NSAの内部告発者トーマス・ドレイクとオバマ政権による迫害 (2)

国家安全保障局(NSA)の内部告発者、トーマス・ドレイクに話を聞きます。彼はNSAの浪費や不適切な管理、憲法違反の疑いのある活動を報道機関に告発したため、当局の迫害を受けました。スパイ防止法に違反したとして起訴され、最長で35年の投獄という危機に直面しました。でも実際の起訴状にはスパイ行為の具体的な指摘はなく、政府の機密文書を自宅地下室に保管していたという微罪しかありませんでした。結局、この微罪をドレイクが認めるかわりに他の容疑はすべて取り下げるという司法取引が成立し、昨年2011年に裁判は結審しました。当時司法省の首席報道官だったマシュー・ミラーは今ごろになって、「起訴したのは勇み足だった」などと話していますが、明らかに司法を使った内部告発者への嫌がらせです。(12分)

米国公民権運動を20代の信念で支えたジョン・ルイス 投票権獲得の闘いを語る

フリーダムライドの運動に加わった時、ジョン・ルイスは20歳そこそこの大学生。ガンジーの流れをくむ非暴力直接行動を信奉し、頭を割られても激しい暴力と憎悪にさらされ40回も逮捕されながらも人々の良心の力を信じました。キング師が「私には夢がある」という有名な演説をした1963年のワシントン大行進では、SNCC(学生非暴力調整委員会)の議長として若者を代表して演説を行ない、南部での投票権獲得運動でも武装した警察の隊列に向かって停まることなく行進を続けました。その彼の徹底インタビューです。(50分)

ウディ・ガスリー:秘蔵映像とリバイバル・ソングで綴るラディカルな人生 パート1

2012年、米国が生んだ最も偉大なソングライターの1人、ウディ・ ガスリーの生誕100年記念イベントが全米で開かれました。ウディ・ガスリーという名は知らなくても「我が祖国」(This land is your land)という歌は知っているという人は多いでしょう。1970年代のフォーク・ブームになじみのある世代には、ボブ・ディランやピート・シーガーに多大な影響を与えたシンガーソングライターとして知る人も多いと思われます。「我が祖国」がしばしば「米国の第二の国歌」といわれ、ガスリー自身も切手に登場するなど国民的栄誉を与えられるなか、ウディ・ガスリーの活動家としての面に焦点を当て、その波乱に富んだ人生を振り返ります。(45分)

マイケル・ポーランが語る遺伝子組み換え産業による食の支配─ニューヨーク市の甘味料入り清涼飲料水販売規制をめぐって

ジャーナリストでベストセラー作家のマイケル・ポーラン教授が再登場。カリフォルニア州で州民投票に掛けられた、遺伝子組み換え食品の表示を義務付ける「提案37号」を中心に、米国における食の運動とその周辺を語ります。食品の工業化の弊害を告発し続けるポーラン教授は、企業に与えられた「言論の自由」と産学官の「回転ドア」によって、モンサントやデュポンなど遺伝子組み換え推進派の巨大企業が二大政党とマスメディアを支配している構造を明らかにし、大金をかけて自然で健康的な食生活を維持できる富裕層と、選択肢を奪われて工業化された食を強制される圧倒的多数へ、食の階層化が進行することを強く懸念しています。

『汚い戦争』―世界に広がるオバマの戦争

10周年を迎えたサンダンス映画祭ドキュメンタリー部門で初上映された映画『汚い戦争:世界は戦場だ』を制作した調査報道記者のジェレミー・スケイヒル氏と映画監督のリック・ローリー氏が、アフガニスタン、イエメン、ソマリアで拡大を続ける米国の秘密戦争について語りました。2期目を迎えたオバマ大統領は長期にわたる戦争を終結させると宣言したものの、国家機密特権や無人機爆撃を強化し、ブッシュ政権以上に戦争を拡大させた戦争政権だと語ります。

オリバー・ストーンの「語られざる米国史」前篇

アカデミー賞受賞監督オリバー・ストーンが、歴史家でアメリカン大学教授のピーター・カズニックと共同で、10回シリーズのテレビ番組Oliver Stone's Untold History of the United States(『オリバー・ストーンの 語られざる米国史』)を撮り、大部の書籍『オリバー・ストーンが語るもうひとつのアメリカ史』(早川書房)を刊行しました。記録資料からの新発見や最近になって公開された公文書に依拠しながら、日本への原爆投下から冷戦、共産主義の凋落、そしてオバマ政権へとつながる米国史の全ての道程を批判的に検証しています。いわゆる「秘史」というよりも、顧みられず忘れられた米国政治の歴史を、政府や企業メディアが提示する公式見解とは違う視点で語り直すことに主眼を置いています。(23分)

