オフショア金融とタックスヘイブンはグローバル経済の心臓部

ウォール街を占拠した米国の99%の怒りは、金持ちが税金で救済されてさんざん国の世話になっておきながら、ちっともフェアな税負担をしていないことです。日本の総理大臣も増税にひた走っていますが、増税の前に抜け穴を塞いでもらわなくちゃ。租税回避の代名詞が「オフショア」ですが、英国ジャーナリストのニコラス・シャクソンによれば、オフショア金融制度は単に租税回避の手段というだけでなく、秘密の保持によって法規制の抜け道を提供し、不透明なハイリスク取引を可能にする魔法のトンネル、ウォール街の資金力にあかせた政治への介入を陰で支える聖域なのです。(25分)

酷暑の地球 今後50年の生活

マーク・ハーツガードは1988年以降に生まれた世代を「酷暑の世代」(Generation Hot)と呼び、世界で20億人いるというこの世代が、灼熱の地球で生涯をすごさねばならない温暖化の被害者だといいます。1988年は、アメリカ航空宇宙局NASAのジェームス・ハンセン博士が、米議会で初めて地球温暖化が進行していると証言した年です。翌年エクソンなどの石油業界は地球気候連合(Global Climate Coalition)を設立、CO2排出規制に反対するロビー活動を開始し、地球温暖化を否定する論調が米国で増えていきました。1988年以来、20年以上がすぎ「異論を唱えるのは、FOXニュースか下院の共和党だけです」とハーツガードは言います。2011年4月にも、共和党が多数を占める米下院が、温室効果ガスを規制する権限は米環境保護庁にないとする法案を通過させたほか(上院で否決)、2012年度の気候変動予算をカットするなどオバマ大統領の環境政策の巻き戻しを図っています。

ビンラディンを ジェロニモと呼び、いまも先住民の撲滅にいそしむ米国政府

米軍によるオサマ・ビンラディン殺害作戦は様々な論議や摩擦を引き起こしましたが、その一つが、アメリカ先住民社会からの激しい反発です。この殺害作戦に「ジェロニモ」というコードネームがついていたことが判明し、伝説的なアパッチ族の指導者ジェロニモの名を、テロリストを追い詰めて殺す作戦に使うとはなにごとかと先住民社会が激怒したのです。米軍がこうしたネーミングをしたことには民族迫害の長い歴史と直接つながっているからです。(9分)

「ウォール街を占拠」2週目に突入 非暴力デモで80人逮捕

とうとうウォール街にも「アラブの春」が飛び火。「ウォール街を占拠せよ」キャンペーンが始まって10日目の現場ルポです。9月17日以降、金融機関が集中するウォール街に数千人の若者が集まり、人間より利益を優先する拝金主義に抗議しています。24日土曜日には、デモ参加者80人以上が逮捕されました。現場にいた人々の証言では、非暴力のデモ参加者に対してNY市警がトウガラシスプレーを使ったり、髪をつかんで地面を引きずりまわしたりの暴行を働きました。「私たちを守るはずの警察が彼らを守っています。こんな不正に抗議しているのです」とデモ参加者の一人は言います。(6分)

ギリシャとイギリスで数十万規模のストライキ 大胆な歳出削減と緊縮政策に抗議

2011年夏、英国では公共セクター職員75万人強が政府の推進する年金制度改革案に反対して24時間ストを決行しました。この年金制度改革は、財政赤字削減のため公務員年金の支給開始年齢を引き上げ、年金積立金を増額する一方、受給額は減少させるものです。労組側は、銀行が引き起こした経済・財政ききのツケを労働者に回すのはお門違いだと反発しています。英国全土の学校の3分の2がストで休校になり、学生も抗議行動に合流しています。(16分)

インターネットがあなたに見せないもの

インターネットの世界は急速なアルゴリズムの進化によってどんどんカスタマイズ化されています。同じ言葉を検索しても、結果は人によって異なります。特に指示を出さなくても、あなたの居場所やデフォルトの言語、これまでの検索やクリックの履歴をもとに割り出した、あなたにぴったりの候補が示されるようになっているからです。見たい情報がすぐ探せて、とっても便利? でも、もしかしたら省かれてしまった情報の中に探していたものがあったかも。知らないうちに、情報が選別されているのは困ったところもあります。おまけに、あなたの好みの情報(と機械が判断した)ものばかりを並べられては、同じ傾向の情報ばかりに取り囲まれてしまいます。知らないうちに見たいものばっかりを見せられていると、どんどん視野が狭くなって、結果的に判断を誤るかもしれません。(23分)

