チリ・クーデターから40年 ビクトル・ハラの遺族が米国で容疑者を提訴

2013年9月11日はもうひとつの9.11の40年目の記念日です。40年前のこの日、米政府が支援を受けた軍事クーデターにより、民主的に選ばれたチリ人民戦線政権のサルバドール・アジェンデ大統領は命を落とし、首謀者のアウグスト・ピノチェト(本来の発音は「ピノシェ」または「ピノチェ」)将軍による17年間の恐怖政治が始まりました。ピノチェトは左翼や労働運動、人権運動の活動家を徹底的に弾圧する一方、特にサッチャー英首相とニクソン・レーガン両米大統領の忠実な同盟者として極端な新自由主義「改革」を行い冷戦体制にあった西側諸国では「優等生」として称賛を得ました。クーデター直後に暗殺されたチリの伝説的な歌手ビクトル・ハラの妻でゲストのジョアン・ハラは、40年前にハラを殺害したとされる元軍人ペドロ・パブロ・バリエントスを米国で訴えています。バリエントスは在米歴約20年で米国籍を持っているため、ハラの遺族は国外で起きた人権侵害を米国の裁判所で審理することを認める連邦法に基づいて提訴しました。(24分)

ソ連崩壊から20年 共産党が大躍進 ~ロシアの民主化とショックドクトリン

プーチンは米国にとって本当に手ごわい相手ですが、これまでの経緯をみてくると、プーチンは必ずしも欧米に敵対的ではなかったのに、米国の愚かな行動が追い詰めたことが見えてきます。今回はさらに遡って、プーチン登場の背景となるソ連後のロシアと米国の関係を確認してみましょう。ソ連が消滅した後の無秩序で略奪的な自由主義経済への移行についてはナオミ・クラインの『ショックドクトリン』でも詳しく述べられていますが、ここではロシア問題の大家スティーブン・コーエン教授に聞きます。少し前のインタビューですが、現在の米ロ対立がどのようにして起きてきたのかを理解するには欠かせません。(

サパティスタ蜂起から20年 NAFTAに立ち向かったメキシコ先住民が築いたオルタナティブ社会

NAFTAは米国、カナダ、メキシコの北米3カ国のあいだで結ばれた、TPPの元祖みたいな地域間自由貿易協定です。締結当時のうたい文句とは裏腹に、この20年で米国の雇用は失われ、メキシコではトウモロコシの生産が壊滅的な打撃を受けて農村地帯が困窮し、仕事を求めて米国に流入する無資格移民が百万人を超えています。自由貿易協定が引き起こすこのような悲惨な結果を当初から予測し、反対の声をあげて立ち上がったのが、メキシコの奥地の貧しい先住民たちだったことは、記憶に刻んでおきたいものです。NAFTAが発効した1994年1月1日、チアパス州の先住民が「NAFTAは自分たちへの死刑宣告だ」と訴え、自由貿易協定を推進するメキシコ政府に宣戦を布告しました。武装蜂起した農民中心のサパティスタ民族解放軍は、瞬く間にチアパス州の5つの主要な町を制圧しました。巧妙なメディア戦略も奏功して、この蜂起は世界に大きな衝撃を与えました。 あれから20年、サパティスタはチアパス州のおよそ3分の1を掌握し、サパティスモ(サパタ主義)と呼ばれる独自の方法論に基づいた自治を確立しています。(12分)

イスラム国に処刑された米国人ジャーナリスト、ジェームズ・フォーリーの本当の声

日本人2人が処刑されたことで「イスラム国」(ISIS,ISIL)に対する関心は一気に高まりましたが、人質解放に失敗した日本政府の対応についての検証はまだこれからです。トルコやフランスの人質は解放されているのに、中東への軍事干渉には直接関与していない日本の民間人が殺されてしまったことには、おおいに疑問が残ります。脅迫ビデオでイスラム国の処刑人ジハーディ・ジョンから「安倍晋三、お前の責任だ」と名指しで非難された日本の総理は、そんなことは知らんぷりで、ここぞとばかりにイスラム国と戦うことの必要性を熱弁し、「政府に協力しない者はテロリストの味方」というロジックで、大手メディアを使って政権批判の声を封じています。これはジョージ・W・ブッシュの対テロ戦争ドクトリンをそっくりいただいたものですが、オバマの民主党政権になっても米国は「テロには屈しない」という念仏を唱えて交渉を避ける「拒絶主義」に変わりはありません。最初に処刑された外国人ジャーナリストであるジェームズ・フォーリーへのオバマ政権の対応を見れば、日本政府の行動との共通点が読み取れます。(20分)

