温暖化

ベストセラー『ショック・ドクトリン』で知られるナオミ・クラインとアルジャジーラの番組フォールトラインの元司会者アビ・ルイスが気候変動の課題に取り組む新作ドキュメンタリー映画『これがすべてを変える』を制作しました。クラインの同名著作の執筆と同時進行で制作された本作品はルイスが監督し、4年の歳月を掛けて5大陸9カ国を巡り、世界中に広がる気候正義運動を伝えています。映画の中で、「気候変動は危機ではなく、よりよい世界を作るチャンスだとしたら?」と問いかけるクラインとルイスに話を聞きます。(30分)
モルディブ共和国は1000を超える島々からなる国です。1965年英国保護国から独立し、現在は英連邦に属しています。2008年モルディブ初の民主選挙が行われ、1978年以降独裁政治を行ってきたマウムーン・アブドゥル・ガユーム大統領を下してモハメド・ナシード氏が大統領に就任。しかし2012年1月、刑事裁判所の判事の逮捕を発端として、ナシード大統領の辞任を求めるデモが3週間にわたって続き、ナシード大統領は辞任を表明、後任にワヒード副大統領が就任しました。しかしナシード大統領は「銃で脅かされて追放された」クーデターだと主張しています。(26分)
エコロジー運動の哲学詩人、デリック・ジェンセン――物静かな語り口とは裏腹に、その言葉は時に美しく、時に鋭く、読む者・聴く者に突き刺さります。カリフォルニア北部で持続可能な暮らしを続けるトロワ・インディアンの土地で暮らす彼は、「持続可能な技術水準はひとつしかないんだよ。石器時代だ」と言う彼の心を揺さぶった友人の言葉を伝えてくれます。ジェンセンには「文明」には、暴力と破壊が付きものだと言う認識があり、すでに「終末」が始まっているという危機感があります。だから、彼自身も含めた環境保護主義者たちの敗北の連続がはがゆいし、生ぬるい環境運動家が許せない。(20分)
マーク・ハーツガードは1988年以降に生まれた世代を「酷暑の世代」(Generation Hot)と呼び、世界で20億人いるというこの世代が、灼熱の地球で生涯をすごさねばならない温暖化の被害者だといいます。1988年は、アメリカ航空宇宙局NASAのジェームス・ハンセン博士が、米議会で初めて地球温暖化が進行していると証言した年です。翌年エクソンなどの石油業界は地球気候連合(Global Climate Coalition)を設立、CO2排出規制に反対するロビー活動を開始し、地球温暖化を否定する論調が米国で増えていきました。1988年以来、20年以上がすぎ「異論を唱えるのは、FOXニュースか下院の共和党だけです」とハーツガードは言います。2011年4月にも、共和党が多数を占める米下院が、温室効果ガスを規制する権限は米環境保護庁にないとする法案を通過させたほか(上院で否決)、2012年度の気候変動予算をカットするなどオバマ大統領の環境政策の巻き戻しを図っています。
アフリカのモザンビークでは、パン価格の3割引き上げに住民の怒りが爆発し3日間にわたる抗議行動で13人が死亡、数百人が負傷する事態になりました。値上げは小麦の国際価格が60%以上も高騰したためでした。2年前にも基礎食品の価格高騰で世界各地に怒りの抗議デモが広がりました。ド・スキュテール国連特別報告官は2008年の世界食糧危機の経験に学ばず、食料安全保障を怠ってきた各国の対応に警告を発しています。国連食糧農業機関(FAO)は、原因は食糧危機ではなく市場の混乱だと発表しています。『肥満と飢餓』の著者、ラジ・パテル氏は、自然災害が農業生産に及ぼす悪影響を、人間が作ったシステムが何十倍にも増幅し、社会的に与える被害を大きくしているのだと言います。
気温上昇が自然の暴走にスイッチを入れる前に、地球を改造して温室効果ガス排出のレベルを低減しようとするもので、人工火山を作って大気を硫黄粒子で汚染する案や、海洋の肥沃化案、太陽光線を偏光させるアルミ箔を空に配備する案など、さまざまなアイディアがあります。しかし、地球工学への反対も高まっています。インド人環境保護主義者、科学者、哲学者、環境フェミニストのバンダナ・シバと、グウィン・ダイアーの熱のこもった討論をお届けします。
今年の夏はボストンからバグダッド、北京にいたるまで、全世界の都市が記録破りの猛暑に襲われました。地球の気温上昇は昨年開かれたコペンハーゲン国連気候会議で抑制目標とされた「2℃」を大きく上回り、21世紀末までに4℃上昇するとい新予測がでています。でも気温上昇が2℃を上回ればもはや制御は不能となり、永久凍土の溶解など自然界の自律的な反応が始まり、破壊的な温暖化に進みます。温暖化の影響は、海面上昇や洪水、ハリケーン災害や山火事など自然災害の多発だけにはとどまりません。追い詰められた人間が引き起こす人為災害も相当に破壊的なものになるでしょう。国際関係と地政学の専門家グウィン・ダイアーは、温暖化が止まらない場合の世界の様相を予想し、大規模な飢饉や核戦争による死屍累々の醜悪な未来予想を語ります。
いくつかの主要環境保護団体が、身内から告発されています。地球を守るという使命を標榜しながら、その使命を裏切る不道徳な姿勢をとっているという非難です。ネイション誌の最新号で、英国人ジャーナリスト、ヨハン・ハリは次のように記しています。「我々が人類史上最大の環境危機に直面しているというのに、率先して危機回避に取り組むべき環境団体の多くが、世界一の環境汚染企業からせっせと金をかき集め、その見返りに科学的根拠に基づいた環境保護の主張を葬り去 ろうとしている。温暖化懐疑論者たちが大げさに吹聴するでっち上げの気候問題スキャンダルが渦巻いているが、こちらこそが本物のクライメットゲート (気候データ改竄疑惑)だ」。
オバマ政権は昨年のコペンハーゲン環境協定への署名を拒んだ国のうち少なくとも2カ国への気候対策資金援助を中止したことを認めています。国務省はポリビアへの300万ドルとエクアドルへの250万ドルの支援を取りやめました。時折しもボリビアでは気候変動によって氷河が溶け出し、また大規模な干ばつにも苦しんでいます。ボリビアの気候問題交渉担当主任アンヘリカ・ナバロは先進諸国に気候変動の衝撃に苦しむ貧困国に対して気候負債を支払うように求めています。 (10分)
ボリビアで開催されている「気候変動と母なる大地の権利のための世界民衆会議」は3日目を迎え、ティキパヤには世界中から代表が集まっています。15000人が参加した20日の開会式の模様をお伝えします。 先住民出身のエボ・モラレス大統領の開会宣言は、COP15会議で先進国が有効な温暖化ガス削減目標を打ち出せなかったことに対するアンチテーゼとして、それに代わる道を明快に打ち出すものでした。(6分)