マヌエル・セラヤ独占インタビュー 追放から2年、ホンジュラス前大統領の帰還(2)

2011/6/1(Wed)
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2009年にクーデターで国外に追われたホンジュラスのセラヤ大統領が本国に帰還した時のインタビュー・パート2です。ホンジュラスは1980年代、レーガン政権によるニカラグアのサンディニスタ政権転覆計画の拠点となり、中米ではコスタリカとならんで対米関係を重視する国とされていました。セラヤ大統領も就任当時は前体制を踏襲していましたが、2007年の原油高騰をきっかけにそれまでの親米路線を転換し、2008年、ベネズエラ主導の石油価格協定ペトロカリベ(Petrocaribe)と米州ボリバル代替構想(ALBA)に加盟すると発表 しました。

拉致の1週間後、セラヤ大統領はニカラグアのミゲル・デスコト国連総会議長を伴ってテグシガルパ空港への着陸を試みましたが、ホンジュラス軍に妨害されニカラグアに戻っています。その2カ月後の2009年9月21日、今度は陸路で帰国。その時の苦労をこのインタビューで明かしています。セラヤ大統領はブラジル大使館で4カ月軟禁生活を送った後、2010年1月にドミニカ共和国に亡命し、2011年6月にようやく帰還を果たしました。

セラヤ大統領は亡命生活をふりかえってこう述べています。「亡命生活は拷問です。無意識の大きな違和感がまとわりつき、大きな圧迫となる。祖国の土を踏んだとたん圧迫感は消えました。心の中で自分を取り戻したのです」。(桜井まり子)

*マヌエル・セラヤ(Manuel Zelaya)追放されたホンジュラス前大統領。

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字幕:中野真紀子/サイト作成:丸山紀一朗