた団体の「専門家」5人が主に7つの財団の寄付を受け書籍や報告書、ウェブサイト、ブログ、綿密に練り上げた反イスラム的な話題の発信源となりイスラム嫌悪を撒き散らしている様子を明かにしました。(14分)

ナオミ・クライン 「マイノリティのデスマッチ オバマ時代の人種問題」 

2009/9/14(Mon)

一年ほど前には、初の黒人大統領誕生の陶酔感の中で、米国は「ポスト人種」の時代に入ったといわれました。しかし数ヶ月後にはソトマイヨール判事の最高裁判事任命問題を皮切りに、なりを潜めていた人種問題がいっせいに噴き出しました。ハーバード大学のゲイツ教授を本人の自宅で逮捕した白人警官の「愚行」を指摘した大統領が逆に非難され、最優先課題の医療保険制度改革さえ人種問題にからめて非難されました。オバマ政権の足をひっぱるために利用される根深い人種対立の背景には、奴隷制の過去を精算できない米国の病理があるようです。オバマ政権が抱える厄介な人種対立の現状について、「マイノリティのデスマッチ:ユダヤ人、黒人、そしてポスト人種社会の大統領」という記事を発表したナオミ・クラインに聞きます。(15分)

人と環境に迫り来る大規模経営の養豚、酪農、養鶏の脅威

2010/8/24(Tue)

米国では8月に、サルモネラ菌感染の疑いで5億個の鶏卵が回収されました。空前の卵パニックの影にひそむ大規模な畜産経営の問題について、『動物工場:人間と環境に迫り来る大規模経営の養豚、酪農、養鶏の脅威』の著者デイヴィッド・カービーと話します。カービーは様々な具体例をあげながら工業生産方式の畜産が作り出す甚大な環境被害と、公衆衛生の危機を警告します。規制の導入と強制力を持った行政の監督の必要性を訴える一方で、大規模畜産への間接的な助成をやめて小規模な畜産農家が存続していける競争環境を整えることも重要だと指摘します。

「企業人格化」を否定するため憲法修正を推進する人々

2011/11/9(Wed)

米国では企業が個人と同等の権利を有するという「企業人格化」の概念が極端に解釈され、企業にも合衆国憲法第一条(表現、出版、集会結社の自由)が適用されるので政治キャンペーンにどれほどお金をつかっても制限できないとする最高裁判所の判決(シチズンズ・ユナイテッド判決)が2010年に下されました。これによって米国の選挙では企業の資金が絶大な力をふるうことになります。これに反対する活動家たちが、憲法修正を求める運動を始めました。新たな修正条項をつくり、「企業は人権をもたない。主権を持つのは人間であり、議会や政府には企業を規制する権限はある」と明記するよう求めるものです。(3.5分)

戦争税なんて払いたくない 連邦税の40%が軍事費に?

2007/4/12(Thu)

 今年の連邦税2兆ドルのうち約40%が軍事費に回ると、NGO「全米優先プロジェクト」が発表しました。イラクに費やしている戦費があれば、全米の高校生全員に大学奨学金を支払い、全米の港で湾岸警備費をまかない、そのおつりで国家の赤字を半減することができるとのこと。このセグメントでは、「全米優先プロジェクト」のパメラ・シュワルツ氏が、戦争がいかに税金の無駄遣いなのかをわかり易く例示し、更に、戦争に加担しないために納税拒否を行なっているルーズ・ベン氏が、戦争税拒否運動の今昔を語ります。(20分)

『シッコ Sicko』公開間近!マイケル・ムーアがカリフォルニア州議会に語る

2007/6/14(Thu)

 マイケル・ムーア監督の新作『シッコ Sicko』が、東京でも8月25日(土)に公開されます。アメリカの健康保険制度がいかに病的で狂っているか、ショッキングな実例が次々と出てくるこの映画。マイケル・ムーアは、アメリカでの映画公開を前に、そんな健康保険制度を変えるよう、ずいぶんと東奔西走しました。このセグメントでは、カリフォルニア看護師協会とカリフォルニア州議会に対して、マイケル・ムーアが行なった演説を紹介しています。(25分)

