アノニマス参上: ベイエリア高速鉄道(BART)のムバラク化に非難集中

2011/8/16(Tue)
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13.5分

「ウォール街占拠」でとっても目についたガイフォークスの仮面。占拠運動の拡散とともに全米各地にアノニマスが増殖中です。最近は日本のデモでもちらほらと・・ 
2010年後半にウィキリークスとのからみで急速にマスコミの注目を集め出したアノニマスですが、そこで語られるイメージは、なにやら怪しげなハッカー集団が、企業や公共機関のサイトを攻撃し、個人情報をさらし出すという危険なものです。でも、彼らの攻撃がどのような動機に基づいているのか、その背景は語られません。相手が「名無しさん」だから、彼らのメッセージには耳を傾ける必要はないのでしょうか。アノニマスって何者なの?2011年夏の事件をもとに、米国での発祥を紹介しましょう。

サンフランシスコのベイエリアで地下鉄を運営する公営鉄道会社が、駅構内での抗議デモを阻止しようと4カ所の駅で地下の携帯電話とインターネット接続のサービスを一時的に遮断したことで、アノニマスから攻撃を受けました。米国の公共機関が、デモを抑える手段として通信サービスを遮断したなんて前代未聞のことで、アノニマスの活動家は「米国のムバラク」だとBIRT警察を非難しています。この事件の背景には、米国の刑事司法に染み込んだ根強い人種差別があります。(中野真紀子)

*キャサリン・クランプ(Catherine Crump)アメリカ自由人権協会の弁護士で、スピーチ、プライバシー&テクノロジー・プロジェクトに携わる弁護士
*デイビー・ディー(Davey D) ヒップホップ・ジャーナリスト、活動家。人気ウェブサイト "Davey D’s Hip Hop Corner"を運営している。バークレーのラジオ局KPFAでHard Knock Radioという番組の共同司会を務めている。

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字幕翻訳:田中恵子/全体監修:中野真紀子/サイト作成:丸山紀一朗