大学は行く価値があるのか? 新作映画が描く高等教育機関の持続不能の支出と学生ローン

米国の大学の学位取得のための費用は過去30年で1120%も高騰し、食品や医療、住宅など他の生活必需品の物価上昇率をはるかに上回っています。学生ローンの貸付総額は1兆2000億ドルにも達し、第二の住宅バブルとまで呼ばれて経済を脅かす要因になっており、それだけでなく国の教育制度そのものも脅かしています。( 9分)

ビヨンセがスーパーボウルを席巻 ハーフタイムショーでブラックパンサーや「黒人の命も大事」に表敬

2月7日の第50回スーパーボウルをテレビ観戦した視聴者は1億人を上回りました。彼らはデンバー・ブロンコスがカロライナ・パンサーズを下した試合に加えて、スーパーボウル史上で最も政治的なハーフタイムショーを目にすることになりました。伝説的ポップ歌手ビヨンセが、ブラックパンサーや「#黒人の命も大事」運動に敬意を表したのです。バックステージではビヨンセのダンサーたちが拳を掲げ、1968年オリンピックでトミー・スミスとジョン・カルロスが行った「ブラックパワー・サリュート」を想起させるポーズをとりました。 2016学生字幕翻訳コンテスト 課題6:「スポーツと政治」の受賞作です。(7分)

ドナルド・トランプが撒き散らす肉食獣系略奪思考:女性への暴力根絶を訴え立ち上がる女たちのV-Day

性被害にあった女性たちがこれまでひた隠しにしてきた自分たちの声を明るみに出し加害者への責任を追及する動きが広がってきています。こちらの動画ではそんな女性たちの活動を勇気づけるであろう、女性に対する虐待問題に取り組む二人のゲストをお迎えして、現在の性暴力に対する米国の対応や今後どうなっていくのかということについて議論を行います。(24分)

チョムスキー「ダーショウィッツはフィンケルスタインへの“聖戦”を始めた」

 米国を代表する反体制派知識人チョムスキーとハワード・ジンへのインタビュー第2弾。テーマは大学における言論統制です。 ノーム・チョムスキーは、政治学者ノーマン・フィンケルスタインの終身在職権(テニュア)をめぐるデポール大学の騒動の背後には、ハーバード大学法学部教授アラン・ダーショウィッツの働きかけがあったと指摘します。 フィンケルスタインを目の敵にするダーショウィッツは、ドポール大学の教員に手紙を書き、フィンケルスタインのテニュア獲得に反対するよう中傷キャンペーンを張ったそうです。他大学の人事に口を出すという常軌を逸した彼の行動の背後には、フィンケルスタインが新著『イスラエル擁護論批判』で、ダーショウィッツの著作は歴史の捏造であるとして、徹底的に反証したことへの恨みがあったようです。 (21分)

環境運動の火付け役レイチェル・カーソンと『沈黙の春』

1962年に出版されたレイチェル・カーソンの『沈黙の春』は、環境保護運動の勃興をうながした名著として知られています。40年以上も前の科学書が、今も古典として読みつがれているのはなぜでしょう? 『沈黙の春』を書くにいたった動機や、この本の影響について、カーソンと同じエコロジストで作家のステイングレーバーに話を聞きます。(7分)

ティム・ショロック:朝鮮戦争終結には北朝鮮との直接対話しかない

2010年11月23日、北朝鮮が行なった韓国の延坪(ヨンピョン)島への砲撃は日本でも大きく取りあげられました。この砲撃に対し韓国のイ・ミョンバク(李明博)大統領は「断固とした措置」をとると述べ、オバマ大統領も「北朝鮮の行動は言語道断だ」と非難しました。朝鮮半島を30年に渡って取材してきたティム・ショロック氏はこうした報道とは違う見方をしています。

