元FCC委員マイケル・コップスが語る米国メディアの未来

ブッシュ政権からオバマ政権にかけて約10年間、連邦通信委員会(FCC)委員を務めたマイケル・コップスが、この10年で大きく変化した米国のメディア環境について語ります。(32分)

米国ジャーナリズムの起死回生

独占構造で守られた日本の大手新聞とは違い、米国の新聞業界はビジネスモデルが破綻して退潮が著しく、廃刊や事業縮小が相次ぎ絶滅の道をまっしぐらです。2009年度には142紙が廃刊し、報道編集部の大幅縮小で出版・新聞業界で推定9万人が失職しました。こうした新聞業界の惨状を踏まえ、メディア改革運動の2人の旗手が新著『米国ジャーナリズムの起死回生-世界を再生するメディア革命』で、公益事業としてのジャーナリズムを公的な助成によって救えと提唱しています。とかく保護主義には手厳しい米国ですし、しかもメディアへの助成となると政府の干渉も心配です。でも歴史をひも解けば、南北戦争のころまでは報道出版事業の育成に手厚い保護が与えられ、教育や軍隊に匹敵するほどの予算が振り向けられていたのだそうです。どうしてこの歴史が忘れ去られたのか?(16分)

閉じゆく自由空間 コムキャストのNBC合併とデジタル時代のメディア独占

米国のケーブルTV・ネット接続事業の国内最大手コムキャスト社が、NBCユニバーサル社の買収に動いています。 この合併が認可されれば、テレビ放送とケーブルTVにブロードバンド接続事業も含めた巨大配信ネットワークが誕生し、ユニバーサル・スタジオなどコンテンツまで傘下に収める最強の独占支配体制が実現します。独占事業モデルをネットにも拡大したい巨大メディアの攻勢に、オバマ政権は「ネットの中立性」推進の姿勢を貫けるのでしょうか?この転換期に市民メディアが今なすべきことは?(20分)

FCCが自由で開かれた環境を守る「ネットの中立」規定を提案

オバマ政権で評価されることの一つは情報通信政策です。FCC(米連邦通信委員会)もブッシュ時代の規制緩和路線から様変わりしました。新委員長ジュリアス・ジェナカウスキー氏は2009年9月、インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)が特定のオンラインサービスを妨害したり、遮断したりするのを防ぐ一連の提案を発表しました。無料のインターネット電話や、ファイル共有ソフトなどによる特定のデータの流れを妨害することも規制されます。また今回は無線電話事業者も初めて規制の対象になります。開かれたアクセスを保証するこれらの措置は、「ネットの中立性」推進派から大いに歓迎されています。(6分)

AT&Tがパブリックアクセスを差別待遇

通信業界大手AT&Tが米国全土でローカル局のパブリックアクセス・チャンネルを不当に待遇しているとして、地域メディア団体が抗議しています。争点となっているのは、パブリックアクセス・チャンネルの番組をAT&Tが顧客に提供する方法です。AT&Tは各放送局に個別のチャンネルを割り当てていますが、パブリックアクセス・チャンネルには番号の割り当てがなく、雑多なチャンネルと十把一絡げにされ、非常に複雑で時間のかかる方法でしか選局できません。地域情報や教育番組を担う地域の公共放送を推進する人々は、視聴者を著しく限定する不公正な制限だとAT&Tを批判します。(17分)

ローレンス・レッシグ ネットの中立性を守れ

スタンフォード大学の法学教授ローレンス・レッシグは、世界の有数のサイバー法の専門家として有名です。ネットの中立性に関する問題をめぐって、2008年4月17日にスタンフォード大学で行われた米連邦通信委員会の公聴会を機に、インタビューを行いました。ケーブル大手コムキャストの通信妨害をめぐる「ネット中立性」の議論、レッシグ教授が7年前に開始した著作権明示のシステム「クリエイティブ・コモンズ」、議会制度の改革をめざす最新プロジェクト「チェンジ・コングレスに」などについて、話を聞きました。(18分)

メディア改革全国会議 電波を民主化せよ

6月6日から3日間にわたってミネソタ州ミネアポリスで開かれた第4回メディア改革全国会議には、全米各地から3500人を超えるメディア関係者や活動家が集まりました。米国では寡占化の進展とジャーナリズムの退廃に危機感を持つ人々が増え、独立メディアを中心に下からのメディア改革の機運が高まっています。ジャーナリストのビル・モイヤーズや作家のナオミ・クライン、元トークショー司会者フィル・ドナヒュー、映像作家ディーディー・ハレック、サイバー法学者のローレンス・レッシグなど著名人をはじめ数十人が講演し、多数のパネルやワークショップを通じて、メディアの統合に対抗し、電波を民主化するための戦略が話し合われました。会議を主催する「フリープレス」の共同設立者二人に話を聞きます。(25分)

合衆国メディアの現状と問題点:メンフィスで開催されたメディア改革全国大会に数千人が参加

 今年1月に、テネシー州メンフィスで行われた「メディア改革全国大会」では、全米50州から数千人が駆けつけ、合衆国のマスメディアが直面する問題点と、変革のための提案を話し合いました。大会の発表者には、ビル・モイヤーズ、ジェシー・ジャクソン、ジェーン・フォンダ、ヘレン・トーマスなどが顔を連ねました。番組でも現地ロケを行い、何回かにわけてその様子を報道していますが、これはその第一弾です。(22分)
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