共和党のITグル、飛行機事故で死亡

2008/12/22(Mon)
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16分

2004年の米大統領選におけるオハイオ州の選挙不正疑惑で、訴訟を受けて証言する予定だった共和党のインターネット戦略主任が、不慮の飛行機事故で死亡しました。死亡したマイケル・コネルは、ブッシュ大統領の影の参謀として知られたカール・ローブ元次席補佐官の、主席IT顧問でした。彼はジョージ・W・ブッシュとジョン・マケインのために、選挙運動用ウェブサイトを作成しました。投票システムの電子化に伴い米国ではハッキングによる投票結果の改ざんや不正プログラムによる投票妨害などの疑惑が起こっていますが、コネルは過去8年の怪しげな選挙のすべてにかかわっていたと言われます。

コネルは2008年11月の選挙の投票日直前に、前回2004年の選挙におけるオハイオ州での開票中の行動、ならびに「紛失した」とされるカール・ローブの一連の電子メール・データに関して、クリフ・アーンベックおよびボブ・フィトラキス両検事によって宣誓供述書を取られていました。そんな中での、あまりにも都合のよい事故死です。

「赤ん坊を救うために選挙不正を手伝った」と告白したというコネルの周りには、宗教右派の影もちらつきます。身の危険を訴えていたという彼は、どんな理由で不正にかかわったのでしょう。

*マーク・クリスピン・ミラー(Mark Crispin Miller)ニューヨーク大学のメディア・文化・通信学部教授。Loser Take All: Election Fraud and the Subversion of Democracy, 2000-2008 (『敗者総取り 選挙不正と民主主義の転覆』)や Fooled Again: How the Right Stole the 2004 Election & Why They’ll Steal the Next One Too(『またやられる 右派はいかにして2004年選挙で不正に勝利し、来るべき選挙でも勝利するか』) 多数の著書がある。

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字幕翻訳:田中泉 /校正:永井愛弓
全体監修:中野真紀子・付天斉