エジプト大統領選は決選投票へ 旧体制派候補に抗議が再燃
2012/5/29(Tue)
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ムバラク体制崩壊後、エジプトの民主化のハイライトとも言えるエジプト大統領選が2012年5月23,24日に行われ、全世界の注目を集めました。エジプト革命の報道でイジー賞を受賞したシャリフ・アブドゥル・クドゥースが第1回投票の結果への反応をレポートします。
結果は過半数を獲得した候補がいなかったため、1位のムスリム同胞団が擁立したムハンマド・モルシ候補と、2位のアフマド・シャフィク候補の決選投票となりました。シャフィク候補はムバラク政権最後の首相です。選挙の監視にはカーター・センターなどが入りました。元米国大統領ジミー・カーターは会見で「プロセス全体を監視することは当局に規制された」と述べ、部分的な監視で終わったことに不満を示しました。ガーディアン紙は、カーター監視団は1投票所につき30分の監視に制限されたと報じています。注目されるのは、歴史的選挙にもかかわらず投票率が約46%と低かったことです。初日の投票率の低さを見た暫定内閣が、2日目の5月24日を急きょ休日とし、公務員に投票を呼びかけた一幕もありました。
投票後、モルシ陣営、シャフィク陣営らの不正が多数報告されましたが、選挙管理委員会はこれらすべてを却下しました。シャフィク候補は、前政権の高官だったことを理由にいったん失格となりましたが、選挙管理委員会がシャフィク候補の異議申し立てを認めるという異例の経過を取りました。タハリール広場は再び抗議する民衆で埋まりました。(桜井まり子)
*シャリフ・アブドゥ ル・クドゥース(Sharif Abdel Kouddous):カイロ在住のデモクラシー・ナウ!の特派員で独立ジャーナリスト
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翻訳:田中泉/字幕・サイト構成:桜井まり子