ファタハとハマスの和睦で5年ぶりにパレスチナ統一?
2011/4/28(Thu)
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12分
2006年1月、パレスチナ立法評議会の選挙が行われ、イスラム主義政党ハマスが過半数の議席を獲得、パレスチナ解放機構(PLO)の中心勢力ファタハを下しました。しかしイスラエルの「生存権」を承認しない政党だとして、イスラエルはハマスとの交渉を拒否、ファタハのアッバース大統領は緊急事態を宣言してファイヤド内閣を西岸地区に発足させ、欧米主導の和平交渉からハマスは排除されました。カルフォルニア大学のサリー・マクディシ教授が、2011年4月に流れたハマスとファタハが和解したとのニュースについて話します。
イスラエルおよび占領地の外に住んでいるパレスチナ人を合わせると、パレスチナ人全体の約6割になります。この人々はパレスチナ自治政府の選挙に投票することはできません。マクディシは、パレスチナ人全体の過半数が投票出来ない選挙が正当な選挙なのか、またファタハやハマスは「パレスチナ人の代表と言えるのか」と問いかけます。パレスチナ人は地理的にも政治的にも分断、お互いから隔離されてしまいました。
イスラエルによる弾圧は日常的に続いています。西岸地区のユダヤ人入植者による攻撃は、2011年は前年の40%増だったと言われ、国連人道問題調整事務所(OCHA)によると、西岸地区で起きた貯水槽や住宅破壊は2011年の上半期だけで前年を超えました。生存権を奪われているのはどちらなのでしょう。(桜井まり子)
*サリー・マクディシ(Saree Makdisi):UCLAの英語学および比較文学教授で、"Palestine Inside Out: An EverydayOccupation "(『パレスチナ徹底記録:日常としての占領』)など数冊の著書がある
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字幕:桜井まり子/全体監修:中野真紀子/サイト作成:丸山紀一朗