オバマ大統領ガーナへ サハラ以南のアフリカへ初の公式訪問

2009/7/10(Fri)
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オバマ大統領は2009年7月にアフリカ諸国を歴訪しました。就任後初めてのサハラ以南への公式訪問です。最初の訪問国はガーナです。ガーナが選ばれた理由は、最近見つかった油田に関係していると言う人たちもいます。アフリカは米国の重要な原油供給元であり、国家情報会議(NIC)の報告書「チェイニー報告」によれば、2015年までには米国の石油輸入の4分の1が西アフリカ産になると予測されています。アフリカの人々の声を聞いてみましょう。

ガーナの現地ジャーナリスト、クエジ・プラットは、オバマが約束する食糧や農業援助の増加に対して慎重な見方をしています。これまで欧米の援助は華々しい宣伝ばかりで、実際には約束どおり実行されなかったからです。アフリカが必要としているのは贈与や施しではなく、公正な貿易システムだと彼は強調します。食糧危機の原因はIMFや世銀がおしつけるゆがんだ農産物取引の構造であるし、世界の資源の4割を占めるアフリカの豊かな天然資源を考えれば、本来は援助に頼る必要などないはずだとプラットは言います。 (中野)

★ DVD 2009年度 第2巻 「アフリカ」に収録

*クエジ・プラットKwesi Pratt
ガーナの首都アクラの新聞「インサイト」のデスク

*ニー・アクエッテNii Akuetteh
独立のアフリカ政策アナリスト。ワシントンに本部を置く団体アフリカ・アクションの事務局長

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字幕翻訳:大竹秀子/校正:関房江
全体監修:中野真紀子・付天斉