米支援のエルサルバドル軍によるイエズス会司祭6人の殺害から20年

米ジョージア州フォートベニング基地では、毎年恒例となった抗議集会に数千人の人々が集まり、かつての陸軍米州学校(SOA:スクール・オブ・ジ・アメリカス)の廃止を求めています。中南米の軍人に反政府運動の撲滅の手法を教えた「暗殺学校」です。修了生たちは帰国して、米国の支援する独裁政権を支えて中南米各地で最悪の人権侵害を引き起こしました。 米国が支援するエルサルバドル軍にイエズス会の司祭6人の司祭が殺されて20年になります。司祭たちは「解放の神学」を掲げ、貧者の側に立って政府の人権侵害を批判したため、1989年11月16日、中央アメリカ大学の敷地内で射殺されました。作戦を遂行したのは暗殺学校の修了生たちです。(19分)

戦争の地獄を持ち帰る者たち イラク帰還兵による殺人、自殺、誘拐

イラクやアフガニスタンからの帰還兵の証言で、見えない敵を相手にテロとの戦争をする米軍が、疑心暗鬼にかられて非武装の民間人をいとも簡単に殺傷する状況が明らかになっていますが、こうした民間人への攻撃に習熟し、殺人の訓練を受けた兵士たちが復員した後、故郷の日常の生活に簡単に復帰できるものなのでしょうか?コロラド州の新聞が、殺人の訓練を受けた兵士が民間人に戻ることの難しさを検証する衝撃の記事を掲載しました。(24分)

「最初は悲劇、二度目は喜劇」ジジェク金融危機後の世界を語る

ナショナル・レビュー誌に「欧米でもっとも危険な政治哲学者」と呼ばれ、ニューヨーク・タイムズ紙が「文化評論のプレスリー」と評した、哲学者で知識人のスラヴォイ・ジジェクには、哲学、精神分析、神学、歴史、政治理論に関して50冊を超える著書があります。出版されたばかりの新著、First as Tragedy, Then as Farce(『最初は悲劇、二度目は喜劇』)でジジェクは、米国がどのようにして9.11同時多発テロの悲劇から、彼が茶番劇と呼ぶ金融破綻に至ったのかを分析しています。(19分)

コチャバンバ「水戦争」から10年 民営化阻止の民衆闘争をふり返る

ボリビアのコチャバンバでは10年前、最も大切な天然資源である水をめぐり、壮絶な「水戦争」が起こりました。その数カ月前にはシアトルで、WTOへの抗議行動で総会が中止になっており、時を同じくして米大陸の南北で企業中心のクローバリゼーションに対する民衆の抵抗を象徴する事件が置きました。コチャバンバ市では政府が米国企業ベクテルに水道管理権を売り渡したことに危機感を抱いた民衆が一斉に立ち上がり、契約取り消しをもとめて広場を占拠しました。政府は軍を投入し、戒厳令を発令して弾圧しましたが、「水の権利」を守ろうとする民衆の反乱には勝てず、結局は民衆の要求に屈しました。2月と4月の二度にわたる壮絶な街頭闘争の結果、ボリビアの民衆はベクテル社を追い出しました。水戦争の当時、住民側の組織で重要な役割を担当したはたしたマルセラ・オリベラに当時の話を聞きます。(20分)

アリス・ウォーカーの新作 ルワンダ、コンゴ、パレスチナで見た地獄

2010年のピュリッツァー賞が発表されました。ハリケーン・カトリーナ被災で孤立した病院で患者の生死の選択を迫られた医師たちの苦悩を描く記事で受賞した「プロプブリカ」のシェリ・フィンク氏は、非営利報道機関によるはじめての受賞という快挙でした。今日はアフリカ系アメリカ人女性として初めて同賞を受賞した作家、詩人、活動家のアリス・ウォーカー氏を招いて、新刊書について話を聞きます。タイトルは、『絶句を乗り越えて ルワンダ、コンゴ東部、パレスチナ=イスラエルで詩人が遭遇した恐怖』です。(17分)

マビマルマラ号から持ち出されたビデオに映るイスラエル軍の襲撃と殺戮

デモクラシー・ナウ!では、マビ・マルマラ号から持ち出された未公開・未編集ビデオを独占で特別紹介します。このビデオは10日に国連での記者会見で正式に公表されることになっています。 映像には、襲撃が始まる直前のマビ・マルマラ号内の動きと緊張感、そして襲撃の間の乗船客の反応が間近に映し出されています。 マビ・マルマラ号に乗り合わせていた少数の米国人の一人、 映像作家で活動家のイアラ・リーに話を聞きます。リーの機材は没収されましたが、リーは1時間分の映像を持ち出すのに成功しました。(19分)