暴露 スノーデンが私に託したファイル~(2) 彼は超優秀なサイバー・スパイだった

特別長編インタビュー第一日目の後半部分では、これまで語られてこなかったエドワード・スノーデンの人物像が詳細に語られます。スノーデンが育った家庭環境や政治信念、そして米国の安全保障機構の中での急速な昇進と、そこで果たしていた役割など、従来のマスコミ報道とはまったく違った人物像が浮かび上がります。これらは内部告発に至った動機や、彼の告発の重大性を理解するのに決定的に重要な事実といえるでしょう。(22分)

世界金融規制の撤廃を企むサービス貿易協定(TISA)の機密草稿をウィキリークスが公開

新サービス貿易協定(TISA)は、昨年からスイスのジュネーブで協議されているサービス貿易に関する多国間協定です。これまであまり知られていませんでしたが、6月19日にウィキリークスが金融関連部分(金融サービス付帯条項)の秘密の草案を公開>したことで関心が集まり、同月28日には日本の外務省も交渉の概要を公開しました。TPPは環太平洋の17カ国ですが、TISAにはEUの28カ国を含め約50カ国が参加し、世界貿易の7割を占める極めて重要な貿易協定です。でも例によって秘密主義で、参加国の国民は交渉の内容を何も知らされません。TISAの狙いはなんなのでしょうか?(8分)

ケリー国務長官の広島訪問の陰で 米国は1兆ドルかけて保有核兵器をひっそりと刷新

オバマ大統領は5月26、27日に三重県で開催されるG7首脳会議(伊勢志摩サミット)に出席の後、被爆地の広島を現職の米国大統領として初めて訪問する予定です。今回の訪問は、日米が歴史問題を乗り越えて強固な同盟関係を築き、「核なき世界」の実現に向けた国際的機運を盛りあげる歴史的な一歩とうたわれています。しかし実際の政策を見ると、両国の首脳にそんなアピールをする資格があるのかどうかは疑問です。国民の反対をねじ伏せて原発を推進する日本政府には核兵器保有への下心が透けて見えますが、米国だって膨大な核兵器庫の刷新をひっそりと進めているのです。(9分)

「ヘイト」後の人生:ネオナチ集団からの離脱を支援する非営利組織にトランプ政権は補助金を取り消す

今年8月バージニア州シャーロッツビルに白人至上主義者が大結集し、戒厳令が出される混乱の中で死者が出ました。シャーロッツビル市では、奴隷制維持のため南北戦争を戦った南部連合の司令官ロバート・リー将軍の像を市の公園から撤去する計画でしたが、撤去に反対して全米各地からネオナチ、白人ナショナリスト、クー・クラックス・クラン(KKK)などが集まりました。このデモに抗議していた群衆の中に白人至上主義者の車が突っ込み、一名が死亡、数名が負傷しました。犠牲者の母親は追悼集会で、娘の死を無駄にしないでと悲痛な訴えを行いました。ヘイトに基づく犯行の背景に何があるのか?元ネオナチで、今はヘイト集団からの離脱を支援する活動を行っている人物と、ネオナチ極右団体メンバーの親族をゲストに迎え、ヘイトに走る人々の心情や病理、更正への道について話し合います。(24分)

グアムで米軍駐留への抵抗が拡大 米朝間の挑発と瀬戸際外交でミサイル着弾の危機

米朝関係は非難と威嚇の応酬を繰り返し、ますます緊張が高まっています。8月、トランプ大統領は核戦争を示唆する威嚇をツイッターに投稿し、北朝鮮は中距離弾道ミサイル「火星12」をグアム近海に発射する計画があることを明らかにしました。これを受けてグアムでは現地紙がミサイルの到達時間を示す「14分!」という見出しをトップに掲げ、一気に緊張が高まりました。グアムには朝鮮半島有事の際に戦略爆撃機が出撃する米軍の基地があります。グアム大教授でグアム平和正義連合会長、脱植民地化委員会メンバーのリサリンダ・ナティビダド氏とアメリカン大学文化j人類学准教授で『 米軍基地がやってきたこと』の著者ディビッド・バイン氏を迎え、現地グアムの状況、基地に対する住民感情、在外米軍基地が抱える弊害について話を聞きます。(26分)