サイファーパンクス ジュリアン・アサンジが語るネットの自由と未来 (後半)

後半では、獄中のジェレミー・ハモンドと彼がハックしたとされる「ストラトフォー・ファイル」の重要性について説明しています。マニングが暴露した米軍や国務省の内部文書と並んで、ウィキリークスで公開されている中でも特に重大な機密文書群が、米国の軍や政府に大きな影響力を行使する民間諜報サービス会社ストラトフォーの内部メールです。諜報活動まで民営化される新自由主義の時代に、国家機密がいかに私企業の利益と絡み合っているのかを浮き彫りにする資料です。こうした政府の実態は、もはや大手メディアによる暴露を期待することはできません。内部告発こそが私たちに真実を知らせてくれるのですが、米国政府はスパイ罪や反逆罪などとを使って脅しています。ハモンドやマニングのような獄中の内部告発者たちの身の上にもっと注目するようアサンジは促します。マニングは今年もノーベル平和賞にノミネートされていますが、こういう動きを支持していきたいものです。(20分)

100のウィキリークスを:監視体制への対抗手段

内部告発者および内部告発を報道するジャーナリズム全体に対する委縮効果を狙った脅迫が激しくなっています。前代未聞ともいえる監視体制が敷かれていることが多くの人に知れ渡った今、監視されている私たちができることとは? (13分)

世界を戦場にしていい理由 9.11から無人機攻撃まで

米国防総省の高官たちが、「アルカイダとその関連組織」との戦争は「少なくとも今後20年は続く」可能性があるとの見通しを述べました。この発言が出たのは2013年5月16日に開かれた上院公聴会であり、その目的は、9.11事件を受けて2001年に米国合同議会が可決した「テロリストに対する武力行使権限授与決議」(AUMF)の見直しでした。 この公聴会で国防総省の担当者は、 「軍が敵とみなす者がいるところが戦場」であり、武力行使権限決議(AUMF)は、シリアやイエメン、コンゴを含む世界のどこででも期限を切らない戦争を遂行できる権限を大統領に与えていると証言しました。これに対し、毅然と意義を唱えたのが、メイン州選出の無所属じアンガス・キング上院議員でした。「こんれほど不愉快で、呆れた公聴会ははじめてだ。あなたたちは今日いまこの場で憲法 を書き換えたと同じことをしたんですよ」。 (10分)

罰せられる島ビエケス 米軍撤退後も続く被害

ビエケス島は米領プエルトリコの本島の東側に位置する、プエルトリコ全体の面積の20分の1にも満たない小島です。1940年代以来、米国海軍は爆撃演習場としてビエケス島の4分の3を使用し続け、そのため島は不発弾や様々な廃棄物によって高度に汚染されました。島民による粘り強い反演習闘争は1999年の誤爆による民間警備員の死で転換点を迎え、2003年 ついに海軍は演習場を放棄しました。しかし爆発物の処理や環境除染は殆ど進んでおらず、住民多数に重金属その他の有害物質の体内蓄積が報告され、癌発生率 も異常な高率のままです。(13分)

ブラックパンサー党の日系人幹部リチャード・アオキはFBIの情報屋だったのか?

リチャード・アオキは日系アメリカ人でありながらブラックパンサー党の初代メンバー。パンサーの武装化を手助けした人物として伝説的な存在です。また1969年にはアジア系アメリカ人の活動家としてカリフォルニア州立大学バークレー校でストライキを指導しアジア系アフリカ人研究学部の設立に大きな貢献をしました。その彼がFBIの情報屋だったという疑惑が浮上し、アオキを高く評価する人々を驚愕させました。(34分)

核ホロコースト 増大する核兵器事故の危険性とその秘密主義

著書『ファストフードが世界を食いつくす』で有名なエリック・シュローサー記者の新著<cite>Command and Control: Nuclear Weapons, the Damascus Accident, and the Illusion of Safety</cite>(『指揮と統制:核兵器、ダマスカス・アクシデント、そして安全幻想』)によると、米国はこれまで何度も、すんでのところで自国での核爆発事故を避けてきました。それどころか、考えられないような単純なミスが原因で、戦争勃発まで間一髪の状態になったことすらあるのです。(16分)

デトロイト市の財政破綻「緊急財政管理官」による再建の中身

アメリカの自動車産業を象徴する大都市とされてきたミシガン州のデトロイト市が連邦破産法の適用を申請しました。米地方自治体の財政破綻としては過去最大です。かつて米国第4位の都市だったデトロイトですが、1950年に180万人いた人口が、現在では68万5000人と、半分以下に減少しています。その背景には、犯罪の増加や、郊外への人口流出、自動車産業の空洞化による都市基盤の浸食がありました。(17分)

