インディアナ州兵 イラクでの化学物質被害でKBRを告訴

インディアナ州兵としてイラクに従軍した16人が、ヒューストンを拠点とする国防総省の契約業者KBR(Kellog Brown and Root's)を告訴しました。内容は、2003年イラクにおいて、兵士たちがKBR職員の護衛を任命されたとき、KBRは有毒化学物質の存在を知りながら、兵士らに警告せず、症状が出ているのに毒物に曝し続けたというものです。KBRの元親会社ハリバートン社は、チェイニー元副大統領が大量の株式を所有し、米軍のイラク侵攻後の復興事業を請け負い、大もうけしたことで有名です(19分)

資本主義の問題に真っ向から挑むマイケル・ムーアの新作 『キャピタリズム~マネーは踊る』 前編

2009年9月末に米国で封切られたマイケル・ムーアの新作『キャピタリズム~マネーは踊る』(原題Capitalism: A Love Story 『資本主義─ある愛の物語』)の標的は、世界を隅々まで支配する資本主義そのもの。資本主義は悪の制度で、その本質はネズミ講だと喝破するムーア監督はこの映画で、民主主義を形骸化させ政治と社会を牛耳る金融資本と、それに寄生する議会と行政に正面から切り込み、返す刀で、問題の本質から目を背け弱者に責任を転嫁することで権力に擦り寄る大手報道機関を切り捨てます。2008年、リーマンブラザーズ証券の破綻とAIG保険の経営危機に端を発した世界同時不況、それに続く巨額の公的資金による金融業界救済。「デリバティブ」や「クレジット・デフォルト・スワップ」など、専門用語の煙幕に隠れて行われた「略奪」を誰にでも分るように説明するという野心的な作品を通じて、21世紀のための新しい経済秩序が必要だと提言する、マイケル・ムーア監督に独占インタビューしました。(30分)

「地獄に作られた楽園」カトリーナ被災地で生まれた驚くべき共同体

大規模な自然災害によるパニックの中で、人間社会の掟は崩れ、人は野獣になるのでしょうか?ハリケーン・カトリーナは、ニュー・オーリンズで約1400人の犠牲者を出しました。このうち少なくとも11人のアフリカ系アメリカ人男性は、ハリケーン後に殺害されました。白人地区で、白人自警団に撃たれたのです。地元警察はこの死に関して捜査しませんでしたが、2008年12月に調査報道NPOプロプブリカの記者A.C.トンプソンがネイション誌に発表した記事をきっかけに、FBIが調査を開始しました。被災直後のパニックの中で自警団が過剰な暴力で反応したのです。(13分)

アメリカの急進派 I.F.ストーンの生涯とその時代-前半

「急進派ジャーナリスト」を自称したI.F.ストーンは、20世紀アメリカを代表する調査報道記者でした。学究的とさえいえる緻密で徹底した調査によって政治スキャンダルを暴く独特のスタイルで、報道界に大きな影響を与えました。60年にわたる活動を通じて取り上げた問題は、ニューディール政策、第二次世界大戦、マッカーシズム、冷戦世界大戦、イスラエル=パレスチナ問題、公民権運動、ベトナム戦争と多岐にわたります。前半です。(29分)

ブラザー・ウエスト 生きるも愛すも大声で

プリンストン大学で宗教哲学とアフリカ系アメリカ人研究を教える有名教授コーネル・ウエストが、待望のメモワールを発表しました。表題は『ブラザー・ウエスト 生きるも愛すも大声で』。そこには、小学校をドロップアウトし監獄行きも時間の問題だった不良少年の時代から、心気一転して優等生に変身し、陸上に、音楽に、勉学に、生徒会活動にと多彩な才能を発揮したウエストの魂の軌跡がつづられています。その生い立ち、コミュニティ、宗教との出会い、人生における音楽の役割、オバマ政権への期待と失望、公的医療保険制度について、じっくり語ってもらいました。(32分)

