テキサス銃乱射事件 「何が白人男性を駆り立てるのか?」

2017/11/6(Mon)
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2018学生字幕翻訳コンテスト 課題2:テキサス銃乱射事件 「何が白人男性を駆り立てるのか?」の受賞作です

米国での銃乱射事件は、その多くが白人男性によって引き起こされています。2017年11月6日のテキサス州サンアントニオ郊外の教会襲撃事件では少なくとも26人が死亡し、20人が負傷しました。その前月のラスベガス銃乱射事件ではコンサート客への発砲で、本人を含め59人が死亡し、527人が負傷しました。しかし、このような事件が「白人男性」の問題という角度から取り上げられることは、まずありません。もし犯人が黒人やイスラム教徒であれば、そのことはすぐに報道され、そうした彼らの属性が犯罪に導く要因であることが自明のことのように共有されます。しかし、白人が犯人の場合は属性は報道されず、事件の原因が白人であることに結び付けられることはありません

それを問うことは、むしろタブーに近いようです。ドレクセル大学のチカリェッリョ=マー教授は、なぜ銃乱射事件の大半は白人男性のしわざなのかとSNSで問いかけ、右派メディアの猛攻撃を受けました。大学側は恐れをなして、一方的に教授に休職を言い渡しました。白人男性を取り巻く社会構造と制度的な仕組みがあって、それが白人男性を暴力的にしているのかもしれない。そのような問題に教授は迫ります。

*ジョージ・チカリェッリョ=マー(George Ciccariello-Maher ):ドレクセル大学の政治学准教授で Decolonizing Dialectics (『脱植民地化の弁証法』)著者ジョージ・チカリェッリョ=マー白人男性の問題を取り上げた後、停職処分に遭った(2017年12月に辞職)。

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字幕翻訳: 高津洋平 パリ第三大学通訳翻訳高等学院(ESIT)修士2年(2018コンテスト受賞時) 監修:中野真紀子