あれから40年 1968年フランス5月革命

1968年5月はフランスにとって大きな歴史の転換点でした。学生と 労働者の抗議運藤の嵐が全国を吹き荒れ、その後のフランス社会を恒久的に変えることになりました。事の発端は、女子寮を訪問する権利をめぐる大学当局との衝突から、パリ大学のソの改革と個人の自由を求める運動へと広がり、3週間におよぶ大規模な抗議運動に発展しました。数十万人もの人々が街頭に繰り出し、警察の威圧的な対応に抗議しました。フランス労働者の3分の2にあたる1000万人が学生に連帯を表明してストライキを起こし、フランス史上最大のゼネストとなりました。<cite>The Imagination of the New Left: The Global Analysis of 1968</cite>(『(『新左翼の想像力 1968年の世界分析』)の著者ジョージ・カツィアフィカスに、フランス5月革命と、その影響の世界的ひろがりを聞きます。(14分)

コンゴ内戦の性暴力とアフリカの「資源の呪い」 後編

アフリカの天然資源に利権を持つ米国企業のかかわり方に目を向けてみましょう。クリントン長官が訪問したアフリカ7カ国には同大陸の二大石油算出国であるナイジェリアとアンゴラが含まれるなど、資源国との関係強化が訪問の狙いであったと言えそうです。しかし、これらの国々は、豊かな天然資源のゆえに紛争や汚職が絶えない「資源の呪い」に取りつかれた国でもあります。(8分)

アルンダティ・ロイが語るインド経済成長の犠牲者たち 

インドの首都ニューデリーから、グローバル・ジャスティスを訴える作家アルンダティ・ロイが発売されたばかりの新作について語ります。『民主主義フィールドノート イナゴの襲来に耳をすまして』は、世界最大の民主主義インドで今なにが起こっているのかを詳細に描き、それを通してグローバル化の時代の「民主主義」について考察します。(40分)

国連宣言 水は基本的人権

国連総会は、水と公衆衛生は基本的人権であるという史上初の宣言を行いました。7月28日におこなわれた歴史的な投票で、122カ国の支持を得て決議が成立しました。米国とカナダ、一部のヨーロッパの国々、その他の先進工業国など40カ国以上は棄権しましたが、さすがに決議に反対した国はありませんでした。長年にわたる水の権利活動家、モード・バーロウに、この画期的な決議について聞きます。

WikiLeaks: ファイザー ナイジェリアで子供への実験薬投与による医療被害のもみ消しをはかる

巨大製薬会社ファイザーが調査員を雇ってナイジェリアの法務長官の汚職の証拠を見つけ出そうとしていたことが、ウィキリークスが公開した外交公電でわかりました。法務長官の弱みを握って、ナイジェリアの子供たちを死なせた不正な未承認薬投与試験をめぐる60億ドルの訴訟を取り下げるよう圧力をかけるためです。この実験で試験員たちは投与試験の署名同意書を得ず、また医療関係者によると、ファイザーは子供たちの親に実験薬を投与することを伝えていなかったといいます。(16分)

ショック・ドクトリンにご用心!組合つぶし法案と米国の火事場泥棒

日本では未曾有の自然災害と原発事故という最大の国難のさなかに、無策を糾弾された総理が退陣を表明し、大連立が叫ばれています。党利党略を捨てて協力して国難にあたるそうですが、いったいなにをするのかは定かではありません。消費税引き上げ、TPP参加、コンピューター監視法案(共謀罪の一部切り離しです)など、およそ災害対策とは無関係な政策がごり押しされる気配もあります。社会的な危機の中では、強力なリーダーシップによる決然とした対応が必要です。しかし、ひとつ間違えば危機に乗じた権力の集中につながります。そんな時間はないといって民主的な幅広い議論を退け、これしか方法はないのだと騙して国民に犠牲を強いることを許しかねません。(21分)

オフショア金融とタックスヘイブンはグローバル経済の心臓部

ウォール街を占拠した米国の99%の怒りは、金持ちが税金で救済されてさんざん国の世話になっておきながら、ちっともフェアな税負担をしていないことです。日本の総理大臣も増税にひた走っていますが、増税の前に抜け穴を塞いでもらわなくちゃ。租税回避の代名詞が「オフショア」ですが、英国ジャーナリストのニコラス・シャクソンによれば、オフショア金融制度は単に租税回避の手段というだけでなく、秘密の保持によって法規制の抜け道を提供し、不透明なハイリスク取引を可能にする魔法のトンネル、ウォール街の資金力にあかせた政治への介入を陰で支える聖域なのです。(25分)

