カーター・センターに集う世界の女性人権活動家

アトランタのカーター・センターからのライブ中継で、世界で活躍する女性人権擁護活動家3人の話をききました。マレーシアの著名なフェミニスト、ザイナー・アンワールは、一定のイスラム解釈によって女性差別を正当化し、憲法が保障する人権を侵害していることは、イスラムを利用した女性差別の永続化であると指摘します。イスラム国家とは異なり、国民の4割が非ムスリムの多民族国家マレーシアでは、ムスリムと非ムスリムの家族法の相違が、同一国家における女性の権利の格差という問題を生んでいます。一方、紛争が続くケニアの活動家カーリベティ・ムルンギは、戦争と危機に対処する女性たちを支えることが活動の目標だといいます。 (13分)

「冬の兵士」集会:イラク・アフガニスタンの帰還兵が戦争の残虐さを証言 1

2008年3月半ば、米国の首都ワシントンDC郊外にあるシルバースプリング市で、米国史上2度目の「冬の兵士」(Winter Soldier) 証言集会が開かれました。主流メディアのほとんどが無視したこの集会の様子は、もっぱらデモクラシー・ナウ!や他の独立系公共メディアで報道されました。最初の「冬の兵士」集会は1971年にベトナム帰還兵によっておこなわれ、ベトナムにおける米軍の戦争犯罪を告発する証言を行いました。この伝統を受け継ぎ、今回はイラクとアフガニスタンからの帰還兵数百人が、米軍による戦争犯罪の実態を告発しました。「冬の兵士」の名前は、米国独立運動の思想家トーマス・ペインが、過酷な軍務を嫌って脱走した兵士たちを「夏の兵士」と呼んだのにちなみます。(18分)

飽食と飢餓 世界食糧システムの隠れた戦い 前編

4月頃から食糧価格の急騰で、ハイチやエジプトを始め東南アジアやアフリカの各地で食糧暴動が起こっています。世界銀行の推定では世界の食糧価格は過去3年で8割も上昇し、少なくとも33カ国で社会不安が拡大しています。国連世界食料計画は5億ドルの追加支援が必要と訴え、6月には国連主催の「食糧サミット」が開かれました。でも途上国の食糧暴動をテレビで眺める私達の食卓には、栄養豊富な加工食品が並んでいます。時間も手間もいらず、体によい食品のはずなのに、米国では病的な肥満が急増しています。しかも貧しい人々ほど肥満に陥りやすい。10億人が飢える一方で、8億人が肥満という現代世界の矛盾はどこから来るのでしょうか。少数の巨大食品企業が生産と流通を支配し、生産者価格を最低に押さえ込む一方で、大都市の貧しい消費者には高カロリーの工業食品を大量に消費させる現在の世界的な食品供給システムの矛盾に、ラジ・パテルが切り込みます。(11分)

拷問と民主主義 前編

アフガニスタンとイラクの戦争を契機に米軍では拘禁者に対する拷問が広く行われるようになり、国際的な問題になっています。米政府の立場は、このような尋問方法は拷問にあたらないというものですが、今年3月、民主党が多数を占める連邦議会は水責め禁止の法案を可決しました。しかしブッシュ大統領はこれに拒否権を行使し、民主党は法案の再可決に必要な3分の2の賛成を集めることができませんでした。また4月には、このような尋問方法をCIAが採用することを当時の安全保障担当の政府高官が合議の上で許可したことを、承知していたと大統領自身が認めて物議をかもしました。民主主義のチャンピオンを自負する米国で、政府高官が率先して拷問を推進するという事態は、どう理解したらよいのでしょうか?リード大学で政治学を教えるダライアス・レジャリ氏に拷問の歴史と民主主主義の関係について聞きました。(15分)

