「彼らの武器で戦っても、必ず彼らが勝つ」 創造的な平和運動をめざす"労働階級の英雄"ジョン・レノン

 「イマジン」「平和を我らに」などパワフルな反戦運動の"聖歌"をつくったジョン・レノンは、どんな人物だったのか?レノン暗殺25周年の2005年12月5日に放送された番組で、彼の政治性とアメリカの反戦平和運動における影響力をみなおします。ゲストは、FBIの「レノン文書」を追究し、映画「PEACE BEDアメリカVSジョン・レノン」にも資料を提供した歴史学者のジョン・ウィナー。レノンの反戦平和運動への積極的な関与が、アメリカ政府から国外退去命令を受けるまでに危険視された経緯を説明します。また、フォーク歌手ピート・シーガーが、レノンの歌がいかに大群衆を動かす飛びぬけた力を持つかを語ったテープや、ラディカルな活動家としてのジョンとヨーコについて、彼らと共闘した故アビー・ホフマンが語った貴重なインタビューも聞けます。 (39分)

東ティモールの虐殺

1991年秋。インドネシア占領下に置かれていた東ティモールの首都、ディリは緊張につつまれていた。11月に予定されていた(旧)宗主国ポルトガルの議員団の訪問取りやめが10月26日に発表された。その2日後、議員団にインドネシア不法占領下の恐怖生活を訴えようと準備していた若者の一人、セバスチャン・ゴメスが、インドネシアの秘密警察に射殺された。11月12日、モタエル教会で行われたゴメス追悼ミサには数千人が参加した。人々はミサのあと、サンタクルス墓地に行進し、そこで解放を求める横断幕を掲げ、独立をアピールした。インドネシア軍が墓地を取り囲み、武器を持たない人々に向けて無差別発砲を開始した。発砲により、270人以上の人々が殺された。インドネシア軍はさらに、怪我人をトラックで病院に運び毒殺した。このとき、ポルトガル議員団の訪問予定にあわせて、ディリには外国のジャーナリストたちがいた。デモクラシー・ナウ!のエイミー・グッドマン、このセグメントに登場するアラン・ネアンと英国のマックス・スタールもやはりディリにいた。何人かのジャーナリストと人権活動家の協力により、虐殺の光景を納めたビデオが国外に持ち出され、西側のテレビで放映された。それにより、サンタクルス虐殺は世界に知られることとなった。(17分)

フルーツの政治学とミラクルベリーの秘史

カナダ
モントリオール在住の作家アダム・リース・ゴルナーに、彼の新著について聞きました。本の表題は『フルーツ・ハンター 自然と冒険と商業と執着の物語』。 この本の取材でゴルナーは世界中を旅し、「果物の忘れられた歴史」を探ってきたといいます。彼が発見した彩り豊かでちょっぴり皮肉な「果物の地政学」をご紹介しましょう。(12分)

「貧困の終焉?」グローバル経済の収奪構造をえぐるドキュメンタリー

オバマ大統領は2009年秋の国連総会で「極貧の撲滅をめざす」と宣言しました。しかし国際通貨基金(IMF)や世界銀行の予測では、世界金融危機の影響で途上国では貧困に分類される人の数が5300万人も増加します。国連調査では人類の3分の1以上が1日2ドル未満で暮らしています。こんな状態で、どうやって貧困をなくせるのか?経済版「不都合な真実」と呼ばれる映画『貧困の終焉?』(The End of Povertty?)は、世界には十分な資源があるのに何十億人が飢えているのは、途上国から先進国に富が流れ続ける不正な収奪システムがあるためだと説明します(20分)

ゴールドマン・サックスはいかにして危ないモーゲージ債を売りぬけたか

ゴールドマン・サックス社(GS)は未曽有の金融危機で生き残り、ライバルが敗退した後の金融市場に君臨しています。業績は好調で、顰蹙を買うほど多額のボーナスを支給しました。しかし金融危機の前、米国の最大手証券はいずれも高リスクのデリバティブ商品を扱っていました。どうしてGSだけが、無傷で撤退できたのでしょう?(14分)

ブラックウォーターのパキスタン秘密戦争 民間会社の暗殺・拉致計画への参与

民間軍事請負会社Xe(旧称ブラックウォーター)が、タリバンやアルカイダと疑われる人物の暗殺や拉致など、パキスタン領内で米軍やCIAの秘密作戦の一端を担っていると、ジェレミー・スケイヒル記者がスクープしました。パキスタン国内で多数の死者を出している米軍無人機による爆撃にも、ブラックウォーターが関与している模様です。この計画は独立性が極めて高く、オバマ政権のトップや軍当局者さえも存在に気付いていない可能性があるといいます。ネイション誌に記事が発表された後、初のテレビ・インタビューをご覧下さい。(19分)