米軍内部告発者の逮捕、ウィキリークスは地下に潜る

米軍武装ヘリコプターによるイラク民間人の無差別に射撃が映った米軍機密ビデオを公開した内部告発サイトのウィキリークス。共同創設者のジュリアン・アサンジは、国防総省の捜索を逃れて行方をくらましています。一方、米軍は陸軍技術兵のブラッドリー・マニングを逮捕しました。ウィキリークスにビデオを渡した人物と疑われており、問題のビデオの他にも2万6千件の機密記録を外部にいます。マニング逮捕とアサンジ追跡は、内部告発者及び機密情報を漏洩する者に対するオバマ政権の強権的な弾圧を明らかにしました。ペンタゴン文書の漏洩で米国一有名な内部告発者になったダニエル・エルスバーグ、ウィキリークスの協力者で、調査報道ジャーナリストを保護するアイスランドの新しい法律を起草したアイスランド国会議員ビルギッタ・ヨンスドティル、サロン・ドットコムの有名ブロガー、グレン・グリーンウォルドの3人に話をききます。(41分)

ティーパーティ運動と極右武装集団や人種差別団体のつながり

中間選挙の2週間前、NAACP(黒人地位向上協会)が保守派の市民運動ティーパーティに関する報告書「ティーパーティ・ナショナリズム」を発表し、全国各地の人種的な憎悪にもとづく団体とのかかわりを指摘しました。ティーパーティ運動の主張は「小さな政府」の実現であり、財政赤字の削減と減税が一番の目標のはずです。でも、実際に彼らが関心を注ぐのは人種や移民といった社会問題です。ティーパーティの集会には、排外主義や人種偏見に満ちたスローガンが目立ち、白人至上主義グループのオルガナイザーたちが跋扈し、新人勧誘にいそしんでいるといわれます。

アン・ジョーンズが語る新著『終結しても終わらない戦争』

アン・ジョーンズは過去9年間の多くをジャーナリスト、写真家、人道支援活動家としてアフガニスタンで過ごし、戦争がアフガニスタンの女性に与えてきた影響に注目してきました。新著『終結しても終わらない戦争―紛争の見えない影響と女性』(仮題)で、たとえ武力の戦争は終わっても、女性にとっての戦争は決して終わらないと訴えます。

ラジ・パテル:モザンビークの食糧暴動に見える地球温暖化の真の姿

アフリカのモザンビークでは、パン価格の3割引き上げに住民の怒りが爆発し3日間にわたる抗議行動で13人が死亡、数百人が負傷する事態になりました。値上げは小麦の国際価格が60%以上も高騰したためでした。2年前にも基礎食品の価格高騰で世界各地に怒りの抗議デモが広がりました。ド・スキュテール国連特別報告官は2008年の世界食糧危機の経験に学ばず、食料安全保障を怠ってきた各国の対応に警告を発しています。国連食糧農業機関(FAO)は、原因は食糧危機ではなく市場の混乱だと発表しています。『肥満と飢餓』の著者、ラジ・パテル氏は、自然災害が農業生産に及ぼす悪影響を、人間が作ったシステムが何十倍にも増幅し、社会的に与える被害を大きくしているのだと言います。

イブ・エンスラー 「私の癌とコンゴの癌」

劇作家イブ・エンスラーは、1996年初演の『ヴァギナ・モノローグ』の成功をきっかけに、女性への暴力を阻止するための世界的なキャンペーン「Vデー」(V-Day)を立ち上げました。世界1200カ所以上で4千回以上の「Vデー」イベントが実施され6千万ドル以上の募金を集めたそうです。

チリの経済学者マンフレッド・マックスニーフ:米国は「発展不全国」になりつつある

オバマ大統領の経済チームはウォール街出身者で固められ、ローレンス・サマーズが国家経済会議委員長を退いた後、後任に指名されたのはまたもや金融業界(ゴールドマンサックス)出身のジーン・スパーリングでした。こうした人々が舵を取る米国の経済政策の方向性とは対極にある、人間の尺度から考える経済学に耳を傾けてみましょう。チリの経済学者マンフレッド・マックスニーフは、人間の基本的なニーズに基づいた人間開発モデルで知られています。(19分)

FRBの6000億ドルの追加金融緩和は通貨戦争の懸念を煽る

このところまた円高が進んでいます。円高のたびに国内産業の危機が叫ばれ、日本政府はバカの一つ覚えのように市場介入を行い、ため込むしか能のない米国債をますます増やしています。なんとも馬鹿らしいはなしですが、世界全体で見れば「通貨切り下げ競争」にふたたび火がついた格好です。かつては通貨切り下げ競争のような他国経済を犠牲にするやり方が第二次世界大戦につながったと言われています。ぶっそうな話ですが、マイケル・ハドソンによれば、いまや金融が戦争の新形態なのです。(18分)