ブラックウォーターのパキスタン秘密戦争 民間会社の暗殺・拉致計画への参与

民間軍事請負会社Xe(旧称ブラックウォーター)が、タリバンやアルカイダと疑われる人物の暗殺や拉致など、パキスタン領内で米軍やCIAの秘密作戦の一端を担っていると、ジェレミー・スケイヒル記者がスクープしました。パキスタン国内で多数の死者を出している米軍無人機による爆撃にも、ブラックウォーターが関与している模様です。この計画は独立性が極めて高く、オバマ政権のトップや軍当局者さえも存在に気付いていない可能性があるといいます。ネイション誌に記事が発表された後、初のテレビ・インタビューをご覧下さい。(19分)

「最初は悲劇、二度目は喜劇」ジジェク金融危機後の世界を語る

ナショナル・レビュー誌に「欧米でもっとも危険な政治哲学者」と呼ばれ、ニューヨーク・タイムズ紙が「文化評論のプレスリー」と評した、哲学者で知識人のスラヴォイ・ジジェクには、哲学、精神分析、神学、歴史、政治理論に関して50冊を超える著書があります。出版されたばかりの新著、First as Tragedy, Then as Farce(『最初は悲劇、二度目は喜劇』)でジジェクは、米国がどのようにして9.11同時多発テロの悲劇から、彼が茶番劇と呼ぶ金融破綻に至ったのかを分析しています。(19分)

米軍内部告発者の逮捕、ウィキリークスは地下に潜る

米軍武装ヘリコプターによるイラク民間人の無差別に射撃が映った米軍機密ビデオを公開した内部告発サイトのウィキリークス。共同創設者のジュリアン・アサンジは、国防総省の捜索を逃れて行方をくらましています。一方、米軍は陸軍技術兵のブラッドリー・マニングを逮捕しました。ウィキリークスにビデオを渡した人物と疑われており、問題のビデオの他にも2万6千件の機密記録を外部にいます。マニング逮捕とアサンジ追跡は、内部告発者及び機密情報を漏洩する者に対するオバマ政権の強権的な弾圧を明らかにしました。ペンタゴン文書の漏洩で米国一有名な内部告発者になったダニエル・エルスバーグ、ウィキリークスの協力者で、調査報道ジャーナリストを保護するアイスランドの新しい法律を起草したアイスランド国会議員ビルギッタ・ヨンスドティル、サロン・ドットコムの有名ブロガー、グレン・グリーンウォルドの3人に話をききます。(41分)

人と環境に迫り来る大規模経営の養豚、酪農、養鶏の脅威

米国では8月に、サルモネラ菌感染の疑いで5億個の鶏卵が回収されました。空前の卵パニックの影にひそむ大規模な畜産経営の問題について、『動物工場:人間と環境に迫り来る大規模経営の養豚、酪農、養鶏の脅威』の著者デイヴィッド・カービーと話します。カービーは様々な具体例をあげながら工業生産方式の畜産が作り出す甚大な環境被害と、公衆衛生の危機を警告します。規制の導入と強制力を持った行政の監督の必要性を訴える一方で、大規模畜産への間接的な助成をやめて小規模な畜産農家が存続していける競争環境を整えることも重要だと指摘します。

チリの経済学者マンフレッド・マックスニーフ:米国は「発展不全国」になりつつある

オバマ大統領の経済チームはウォール街出身者で固められ、ローレンス・サマーズが国家経済会議委員長を退いた後、後任に指名されたのはまたもや金融業界(ゴールドマンサックス)出身のジーン・スパーリングでした。こうした人々が舵を取る米国の経済政策の方向性とは対極にある、人間の尺度から考える経済学に耳を傾けてみましょう。チリの経済学者マンフレッド・マックスニーフは、人間の基本的なニーズに基づいた人間開発モデルで知られています。(19分)

ショック・ドクトリンにご用心!組合つぶし法案と米国の火事場泥棒

日本では未曾有の自然災害と原発事故という最大の国難のさなかに、無策を糾弾された総理が退陣を表明し、大連立が叫ばれています。党利党略を捨てて協力して国難にあたるそうですが、いったいなにをするのかは定かではありません。消費税引き上げ、TPP参加、コンピューター監視法案(共謀罪の一部切り離しです)など、およそ災害対策とは無関係な政策がごり押しされる気配もあります。社会的な危機の中では、強力なリーダーシップによる決然とした対応が必要です。しかし、ひとつ間違えば危機に乗じた権力の集中につながります。そんな時間はないといって民主的な幅広い議論を退け、これしか方法はないのだと騙して国民に犠牲を強いることを許しかねません。(21分)

