特別拘置引渡し

米国の国防権限法(NDAA)は国防プログラムと年次予算の大枠を定める法律で毎年改訂されます。かつては「国防授権法」と訳されていましたが、全権委任するものではありません。2012年度の米国防権限法は、日本では在沖縄米海兵隊のグアム移転費が全額削除されたことで大きく報道されましたが、この法案には米国国民にとって大きな問題となる条項 が入っていました。2001年、9.11の犯人を捕獲する目的で可決された「テロリストに対する軍事行使権限付与決議」(Authorization for Use of Military Force Against Terrorists) を拡大解釈して、大統領はテロ組織に関与していると判断した人物を、裁判手続きなしで無期限に拘束できる権限があると書かれていたからです。(12分)
イタリアの裁判所が、CIA工作員を含む23人の米国人に対し、2003年にミラノの街頭でエジプト人イスラム法学者を拉致したとして有罪を宣告しました。米国政府が身柄引き渡しを拒否したため、被告全員が欠席のままの裁判でした。この事件は、「特例拘置引き渡し」と呼ばれるCIAによるテロ容疑者の外国での拉致監禁に関して、作戦に関与した米国人が起訴され、有罪判決を受けた初めてのケースです。有罪判決を受けた23人は、全員が逮捕を逃れて逃亡中ということになり、米国の外にでれば逮捕される可能性があります。この事件で起訴を担当したイタリアの検事アルマンド・スパターロ氏に、ローマから話してもらいます。また、スタジオでは国際法と人権問題を専門とするスコット・ホートン弁護士に意見を聞きます。(11分)