解放の神学

2014/12/31(Wed)
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17分

後半は中南米の軍事独裁時代を生きた教皇フランシスコの過去と現在のかかわりに光を当てます。史上初の新大陸出身の教皇は、外交の世界でも大活躍。米国とキューバが国交正常化に向けて踏み出すという昨年末に世界をあっと言わせた出来事でも、その準備段階では教皇が仲介役として大いに尽力していたようです。両国の長年の不和は、双方が築いたイデオロギーの壁で出口を失った不毛な対立の典型例であり、まさにこうした状況を調停し打開の道を開くことこそフランシス教皇の生涯の使命だと伝記作家のオースティン・アイバリーは言います。教皇は共産主義にも批判的で、1998年ヨハネパウロ2世に随行してキューバを訪問した際の回想録では共産主義はキューバの伝統と価値感に相容れないイデオロギーだと厳しく批判したようです。とはいえ大量消費資本主義にも批判的で、中南米の成長モデルはもっと伝統に即したカトリックの人間中心主義の価値感に基づくものであるべきだと考えているようです。(17分)

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