米軍基地の国ドイツ 前編

2008/12/12(Fri)
Video No.: 
1
19分

米軍基地の国ドイツ:第二次大戦の敗戦国ドイツには世界のどの国よりも多くの在外米軍基地があります。東西冷戦の終結で大幅に減少したとはいえ(90年代初めに比べ7割近く減少)、今でも7万人近くの米兵が駐留しています。欧州地域を管轄する米統合軍司令部(EUCOM)に加え、最近出来たアフリカ統合軍司令部(AFRICOM)もドイツに置かれています。基地の存在をめぐってドイツではどのような議論が行なわれているのでしょう?(中野)

前半 米軍脱走兵がドイツに亡命申請

イラクへの戦線復帰を避けるため逃亡していた米兵が、潜伏地ドイツで亡命を申請しました。イラク戦争での従軍拒否者がヨーロッパで亡命申請したのは初めてのケースです。特技兵アンドレ・シェパードは2004年9月から05年2月までイラクに赴任し、戦闘用ヘリコプターの整備兵として従軍しました。2007年初めに彼の部隊は再びイラクに派遣されることになりましたが、この戦争を「不法」と考えるシェパードは命令に従わず、無届けで部隊を離れました。その後1年半、ドイツで活動家の支援を受けながら地下生活を続けていました。今回初めて世界に発信されるメディアのインタビューに応じます。

*アンドレ・シェパード(Andre Shepherd)
米軍の整備兵。2004年9月から2005年2月までイラクに赴任しアパッチヘリコプターの整備を担当。イラクへの再度の派兵を避けるため2007年4月ドイツの米軍基地から逃亡しAWOL(無届離隊)となった。2008年11月にドイツに亡命を申請した。

Credits: 

字幕翻訳:川上奈緒子/校正;斉木裕明
全体監修:中野真紀子・付天斉