マジックリアリズム作家イサベル・アジェンデ-家族の思い出、女性、拷問、移民

チリ出身のベストセラー作家イサベル・アジェンデは、個人的なエピソードと架空の事柄を織り交ぜる巧みで人を魅了する物語づくりで国際的に知られています。彼女の小説は十数作を超え、これまでの売り上げは全世界で合計5100万部にも上っています。1982年の小説デビュー作『精霊たちの家』は、激動の政治状況を生きた4世代にわたるチリのある一族を描いたもので、アジェンデ自身の家族をモチーフにしていました。最新作は、家族の思い出をつづったThe Sum of Our Days(『わたしたちの日々すべて』)です。アジェンデ氏をスタジオにお招きしました。(30分)

ロバート・F・ケネディ暗殺から40年

1968年6月5日、公民権運動指導者のキング牧師暗殺から約2カ月後、ロバート・F・ケネディ上院議員が暗殺されました。カリフォルニア州の大統領候補予備選に勝利して、民主党の候補指名への道を固めた直後の悲劇でした。死去から40周年を記念し、ロバート・ケネディ暗殺の謎に迫る記録映画『RFK死すべし-ボビー・ケネディ暗殺』(RFK Must Die: The Assassination Bobby Kennedy シェーン・オサリバンShane O’Sullivan 監督)を紹介し、ケネディと縁のあった3人のゲストにお話を伺います。(45分)

チョムスキー・ジン異例の共同インタビュー 市民的不服従の勧め

ボストン発のデモクラシー・ナウ!の特別配信の第二弾です。アメリカ独立戦争が始まったレキシントンの戦いを記念して、マサチューセッツ州では4月16日が「愛国記念日」という祝日です。この日、ボストンに住む反戦運動の大御所ノーム・チョムスキーとハワード・ジンが、ふたりそろってインタビューに応じるという豪華な企画が実現しました。2日目(17日)の放送では、大学における言論弾圧の問題から発展して、国家が誤っているときには、その命令に従わない権利があるという「市民的不服従」の考え方をいま一度、心にたたむべきだとハワード・ジンが強く勧めます。(16分)

ナオミ・クライン 金融救済で暴利をむさぼるのは誰?

11月15-16日ワシントンで開かれた緊急金融サミットには、世界20カ国/地域の首脳が集まり、金融危機や世界不況への対策を話し合いました。先進国が金融市場の十分な監督を怠ったことが、今回の金融危機を引き起こしたという認識が参加国のあいだで共有され、国際金融規制の強化をうたう共同声明が出されました。新興経済諸国の参加により従来のG7の枠を超えた画期的な方針が打ち出されることが期待されていましたが、結果はどうだったのでしょう?(30分)

ガザ救援物資コンボイを率いた英国議員カナダで入国拒否

カナダ政府は2009年3月20日、辛らつな発言で有名な英国のジョージ・ガロウェイ(ギャロウェイ)下院議員が遊説のため入国するのを拒否しました。理由は国家安全保障にかかわるテロ支援の疑いです。2006年1月のパレスチナ立法評議会選挙で圧勝し、現在はガザ地区のみを支配するハマス政府に援助を行ったことをさします。 2008年末から22日間にわって続いたイスラエルによるガザ攻撃を受けて、ガロウェイ議員はガザに救援物資を届ける「ヴィヴァ・パレスチナ」キャンペーンを企画し、1カ月で100万ポンド相当の支援と数百人のボランティアを集め、消防車や救急車を含む120台の車両に生活物資を満載し、陸路ガザをめざすコンボイを実現させました。(10分)

木っ端みじん デジタル化で吹っ飛ぶ あなたの暮らし、自由と幸福

わたしたちの日常生活の一部となっている電子メールやデジカメ、音楽ダウンロード、携帯電話、カードショッピング。これらの行為はすべてデジタル情報を生みます。私たちが残す「デジタルの足跡」は記録され、コピーされ、転送され、検索され、売り飛ばされ、永久に保存されます。無限に拡大する高度な情報のネットワークが行き着く先は、新たな形の協力と革新の可能性に満ちたユートピアか、ジョージ・オーウェルが『1984年』に描いた個人情報や表現の自由が奪われ民主主義が死滅するディストピアなのか?<br><br> ハーバード大学のハリー・ルイス教授が懸念するのは、私たちが、速さや便利さ、わずかな割引と引き換えに、やすやすと個人情報の引渡しに応じる現実です。レジでショッピング・カードを提示して数十セント値引きしてもらうのと引き換えに、それと知らずに引き渡している個人情報には医薬品や酒類をはじめ何を購入したかの履歴が蓄積されます。(22分)

