「ウォール街を占拠」ズコッティ公園から強制退去
2011/11/15(Tue)
Video No.:
2
21分
2011年11月15日未明、ニューヨーク市警は2カ月に及ぶ「ウォール街占拠」に退去を命じて強制執行し、ズコッティ公園内のテントや寝袋を解体、参加者たちが持ち込んだ物品を一切合財没収し、抵抗した70人以上を逮捕しました。デモクラシー・ナウ!のスタッフも夜中に駆けつけ、早朝まで現場にとどまり一部始終を映像に収めました。
キッチンも私設図書館も医療設備も、もうありません。根こそぎ清掃局のトラックに乗せて運び去られました。個人の所有物をゴミのように処分する警察の横暴に憤慨する人々の抗議の声。平和で民主的な抗議運動に暴力で対処する警察の姿は、どこの国でも統治する側の恥をさらすものです。
占拠運動の残骸の中を歩いていてエイミーが拾い上げたのは、清掃局員がとりこぼしたオルダス・ハクスリーの評論集『素晴らしい新世界ふたたび』でした。パティ・スミスがテントを寄付し運動の誇りだった「ウォール街占拠図書館」に想いを馳せながら、その一方でハクスリーが1932年の小説に描いたディストピアが、いかに現実のものになっているかを憂えるしめくくりが印象的です。(中野真紀子)
Credits:
字幕翻訳:中野真紀子