"アメリカでいちばん危険な男"ダニエル・エルズバーグとペンタゴン文書

2009/9/16(Wed)

ベトナム反戦運動のハイライトとなった歴史的事件を二つ特集しました。ペンタゴン・ペーパーズの暴露については、すでに一度紹介しましたが、今回はその中心人物ダニエル・エルズバーグを取り上げます。ランド研究所のトップアナリストが、政府に背き終身刑を覚悟で内部告発をした動機はなんだったのでしょうか?(29分)

コナー・フォーリー「人道主義は いかに戦争へと向かったか」

2009/2/13(Fri)

紛争が民衆にもたらす暴力や人権侵害を解決する方法として、しばしば「人道的介入」の必要性が語られます。しかし、コソボ自治州(その後2008年に独立を宣言)におけるアルバニア系住民の保護を名目にしたNATOによるセルビア空爆、フセイン政権によるクルド人やシーア派住民への弾圧が導火線の一つとなった英米軍主体のイラク侵略など、実際の例をみると、むしろ紛争を拡大し、民間人の被害の深刻化をもたらす例が目につきます。ゲストは『細い青い線─人道主義戦争への道』(The Thin Blue Line: How Humanitarianism Went to War)の著者コナー・フォーリー氏。数多くの紛争地帯で人道援助活動に携った経験をもとに、人道的介入論の起源と問題点を分析します。(13分)

米国ジャーナリズムの起死回生

2010/2/4(Thu)

独占構造で守られた日本の大手新聞とは違い、米国の新聞業界はビジネスモデルが破綻して退潮が著しく、廃刊や事業縮小が相次ぎ絶滅の道をまっしぐらです。2009年度には142紙が廃刊し、報道編集部の大幅縮小で出版・新聞業界で推定9万人が失職しました。こうした新聞業界の惨状を踏まえ、メディア改革運動の2人の旗手が新著『米国ジャーナリズムの起死回生-世界を再生するメディア革命』で、公益事業としてのジャーナリズムを公的な助成によって救えと提唱しています。とかく保護主義には手厳しい米国ですし、しかもメディアへの助成となると政府の干渉も心配です。でも歴史をひも解けば、南北戦争のころまでは報道出版事業の育成に手厚い保護が与えられ、教育や軍隊に匹敵するほどの予算が振り向けられていたのだそうです。どうしてこの歴史が忘れ去られたのか?(16分)

チャベスの遺産とベネズエラの未来 追悼座談会 前篇

2013/3/6(Wed)

14年間にわたってベネズエラ大統領を務め、「反米」左翼政権の代表として国際的な注目を浴びると同時に、国内世論を二分し続けたウゴ・ラファエル・チャベス・フリアス氏は、2年間の癌闘病の末、2013年3月5日に58年の短い生涯を終えました。地方の庶民家庭に生れたチャベス氏は、青年期からフィデル・カストロやシモン・ボリバルの中南米独立思想に強い影響を受け、長じては職業軍人として軍内に革命運動組織を創設。1992年には当時のカルロス・アンドレス・ペレス政権による国民抑圧に反抗し、クーデターを起して未遂に終るものの、投降時の記者会見では多くの国民の共感を呼び、若き政治指導者として急速に支持を得ました。(25分)

フロリダの農業労働者 トマト価格をめぐりサブウェイと合意

2008/12/10(Wed)

米フロリダ州のイモカリー労働者連合が今月初め、世界第3位のファーストフードチェーンで同州最大のトマト購入企業であるサブウェイ社と買い上げ価格の合意に達しました。(6分)

マイケル・ムーア『シッコ Sicko』 続編 911救援隊員を連れてキューバのグアンタナモへ 前編

2007/6/18(Mon)

