ここまできた監視社会 学校が配るPCが生徒を自宅で監視?

2010/2/25(Thu)
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14分

生徒に支給したノートパソコンのカメラを使って自宅での行動を監視した疑いで、フィラデルフィア郊外の学校がFBIと連邦検察局の捜査を受けています。15歳の少年の保護者が学区を告訴したため事件が明るみに出ました。少年は部屋で飴を食べているところを遠隔操作で起動したウェブカムで撮影され、これをドラッグの服用と勘違いした学校側から注意を受けたというものです。

学校側は監視の意図を否定し、ウェブカムの遠隔起動プログラムはパソコンの盗難や紛失に備えて組み込まれたものだと釈明しています。こんな機能が盗難追跡に本当に役に立つのかという議論もありますが、それより先に、そもそもこんな機能があることを生徒や保護者に伝えずにPCを支給した学校側の無自覚が問題です。めまぐるしい技術の進歩であまりにも簡単になった情報の入手に、取り扱いや管理が追いついていないことが、身近なところで起こった事件によって露見したようです。 (中野)

*ビック・ウォルチャック(Vic Walczak) 米自由人権協会ペンシルバニア支部の法律主任。2月下旬にロビン家の代理として裁判所に陳述書を提出した。

*マイク・ウォーカー(Mike Walker, )インターネット安全保障企業の顧問。Stryde Hax にブログを書いている。

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字幕翻訳:斎藤千紘/校正・全体監修:中野真紀子