ロボット革命と21世紀の戦争

米国は2008年夏からプレデターと呼ばれる無人機を使ってパキスタン領内のアルカイダ拠点とされるものを攻撃しています。米軍の戦闘における無人兵器の使用は、イラク開戦いらい急速に増加し、何千もの無人機が中央アジアだけでなく、ソマリアやメキシコ国境の警備にも使われ、地上戦用のロボットも使われています。こども兵や傭兵企業についての著作で現代の戦争の様相を論じてきたP・W・シンガーは、ロボットによる戦争が与える影響について様々な問いを投げかけます。(22分)

軍事政権をうるおすフィジーウォーター

フィジーウォーターは米国の代表的な輸入ミネラルウォーターで、ボトル飲料として金持ちの有名人に人気があります。オバマ大統領は大統領選の夜、フィジーウォーターを飲んでいるところを写真に撮られていますし、最近では環境に優しい「グリーンな一滴」とエコを強調しています。しかし最近、フィジーウォーター社の軍事独裁政権との癒着、同社の環境とのかかわり方、そしてそれがフィジー国民に及ぼす影響について警鐘を鳴らす記事がマザー・ジョーンズ誌に掲載されました。記事"Spin the Bottle"(「ボトルゲーム」)についてレポーターのアンナ・レンザーに話を聞きます。(20分)

隣の奴隷 現代アメリカの人身売買と奴隷制

現代の奴隷制撲滅運動のリーダーケビン・ベイルズに話を聞きます。ベイルズの推計によれば、現在約2700万人が奴隷的労働に就いています。これは人類史上最多の数字です。ベイルズはまた米国での現代奴隷制の摘発に協力してきました。米国には毎年、1万4000人から1万7500人の人々が人身売買で送り込まれていると彼は見ています。現代の奴隷制の実態に目を向けてみましょう。(15分)

シアトルの反WTO闘争から10年 後編

<後半>10 年前の1999年11月30日、米全土そして全世界から何万人もの人々がシアトルに集結し、WTO会議を中断に追い込みました。これに対し警官隊は、催涙ガスやゴム弾で応戦し、数百人が逮捕されました。企業中心のグローバリゼーションに対する市民側からの抵抗運動の始まりとなった伝説の「シアトルの闘い」について、マスコミがゆがめた真相やその後の展開、現在の関心などについて、当時シアトルの抗議運動を組織した2人の活動家に聞きます。 (11分)

ブラックウォーターのパキスタン秘密戦争 民間会社の暗殺・拉致計画への参与

民間軍事請負会社Xe(旧称ブラックウォーター)が、タリバンやアルカイダと疑われる人物の暗殺や拉致など、パキスタン領内で米軍やCIAの秘密作戦の一端を担っていると、ジェレミー・スケイヒル記者がスクープしました。パキスタン国内で多数の死者を出している米軍無人機による爆撃にも、ブラックウォーターが関与している模様です。この計画は独立性が極めて高く、オバマ政権のトップや軍当局者さえも存在に気付いていない可能性があるといいます。ネイション誌に記事が発表された後、初のテレビ・インタビューをご覧下さい。(19分)

沖縄からグアム、ハワイへ 太平洋米軍基地の拡大に反対する国際的連帯の呼びかけ

普天間基地の移転先をめぐる騒動は、ついに鳩山首相の辞任へと発展しました。でも首相の辞任によって沖縄問題が解決したわけではなく、むしろ次期政権に引き継がれる大きな政治課題となります。なぜなら地元の合意がとりつけられないかぎり、新たな基地の建設は不可能だからです。「沖縄の痛み」に気がついたのなら、もはや一方的な負担の押しつけはできません。この問題に対する新たな視点が必要です。デモクラシー・ナウ!では、5月末の沖縄での大規模な反対行動にからめて、太平洋地域における米軍基地の展開と、それに対する民衆の反対運動をとりあげました。(27分)

イスラエルに対するボイコットは有効か?