 東京での公開が始まった映画『シッコ Sicko』。アメリカの医療保険制度の病理を描いていますが、ここで扱われているのは、健康保険に入れない4000万人ではなく、健康保険に入って保険料を何十年も支払ったあげくに制度に裏切られる2億2000万人のアメリカ市民です。このセグメントでは、デモクラシー・ナウ!のアンカーウーマンであるエイミー・グッドマンが、マイケル・ムーア監督に50分間の単独インタビューをし、『シッコ』着想の背景、撮影をめぐるエピソード、アメリカ社会について考察などを聞いています。(30分)

米軍内部告発者の逮捕、ウィキリークスは地下に潜る

2010/6/17(Thu)

米軍武装ヘリコプターによるイラク民間人の無差別に射撃が映った米軍機密ビデオを公開した内部告発サイトのウィキリークス。共同創設者のジュリアン・アサンジは、国防総省の捜索を逃れて行方をくらましています。一方、米軍は陸軍技術兵のブラッドリー・マニングを逮捕しました。ウィキリークスにビデオを渡した人物と疑われており、問題のビデオの他にも2万6千件の機密記録を外部にいます。マニング逮捕とアサンジ追跡は、内部告発者及び機密情報を漏洩する者に対するオバマ政権の強権的な弾圧を明らかにしました。ペンタゴン文書の漏洩で米国一有名な内部告発者になったダニエル・エルスバーグ、ウィキリークスの協力者で、調査報道ジャーナリストを保護するアイスランドの新しい法律を起草したアイスランド国会議員ビルギッタ・ヨンスドティル、サロン・ドットコムの有名ブロガー、グレン・グリーンウォルドの3人に話をききます。(41分)

プリズン・ラジオ 獄中のムミア・アブ=ジャマールとの対話

2009/4/16(Thu)

作家でありジャーナリストであるアブ=ジャマールは、ペンシルバニア州の獄中からプリズン・ラジオを通して獄中から毎週、政治評論を放送しています。このプリズン・ラジオのスタジオから、エイミーがムミアに直接インタビューしました。死刑房から長年コメンタリーを発信し続け、著書も出しているムミアのすさまじい精神力は、どこからくるのでしょうか。また、厳重警備刑務所の囚人の声を届けるという困難な営みを続けるプリズン・ラジオとは、どんな仕組みで、どのような信念に基づいているのでしょうか?(18分)

新政権に望む環境農業対策 前編

2008/12/16(Tue)

オバマ大統領の前向きな環境政策は高く評価されています。新政権の人事が発表されて間もない頃、環境問題に詳しいニューヨークタイムズのレブキン記者と、環境活動家のマッキベン氏が、オバマ政権の環境対策チームについて評定しました。気候変動に対する世界的な取り組みとのからみで、米国の新政権に何が期待できるのでしょう。また環境問題と密接につながる農業政策についても、新政権への期待を聞いてみましょう。(17分)

「命名のポリティクス」 マフムード・マムダニが語るダルフール

2007/6/4(Mon)

2007年5月末ブッシュ大統領はスーダン政府に対する新たな経済制裁措置を発表し、スーダン政府系企業31社を米金融機関から締め出しました。これは米国の団体「ダルフールを救え」同盟の広報活動の成果とされています。しかし、スーダン国内で活動中の援助団体からは反発を買っています。「ダルフールを救え」は現地の救援活動を危険にさらすような提案をする一方、集めた数百万ドルの寄付はダルフール難民のためには使われていないというのです。世界有数のアフリカ研究者、コロンビア大学のマフムード・マムダニ教授が、米国内のダルフール支援キャンペーンの問題点について語ります。(24分)

東ティモールの虐殺

2008/1/28(Mon)

