カリフォルニア州 最後の原発が閉鎖へ 再生可能エネルギーへの転換が加速

放送日: 
2016/6/22(水)
再生時間: 
9分

2017学生字幕翻訳コンテスト 課題1:「原子力から再生可能エネルギーへ」の受賞作です。

2016年6月、米国カリフォルニア州の最大手電力会社PG&E(Pacific Gas and Electric)が、同州で運転する最後の原子力発電所ディアブロキャニオンの運転認可の更新を申請しないと決定しました。これにより、2025年までにカリフォルニア州は原発ゼロとなり、太陽光や風力などの再生可能エネルギーの開発に拍車がかかります。州としては、2030年までに再エネ比率を50%にという目標を掲げていますが、PG&E社はもっと高い55%を目標に掲げて積極的に取り組みます。「ベースロード」に位置づけられる原発がなくなることで、自然エネルギーへの転換が加速するのです。

ディアブロキャニオン発電所は地震の起きやすいカリフォルニアで活断層の近くに建っていることから、環境保護団体が何十年も前から閉鎖をもとめてきました。それが、ここへ来てにわかに進展した大きな理由は、労働組合と環境団体の連携です。両者が協力して要望書をとりまとめ、会社側と交渉したことが決め手でした。原子力発電所を閉鎖すれば、そこで働く労働者の失業問題と膨大な核廃棄物の処理という大きな課題が残ります。現在の従業員を再雇用し、彼らに廃炉処理をうための再教育を保証する巨額の予算を確保できたことが、大きかったといいます。原発や化石エネルギーから脱却するためには、現実にそこで働いている人々に新たな雇用機会を提供することがいかに重要かを証明しています。 

経済規模で世界第6位の大国に匹敵するカリフォルニア州が、化石燃料にも原子力にも依存しない、再生可能でクリーンなエネルギーの経済に舵を切ったことは、大きな影響力があります。米国内のみならず世界に対し未来のエネルギー社会の青写真を示すものとして期待されます。
(中野真紀子)

ゲスト

*デイモン・モグレン(Damon Moglen):環境保護団体FoE(フレンズ・オブ・ジ・アース)のシニア戦略アドバイザー

字幕翻訳:舟山綾乃 上智大学文学部英文学科3年(2017学生字幕翻訳コンテスト受賞作品)
監修:中野真紀子

Share this
トラックバックURL - http://democracynow.jp/trackback/12784