ナオミ・クライン「ウォール街を占拠」に参加 パート2

2011/10/6(Thu)
Video No.: 
9
12分

昨年10月「ウォール街を占拠せよ」で素晴らしいスピーチをしたカナダのジャーナリスト、ナオミ・クライン。その直前にデモクラシー・ナウ!のスタジオでグローバリゼーションに抵抗する運動の現状を語りました。「ウォール街占拠」はもちろん、折りしもチリで盛り上がる学生運動や、9月末にワシントンで行われたパイプライン敷設阻止の大規模な非暴力抗議行動などについても報告します。

パート1の冒頭で紹介した映像は、チリの学生運動のものです。学生たちは2階層に分かれた教育制度が格差の根源だとして全面的な改革を求めていますが、その始まりは40年前にピノチェト政権が断行した教育の民営化にあります。1973年のクーデターによって社会主義政権を倒した軍事独裁政権が、シカゴ学派の提唱する極端な市場原理主義改革を推し進めたことが、現在のチリを世界有数の格差社会にしたのだということが、クラインの著書『ショックドクトリン』を読めばよくわかります。中南米はミルトン・フリードマンの提唱する危機に乗じた新自由主義改革の断行の実験場でした。そこで起きたことが、いまや欧州でもアメリカでも、この日本でも進行中なのです。(中野真紀子)

*ナオミ・クライン(Naomi Klein)カナダのジャーナリストで反グローバリゼーション運動の旗手。活動家。『ショックドクトリン』の著者。

Credits: 

字幕翻訳:中野真紀子