1991年秋。インドネシア占領下に置かれていた東ティモールの首都、ディリは緊張につつまれていた。11月に予定されていた(旧)宗主国ポルトガルの議員団の訪問取りやめが10月26日に発表された。その2日後、議員団にインドネシア不法占領下の恐怖生活を訴えようと準備していた若者の一人、セバスチャン・ゴメスが、インドネシアの秘密警察に射殺された。11月12日、モタエル教会で行われたゴメス追悼ミサには数千人が参加した。人々はミサのあと、サンタクルス墓地に行進し、そこで解放を求める横断幕を掲げ、独立をアピールした。インドネシア軍が墓地を取り囲み、武器を持たない人々に向けて無差別発砲を開始した。発砲により、270人以上の人々が殺された。インドネシア軍はさらに、怪我人をトラックで病院に運び毒殺した。このとき、ポルトガル議員団の訪問予定にあわせて、ディリには外国のジャーナリストたちがいた。デモクラシー・ナウ!のエイミー・グッドマン、このセグメントに登場するアラン・ネアンと英国のマックス・スタールもやはりディリにいた。何人かのジャーナリストと人権活動家の協力により、虐殺の光景を納めたビデオが国外に持ち出され、西側のテレビで放映された。それにより、サンタクルス虐殺は世界に知られることとなった。(17分)

ポール・クルーグマン「さっさと不況を終わらせろ」 (2) ユーロ圏の危機ほか

2012/5/17(Thu)

金融大手JPモルガン・チェース銀行は、今年5月高リスクなデリバティブ取引で巨額の損失が発覚しました。その額は、5月の放送時で、20億―30億ドルと言われていましたが、今では40-60億ドルと言われています。ク ルーグマンは同行の最高経営責任ジェイミー・ダイモンを批判します。ダイモンは金融改革に対抗する知恵袋とされ、「我々のビジネスは我々が一番良く知っている。他の者が、私達にどうするか教える必要はない」と言って、どのような規制にも猛反対してきました。そ結果がこの巨額の損失です。米国政府機関によって預金が保証されている銀行が、このような高リスクの取引をすることは、彼らが納税者のお金で賭けをしているとのと同じです。「ボルカー・ルール」と呼ばれる規制が発効されれば (2012年7月から有効)、このような投機的な取引は出来ないはずですが、今年5月以前は、それがいつも通り行われていたことは明らかです。ひとつ間違えば国の経済をも破壊しかねない「大きすぎて潰せない銀行」は、甘い規制で銀行家に任せておくには重要すぎるとクルーグマンは言います。(20分)

マヌエル・セラヤ独占インタビュー 追放から2年、ホンジュラス前大統領の帰還(2)

2011/6/1(Wed)

拉致の1週間後、セラヤ大統領はニカラグアのミゲル・デスコト国連総会議長を伴ってテグシガルパ空港への着陸を試みましたが、ホンジュラス軍に妨害されニカラグアに戻っています。その2カ月後の2009年9月21日、今度は陸路で帰国。その時の苦労をこのインタビューで明かしています。セラヤ大統領はブラジル大使館で4カ月軟禁生活を送った後、2010年1月にドミニカ共和国に亡命し、2011年6月にようやく帰還を果たしました。(9分)

コーネル・ウェスト オバマの偽善を批判―トレイボン・マーティン射殺裁判への発言で

2013/7/22(Mon)

マーティン・ルーサー・キング師の有名な演説『私には夢がある』を生んだワシントン大行進から50年。人種差別はなくなったのでしょうか?そんな問いに大きな疑問符をつきつけたのが、トレイボン・マーティン射殺事件でした。ご近所を歩いていた見かけないティーンエイジャーに目をつけた「自警団」の男ジョージ・ジマーマンが後をつけ、もみあいの末、射殺し正当防衛を主張したこの事件。ジマーマンがトレイボンをターゲットにしたのは、黒人だったから?裁判で出された判決は、無罪でした。これが正義と言えるのか?全米各地で抗議のデモが繰り広げられました。(25分)

