映画

監督はトランプを「人間火炎瓶」であるとし、それを現行体制にぶつけることは「合法的テロだ」と指摘します。自身もミシガン州の出身で、保守的な人々に囲まれて育ったムーア監督が彼らの怒りに満ちた言い分を「代弁」するところは真に迫っており秀逸です。「現行システムのせいで仕事も家も失った俺らに最後に残ったものは、一票の権利。それを使って、職業政治家やエリートどもに一矢報いるのさ」とばかりにトランプに投票することは「最高の憂さ晴らし」。ああ、気分良かった、やってやったぜ!さて、その結果は…(10分)
トランプ政権発足から1年余りが経ちました。大統領選時から「トランプ」の名前がメディアに登場しない日はほぼないと言っても過言ではなく、最近ではアフリカやハイチ、エルサルバドルといった国々に対する「肥溜め」発言など一国のトップとしては信じられない言動は、むしろ拍車がかかっているようにも見えます。しかし実のところ、私たちはトランプ大統領の発言の品位のなさや主張がころころ変わることなどにもはや耐性がついてきて、ひどいニュースにも「またか」と驚かなくなってきているのではないでしょうか。そういった意味でも、大統領選直前に作成されたマイケル・ムーア監督の映画『トランプランド』を取りあげた動画を見て、当時を振り返ることには意義があると思われます。(11分)
大統領選挙まで残り5週間という時期に公開されたTVドキュメンタリー・シリーズ『分断される米国』が話題を集めました。5週にわたり放送されたこの番組では、映画やTVドラマ、音楽界など各界で活躍する著名人がトピックごとに登場し、教育、住宅、医療、労働、刑事司法、と多岐にわたる側面から見た米国内にはびこる不平等の実態を検証していきます。この日のデモクラシー・ナウでは製作に携わった3人のブロデューサー(リック・ローリー、ソリー・グラナスティン、ルシアン・レード)を招いて番組紹介が行われました。デモクラシー・ナウが始まる直前に放映記念イベントに参加したエイミーもこの番組を「画期的な試み」と絶賛。興奮気味にインタビューに臨みました。(19分)
米国の大学の学位取得のための費用は過去30年で1120%も高騰し、食品や医療、住宅など他の生活必需品の物価上昇率をはるかに上回っています。学生ローンの貸付総額は1兆2000億ドルにも達し、第二の住宅バブルとまで呼ばれて経済を脅かす要因になっており、それだけでなく国の教育制度そのものも脅かしています。( 9分)
ドキュメンタリー映画The Price We Pay(『我々が払う代償』)を基にタックスヘイブンの問題を取り上げます。監督のハロルド・クルックス氏と、映画にも登場するエコノミストでタックス・ジャスティス・ネットワーク上級顧問のジェイムズ・ヘンリー氏をゲストに迎え、映画制作の動機や経緯、またタックスヘイブンの歴史的背景、納税を回避する手口と隠れ資産の実態、そしてその弊害について映画のシーンを交えて検証していきます。(15分)
アニメ手法を使った斬新な映画『背の高い男は幸せ?』(Is the Man Who Is Tall Happy?)のお披露目の上映で、主人公(?)のノーム・チョムスキーがミシェル・ゴンドリー監督の対談が行われました。チョムスキーは自分が受けた教育について「じつは私は研究者としての専門資格を持っていません」と、最初から聴衆をびっくりさせます。じっさい、言語学の世界に革命を起こした大学者も、若い頃には先行きが見えず、「このまま大学からドロップアウトしてキブツで暮らそうか」などと考える不安定な時期もあったようです。(8分)
フランス出身のミシェル・ゴンドリーは、アカデミー脚本賞を受賞した『エターナル・サンシャイン』やボリス・ヴィアン原作の『ムード・インディゴ うたかたの記』、『恋愛睡眠のすすめ』、音楽記録映画『ブロック・パーティー』など多彩な映画にとどまらず、ビョーク、カニエ・ウエスト、ポール・マッカートニー、ザ・ローリング・ストーンズなど数多くのミュージックビデオを手掛けたことで世界的に著名な映画監督です。2013年に米国で公開され、2014年には日本でもイベントで上映された記録映画『背の高い男は幸せ?』は、ゴンドリー監督とノーム・チョムスキーMIT(マサチューセッツ工科大学)教授との間で行われた一連の対話に、ゴンドリー監督の手描きのアニメーション映像を添えるという極めて斬新な手法で作られました。(39分)
マルティン・ハイデッガーに師事したユダヤ系ドイツ人の哲学者で、亡命先のニューヨークに住んでいたハンナ・アーレントは、1961年のアイヒマン裁判の傍聴報告記事によって、米国の特にユダヤ系知識人から猛烈な反発を買いました。ニューヨーカー誌に裁判の傍聴報告を書くことを志願したアーレントは、現地で目にしたアイヒマンが、想像していた邪悪な殺人鬼というよりは、善悪の別に全く無関心で権威に盲従して命令を執行するだけの小役人なのではないかと感じて衝撃を受けます。アイヒマンを単なる類型として「悪の凡庸さ」と名付けたアーレントの報告は、アイヒマンを免罪するものと解釈されて集中砲火を浴びます。さらにアーレントは、「欧州各地のユダヤ人評議会指導部がナチスに妥協的でしばしば取引を行ったためにホロコーストの被害が拡大した」という法廷証言を報じたために、ユダヤ民族の裏切り者の汚名を着せられて憎悪と脅迫の対象となりますが、圧力に屈せず自らの信念を守り抜きました。(20分)
アカデミー賞受賞監督オリバー・ストーンが、歴史家でアメリカン大学教授のピーター・カズニックと共同で、10回シリーズのテレビ番組『オリバー・ストーンの 語られざる米国史』を撮り、大部の書籍『オリバー・ストーンが語るもうひとつのアメリカ史』(早川書房)を刊行しました。記録資料からの新発見や最近になって公開された公文書に依拠しながら、日本への原爆投下から冷戦、共産主義の凋落、そしてオバマ政権へとつながる米国史の全ての道程を批判的に検証しています。いわゆる「秘史」というよりも、顧みられず忘れられた米国政治の歴史を、政府や企業メディアが提示する公式見解とは違う視点で語り直すことに主眼を置いています。(16分)
10周年を迎えたサンダンス映画祭ドキュメンタリー部門で初上映された映画『汚い戦争:世界は戦場だ』を制作した調査報道記者のジェレミー・スケイヒル氏と映画監督のリック・ローリー氏が、アフガニスタン、イエメン、ソマリアで拡大を続ける米国の秘密戦争について語りました。2期目を迎えたオバマ大統領は長期にわたる戦争を終結させると宣言したものの、国家機密特権や無人機爆撃を強化し、ブッシュ政権以上に戦争を拡大させた戦争政権だと語ります。