ソ連崩壊から20年 共産党が大躍進 ~ロシアの民主化とショックドクトリン

プーチンは米国にとって本当に手ごわい相手ですが、これまでの経緯をみてくると、プーチンは必ずしも欧米に敵対的ではなかったのに、米国の愚かな行動が追い詰めたことが見えてきます。今回はさらに遡って、プーチン登場の背景となるソ連後のロシアと米国の関係を確認してみましょう。ソ連が消滅した後の無秩序で略奪的な自由主義経済への移行についてはナオミ・クラインの『ショックドクトリン』でも詳しく述べられていますが、ここではロシア問題の大家スティーブン・コーエン教授に聞きます。少し前のインタビューですが、現在の米ロ対立がどのようにして起きてきたのかを理解するには欠かせません。(

チョムスキー:キャラバンは米国がつくり出した悲惨と恐怖から逃れてくる人々

2019学生字幕翻訳コンテスト  課題4:「国境壁と移民」の受賞作です 中米から米国をめざして移動してくる難民集団(キャラバン)の数はどんどん膨れ上がっています。これに対しトランプ政権は彼らの入国を断固阻止すべく国境に兵士を派遣すると脅しています。トランプ大統領は、キャラバンには犯罪者や中東テロリストが潜んでいるなどと根拠なく言い放ちますが、難民たちの多くは女性や子供です。彼らが逃れて来たのは、ホンジュラス、エルサルバドル、グアテマラといった国々で、いずれも長年にわたる米国の内政干渉の結果として社会の崩壊、テロと極度の貧困が蔓延しています。米国の外交政策の犠牲者といえる哀れな難民たちをテロリスト呼ばわりするなんて、なんとも下劣なふるまいです。(10分)

コロンビア大学紛争から40年 当時の学生リーダー4人が振り返る

ジェームズ・クネン原作の映画『いちご白書』にも描かれ、一連の学園紛争の中でもとみに有名なコロンビア大学の学生ストを振り返ります。地元ニューヨークの大学であり、番組共同司会のフアン・ゴンザレスが当時の学生リーダーのひとりだったこともあって、同窓会的な雰囲気のなかで内輪の話がたっぷりと聞けます。(45分)

ナオミ・クライン 火事場泥棒の資本主義を検証 "ショックドクトリン"応用編ー前半

2008年7月ブッシュ大統領は、環境保護のため米国近海の大陸棚での石油・天然ガス採掘を禁止してきた1981年の法律を、解除するよう議会に強く要請しました。エネルギー資源の対外依存を引き下げ、ガソリン価格の低下をもたらすためと説明しています。果してそうでしょうか? ゲストのナオミ・クラインは、2007年に発表した『ショックドクトリン 惨事活用資本主義』の中で、社会が大きな危機に見舞われたとき民衆がまどわされ、目の前にある救済策に飛びつくのを利用して、本来なら容易に受け入れられない企業寄りの政策を強行するネオリベ政府の手口を論じています。今回の石油価格高騰を受けたブッシュ政権の対応も、まさしくこの火事場泥棒の手口に他ならず、本当の問題解決にはならないけれど、石油企業は念願の海底掘削権を手に入れるのだと論じます。(36分)

NSAの内部告発者トーマス・ドレイクとオバマ政権による迫害 (2)

国家安全保障局(NSA)の内部告発者、トーマス・ドレイクに話を聞きます。彼はNSAの浪費や不適切な管理、憲法違反の疑いのある活動を報道機関に告発したため、当局の迫害を受けました。スパイ防止法に違反したとして起訴され、最長で35年の投獄という危機に直面しました。でも実際の起訴状にはスパイ行為の具体的な指摘はなく、政府の機密文書を自宅地下室に保管していたという微罪しかありませんでした。結局、この微罪をドレイクが認めるかわりに他の容疑はすべて取り下げるという司法取引が成立し、昨年2011年に裁判は結審しました。当時司法省の首席報道官だったマシュー・ミラーは今ごろになって、「起訴したのは勇み足だった」などと話していますが、明らかに司法を使った内部告発者への嫌がらせです。(12分)

暴露 スノーデンが私に託したファイル~(1)国民監視のウラとオモテ

世界24カ国同時出版で話題を呼んでいるグレン・グリーンウォルドの新著『暴露 スノーデンが私に託したファイル』。エドワード・スノーデンの勇気ある内部告発に協力し、最大限の効果を引き出すことに大きな役割を果たしたジャーナリストが、事件の当事者として証言している決定的な書籍です。事件の重要性を理解するには欠かせません。一時帰国した折にDNスタジオを訪れ、長時間におよぶインタビューで新著の内容を話しました。2日にわたる放送の最初の部分は、若干テクニカル。Collect It All(すべて収集せよ)という標語に象徴されるように、人間が交わすあらゆる電子通信を収集しようというNSA(国家安全保障局)の欲望と、グローバルな巨大通信傍受システムの広がりとその意味合いについて語ります。 。(25分)

