マイノリティ

仕事や通学、何かの用事ででかけたり友人を訪ねたりの途上。そういえば、「ベンチにすわって星をながめていただけなのに」という若者の話も聞いたことがあります。突然、警官が現れて、お前は誰だ、ここで何をしていると問いただされる。ボディチェックされたり、拳銃をつきつけられることすら。なぜ?理由は、おそらくあなたが黒人だったりラティーノだったりするから。それだけで十分、あやしげな奴なのです。2011年、「ストップ・アンド・フリスク(stop-and-frisk)」と呼ばれるNY市警の「路上尋問」活動は約70万回、実施されました。(12分)
デモクラシーナウの共同司会者フアン・ゴンザレスが、数年間にわたる調査を経てメディアに関する画期的な新著を共著で刊行しました。News For All the People: The Epic Story of Race and the American Media(『すべての人々のためのニュース 人種と米国メディアのかかわりについての壮大な歴史物語』)は、米国における人種偏見の持続にメディアが中心的な役割を果たしてきたことを検証します。 白人所有のメディアにはびこる悪質な人種差別に挑戦した黒人、ラティーノ、アメリカ先住民、アジア系アメリカ 人など非白人の先駆的なジャーナリストたちの生涯という、これまでほとんど語られることのなかった歴史を掘り起こします。(44分)
 ルパート・マードックのニューズ・コーポレーションのような単一の企業が、単一の市場で新聞社と放送局の両方を同時に所有することを容易にするFCC(連邦通信委員会)の規制緩和の一部を、連邦控訴裁判所が破棄しました。訴追を行ったプロメテウス・ラジオ・プロジェクトの政策ディレクターであるブランディ・ドイルに話を聞きます。ドイルは、今回の判決はメディアの多様性を求める声の勝利であるとした上で、「メディアの集中で特にひどい影響を受けるのは、メディア制度の中で歴史的に権利を奪われてきた、女性、有色人種、労働者、貧困層など、米国のメディアに声が反映されてこなかった人々です」と語ります。  FCCは1975年に、同一市場にある新聞社と放送局との結合を禁止する規則を採択しました。これがいわゆるクロスオーナーシップ禁止規則です。しかし、90年代以降、インターネットの登場をはじめとするメディア状況の変化の中で、この規則の必要性と根拠が改めて問われることとなりました。特に1996年の電気通信法制定以来、メディア市場において自由競争を促進することが公共の利益となるという立場から、クロスオーナーシップ規制の緩和を進めてきました。  そのような状況の下、2003年にFCCが打ち出した大胆な規制緩和方針には、様々な公益・消費者団体、放送・新聞事業者などから激しい反発がありました。司法審査の申立てを受けた連邦控訴裁は翌年、この方針の一部をFCCに差し戻しました。これはプロメテウス事件と呼ばれています。その後、2007年にFCCは新たな規制緩和方針を採択しました。これは2003年の方針を大幅に修正し、これまでの規則に多少の変更を加えるにとどめたものでしたが、いくつかのローカル市場においては新聞と放送の結合を許すものとなっていました。これに反発したプロメテウスは再び訴訟を提起していましたが、今回の判決はこれに対するものです。 (文責:丸山紀一朗) ※参考:山口いつ子『情報法の構造』東京大学出版会、2010年。
2009年10月11日ワシントンDCで、同性愛者など性的少数者(LGBT)の完全な平等を求めるデモ行進が行われました。20万人が参加し、過去10年に首都で行われたLGBTの権利要求デモで最大級と言われています。この運動の現状と、オバマ政権の姿勢について、ゲイ人権運動のベテラン活動家アーバシ・バイド弁護士に聞きます(12分)
米軍は第2次大戦の頃から同性愛者を軍規によって排除してきました。これを廃止すると公約して当選したビル・クリントン大統領は、保守派や宗教右翼などの猛烈な反対に遭い、妥協の結果、同性愛を公言しない条件で従軍を認める法案を通過させました。"Don't ask, don't tell”(聞かない、言わない)と呼ばれるこの政策は、同性愛者に自らを偽ることを強いるもので、この15年で約13000人の違反者が除隊させられています。士官学校を卒業したアラビア語の専門家ダン・チョイ中佐もその1人です。(19分)
第一作『ラブ・メディシン』で全米書評家連盟賞を受賞して以来、数多くの作品を葉表してきたアメリカの先住民系作家ルイーズ・アードリックに聞きます。彼女が家族と経営するミネアポリスの独立地方書店バーチバーク・ブックスは、先住民コミュニティを活性化する知的活動の場を提供し、集会場や展示場、サロンの役割もそなえたユニークな書店です。母方は先住民、父方は白人という異文化混合の家庭で育ったアードリックは、さまざまな文化の混合こそが現在の米国の姿なのだと言います。(9分)
新聞業界は大手新聞の休刊や売却が相次ぐ米国の新聞業界で、2月末には米デンバーに本社を構える老舗ロッキーマウンテン・ニューズ紙が2月27日付けの発行をもって廃刊となりました。親会社であるE.W.スクリップス社が、売却先が見つからなかったため、創刊150周年を2カ月先に控える同紙の廃刊を決定したのです。(4分)
中東カタールのドーハに本部を置くアルジャジーラ・イングリッシュは、2006年に始まった24時間の国際ニュース放送です。英語の国際放送ではBBCやCNNに並ぶ最大級のもののひとつですが、米国での普及はすすまず、いまだにバーモント州バーリントン、オハイオ州トレド、ワシントンDCの3都市でしか見られません。 今年の選挙でもイスラムやアラビア語への偏見をあおるようなキャンペーンが目につきましたが、そういうエピソードの1つ、アルジャジーラが槍玉に挙げられた事件を紹介します。共和党から下院に立候補したイラク復員軍人アラン・ウェスト元陸軍中尉が、アルジャジーラのスタッフに誘拐されそうだとFBIに通報しました。(5分)