ノーム・チョムスキー「これからどうなる?選挙、経済、世界」

2008/11/24(Mon)

オバマ政権の閣僚候補が発表されるにつれ、クリントン政権で金融規制緩和とタカ派外交を推進した中心人物たちの返り咲きが明らかになり、選挙で彼を支持した人々を困惑させています。ノーム・チョムスキーが大統領選挙後はじめて公の場に姿を見せ、バラク・オバマ勝利の意義と真に民主的な変化の可能性について語った講演をお届けします。(27分)

食への権利: 企業、外国政府による 土地の収奪で第3世界に飢餓

2010/10/28(Thu)

貧しい国々で5億人を超える小農が飢餓に苦しんでいます。食の権利に関する国連特別報告者オリビエ・ド・スキュテールによれば、その一因は外国の政府や企業が土地を大量に買いあさっているからです。ただでさえ世界中で年間3千万ヘクタールの農地が、工業化や環境破壊によって失われていくのに、今や猛烈な勢いで土地の争奪が進んでおり、アフリカや南アジアでは不透明な土地取引によって住民が追い立てられ、暮らしが脅かされ、地域社会が蝕まれています。

ヒューマニティの前線から 元国連緊急援助調整官ヤン・エグランドが語る

2008/3/28(Fri)

人道問題担当の元国連事務次官で緊急援助調整官だったヤン・エグランドはダルフール、コロンビア、ガザ、レバノン、ウガンダ、コンゴ、イラクと世界で最も貧しく衝突の絶えない地域で長年仕事をしてきました。コロンビア革命軍の指導者に会った数少ない国連外交官であり、中東和平では1993年のオスロ合意に結実したイスラエルとPLOの秘密交渉の仲介に活躍しました。国連緊急援助調整官時代には、インド洋大津波やイスラエル・レバノン戦争、ダルフール紛争などに対処しました。そうした経験をまとめた回顧録『10億の命;ヒューマニティの前線からの目撃証言』が最近出版されました。ヤン・エグランド氏をスタジオに招き、現在もっとも重大な人道上の危機と考えられる世界の紛争のいくつかについて話しを聞きました。(28分)

『陽だまりの時』ジョン・セイルズ監督に聞く

2011/7/4(Mon)

 米国独立映画界のベテラン監督で脚本家のジョン・セイルズへの1時間インタビューです。1979年の『セコーカス・セブン』でデビューして以来17作品を監督してきたセイルズ監督。2011年夏、まずフィリピン、続いて米国で公開開始された第17作目の長編映画『アミーゴ(原題)/Amigo』(日本公開未定)の題材は米比戦争(1899年~1913年)。ハワイ併合(1893年)や、「キューバ解放」を口実にした米西戦争(1898年)とともに、現在に至る米国の暴力的な対外膨張戦略を決定的なものとした事件です。映画では白人至上主義者によるノースカロライナ州のクーデター、映画産業の勃興など、広範な題材に取り組んでいます。セイルズ監督は、O.ヘンリー賞を受賞するなど、小説家としても高い評価を受けていますが、『アミーゴ』公開に先立ち、2011年5月に同じ題材で千ページ近い大河小説A Moment in the Sun(『陽だまりの時』)を発表しました。

 ハリウッドの主流から距離を置き、学生運動・人種差別・労働運動・性的少数者・政治腐敗など、興行的にタブーとされる題材を積極的に取り上げてきたセイルズ監督が、新作映画と小説を中心に、過去の監督作品の名場面を交えてデビュー以来の経験を語ります。視聴者からの質問に対して、芸術家あるいは活動家として正気を保つためには「自らの役割を知る」ことが大切だと答えるセイルズ監督。「社会は良い方向に動いており、より良い世界を作るためには草の根の力が必要で、例え容易にはつたわらなくとも、対話の努力をすること自体に意味がある」と熱く語ります。(斉木裕明)

ペルー警察、アマゾンのジャングルで先住民虐殺か

2009/6/8(Mon)

