インターネット

2015年学生字幕翻訳コンテストで取り上げた課題の(1) 市民が守る「ネットの中立」の字幕動画です。 インターネットが企業利益の追求のために二層化してしまうところだったのを、それに反対する膨大な市民の声が止めました。「ネットの中立」という抽象的な言葉ではぴんとこないのですが、ことの重大性を普通の人々に周知させる努力がいかに重要かがよくわかります。 (12分)
この夏、米国ではインターネットの未来を決定する重大な決定が下されようとしています。コムキャスト、タイムワーナー・ケーブル、AT&T、ベライゾンなどの巨大ISP(インターネット・サービス・プロバイダー)が一致団結してFCC(連邦通信委員会)に圧力をかけ、「ネットワーク中立性」を葬り去ろうとしているからです。この闘いを率いるのは、全米有線テレビ事業者連盟(NCTA)の会長で元FCC委員長のマイケル・パウエルです。彼はジョージ・W・ブッシュ大統領の国務長官を務めたコリン・パウエル将軍の息子です。パウエル長官といえば、2003年2月5日に国連安保理事会でイラクが大量破壊兵器を保有しているという誤まった報告を行いイラク侵攻への道を開いたことで歴史に記憶される人物ですが、本人はこれを生涯の汚点として後に悔やんでいます。息子のマイケルは当時FCCの委員長を務めていましたが、メディアの所有規制の緩和を企てたものの国民的な反対運動を招いて失敗し、2005年1月に退職した後はケーブル業界最大のロビー団体に天下りしました。今度は「ネット中立性」をつぶすための闘いでリベンジを狙っているようです。(22分)
ワシントンポスト紙がアマゾン・ドット・コムCEOのジェフ・ベゾス氏に売却されたことは、凋落が続く米国の新聞産業の転換点となるのかもしれません。2億5千万ドルという買収金額も、大富豪のベゾス氏にとっては資産の1%にもとどきません。米国を代表する有力新聞がポケットマネーで買えちゃう時代、言論もお安 くなったものです。文化も畑もまったく異なる国際ネット通販の創業者が、ワシントンポスト紙なんか買って何をするつもりか、いろいろ憶測を呼んでいます。 新聞事業の赤字体質は解消できるのか、大胆なオンライン化が突破口となるのか、などと。でも、もしかしたらベゾスさんは赤字のままでぜんぜん平気なんじゃ ないかしら。なにせ、ご本尊のアマゾン・ドット・コムが利益を出さない企業なのですから。(33分)
イリノイ大学教授のロバート・マクチェズニーは、インターネットは権力をもたない人々が平等に発言権をもち、大企業や政治権力と戦える「商業主義から自由なオアシス」とみられていた、と過去形で言います。しかしインターネットは過去20年、特にこの5年間で大企業による商業資本が席巻し、根本的な変質が起きたとマクチェズニーはいいます。(17分)
インターネットと民主主義の関係では心配な話題ばかりが続いていましたが、久びさにネットを民主化推進の手段として使おうという明るい話題です。ネットの監視や検閲への危惧が強まる中、今年のF2C(通信の自由)会議で、ユーザーの無線端末を直接つないだメッシュネットワークでプロバイダを介さずにネット接続を共有する”Commotion Wireless”が米国でリリースされるという報告がありました。エジプト革命の時にムバラク政権が反政府運動を弾圧するためネットを遮断するという暴挙に出ましたが、そのときに海外のネット活動家が迂回手段を提供して民主化運動を支援するという出来事がありました。ommotion Wirelessは、そのときの技術を受け継いでいます。(7分)
後半では、獄中のジェレミー・ハモンドと彼がハックしたとされる「ストラトフォー・ファイル」の重要性について説明しています。マニングが暴露した米軍や国務省の内部文書と並んで、ウィキリークスで公開されている中でも特に重大な機密文書群が、米国の軍や政府に大きな影響力を行使する民間諜報サービス会社ストラトフォーの内部メールです。諜報活動まで民営化される新自由主義の時代に、国家機密がいかに私企業の利益と絡み合っているのかを浮き彫りにする資料です。こうした政府の実態は、もはや大手メディアによる暴露を期待することはできません。内部告発こそが私たちに真実を知らせてくれるのですが、米国政府はスパイ罪や反逆罪などとを使って脅しています。ハモンドやマニングのような獄中の内部告発者たちの身の上にもっと注目するようアサンジは促します。マニングは今年もノーベル平和賞にノミネートされていますが、こういう動きを支持していきたいものです。(20分)
エクアドルに政治亡命を認められながらロンドンの大使館から一歩も出られないジュリアン・アサンジに、昨年末に行った長編インタビューです。クレジット会社との訴訟やブラッドリー・マニング裁判などについてのアップデートに加え、最近アサンジが他の大物ハッカーたちと共著で出版した電子本『サイファーパンクス』(Cypherpunks: Freedom and the Future of the Internet)の内容が目玉です。インターネットが自由と民主主義の拡大をもたらす夢のツールから一転して、国家が市民の一挙一動を掌握しプライバシーが完全に消滅する究極の監視国家をもたらす悪夢の発明に変質しつつある今、私たちはどのように個人の独立を守ることができるのか? 個人と国家のあいだのまったく新しい関係とは?そこで暗号化が果たす役割は?(18分)
オープン・インターネットの活動家アーロン・シュワルツが、2013年1月11日に自殺しました。わずか14歳でRSSの技術基盤をつくった天才プログラマーです。自由なインターネット空間を唱導してきた憲法学者ローレンス・レッシグとも親交が深く、著作物の有効利用のための承認制度クリエイティブ・コモンズの立ち上げや、オンラインのオープン百科事典ウィキペディアなどにもかかわってきました。(20分)
インターネットの世界は急速なアルゴリズムの進化によってどんどんカスタマイズ化されています。同じ言葉を検索しても、結果は人によって異なります。特に指示を出さなくても、あなたの居場所やデフォルトの言語、これまでの検索やクリックの履歴をもとに割り出した、あなたにぴったりの候補が示されるようになっているからです。見たい情報がすぐ探せて、とっても便利? でも、もしかしたら省かれてしまった情報の中に探していたものがあったかも。知らないうちに、情報が選別されているのは困ったところもあります。おまけに、あなたの好みの情報(と機械が判断した)ものばかりを並べられては、同じ傾向の情報ばかりに取り囲まれてしまいます。知らないうちに見たいものばっかりを見せられていると、どんどん視野が狭くなって、結果的に判断を誤るかもしれません。(23分)
何千というウェブサイトが24時間停止した18日の歴史的なオンライン上での抗議で、一組の反著作権侵害法案に対する議会での支持が弱まっています。米国外に拠点を持つウェッブサイトが、インターネットを使って、著作権のある作品を海賊版を作ることを防ぐためのものだとして、ハリウッドの映画会社、音楽出版社や主要な放送局は、同法案の成立を支持しています。(19分)