戦争の地獄を持ち帰る者たち イラク帰還兵による殺人、自殺、誘拐

イラクやアフガニスタンからの帰還兵の証言で、見えない敵を相手にテロとの戦争をする米軍が、疑心暗鬼にかられて非武装の民間人をいとも簡単に殺傷する状況が明らかになっていますが、こうした民間人への攻撃に習熟し、殺人の訓練を受けた兵士たちが復員した後、故郷の日常の生活に簡単に復帰できるものなのでしょうか?コロラド州の新聞が、殺人の訓練を受けた兵士が民間人に戻ることの難しさを検証する衝撃の記事を掲載しました。(24分)

「最初は悲劇、二度目は喜劇」ジジェク金融危機後の世界を語る

ナショナル・レビュー誌に「欧米でもっとも危険な政治哲学者」と呼ばれ、ニューヨーク・タイムズ紙が「文化評論のプレスリー」と評した、哲学者で知識人のスラヴォイ・ジジェクには、哲学、精神分析、神学、歴史、政治理論に関して50冊を超える著書があります。出版されたばかりの新著、First as Tragedy, Then as Farce(『最初は悲劇、二度目は喜劇』)でジジェクは、米国がどのようにして9.11同時多発テロの悲劇から、彼が茶番劇と呼ぶ金融破綻に至ったのかを分析しています。(19分)

国連宣言 水は基本的人権

国連総会は、水と公衆衛生は基本的人権であるという史上初の宣言を行いました。7月28日におこなわれた歴史的な投票で、122カ国の支持を得て決議が成立しました。米国とカナダ、一部のヨーロッパの国々、その他の先進工業国など40カ国以上は棄権しましたが、さすがに決議に反対した国はありませんでした。長年にわたる水の権利活動家、モード・バーロウに、この画期的な決議について聞きます。

ボパール大事故の生存者ら数百人、オバマのインド訪問に抗議

ボパール事故の生存者ら400人以上のグループが、オバマのインド訪問に抗議しています。1984年に起きたボパールでの工業用ガス流出事故での死者は15,000人と見積もられています。当事者の企業であるユニオン・カーバイドは、現在ではダウ・ケミカルの子会社となっています。ダウ社は汚染された敷地の浄化、犠牲者への賠償追加、環境と公衆衛生への被害評価のための研究資金提供を求められています。インドはまた、事故後逮捕されてすぐに国外脱出した元ユニオン・カーバイド最高経営責任者のウォレン・アンダーソンの引き渡しを要求しています。(4分)

追放のハイチの元大統領アリスティドがようやく帰国

デモクラシー・ナウ!の特集番組として、7年間の亡命生活を終えたハイチの元大2011年3月、7年間の亡命生活を終えたアリスティドの、亡命先南アフリカからハイチへの歴史的な帰国を再び、独占取材しました。アリスティドの帰国を待つ人々が集まるポルトー・プランスの空港で、エジプトのタハリール広場からの報道ですっかり有名になったデモクラシー・ナウ!のプロデューサー(現在は在カイロの通信員)、シャリフ・アブドゥル・クドゥースが待つ中に、アリスティド元大統領とエイミー・グッドマンらを乗せた特別機が到着するというドラマチックな作り。空港で、そして空港から我が家へ向かう沿道で、人々の熱狂的な歓迎が伝わってきて、歴史のひとこまとして感動的なドキュメントに仕上がっています。(21分)

人体実験の暗黒の歴史 ナチからタスキギー、プエルトリコまで

医療の発展のためには人体実験にも必要悪の面もありますが、それを行うときには厳格な規制と医療倫理が要求されます。とくに披験者に対して、危険についての十分な説明をしたうえでの同意をとることは絶対に必要です。第二次大戦中のナチスによる生体実験や日本軍の満州第731部隊の行った実験への反省から、1947年のニュールンベルグ綱領は披験者の同意のない人体実験を「人道に対する罪」であると規定しています。しかし米国は、これをナチや日本軍のような野蛮な連中の行為であるとみなしたため、自国の医療研究の現場にそのようなことが起きるとは思ってもみなかったようです。医学史家スーザン・レバビーが、米国の内外で行われた人体実験の歴史について語ります。(16分)

企業に無制限の選挙献金を許すシチズンズ・ユナイテッド判決に異議あり!

2010年の米中間選挙では、記録破りの選挙費用が使われました。その理由のひとつは、最高裁判所が1月に出したシチズンズ・ユナイテッド判決です。 この判決は、会社法人には、合衆国憲法修正第1条に基づく権利(信教、言論、出版、集会の自由、請願権)が保障されているとみなし、政府が企業の政治的な言論に制限をくわえることはできないとしています。この判決によって、企業や特殊利益団体が政治的な影響力を振るうために、公職選挙に特定候補を支持して無制限の金を使う道が開けました。 まさしく、金で買える民主主義の到来です。(17)

