カーボン排出権取引は地球温暖化防止の効果なし
2009/11/12(Thu)
Video No.:
2
13分
米環境保護庁(EPA)の二人のベテラン弁護士が、連邦議会で審議中の気候変動法案を批判するビデオをYouTubeに公開し、同調から削除ないし変更するように圧力をかけられました。このビデオは、排出権取引のCO2削減効果に疑問をはさみ、致命的な欠陥があると警告しています。
特に、排出したガスの埋め合わせに別の場所での排出を削減する「オフセット」(相殺)の市場には根本的な欠陥があると指摘します。十分な実行や監視ができず、ほんとうの効果が不確かであるにもかかわらず、現在の法案ではオフセットの仕組みが今後20年間の排出削減の柱になりかねません。それはすなわち、温暖化対策が20年間遅れるという致命的な結果をまねきます。
二人の弁護士は、オフセットの仕組みがなぜだめなのかを詳細に説明するとともに、その代案として、化石燃料への課税による大幅なコスト引き上げと割り戻しによる一般消費者の保護を組み合わせた解決策を提案しています。(中野)
*ローリー・ウィリアムズ(Laurie Williams)
*アラン・ゼイベル Allan Zabel
両名ともキャップ・アンド・トレード方式を批判する米国環境保護庁の法律家.
Credits:
字幕翻訳:田中泉/校正:永井愛弓
全体監修:中野真紀子・付天斉