2009年6月5日早朝、ペルー北部のアマゾン県にあるバグア郡で、政府が進める採鉱と石油採掘計画に反対していた先住民の活動家たちと警官隊のあいだで衝突が起き、数十人が死亡しました。ペルー当局は外出禁止令を発令し、治安部隊がアマゾンの熱帯雨林に散在する都市をパトロールしています。ペルー当局は、警察官22人が殺害され、2名が行方不明であると発表しています。先住民側は、週末の衝突で子供3人を含む少なくとも40人が警察により殺害されたと語っています。アマゾン地域社会の発展をめざす先住民連合体AIDESEPの代表アルベルト・ピサンゴ氏には抗議行動を扇動した罪で逮捕状が出され、地下にもぐっています。(15分)

「ピンチはチャンス」ナオミ・クライン 巨大ハリケーン「サンディ」後の戦略を語る

2012/11/15(Thu)

2012年秋、ニューヨークを直撃したスーパーストーム・サンディ。環境と民主主義に関する新しい著書、そしてその映像版となるドキュメンタリー・フィルムを執筆・制作中のナオミ・クラインが、講演会後の質疑応答で「サンディ後」を語った貴重な映像です。世界的なベストセラーとなった主著『ショック・ドクトリン』で、経済や環境の危機に乗じて右派が展開する、民主主義を切り崩し権力を独占する戦略をみごとに分析してみせたクラインですが、実は危機の利用はもともと左派のお家芸だったと語ります。(7分)

エクアドル大使館のジュリアン・アサンジ 2014年7月

2014/7/7(Mon)

デモクラシー・ナウ!は昨年(2014年7月)と今年(2015年6月)の2度にわたってロンドンのエクアドル大使館に身を寄せるジュリアン・アサンジを訪れ長時間インタビューを行っています。この動画は昨年7月のときのもので、アサンジをめぐる米国とスウェーデンの捜査について詳しく聞いています。エクアドルに政治亡命を認められたアサンジの移動を阻んでいるのはスウェーデンと米国でそれぞれ別個に進められている2件の刑事捜査があります。そのうち彼が深刻に恐れているのは米国の秘密大陪審による訴追なのですが、それに比べて言いがかりに等しいウェーデン当局の性的不品行をめぐる事情徴収のことばかりが注目され、真の脅威を覆い隠していると彼は言います。(32分)

ここまできた監視社会 学校が配るPCが生徒を自宅で監視?

2010/2/25(Thu)

生徒に支給したノートパソコンのカメラを使って自宅での行動を監視した疑いで、フィラデルフィア郊外の学校がFBIと連邦検察局の捜査を受けています。15歳の少年の保護者が学区を告訴したため事件が明るみに出ました。少年は部屋で飴を食べているところを遠隔操作で起動したウェブカムで撮影され、これをドラッグの服用と勘違いした学校側から注意を受けたというものです。(14分)

ハイチ地震現地報告 震源地レオガンを行く

2010/1/22(Fri)

デモクラシー・ナウ!のスタッフは、震源地レオガンに向かいました。外国のメディアが入ったのはこれが初めてだったらしく、貴重な映像です。
被災者たちは口を揃えて、外部からの助けがまったくないと訴えます。医師も救援隊も到着せず、ヘリコプターが上空を飛んでも着陸はしません。瓦礫の下からは耐え難い死臭がただよい、住民たちは素手で亡くなった者たちを掘り出しています。(28分)

全米にはびこる「ゾンビ原発」

2009/11/25(Wed)

環境に有害と見られてきた原発が、気候変動対策の選択肢として脚光を浴びています。オバマ政権は原子力発電所新設の助成に185億ドルの予算を組んでおり、2010年2月には合衆国では約30年ぶりになる80億ドルの債務保証を発表しました。合衆国では1979年にペンシルベニア州のスリーマイル島原発で2号炉が炉心溶融の大事