G77議長「米国主導の提案は何百万のアフリカ人の死を意味する」

2009/12/18(Fri)
Video No.: 
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13分

COP15現地生放送の続きです。
COP15サミット閉幕まぎわになって、デモクラシー・ナウ!がフランスのニュースサイト「メディアパート」とともに公表した国連の漏洩文書が大きな反響を呼んでいます。この文書には、たとえ各国が現在の排出削減目標を達成したとしても、世界の気温は3℃も上昇すると書かれています。しかしアフリカ諸国の代表たちは、現在の協定の目標とされる2℃の上昇でさえ「自滅的」だとして受け入れを拒んでいるのです。G77のルムンバ・スタニスラウス・ディアピング議長の意見を聞きましょう。G77はCOP15会議の最大の途上国ブロックです

2℃の気温上昇を「自殺協定」として退ける理由は、アフリカの気温上昇が世界平均の1.5倍以上と推定されるからです。気温が3.5℃も上昇すればアフリカの人々は全滅です。そんな協定の受け入れを迫るのは、アフリカは人間家族の一員ではないと言っているのに等しいと、ディアピング議長は言います。

アフリカが全滅を避けるために不可欠な条件として、ディアピング氏は次の要求を掲げています。
・気温上昇を1.5℃に抑える
・温暖化ガス排出を最低でも45%削減すること
・先進国はGDPの1%相当の額を温暖化適応のために融資する
・途上国への迅速な技術移転

 

*ルムンバ・スタニスラウス・ディアピング (Lumumba Stanislaus Di-Aping )
 COP15会議に参加した最大の途上国グループG77の主席交渉担当

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字幕翻訳:加藤麻子/全体監修:中野真紀子・付天斉