選挙

2012/7/2(Mon)
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17分

2012年7月1日、メキシコで大統領と上下両院議員の選挙が実施され、大統領選では、制度的革命党(PRI)のエンリケ・ペニャニエト候補が勝利を収めました。国際選挙監視団などによる、大規模な不正選挙を告発する指摘をものともせず、1929年の結党後さまざまに名前を変えつつ2000年まで国政を独占したPRIの復権について、学生を始めとする広範な市民層が反対の声を上げる中、左派の民主革命党(PRD)の大統領候補であるアンドレス・マヌエル・ロペスオブラドル元メキシコ市長は、選挙戦の後半で急速に支持を伸ばしたものの、2006年に続き苦杯を舐める結果となりました。開票作業が進むなか、メキシコ国立自治大学のジョン・アッカ―マン教授(ラテンアメリカ史)にお話を伺います。教授は今回の選挙結果が、2000年に制度的革命党から政権を受け継いだ右派国民行動党(PAN)と守旧派PRIによる政権たらい回しにすぎないと指摘し、PANのフェリペ・カルデロン現大統領の下で強引に推進され、膨大な数の市民を犠牲にし続けている米国による「麻薬戦争」戦略が継承されることを懸念します。一方で、学生たちの運動の中から世界中の「オキュパイ」運動に呼応する「私は132番目」運動が生まれるなど、民主的で清潔な政治を求める勢力も力を蓄えていることを指摘し、ロペスオブラドルに投じられた1500万に代表される民意が今後の強力な対抗軸になって右派の暴走に歯止めを掛ける可能性に期待を述べています。

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