ケニア人作家グギ・ワ・ジオンゴとの対話

アフリカ
1938年生まれ。グギ・ワ・ジオンゴは「エンクルマ、ケニヤッタ、マンデラが政治で行ったことを文学でなしとげた3人の作家」のひとりといわれています。デモクラシー・ナウ!には、歴史の激動に身を投じ、あるいはまきこまれて生きた自らの体験を感性豊かなことばで紡ぎ出す詩人や小説家が時折、登場し、みずみずしいことばの力で ある日、ある瞬間をまるでいまここであるかのように感じさせてくれる「すごい」体験ができ、それがこの番組の決定的にすばらしい魅力のひとつなのですが、これもまさに、そう。

ラジ・パテル:モザンビークの食糧暴動に見える地球温暖化の真の姿

アフリカのモザンビークでは、パン価格の3割引き上げに住民の怒りが爆発し3日間にわたる抗議行動で13人が死亡、数百人が負傷する事態になりました。値上げは小麦の国際価格が60%以上も高騰したためでした。2年前にも基礎食品の価格高騰で世界各地に怒りの抗議デモが広がりました。ド・スキュテール国連特別報告官は2008年の世界食糧危機の経験に学ばず、食料安全保障を怠ってきた各国の対応に警告を発しています。国連食糧農業機関(FAO)は、原因は食糧危機ではなく市場の混乱だと発表しています。『肥満と飢餓』の著者、ラジ・パテル氏は、自然災害が農業生産に及ぼす悪影響を、人間が作ったシステムが何十倍にも増幅し、社会的に与える被害を大きくしているのだと言います。

もう1つの9/11:1973年9月11日 米支援のピノチェトがチリの実権を握った日

チリで9.11と言えば、1973年の軍事クーデターを指します。米国の支援を受けたピノチェト将軍が、民主的に選挙で選ばれたアジェンデ政権を倒した日です。それ以降、チリでは独裁政権が反対派の誘拐や虐殺を繰り返して国民を恐怖に陥れ、その一方でシカゴ学派の主張に沿った新自由主義経済政策が徹底的に推進されました。このショックドクトリンの最初の「実験」は、その後、IMFの手動でバブル崩壊後の中南米全体に広がり、大多数の国民を困窮させて、現在の中南米のアメリカ離れの種を撒くことになりました。今ではそれが全世界に拡大していますが、今日の私たちが直面する問題の先駆けとなった事件として、チリ・クーデターの意義は一段と大きくなっています。(17分)

経済学者ハジュン・チャン 通貨戦争と「自由市場のウソ」を語る

昨年11月、韓国で開かれたG20ソウル・サミットは、通貨切り下げ競争を回避し新興国への過度な資本移動に歯止めをかけるため各国が協調して為替レートの安定をめざすというものでしたが、オバマ大統領は韓国との自由貿易協定の実現も、中国との通貨摩擦の解消にも成果を挙げられませんでした。現在まで継続している通貨戦争と緊縮財政の問題について、ケンブリッジ大学で教える韓国出身の経済学者ハジュン・チャンが、わかりやすく解説します。(14分)

ティム・ショロック:朝鮮戦争終結には北朝鮮との直接対話しかない

2010年11月23日、北朝鮮が行なった韓国の延坪(ヨンピョン)島への砲撃は日本でも大きく取りあげられました。この砲撃に対し韓国のイ・ミョンバク(李明博)大統領は「断固とした措置」をとると述べ、オバマ大統領も「北朝鮮の行動は言語道断だ」と非難しました。朝鮮半島を30年に渡って取材してきたティム・ショロック氏はこうした報道とは違う見方をしています。

メルトダウンの危機

福島第一原子力発電所の事故に関しては、被害の範囲をできるだけ小さく見せようとする報道がめだち、海外メディアの報道とは大きなずれを生じています。いちばん情報を持っているはずの政府と東京電力が発表することが信用されなくなれば、パニックがますます拡大します。責任問題は後日かならず追及されるべきですが、今はとにかく情報を隠さないでほしい。

「緑の雇用」のバン・ジョーンズ、パワーシフトを訴える

なんとも、パワフル。ワシントンDCで2011年4月に開かれた「パワーシフト2011」会議の基調演説をお届けします。檄をとばしているのは、「環境のヒーロー」バン・ジョーンズ。「現代文明は死が燃料だ。化石燃料とは数億年前に死んだ生物。大地から死を掘り出してエンジンで燃やしている。葬儀もしないで発電所で死を燃やす。死はいまや空から降ってくる。それが、地球温暖化。死体をくべる社会はやめて、太陽など生きたエネルギーを使いましょう」。想像力をかきたてる鮮烈な論法です。(8分)

