マッセイ炭坑爆発事故 遺族が連邦裁判所に情報公開を求める

2010/6/11(Fri)
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BPのディープウォーターホライゾン掘削施設爆発が起きたのは4月20日でした。その数週間前、ウエストバージニア州のマッセイ・エナジー社が所有するアッパービッグブランチ炭坑で爆発があり29人の労働者が死亡しました。鉱山安全保健管理局がこの災害の捜査を開始しましたが、公開調査でずさんな危機管理が明るみに出たBP原油流出事故とは異なり、マッセイ炭鉱の事故ではすべてが密室で勧められています。非公開の調査では事実が明かされないと、米鉱山労組と事故の遺族たちが捜査の公開を求めて連邦裁判所に提訴しました。アパラチア地方の鉱山事業の歴史に詳しいジャーナリストのジェフ・ビガーズに話を聞きます。そこから浮かび上がるのも、規制当局が企業を追求することを極端に恐れ、責任逃れに走る、米国の政治の構造的な問題です。

*ジェフ・ビガーズ(Jeff Biggers)
ジャーナリスト、批評家、作家、編集者。炭鉱労働者の孫でアパラチア山系の炭鉱に詳しく、山頂除去採掘反対の急先鋒。Reckoning at Eagle Creek: The Secret Legacy of Coal in the Heartland(『隠された炭鉱の歴史』)の著者。これを元にした舞台劇がNYのジーン・フランケル劇場(Gene Frankel Theater)で上演されている(6月時点)。

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字幕翻訳:川上奈緒子/校正:桜井まり子
全体監修:中野真紀子・付天斉