『ケイトンズビル事件の9人』 演劇でみるベトナム反戦運動

2009/8/27(Thu)
Video No.: 
4
14分

 

ベトナム反戦運動の歴史に残るもうひとつの行動は「ケイトンズビル事件」です。カトリック系の平和主義者たちが、牢獄行きを覚悟で反戦を訴えた市民的不服従のお手本のような事件です。 1968年5月17日、ダニエル・ベリガン神父と弟の故フィリップ・ベリガン神父をはじめとするカトリックの平和運動家 9人が、メリーランド州ケイトンズビルにある徴兵委員会のオフィスに侵入し、ベトナムに派兵される予定の若者たちの徴兵ファイルを外に持ち出して、手製のナパーム弾で焼き払いました。

9人はその場で逮捕されるのを待ち、「子どもたちの代わりに書類を焼いた罪を謝罪します」と裁判で述べました。9人は有罪となりましたが、世間の注目を集め反戦運動に火を注ぐことには成功しました。事件件の当事者ダニエル・ベリガン神父の脚本による名高い戯曲『ケイトンズビル事件の9人』(The Trial of the Catonsville Nine) がロサンジェルスで上演されます。劇団関係者のティム・ロビンスに話を聞きます。(中野真紀子)

*ティム・ロビンス Tim Robbins アカデミー賞受賞俳優、監督。2009年8月27日ロサンジェルス初演の舞台劇「ケイトンズビル事件の9人」を上演した演劇集団アクターズ・ギャング(Actors’Gang)の美術監督をつとめる。

Credits: 

字幕翻訳:川上奈緒子 / 校正:永井愛弓 全体監修:中野真紀子・高田絵里