選挙

米大統領選挙の投票日が近づいていた2012年秋、民主党のオバマ大統領を共和党のロムニー候補が激しく追い上げ、テレビで放映された公開討論会に、有権者の注目が集まりました。けれども、「米国大統領選:討論会で裏取引?」でもご紹介したように、この公開討論会は、二大政党の枠に有権者を取り込み、それ以外の選択を見えなくすることを狙い、操作されています。司会者には、主流メディアのジャーナリストが選ばれますが、中立を装いながら実は、質問内容はじめさまざまな制約を課され、がんじがらめです。少数政党の候補を排除し、二大政党が一致している問題を議題からはずすことで問われるべき政策が問われず、投票者が大統領候補の考えを聞く貴重な機会が失われてしまいます。(21分)
2012年後半、米国では大統領選、日本では政権交代となった衆院選と大きな選挙が続きました。2回目の大統領討論会の直前、オバマ・ロムニー陣営の間で討論に関する覚書が交わされているという暴露記事がタイム誌に載りました。「大統領討論委員会が主催する討論会以外の討論会には出席しない」「お互いに追加質問はしない」など、覚書には事細かにルールが決めてありました。(15分)
米国の大統領選の直前に行われる恒例のテレビ討論会は、全世界の注目を集める大イベントと言っても過言ではないでしょう。しかし出てくるのはいつも2大政党の候補者のみ。この討論会の主催者が少数政党の候補者たちを除外しているからです。緑の党の候補者たちは、自分たちが排除された討論会場に出掛けて行き、逮捕されてしまいました。ジル・スタインが逮捕の様子を語ります。(6分)
2012年7月1日、メキシコで大統領と上下両院議員の選挙が実施され、大統領選では、制度的革命党(PRI)のエンリケ・ペニャニエト候補が勝利を収めました。国際選挙監視団などによる、大規模な不正選挙を告発する指摘をものともせず、1929年の結党後さまざまに名前を変えつつ2000年まで国政を独占したPRIの復権について、学生を始めとする広範な市民層が反対の声を上げる中、左派の民主革命党(PRD)の大統領候補であるアンドレス・マヌエル・ロペスオブラドル元メキシコ市長は、選挙戦の後半で急速に支持を伸ばしたものの、2006年に続き苦杯を舐める結果となりました。開票作業が進むなか、メキシコ国立自治大学のジョン・アッカ―マン教授(ラテンアメリカ史)にお話を伺います。教授は今回の選挙結果が、2000年に制度的革命党から政権を受け継いだ右派国民行動党(PAN)と守旧派PRIによる政権たらい回しにすぎないと指摘し、PANのフェリペ・カルデロン現大統領の下で強引に推進され、膨大な数の市民を犠牲にし続けている米国による「麻薬戦争」戦略が継承されることを懸念します。一方で、学生たちの運動の中から世界中の「オキュパイ」運動に呼応する「私は132番目」運動が生まれるなど、民主的で清潔な政治を求める勢力も力を蓄えていることを指摘し、ロペスオブラドルに投じられた1500万に代表される民意が今後の強力な対抗軸になって右派の暴走に歯止めを掛ける可能性に期待を述べています。
共和党の現職スコット・ウォーカー知事は2012年6月のウィスコンシン州リコール選挙を勝ちぬきました。今回のリコール選挙は、公務員労働組合の団体交渉権を制限する知事の政策に反発して発生したものでしたが、2つの点から全米の注目が集まりました。1つはもちろん、労働運動の今後を占う上で重要な選挙だったこと。もう1つは、選挙への企業の寄付の規制を取り払ったシチズンズ・ユナイテッド判決後初の大型選挙だったため、11月に大統領選を控えるアメリカにとって、この判決の影響を測るものとして注目されたのです。(14分)
遺族が米国で起こしていた裁判に関する審理です。遺族は1789年の米国法「外国人不法行為請求権法」(Alien Tort Claims Act)に基づいて、石油企業に対する損害賠償訴訟を米国の裁判所で起こしました。外国人不法行為請求権法とは、米国外で行われた国際法違反行為について、外国人が、民事訴訟を米国の地方裁判所に起こすことができるとする法律です。 制定後約200年間、適用されませんでしたが、1980年のFilártiga判決をきっかけに、外国人による国際法違反に対する損害賠償訴訟に使われたことで注目され、この法律に関する議論が続けられてきました。
ムバラク体制崩壊後、エジプトの民主化のハイライトとも言えるエジプト大統領選が2012年5月23,24日に行われ、全世界の注目を集めました。エジプト革命の報道でイジー賞を受賞したシャリフ・アブドゥル・クドゥースが第1回投票の結果への反応をレポートします。(12分)
エジプトで初めての民主選挙と言われた2012年5月の大統領選は、当初本命とされていた立候補者たちが次々と失格となりました。エジプトの報道でイジー賞を受賞したデモクラシー・ナウ特派員のシャリフ・アブドゥル・クドゥースが混迷するエジプト大統領選を語ります。(14分)
イランでは6月12日の大統領選後に選挙不正の疑惑から大衆的な抗議行動が広まり、10日で少なくとも19人の抗議参加者が政府側の弾圧で死亡しました。ジャーナリストや活動家たちの逮捕・拘束が続いており、デモ参加者を裁くための特別法廷も設置されました。米国ではこれを、改革派による体制転覆をめざす運動ととらえたがる向きもあったようですが、実際にはそのような方向には発展せず、政府の弾圧によって2週間後には急速に勢いを失っていきました。あの動きはなんだったのか?(16分)
2004年の米大統領選におけるオハイオ州の選挙不正疑惑で、訴訟を受けて証言する予定だった共和党のインターネット戦略主任が、不慮の飛行機事故で死亡しました。死亡したマイケル・コネルは、ブッシュ大統領の影の参謀として知られたカール・ローブ元次席補佐官の、主席IT顧問でした。彼はジョージ・W・ブッシュとジョン・マケインのために、選挙運動用ウェブサイトを作成しました。投票システムの電子化に伴い米国ではハッキングによる投票結果の改ざんや不正プログラムによる投票妨害などの疑惑が起こっていますが、コネルは過去8年の怪しげな選挙のすべてにかかわっていたと言われます。(16分)