ノルウェーの大量殺人事件報道に見る「テロ」報道の色眼鏡

まず、おさらいから。2011年7月22日にノルウェーで起きた大量殺人事件。首都オスロでの爆破とウトヤ島のノルウェー労働党青年本部のキャンプ地での銃撃により計77人が殺害されました。事件が初めて報道されたときの衝撃にもかかわらず、多くの人々にとってこの事件はあっという間に色あせ、忘れさられました。なぜか?主流メディアが興味を失い、報道が消えたからです。憲法専門の弁護士で、政治と法律問題のブロガーでもあるグレン・グリーンウォルドが、イスラム過激派の「テロ」襲撃ではないとわかった途端に報道を放り出したメディア報道の歪みを分析します。(13分)

インドの活動家プラフル・ビドワイ:気候変動の政治学と危機に陥る世界

「汚染会議」とまで呼ばれた南アフリカ、ダーバンでの国連の第17回気候変動枠組条約締約国会議(COP)。過去150年間にわたる最大の温暖ガス排出国である米国は、自国が参加すらしていない京都議定書で中国が発展途上国として規制を受けないことを交渉を遅らせる口実にし、交渉自らの排出量をしばることになる世界的な規制作りへの真剣な取り組みを拒みました。インドのジャーナリスト・評論家・平和運動家のプラフル・ビドワイ氏は、人口の55%が電気へのアクセスが無く、発展を必要とするインドのような貧困国を責め、これまで蓄積してきた排出量をほおかぶりしようとする米国の不正義を問います。「大気中に蓄積され、そこに残留し数千年の間地球を温暖化する、全ての温室効果ガスの4分の3は、北半球の先進国からの排出、米国はその4分の1以上に対して責任がある」のです。(13分)

英国のウォーターゲート「マードック盗聴スキャンダル」

ルパート・マードックのメディア帝国に逆らえば当選できないと悟った始めての英国首相は、マーガレット・サッチャーだったと言われます。遠路はるばるオーストラリアまでご挨拶に出向き、マードック氏の新聞サン紙を手にチェシャ猫のような笑顔で写真に収まったトニー・ブレア、おそらくやばいことになるとわかってはいながら、盗聴や賄賂による取材にまみれたマードック帝国の元編集幹部を広報担当者として雇わざるをえなかったキャメロン。マードック盗聴スキャンダル暴露の渦中にリリースされた、このウェブエクスクルーシブ・セグメントの中で、ゲストでアルジャジーラのメディアウォッチ番組「リスニングポスト」の司会者、リチャード・ギズバードは、マードック帝国に戦々恐々とする歴代の首相の姿を語っています。(34分)

ナオミ・クライン「ウォール街を占拠」に参加 パート2

昨年10月「ウォール街を占拠せよ」で素晴らしいスピーチをしたカナダのジャーナリスト、ナオミ・クライン。その直前にデモクラシー・ナウ!のスタジオでグローバリゼーションに抵抗する運動の現状を語りました。「ウォール街占拠」はもちろん、折りしもチリで盛り上がる学生運動や、9月末にワシントンで行われたパイプライン敷設阻止の大規模な非暴力抗議行動などについても報告します。(12分)

生まれ変わるメーデー: オキュパイ運動が労働者や移民運動と共闘

ウォール街占拠運動がメーデーに復活しました。全米各地で抗議行動が行われます。しかも、これまでメーデー抗議行動の推進力だった移民運動や労働組合としっかり協力関係を築き、メーデーそのものに新しい息を吹き込みました。今年のメーデーの意義とオキュパイ運動の最前線を4人のゲストが語ります。(30分)

ポール・クルーグマン「さっさと不況を終わらせろ」 (2) ユーロ圏の危機ほか

金融大手JPモルガン・チェース銀行は、今年5月高リスクなデリバティブ取引で巨額の損失が発覚しました。その額は、5月の放送時で、20億―30億ドルと言われていましたが、今では40-60億ドルと言われています。ク ルーグマンは同行の最高経営責任ジェイミー・ダイモンを批判します。ダイモンは金融改革に対抗する知恵袋とされ、「我々のビジネスは我々が一番良く知っている。他の者が、私達にどうするか教える必要はない」と言って、どのような規制にも猛反対してきました。そ結果がこの巨額の損失です。米国政府機関によって預金が保証されている銀行が、このような高リスクの取引をすることは、彼らが納税者のお金で賭けをしているとのと同じです。「ボルカー・ルール」と呼ばれる規制が発効されれば (2012年7月から有効)、このような投機的な取引は出来ないはずですが、今年5月以前は、それがいつも通り行われていたことは明らかです。ひとつ間違えば国の経済をも破壊しかねない「大きすぎて潰せない銀行」は、甘い規制で銀行家に任せておくには重要すぎるとクルーグマンは言います。(20分)