経済学者ジェフリー・サックス:米国の違法な経済制裁がベネズエラを荒廃させ4万人以上を死なせた

著名な経済学者のジェフリー・サックスが、ベネズエラに対する米国の経済制裁措置は「一般市民に対する集団懲罰」にあたり、国際法にも国内法にも違反すると論じてます。『集団懲罰としての経済制裁 ~ベネズエラの事例』という経済政策研究所の報告書での主張です。(10分)

『明日の思い出』 オルタナティブの思想家マイケル・アルバートの回想録

 資本主義に代わるものは何か?-「パレコン」(ParEcon:参加型経済)を提唱する米国の社会活動家、マイケル・アルバートの登場です。今年発表された回顧録にあわせ、ベトナム反戦を契機に目覚めた学生時代と教授だったノーム・チョムスキーとの出会い、共同創刊した言論誌『Zマガジン』やウェブ版『Zネット』などでの活動と理想の模索、「公平性・連帯・多様性・自主決定」の4つを価値観の柱とする「参加型経済」の提言に至るまで、根底に一貫するアルバートの思想と、実践の中でそれに形を与えようと奮闘してきた自らの歴史について語ります。(23分)

マイケル・ムーア『シッコ Sicko』 続編 911救援隊員を連れてキューバのグアンタナモへ 前編

 東京での公開が始まった映画『シッコ Sicko』。アメリカの医療保険制度の病理を描いていますが、ここで扱われているのは、健康保険に入れない4000万人ではなく、健康保険に入って保険料を何十年も支払ったあげくに制度に裏切られる2億2000万人のアメリカ市民です。このセグメントでは、デモクラシー・ナウ!のアンカーウーマンであるエイミー・グッドマンが、マイケル・ムーア監督に50分間の単独インタビューをし、『シッコ』着想の背景、撮影をめぐるエピソード、アメリカ社会について考察などを聞いています。(30分)

ペンタゴン・ペーパーズ(ベトナム機密文書)を世に出した3人の男たち 1:ダニエル・エルズバーグ

「ペンタゴン・ペーパーズ」とは、ベトナム戦争に関してアメリカ政府がどのように政策決定を行ってきたかを第二次大戦直後からの歴史をたどって分析した国防総省の7000ページにわたるベトナム機密文書の俗称です。そこには米国政府が不拡大を約束しながら、じつはトンキン湾事件をでっちあげて直接介入を始め、北ベトナムだけでなくラオスやカンボジアも爆撃して故意に戦線を拡大したことなど、歴代の政権が国民を欺いて"泥沼"の戦争に引きずり込んでいった経緯が如実に記されています。この最高機密文書の一部を、1971年6月13日ニューヨーク・タイムズ紙がスクープしました。 (17分)

マジックリアリズム作家イサベル・アジェンデ-家族の思い出、女性、拷問、移民

チリ出身のベストセラー作家イサベル・アジェンデは、個人的なエピソードと架空の事柄を織り交ぜる巧みで人を魅了する物語づくりで国際的に知られています。彼女の小説は十数作を超え、これまでの売り上げは全世界で合計5100万部にも上っています。1982年の小説デビュー作『精霊たちの家』は、激動の政治状況を生きた4世代にわたるチリのある一族を描いたもので、アジェンデ自身の家族をモチーフにしていました。最新作は、家族の思い出をつづったThe Sum of Our Days(『わたしたちの日々すべて』)です。アジェンデ氏をスタジオにお招きしました。(30分)

デビッド・ハーベイ 経済危機と新自由主義について語る

ニューヨーク市立大学大学院の人類学教授のマルクス主義地理学者デービッド・ハーベイは、『資本の限界』をはじめ日本でも多数の著作が翻訳されています。最近では『新自由主義-その歴史的展開と現在』などでネオリベラリズムを批判しています。世界的な社会理論家で経済分析の第一人者に、G20サミットと経済危機に関する見解を聞いてみましょう。(21分)

巨大種子企業に立ち向かうカナダの一農民 農民の権利と種子の未来とは?

ドイツのボンに集まった約80人のライトライブリフッド賞受賞者たち中に、カナダの農民パーシー・シュマイザーの姿がありました。受賞理由は、生物多様性と農民の権利を守るための勇気ある行動、すなわち巨大バイオ企業モンサントに対して戦いを挑んだダヴィデのような行動です。その発端は、隣家が育てていたモンサントの遺伝子組替えナタネの花粉が風で飛ばされシュマイザーの畑に混入し、50年かけて改良を重ねた自家開発の品種品種を汚染した事件でした。取り返しのつかない損失に打ちひしがれるシュマイザーに追い打ちをかけるように、モンサントは自社のGM種子を無断で栽培したとしてシュマイザーを特許侵害で訴え賠償金を要求したのです。あまりの理不尽と傲慢なやり方が彼を奮い立たせ、農民の権利のための戦いが始まりました。シュマイザー夫妻の戦いの記録を通じて、モンサント社と遺伝子組換え産業の危うさが浮き彫りになります。
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