『トランプランドのマイケル・ムーア』(2)「人間火炎瓶」トランプを投げつけろ

監督はトランプを「人間火炎瓶」であるとし、それを現行体制にぶつけることは「合法的テロだ」と指摘します。自身もミシガン州の出身で、保守的な人々に囲まれて育ったムーア監督が彼らの怒りに満ちた言い分を「代弁」するところは真に迫っており秀逸です。「現行システムのせいで仕事も家も失った俺らに最後に残ったものは、一票の権利。それを使って、職業政治家やエリートどもに一矢報いるのさ」とばかりにトランプに投票することは「最高の憂さ晴らし」。ああ、気分良かった、やってやったぜ!さて、その結果は…(10分)

一国家それとも二国家? パレスチナ=イスラエルの未来に向けた新しい展望 前編

 2006年の秋、カーターはイスラエルの占領政策を「アパルトヘイト」という言葉を用いて批判する本を発表し、大きな論争を巻き起こしました。CNNテレ ビの「ラリー・キング・ライブ」にも出演して、占領の現状を率直に批判するとともに、この問題がいっさい報じられず、議論もされないことが、アメリカの大 きな問題だと指摘しました。(前半:12分)

理不尽な男 ラルフ・ネーダー 前編

 民主党と共和党という二つ利権集団が、さほど違わない政策を掲げながら二大政党として君臨し、それ以外の選択肢を有権者から奪っているアメリカ。この状況に業を煮やして、第三の道を選択する機会を提供すべく、1996年に「緑の党」から立候補したラルフ・ネーダーは、アメリカの市民運動を基盤とする政治家として以来ずっと大統領選挙に出馬し続けています。(15分)

エコノミック・ヒットマンが語るアメリカ帝国の秘史  ―経済刺客、暗殺者、グローバルな腐敗の真相 前編

 アメリカでは超ベストセラーなのに、なぜか日本では紹介されない本。どうみても日本人の興味を引きそうなのに、いまだに翻訳が出ないのが不思議なのが、ジョン・パーキンスのConfessions of an Economic Hit Man(『エコノミック・ヒットマンの告白』)です。グローバリゼーションの原動力となってきた、企業利益中心(コーポレートクラシー)の合衆国の世界支配戦略を、経済面で推進する勢力の深部で働いてきたと称する人物が、いかにこのシステムが第三世界の貧国を欺いて巨万の富をまきあげてきたかを内部告発。かつて英仏がしたような直接の軍事占領や植民地支配を伴わないアメリカ帝国の搾取構造が、ある意味、非常にわかりやすく説明されています。(30分)

「彼らの武器で戦っても、必ず彼らが勝つ」 創造的な平和運動をめざす"労働階級の英雄"ジョン・レノン

 「イマジン」「平和を我らに」などパワフルな反戦運動の"聖歌"をつくったジョン・レノンは、どんな人物だったのか?レノン暗殺25周年の2005年12月5日に放送された番組で、彼の政治性とアメリカの反戦平和運動における影響力をみなおします。ゲストは、FBIの「レノン文書」を追究し、映画「PEACE BEDアメリカVSジョン・レノン」にも資料を提供した歴史学者のジョン・ウィナー。レノンの反戦平和運動への積極的な関与が、アメリカ政府から国外退去命令を受けるまでに危険視された経緯を説明します。また、フォーク歌手ピート・シーガーが、レノンの歌がいかに大群衆を動かす飛びぬけた力を持つかを語ったテープや、ラディカルな活動家としてのジョンとヨーコについて、彼らと共闘した故アビー・ホフマンが語った貴重なインタビューも聞けます。 (39分)
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