アリゾナ州がエスニック教育をカリキュラムから排除 人種統合の歴史を巻き戻し

2010年5月米アリゾナ州では、外見などから無届の移民と疑うに足る理由があれば逮捕ができるとして波紋を呼んだ移民法に続いて、特定の民族を対象にした授業を禁ずる法律が成立しました 。「民族間の結束を強め、白人に対する敵意を助長させる」というのがアリゾナ州当局の禁止の理由でした。この法律は、メキシコ系・ラティーノ系の生徒が過半数を占めるツーソン学区で行われているメキシコ系米国人研究(MAS-TUSD)のカリキュラムを標的にしたものでした。公立学校の教職員や生徒が禁止に反発し、取り消しを求める訴訟を起こしました。(15分)

オキュパイ運動の先駆け スペインのM15運動,占拠運動

2011年、世界中の広場や街頭を人々が埋め尽くし、不平等や民主主義を叫びました。ウォール街占拠運動の先駆けとなったと言われるのが、マドリッドのプエルタ・デル・ソル広場から始まったM15(5月15日)運動です。これが9月17日のニューヨークのズコッティ広場へ、10月15日の世界規模の街頭デモにつながりました。M15運動の記録に取り組むスペインの映像作家ステファン・グルエソに聞きました。

ジョセフ・スティグリッツ:『世界の99%を貧困にする経済』

経済的な格差が、先進国の中で最大になってしまった米国。機会均等を誇っていたはずの国が、先進国の中で均等の度合いが最も低い国になってしまったのです。最新著『世界の99%を貧困にする経済』の中で、ノーベル賞受賞経済学者のジョセフ・スティグリッツは、経済格差が政治をゆがめ、民主主義をあやうくしている現状を指摘します。(35分)

オリンピックに乗っ取られたロンドン 

2012年ロンドン・オリンピックのメイン会場となったのはイースト・ロンドンの人口密集地です。英国防省は警備の一環として、人口密集地の給水塔の屋根に地対空ミサイルを配備しました。さらにヘリコプターや戦闘機もスタンバイ。オリンピックは戦争なのでしょうか?(20分)

ガンジーの非暴力とは~ガンジーの言葉を通して

ノーマン・フィンケルスタインは、イスラエル・ロビーに対する厳しい批判で知られるパレスチナ・イスラエル問題の論客です。ガンジーの時代のインドにパレスチナとの共通点をみつけ、ガンジー全集98巻の半分を読破したというフィンケルスタイン。そこでガンジーの非暴力が正しく知られていないことがわかったといいます。ガンジーにとって非暴力とはどういうものだったのでしょう。(17分)

NSAの内部告発者トーマス・ドレイクとオバマ政権による迫害 (2)

国家安全保障局(NSA)の内部告発者、トーマス・ドレイクに話を聞きます。彼はNSAの浪費や不適切な管理、憲法違反の疑いのある活動を報道機関に告発したため、当局の迫害を受けました。スパイ防止法に違反したとして起訴され、最長で35年の投獄という危機に直面しました。でも実際の起訴状にはスパイ行為の具体的な指摘はなく、政府の機密文書を自宅地下室に保管していたという微罪しかありませんでした。結局、この微罪をドレイクが認めるかわりに他の容疑はすべて取り下げるという司法取引が成立し、昨年2011年に裁判は結審しました。当時司法省の首席報道官だったマシュー・ミラーは今ごろになって、「起訴したのは勇み足だった」などと話していますが、明らかに司法を使った内部告発者への嫌がらせです。(12分)

米大統領選テレビ討論会で隠されたこと

米大統領選挙の投票日が近づいていた2012年秋、民主党のオバマ大統領を共和党のロムニー候補が激しく追い上げ、テレビで放映された公開討論会に、有権者の注目が集まりました。けれども、「米国大統領選:討論会で裏取引?」でもご紹介したように、この公開討論会は、二大政党の枠に有権者を取り込み、それ以外の選択を見えなくすることを狙い、操作されています。司会者には、主流メディアのジャーナリストが選ばれますが、中立を装いながら実は、質問内容はじめさまざまな制約を課され、がんじがらめです。少数政党の候補を排除し、二大政党が一致している問題を議題からはずすことで問われるべき政策が問われず、投票者が大統領候補の考えを聞く貴重な機会が失われてしまいます。(21分)

アーロンシュワルツはなぜ死んだか?

オープン・インターネットの活動家アーロン・シュワルツが、2013年1月11日に自殺しました。わずか14歳でRSSの技術基盤をつくった天才プログラマーです。自由なインターネット空間を唱導してきた憲法学者ローレンス・レッシグとも親交が深く、著作物の有効利用のための承認制度クリエイティブ・コモンズの立ち上げや、オンラインのオープン百科事典ウィキペディアなどにもかかわってきました。(20分)
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