インターネットがあなたに見せないもの

2011/5/27(Fri)
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22.5分

インターネットの世界は急速なアルゴリズムの進化によってどんどんカスタマイズ化されています。同じ言葉を検索しても、結果は人によって異なります。特に指示を出さなくても、あなたの居場所やデフォルトの言語、これまでの検索やクリックの履歴をもとに割り出した、あなたにぴったりの候補が示されるようになっているからです。

見たい情報がすぐ探せて、とっても便利? でも、もしかしたら省かれてしまった情報の中に探していたものがあったかも。知らないうちに、情報が選別されているのは困ったところもあります。おまけに、あなたの好みの情報(と機械が判断した)ものばかりを並べられては、同じ傾向の情報ばかりに取り囲まれてしまいます。知らないうちに見たいものばっかりを見せられていると、どんどん視野が狭くなって、結果的に判断を誤るかもしれません。そんなフィルタリングは過剰です。

この現象をフィルター・バブルと名付けて警告し、話題を呼んだイーライパリサーの著書The Filter Bubble: What the Internet Is Hiding from You (直訳すると、「フィルターバブル インターネットがあなたに見せないもの」)は日本語でもさっそく翻訳が出ました。『閉じこもるインターネット グーグル・パーソナライズ・民主主義』。パリサー氏のインタビューをお届けします。英語圏では賛否こもごもの反響があったようですが、はたして日本ではどうでしょうか。(中野真紀子)

*イーライ・パリサー (Eli Pariser) 『閉じこもるインターネット――グーグル・パーソナライズ・民主主義 』の著者。米国最大の市民政治団体の一つ「ムーブオン」(MoveOn.org)の元事務局長で、現在は理事会長。

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字幕翻訳:川添峡子/校正:桜井まり子/全体監修:中野真紀子/サイト作成:丸山紀一朗