バンダナ・シバとモード・バーロウ 母なる大地の権利を語る (アースデイ特番)

2011年4月22日、アースデーを記念する特別番組です。デモクラシー・ナウ!では、政治・経済のグローバル化とからんで深刻化する地球温暖化問題を熱心に追ってきました。2009年のコペンハーゲンでの国連気候変動サミット(COP15)、ボリビアで開かれた「気候変動と母なる大地のための世界民衆会議」、カンクン国連気候サミット(COP16)など節目の取材はもちろん、BPの石油流出、石油・天然ガス開発に関するタールサンドやフラッキングによる汚染、石炭の山頂除去採炭、ゾンビ原発の危険など。もちろん、日本の福島原発事故にからむ問題に熱心に追っています。バンダナ・シバとモード・バーロウという世界的に著名な2人の環境保護活動家が登場するこの「アースデイ特番」のセグメントも、まずはインド出身の活動家、シバさんへの、「日本の原発大事故はインドにどんな影響を与えるのか?」という質問から始まります。(33分)

酷暑の地球 今後50年の生活

マーク・ハーツガードは1988年以降に生まれた世代を「酷暑の世代」(Generation Hot)と呼び、世界で20億人いるというこの世代が、灼熱の地球で生涯をすごさねばならない温暖化の被害者だといいます。1988年は、アメリカ航空宇宙局NASAのジェームス・ハンセン博士が、米議会で初めて地球温暖化が進行していると証言した年です。翌年エクソンなどの石油業界は地球気候連合(Global Climate Coalition)を設立、CO2排出規制に反対するロビー活動を開始し、地球温暖化を否定する論調が米国で増えていきました。1988年以来、20年以上がすぎ「異論を唱えるのは、FOXニュースか下院の共和党だけです」とハーツガードは言います。2011年4月にも、共和党が多数を占める米下院が、温室効果ガスを規制する権限は米環境保護庁にないとする法案を通過させたほか(上院で否決)、2012年度の気候変動予算をカットするなどオバマ大統領の環境政策の巻き戻しを図っています。

ルムンバ暗殺から50年 コンゴ独立の苦難

1960年、コンゴは春を迎えたはずでした。豊かな天然資源にめぐまれ「アフリカの宝石」と呼ばれながらも、19世紀末以来、まずはベルギーのレオポルド王個人の領地として、その後はベルギーの植民地として、象牙やゴム、ダイヤモンドなどの莫大な富を吸い上げられ、残虐な扱いを受けていた人々が、ついに独立を勝ち得たのです。独立運動の若き指導者、パトリス・ルムンバが民主的な選挙で首相に選ばれ、コンゴは理想主義と希望にわきあふれるかに見栄ました。だが、政権は10日も続かず、クーデターで追われたルムンバは逮捕され、翌1961年1月17日に惨殺されます。35歳の若さでした。

マヌエル・セラヤ独占インタビュー 追放から2年、ホンジュラス前大統領の帰還(2)

拉致の1週間後、セラヤ大統領はニカラグアのミゲル・デスコト国連総会議長を伴ってテグシガルパ空港への着陸を試みましたが、ホンジュラス軍に妨害されニカラグアに戻っています。その2カ月後の2009年9月21日、今度は陸路で帰国。その時の苦労をこのインタビューで明かしています。セラヤ大統領はブラジル大使館で4カ月軟禁生活を送った後、2010年1月にドミニカ共和国に亡命し、2011年6月にようやく帰還を果たしました。(9分)

イランの核兵器開発疑惑は米国の諜報機関によって否定されている セイモア・ハーシュ

IAEA(国際原子力機関)は11月8日、テヘランに核兵器の起爆装置を開発する施設が建設された有力な証拠があるとするイラン核問題報告書を発表しました。米国のマスコミは発表前からすでにリーク情報を流しており、イスラエルが単独でイランを攻撃することへの懸念を指摘しました。これを受けて米国、英国、カナダは共同でイランに対する制裁措置を決めました。いっぽうイラン側は、天野之弥IAEA事務局長を「米国の手先」と呼び強く反発しています。長年イランの核兵器開発疑惑を取材してきたセイモア・ハーシュ記者は、IAEAの主張は何の証拠もない妄想であり、イラク戦争を始めたときと同じ危険なものだと言います。(13分)