『帝国の収穫』 フアン・ゴンザレスが詳細に描く米国ラティーノの歴史

フアン・ゴンザレスが著書Harvest of Empire: A History of Latinos in America(『帝国の収穫:米国のラティーノの歴史』)の全面改訂を記念し、米国のラティーノ系移民の歴史を語ります。ゴンザレスによると、2050年には米国に住む人の3人に1人がラティーノ系になると予想されています。1960年から2008年まで合法非合法合わせて4千万人を超える移民が米国に流入、その半数がラティーノ系だと言います。(15分)

NSAの内部告発者トーマス・ドレイクとオバマ政権による迫害 (2)

国家安全保障局(NSA)の内部告発者、トーマス・ドレイクに話を聞きます。彼はNSAの浪費や不適切な管理、憲法違反の疑いのある活動を報道機関に告発したため、当局の迫害を受けました。スパイ防止法に違反したとして起訴され、最長で35年の投獄という危機に直面しました。でも実際の起訴状にはスパイ行為の具体的な指摘はなく、政府の機密文書を自宅地下室に保管していたという微罪しかありませんでした。結局、この微罪をドレイクが認めるかわりに他の容疑はすべて取り下げるという司法取引が成立し、昨年2011年に裁判は結審しました。当時司法省の首席報道官だったマシュー・ミラーは今ごろになって、「起訴したのは勇み足だった」などと話していますが、明らかに司法を使った内部告発者への嫌がらせです。(12分)

『汚い戦争』―世界に広がるオバマの戦争

10周年を迎えたサンダンス映画祭ドキュメンタリー部門で初上映された映画『汚い戦争:世界は戦場だ』を制作した調査報道記者のジェレミー・スケイヒル氏と映画監督のリック・ローリー氏が、アフガニスタン、イエメン、ソマリアで拡大を続ける米国の秘密戦争について語りました。2期目を迎えたオバマ大統領は長期にわたる戦争を終結させると宣言したものの、国家機密特権や無人機爆撃を強化し、ブッシュ政権以上に戦争を拡大させた戦争政権だと語ります。

オリバー・ストーンの「語られざる米国史」後篇

アカデミー賞受賞監督オリバー・ストーンが、歴史家でアメリカン大学教授のピーター・カズニックと共同で、10回シリーズのテレビ番組『オリバー・ストーンの 語られざる米国史』を撮り、大部の書籍『オリバー・ストーンが語るもうひとつのアメリカ史』(早川書房)を刊行しました。記録資料からの新発見や最近になって公開された公文書に依拠しながら、日本への原爆投下から冷戦、共産主義の凋落、そしてオバマ政権へとつながる米国史の全ての道程を批判的に検証しています。いわゆる「秘史」というよりも、顧みられず忘れられた米国政治の歴史を、政府や企業メディアが提示する公式見解とは違う視点で語り直すことに主眼を置いています。(16分)

グアテマラの元独裁者リオス・モントに歴史的判決下る

5月10日グアテマラの裁判所は元軍事独裁者エフライン・リオス・モントに対し、ジェノサイドと人道に対する罪で有罪、80年の刑を宣告しました。 中南米はもちろん世界中を見渡しても、元国家元首が自国の裁判所でジェノサイドの罪で裁かれるなんて初めて。しかも有罪判決が出たのは驚くべきことです。 (31分)

『ハンナ・アーレント』 アイヒマン裁判を取材したドイツ系ユダヤ人思想家

マルティン・ハイデッガーに師事したユダヤ系ドイツ人の哲学者で、亡命先のニューヨークに住んでいたハンナ・アーレントは、1961年のアイヒマン裁判の傍聴報告記事によって、米国の特にユダヤ系知識人から猛烈な反発を買いました。ニューヨーカー誌に裁判の傍聴報告を書くことを志願したアーレントは、現地で目にしたアイヒマンが、想像していた邪悪な殺人鬼というよりは、善悪の別に全く無関心で権威に盲従して命令を執行するだけの小役人なのではないかと感じて衝撃を受けます。アイヒマンを単なる類型として「悪の凡庸さ」と名付けたアーレントの報告は、アイヒマンを免罪するものと解釈されて集中砲火を浴びます。さらにアーレントは、「欧州各地のユダヤ人評議会指導部がナチスに妥協的でしばしば取引を行ったためにホロコーストの被害が拡大した」という法廷証言を報じたために、ユダヤ民族の裏切り者の汚名を着せられて憎悪と脅迫の対象となりますが、圧力に屈せず自らの信念を守り抜きました。(20分)

米兵たちが東京電力を提訴 原発事故の被曝による健康被害を訴える

2011年3月、東日本大震災が起こった直後に、米軍は被災地での災害救助・救援・および復興支援を目的とした援助活動を開始しました。一連の活動は「トモダチ作戦」と命名され、2万人を超える将兵に200機近い航空機、また24隻の艦艇が送り込まれました。それから3年後、作戦に参加して果敢に活動した海軍兵士や海兵隊員が、救援活動中の被ばくを理由に、東京電力を相手取って訴訟を起こしました。(29分)