米兵たちが東京電力を提訴 原発事故の被曝による健康被害を訴える

2011年3月、東日本大震災が起こった直後に、米軍は被災地での災害救助・救援・および復興支援を目的とした援助活動を開始しました。一連の活動は「トモダチ作戦」と命名され、2万人を超える将兵に200機近い航空機、また24隻の艦艇が送り込まれました。それから3年後、作戦に参加して果敢に活動した海軍兵士や海兵隊員が、救援活動中の被ばくを理由に、東京電力を相手取って訴訟を起こしました。(29分)

新たな冷戦のまっただ中 ロシアとウクライナ危機

ウクライナ危機の打開をめざして4月17日ジュネーブで開かれた4者協議で、ウクライナ、ロシア、EU、米国は緊張緩和に向けた一致点をなんとか見出したようですが、合意の履行をめぐって紛糾が続いています。新たな冷戦の様相を呈してきたウクライナ危機をめぐる対立について、ふたたびコーエン教授の話を聞きます。前回の出演からわずか2カ月のうちに、コーエン教授が危惧したことの多くが現実となりました。わずかな期間に急展開した現在の状況は、キューバ危機以来の危険な状況です。(19分)

パイプラインの政治学 「オイルロード」と民主主義

欧州委員会が発表した2014年の報告書によると、EU27加盟国が2006-2011年に消費した天然ガスの約6割、原油の約8割が 輸入に依存していました。EUが輸入する原油ガスの3割以上がロシアからだと言われます。このような依存体質の改善策として推進されたのが輸送の多角化でした。アゼルバイジャンからトルコを経由して、欧州に原油を輸送するBTCパイプラインもそのひとつです。コーカサス地方におけるパイプライン建設は、ロシアの影響力の拡大を警戒する沿岸諸国と欧米の利害が一致した政治戦略だとマリオットは言います。(40分)

トムズリバー 公害訴訟で多額の和解金を勝ち取った町

大手化学工場の廃棄物に汚染された水や大気が原因で小児がんになったとして、ニュージャージー州の住民がチバ・スペシャルティ・ケミカル社とユニオンカーバイド社など三社を訴えた事件が1980年代にありました。2002年に和解が成立し、公害訴訟 としては最大規模の和解金が支払われたとされています。和解はしましたが、企業側は最後まで賠償責任を認めませんでした。(24分)

暴露 スノーデンが私に託したファイル~(1)国民監視のウラとオモテ

世界24カ国同時出版で話題を呼んでいるグレン・グリーンウォルドの新著『暴露 スノーデンが私に託したファイル』。エドワード・スノーデンの勇気ある内部告発に協力し、最大限の効果を引き出すことに大きな役割を果たしたジャーナリストが、事件の当事者として証言している決定的な書籍です。事件の重要性を理解するには欠かせません。一時帰国した折にDNスタジオを訪れ、長時間におよぶインタビューで新著の内容を話しました。2日にわたる放送の最初の部分は、若干テクニカル。Collect It All(すべて収集せよ)という標語に象徴されるように、人間が交わすあらゆる電子通信を収集しようというNSA(国家安全保障局)の欲望と、グローバルな巨大通信傍受システムの広がりとその意味合いについて語ります。 。(25分)

『戦争の身体』~(1) イラク傷痍軍人トーマス・ヤングの反戦運動を描く映画 

トーマス・ヤングが、退役軍人の日の前日、妻に看取られてひっそりと亡くなりました。イラクで負傷し、半身付随になりながらも薬物中毒から立ち直り帰還兵の反戦運動に身を投じた活動家です。彼を描いた2008年のドキュメンタリー映画Body Of War (『戦争の身体』)は大きな話題になり、他の帰還兵たちよりも脚光を浴びましたが、背後には同じような悲劇が無数に存在します。日々の生活の格闘から遂に力尽きるまでの彼の人生の軌跡は、9.11事件後の世界で戦争に突き進んだ米国の悲劇をきれいになぞっています。(31分)

ノーム・チョムスキーが告白 本当は大学教育を受けていない 自分の映画も見ていない

アニメ手法を使った斬新な映画『背の高い男は幸せ?』(Is the Man Who Is Tall Happy?)のお披露目の上映で、主人公(?)のノーム・チョムスキーがミシェル・ゴンドリー監督の対談が行われました。チョムスキーは自分が受けた教育について「じつは私は研究者としての専門資格を持っていません」と、最初から聴衆をびっくりさせます。じっさい、言語学の世界に革命を起こした大学者も、若い頃には先行きが見えず、「このまま大学からドロップアウトしてキブツで暮らそうか」などと考える不安定な時期もあったようです。(8分)
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