【Express 】「何かが始まった」マイケル・ムーア監督が「ウォール街を占拠せよ」デモに

ゲストは、ベストセラー作家でもある独立系記録映画のマイケル・ムーア監督。『ロジャー&ミー』、アカデミー賞受賞の『ボウリング・フォー・コロンバイン』、『華氏911』、『シッコ』、『キャピタリズム~マネーは踊る~』など数々の話題作で知られるムーア監督は、異端児・問題児としての半生を振り返る初の自伝を出版したばかり。監督はウォール街占拠を陣中見舞いに訪れ、この行動を、我慢の限界に達した民衆による歴史的な反撃の第一歩であると位置づけます。もう何かが動きだしたのだと語るムーア監督は、デモ参加者への警察による暴力が、上層部の明確な弾圧の意図を反映した組織的なものだと指摘し、「今や全ての人が映画監督だということを、警察は思い知るべきだ」と批判します。

マフムード・マムダニが語るリビア アフリカ連合の「危機」 南スーダンの前途

政治学者マフムード・マムダニがリビア・南スーダン独立・米国のムスリムについて語ります。NATO軍がリビアに空爆を始めて約半年、首都トリポリが陥落した時のインタビューです。マムダニは、アフリカ連合に属する南アフリカとナイジェリアが国連安保理のリビア制裁決議で賛成票を投じていたことをあげ、「アフリカ連合そのものが危機に陥っている」と批判します。アフリカ連合はリビアへの干渉に消極的な態度をとっていたにもかかわらず、NATO軍の空爆を容認するという矛盾した行動を取っていたのです。「それぞれの国の権益に応じルールを変えるご都合主義のアフリカ連合はもう終わっています」とマムダニは厳しく批判します。(11分)

「ウォール街を占拠せよ」 抗議運動のはじまり

 ニューヨークの金融中心地ウォール街に17日から数千人の抗議者が集まって始まった「ウォール街を占拠せよ(Occupy Wall Street)」と呼ばれる運動は、3日目を迎えた今日、デモ参加者が行進を行います。カイロのタハリール広場やマドリードのプエルタデルソル広場で行われた大規模な抗議運動に触発されて、数百人の参加者がこの2日間ウォール街の周辺で夜を過ごしました。デモラシー・ナウ!のサム・アルコフが撮影した抗議行動のビデオレポートを放送し、さらにブログ「非暴力闘争の遂行」(Waging Nonviolence)の編集者ネイサン・シュナイダーに、抗議行動の最新情報を現場から報告してもらいます。また一連の抗議運動に参加した人類学者のデイビッド・グレイバーにも話を聞きました。「(エジプトとスペインでの)デモ参加者の多くは若者で、大半はそれぞれの国の教育制度をまっとうし、多額の債務を抱えて卒業してみれば、就職するのは絶望的に難しいことが分かったのです。既存体制は彼らを完全に裏切った。もし生きる価値のある社会ができるとするなら、私たちはそれを自分たちの手で生み出す必要があります」とグレイバーは語りました。

ギリシャ国民投票を妨害するEUの背後にはデフォルト回避に必死なウォール街が

2011年11月初旬カンヌで開催されたG20サミットの議題はギリシャ救済とヨーロッパ債務危機への対応でした。この直前にEUの救済措置を受け入れるかどうか国民投票で決めると発表したギリシャのパパンドレウ首相は、集中砲火を浴びました。国民投票で救済提案が否決しされればギリシャはデフォルトに追い込まれ、金融市場は大きなリスクに直面するからです。でも救済案を受け入れれば、ギリシャは今後長期にわたり緊縮財政と不景気が続き、公共財も天然資源も借金のかたにとられてしまいます。国の主権にもかかわるような大問題を国民投票で決めることの、どこが間違っているというのでしょう。国民の頭越しに政府間の話し合いで決めてしまいたいというEUのほうがよっぽど変です。(12分)
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