エコロジー運動の哲学詩人デリック・ジェンセン

エコロジー運動の哲学詩人、デリック・ジェンセン――物静かな語り口とは裏腹に、その言葉は時に美しく、時に鋭く、読む者・聴く者に突き刺さります。カリフォルニア北部で持続可能な暮らしを続けるトロワ・インディアンの土地で暮らす彼は、「持続可能な技術水準はひとつしかないんだよ。石器時代だ」と言う彼の心を揺さぶった友人の言葉を伝えてくれます。ジェンセンには「文明」には、暴力と破壊が付きものだと言う認識があり、すでに「終末」が始まっているという危機感があります。だから、彼自身も含めた環境保護主義者たちの敗北の連続がはがゆいし、生ぬるい環境運動家が許せない。(20分)

米国が隠したヒロシマとナガサキ

3.11の福島原発事故は、核エネルギーを安全に使いこなせるという原子力「安全神話」をくつがえしました。原子力の平和利用という謳い文句の下、放射能への恐怖を軽んじたのは日本も米国も同じでした。あまりにも残虐な武器の使用を正当化するために、被爆者の惨状を隠そうとする動きは、終戦直後から始まりましたが、さらに冷戦下の核軍拡競争と原子力発電推進の中で、米国は原爆の全貌を国民の目から隠しました。ウソで固めた核の時代が始まったのです。(26分)

トロイ・デイビスの処刑迫る

NYタイムズ紙が「悲劇的な誤審」と論じたトロイ・デイビスの死刑判決。有罪判決への疑いのさなか、2011年9月22日、薬物投与による処刑が執行され世界に衝撃を与えました。処刑前日、ジョージア州アトランタからオンエアされたこのセグメントでは、デイビスの死刑反対運動の両翼を担ったアムネスティ・インターナショナルと全米黒人地位向上委員会(NAACP)の幹部が、事件と裁判のあらまし、米国の死刑制度反対運動について語ります。(20分)

【EXPRESS】伝説的バンドCSN&Yのクロスビー&ナッシュがウォール街占拠ライブを語る

クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤングのデヴィッド・クロスビーとグラハム・ナッシュが、ウォール街占拠運動の応援にかけつけました。政治的メッセージを発信しつづけてきた2人が、スタジオでウォール街占拠や原子力発電に反対する理由を語ります。ウッドストックの懐かしい映像やWhat Are Their Names? のアカペラ演奏もお楽しみください。

メタデータによる処刑 NSAの暗殺関与

ガーディアン誌を去ったグリーンウォルド記者が、DN出身のジェレミー・スケイヒルらと立ち上げた新メディア事業ファースト・ルック・メディアのデジタル・マガジン「ジ・インターセプト」。お披露目の記事は2人の共著で、国家安全保障局(NSA)の諜報活動に関する新たな発見です。エドワード・スノーデンの告発以来、NSAが世界中で行っている通信傍受については次々と新事実が明かされていますが、今回のスクープはそうした監視活動の枠を超えた、実戦におけるNSAの関与です。(32分)

公民権活動家ユリ・コウチヤマの回想 マルコムXとの友情、日系人収容所の経験

公民権運動の活動家で日系二世のユリ・コウチヤマさんが、2014年6月1日カリフォルニア州バークレーで、93歳で亡くなりました。第二次世界大戦中に日系人収容所に入れられ、米国南部の人種差別を目の当たりにしたことから政治活動にめざめたそうです。日系人への差別と黒人差別に共通するものを見出し、人種間の平等や社会正義の実現を求めて闘うようになりました。後に夫のビル・コウチヤマと共にニューヨークのハーレムに住みつき、黒人解放やブラックパンサーの運動を支援し公民権運動に深くかかわりました。

警官か兵士か?ファーガソンで市民の抗議に地元警察は戦争なみの軍備で対応

人種 警察 黒人
ファーガソンは、大多数が黒人住民であるコミュニティを白人が圧倒的多数を占める警察が強権的に取り締まるという、火だねを抱えた街でした。そんな緊張をはらんだ背景で起きた事件で、人々の怒りの火に油を注ぐことになったのが、射殺事件直後の治安当局の対応でした。市民による抗議に軍隊なみの武装で立ち向かったのです。エリック・ホルダー司法長官は地元警察による「軍事装備と軍車両の配備」が「送り出すメッセージを深く懸念している」と述べました。しかし、ホルダーが口にしなかったのは、連邦政府が警察への軍隊装備の提供に一役買っていることです。(13分)
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