アーカイブ

独立放送局の草分け、パシフィカ・ラジオ。そのアーカイブには5万5千本もの録音テープが収蔵されています。主要メディアが見向きもしなかった活動家や思想的指導者をいちはやく取材し、市民の運動、なかでも公民権運動を盛り上げるのに貴重な役割を果たしたパシフィカですが、録音テープの劣化が危ぶまれています。その記録に一番身近に接する機会をもつパシフィカ・ラジオ・アーカイブの責任者のブライアン・デシャザーは、その価値がわかるだけに、なんとかデジタル化を進めて保存してアクセスを容易にし、研究や運動に活かしてほしいと意欲的です。
テレビ報道は私たちの現実認識に大きく影響し、集団的記憶として刻み込まれます。でも、そうしたメカニズムは十分に解明されてきたとはいえません。実際に過去のTVニュースを参照して比較検証するためのツールがなかったからです。米国テレビ報道は私たちの現実認識に大きく影響し、集団的記憶として刻み込まれます。でも、そうしたメカニズムは十分に解明されてきたとはいえません。実際に過去のTVニュースを参照して比較検証するためのツールがなかったからです。米国では9.11同時多発テロから10年目に、インターネット・アーカイブ事業の先駆者2人が野心的なプロジェクトを立ち上げました。『9/11理解 テレビ報道アーカイブ』(Understanding 9/11: A Television News Archive)は、2001年の9月11日から15日まで放送された米国内外20局の延べ3000時間にわたるニュース映像を集め、さまざまな角度から検証できるように重層的にカタログ化して、インターネットで公開されています。(12分)
米国の訴訟和解が日本の著者や出版社にまで影響することで日本でも少なからぬ反響をもたらしたグーグルのブックサーチ機能をめぐる裁判と和解について、一つの視点を提供するセグメントです。グーグル社は大学などの有名図書館が所蔵する膨大な数の書籍をデジタル化し、インターネット上で公開する壮大な計画を数年前から進めています。すでに700万冊以上が電子化されていますが、著作権が保護されている書籍の検索サービスについては、著作権者の権利を侵害するものであるとして米国作家組合や出版社協会を中心とする集団代表訴訟(クラスアクション)が起こっていました。今年4月に訴訟は和解に達しましたが、訴訟の性格上、著作権を保持するすべての人に影響を及ぼすことになるので、問題はさらに拡大しました。(25分)
独立放送局の草分けパシフィカ・ラジオの60周年記念番組です。1949年4月15日午後3時、良心的兵役拒否者でカリスマ的な平和活動家ルイス・ヒルがマイクに向かって「こちらはKPFAバークレー放送局です」と第一声を発しました。米国で初めての、リスナーの寄付で支えられた非営利ラジオ局が誕生した瞬間でした。 60年後の今、米国の商業メディアは危機に瀕しています。ジャーナリストの大量解雇、100年の歴史をもつ新聞社の倒産が相次ぎ、放送局の刻々収入も激減しています。こうした中で、株主ではなく市民に奉仕する非営利のジャーナリズムに新しい報道のモデルを求める動きも起こっています。このようなとき、米国最古の非営利放送局の歴史をたどってみるのは、たいへん意義のあることです。(24分)
アーカイブ
録音テープから、さまざまな年齢の人々、市民や移民の語りが聞こえてきます。祖母が子供のころの思い出を孫に語り、若い男性がガールフレンドにプロポーズし、兵士が戦争の体験を語り、父親が亡き家族の一員を思い返す・・・ごく普通の人々の会話に耳を傾ければ、彼らの人生にも驚くほど面白い逸話、知恵やポエジーがつまっているのがわかります。現在、こういった語りが何千と録音され、永久に保管されています。このすばらしいプロジェクトを思いついたのは、数々の賞を受賞しているラジオ作家デーブ・アイセイです。彼は2003年、オラール・ヒストリー(口述史)による全米規模の社会史記録プロジェクト「物語隊」(ストーリー・コー)を立ち上げました。全米各地に設けられた「物語隊」のブースに立ち寄った人々の会話の記録は、米国議会図書館に寄贈され、オーラルヒストリー資料として最大規模のものになりつつあります。(46分)