メルトダウンの危機

福島第一原子力発電所の事故に関しては、被害の範囲をできるだけ小さく見せようとする報道がめだち、海外メディアの報道とは大きなずれを生じています。いちばん情報を持っているはずの政府と東京電力が発表することが信用されなくなれば、パニックがますます拡大します。責任問題は後日かならず追及されるべきですが、今はとにかく情報を隠さないでほしい。

【Express】神保哲生レポート:原発事故に追われ津波被災者の救助がおろそかに

ビデオ・ジャーナリストの神保哲生記者が東日本大震災による大津波で壊滅的打撃を受けた気仙沼・陸前高田市の被災者の様子をリポートします

【Express】広島、被災地にすばやい救援体制

東京電力の福島原子力発電所の壊滅的な事故に対し、広島市と広島市民は迅速にサポートに動きました。広島平和文化センターのスティーブン・リーパー氏が紹介します。リーパー氏は「原発ルネサンスの最期を目撃しているようだ」と語ります。

「革命は可能だ」 チュニジアの教訓

チュニジアは紀元前にはカルタゴと呼ばれ、地中海貿易で栄えました。16世紀にオスマン帝国の属州となった後、19世紀にはフランスの保護領となり、1956年にフランスから独立しました。独立後ブルギバ大統領の政権が30年間続き、1987年以降、ベン・アリ大統領の独裁が続いていました。そのベン・アリ大統領の長期政権を崩壊させたのはクーデターではなく民衆のデモでした。(8分)

ナオミ・クライン:究極の危機「気候変動」を利用して軍国主義が台頭?

民主主義の否定に利用されかねない最大の危機としてクラインが恐れるのが気候変動です。ここ数年で気候変動を信じる人の割合は急激に減少しましたが、その現象は英語圏に偏っています。その理由は、気候変動を信じるかどうかはもはや科学ではなく政治信条の問題になっているからだと、クラインはオーストラリアの政治学者クリーブ・ハミルトンの論考(かつて相対性理論をめぐる論争が政治論争化したこととの興味深い比較)を紹介します。気候変動を信じないことは、いまや右派にとって右派であることの証明です。彼らが信じない理由は、気候変動論は「富の再分配を狙った社会主義者による陰謀」だからです。こんな言いがかりつけて忌み嫌うのは、気候変動に有効な対策をとろうとすると、ことごとく右派の主張を否定しなければならないからです。エネルギー効率を考えれば、輸送によるロスを抑える地産地消が必須になりますが、それは「自由貿易」の終わりを意味します。そして先進国は自分たちが引き起こした問題の被害者である途上国に、つけを支払わなければなりません。自由貿易とグローバル化という右派の2枚看板を下ろし、富の再分配によって南北格差を是正するように迫られます。(16分)

「これは階級戦争だ」マイケル・ムーア 組合潰し法案に対し闘争を呼びかけ

 ウィスコンシン州では反組合法案が州議会上院を通過。時を同じくして、ミシガン州上院は、財政再建の旗印の元選挙で選ばれた公職者を解任し自治体の業務を企業に委託する非常権限を知事に与えるという、さらに過激な法案を可決しました。こうした右派からの攻勢を、国民を敵に回す階級闘争だと呼ぶ映画作家のマイケル・ムーア氏。労組や伝統的運動組織の枠組みを超えて、様々な立場の市民・公務員・労働者・学生が抗議行動に立ち上がる現状を、状況や課題は違っても、チュニジアやエジプトを始めとする中東全体と同じ精神でつながっていると語ります。米国人が行動に出ない限り次の映画は撮らないと行動を呼びかけるムーア監督にインタビューします。(10.5分)

オフショア金融とタックスヘイブンはグローバル経済の心臓部

ウォール街を占拠した米国の99%の怒りは、金持ちが税金で救済されてさんざん国の世話になっておきながら、ちっともフェアな税負担をしていないことです。日本の総理大臣も増税にひた走っていますが、増税の前に抜け穴を塞いでもらわなくちゃ。租税回避の代名詞が「オフショア」ですが、英国ジャーナリストのニコラス・シャクソンによれば、オフショア金融制度は単に租税回避の手段というだけでなく、秘密の保持によって法規制の抜け道を提供し、不透明なハイリスク取引を可能にする魔法のトンネル、ウォール街の資金力にあかせた政治への介入を陰で支える聖域なのです。(25分)
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