イスラエルの非道を止めることができるのは外交や軍事ではなく、市民による非暴力の国際運動でしかないと、ますますはっきりしてきたようです。ガザ支援船や救援コンボイなどに加えて近年勢いを増してきたのが、イスラエルに対するボイコット運動です。 2005年パレスチナの市民社会を代表する諸団体が創始したBDS運動は、イスラエルに国際法を順守させるためのボイコット(Boycott)、投資撤退(Divest)、制裁(Sanction)を世界の人々に呼びかける非暴力国際キャンペーンです。かつて南アフリカのアパルトヘイト政策廃止を求めて大々的に行われた国際ボイコットと投資撤退の運動からヒントを得たものでした。いまやヨーロッパを中心に世界的な広がりを見せはじめています。でも米国では、ボイコットの有効性をめぐってイスラエルを批判する人々の間でも意見が割れています。チョムスキーのような辛らつな批評家でさえ、イスラエルに対するボイコットには懐疑的です。ボイコットは本当に有効な戦術なのか?BDS運動の創始者の一人で、パレスチナ出身の政治評論家オマル・バルグーティと、米国シャローム・センターの創設者で、反戦・公民権運動に長年かかわってきたアーサー・ワースコウ師の討論をお届けします。(23分)

フレッド・ハンプトンの死 FBIとシカゴ市警によるブラックパンサー暗殺

1960 年代末、社会正義を求める米国の市民運動は疾風怒濤の時期を迎えていました。リベラルな白人たちをもまきこんだ人種差別撤廃運動は1964年の公民権法制定で輝かしい勝利をおさめましたが、1968年のマーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師の暗殺やベトナム戦争など米国社会が抱える暴力は若者の怒りと不満を掻き立てました。中でも都市部のゲットーでは差別され職も希望も奪われたまま貧困にあえぐ黒人の若者たちが暴動を起こし、警察の暴力に直面していました。自分たちが手にしてもいない米国の「民主主義」を海外にもたらすためベトナム戦争のもっとも危険な前線に真っ先に送られるという理不尽な矛盾も彼らの怒りをあおりたてました。(24分)

気候戦争 -過熱する世界での生き残りをかけた闘い

今年の夏はボストンからバグダッド、北京にいたるまで、全世界の都市が記録破りの猛暑に襲われました。地球の気温上昇は昨年開かれたコペンハーゲン国連気候会議で抑制目標とされた「2℃」を大きく上回り、21世紀末までに4℃上昇するとい新予測がでています。でも気温上昇が2℃を上回ればもはや制御は不能となり、永久凍土の溶解など自然界の自律的な反応が始まり、破壊的な温暖化に進みます。温暖化の影響は、海面上昇や洪水、ハリケーン災害や山火事など自然災害の多発だけにはとどまりません。追い詰められた人間が引き起こす人為災害も相当に破壊的なものになるでしょう。国際関係と地政学の専門家グウィン・ダイアーは、温暖化が止まらない場合の世界の様相を予想し、大規模な飢饉や核戦争による死屍累々の醜悪な未来予想を語ります。

数百万人を飢えさせ責任を取らないウォール街の食糧バブル

2005年から2008年にかけて世界の穀物市場が高騰し、貧しい国々では食糧が不足して2008年には各地で飢餓暴動が起こりました。世界の飢餓人口は2億5千万人増加して10億人に達したと推測されています。価格の高騰は自然災害の多発だとかバイオ燃料ブームのためとか、当時さまざまな説明がなされましたが、どうやら決定的だったのは先物市場への巨額の金融投機だったようです。膨大な現金を抱えて運用先をあさっていた投資銀行が、穀物の商品先物市場をマネーゲームの対象として撹乱し、市場メカニズムをめちゃくちゃにしてしまったのです。
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