公民権活動家ユリ・コウチヤマの回想 マルコムXとの友情、日系人収容所の経験

公民権運動の活動家で日系二世のユリ・コウチヤマさんが、2014年6月1日カリフォルニア州バークレーで、93歳で亡くなりました。第二次世界大戦中に日系人収容所に入れられ、米国南部の人種差別を目の当たりにしたことから政治活動にめざめたそうです。日系人への差別と黒人差別に共通するものを見出し、人種間の平等や社会正義の実現を求めて闘うようになりました。後に夫のビル・コウチヤマと共にニューヨークのハーレムに住みつき、黒人解放やブラックパンサーの運動を支援し公民権運動に深くかかわりました。

【EXPRESS】イラン・パペ:イスラエルは2014年にアパルトヘイト国家の道を選んだ

停戦交渉が停滞する中、イスラエルのガザ攻撃は激しさを増しています。すでにパレスチナ人の死者は1100人を超え、イスラエル兵も53人が死亡しています。意図的に一般市民を攻撃するイスラエルの戦争犯罪については、2008年末から2009年はじめにかけてオバマ就任直前に行われた前回のガザ侵攻のときと同じですから、とくに新しい字幕はつけていません。今回の侵攻に関しては、いまなぜ攻撃が繰り返されているのか、停戦のためには何が必要かという点にしぼって、簡潔にとりあげました。イスラエルのハイファから、歴史学者のイラン・パペへの短いインタビューをご覧ください。(8分)

「戦争犯罪人は来ないで」 コンドリーザ・ライスがラトガーズ大学卒業式典を辞退

神戸女学院大学の翻訳チーム第二弾は、先週の動画に引き続き、米国の大学キャンパスでの積極的な直接行動の事例です。ジョージ・W・ブッシュ大統領の国務長官を務めたコンドリーザ・ライスは、ニュージャージー州の名門公立校ラトガーズ大学の卒業式典に招かれ祝辞を述べることになっていましたが、学生や教職員の強い抗議を受け、ライス本人の辞退によって取り止めになりました。(8分)

教皇フランシスコと「解放の神学」ポスト共産主義時代の復権

後半は中南米の軍事独裁時代を生きた教皇フランシスコの過去と現在のかかわりに光を当てます。史上初の新大陸出身の教皇は、外交の世界でも大活躍。米国とキューバが国交正常化に向けて踏み出すという昨年末に世界をあっと言わせた出来事でも、その準備段階では教皇が仲介役として大いに尽力していたようです。両国の長年の不和は、双方が築いたイデオロギーの壁で出口を失った不毛な対立の典型例であり、まさにこうした状況を調停し打開の道を開くことこそフランシス教皇の生涯の使命だと伝記作家のオースティン・アイバリーは言います。教皇は共産主義にも批判的で、1998年ヨハネパウロ2世に随行してキューバを訪問した際の回想録では共産主義はキューバの伝統と価値感に相容れないイデオロギーだと厳しく批判したようです。とはいえ大量消費資本主義にも批判的で、中南米の成長モデルはもっと伝統に即したカトリックの人間中心主義の価値感に基づくものであるべきだと考えているようです。(17分)

映画 『トランプランドのマイケル・ムーア』(1)トランプ 白人男性 断末魔の恐竜の叫び

トランプ政権発足から1年余りが経ちました。大統領選時から「トランプ」の名前がメディアに登場しない日はほぼないと言っても過言ではなく、最近ではアフリカやハイチ、エルサルバドルといった国々に対する「肥溜め」発言など一国のトップとしては信じられない言動は、むしろ拍車がかかっているようにも見えます。しかし実のところ、私たちはトランプ大統領の発言の品位のなさや主張がころころ変わることなどにもはや耐性がついてきて、ひどいニュースにも「またか」と驚かなくなってきているのではないでしょうか。そういった意味でも、大統領選直前に作成されたマイケル・ムーア監督の映画『トランプランド』を取りあげた動画を見て、当時を振り返ることには意義があると思われます。(11分)

俳優シェイリーン・ウッドリー パイプライン融資銀行へのボイコットを呼びかける

2017学生字幕翻訳コンテスト 課題3:「パイプライン出資者に抗議を」の受賞作です。 トランプ大統領がパイプライン建設再開の許可を出す前日(1月23日)、サンダンス映画祭が開催中のユタ州のパークシティでは、ノースダコタ州でパイプライン建設への反対運動を続ける「水の保護者」たちがやって来て、映画祭の後援企業チェースマンハッタン銀行に抗議の声を上げていました。パイプライン計画に融資しているからです。スー族の伝統儀式「サンダンス」の名を冠して先住民支援も行っている映画祭のスポンサーとして企業イメージを高めながら、影では先住民社会を脅かす事業に巨額の資金を提供しているのです。抗議行動に参加していたシェイリーン・ウッドリーは、映画『スノーデン』でNSA内部告発者エドワード・スノーデンの恋人役を演じた若い女優ですが、昨年ノースダコタの抗議運動に参加して逮捕され、騒乱罪と不法侵入罪の容疑で起訴されています。ノースダコタの抵抗運動の現状や、この運動に深くかかわることになった理由を聞きます。(18分)
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