暴露 スノーデンが私に託したファイル~(1)国民監視のウラとオモテ

世界24カ国同時出版で話題を呼んでいるグレン・グリーンウォルドの新著『暴露 スノーデンが私に託したファイル』。エドワード・スノーデンの勇気ある内部告発に協力し、最大限の効果を引き出すことに大きな役割を果たしたジャーナリストが、事件の当事者として証言している決定的な書籍です。事件の重要性を理解するには欠かせません。一時帰国した折にDNスタジオを訪れ、長時間におよぶインタビューで新著の内容を話しました。2日にわたる放送の最初の部分は、若干テクニカル。Collect It All(すべて収集せよ)という標語に象徴されるように、人間が交わすあらゆる電子通信を収集しようというNSA(国家安全保障局)の欲望と、グローバルな巨大通信傍受システムの広がりとその意味合いについて語ります。 。(25分)

悪魔のチェスボード:アレン・ダレス、CIA、米国の秘密政府の台頭 (1)破壊的な遺産

1950-60年代、というと、遠い過去のことのように感じるでしょうか。しかし、この時代にCIA長官アレン・ダレスが行ったことは、現在のアメリカそして世界に暗く長い影を落としています。米国諜報機関による自国民や同盟国民の盗聴、監視活動、マインドコントロール、拷問、誘拐−これらのことは、911以降に始めたものだと私たちは捉えてしまいがちですが、実はダレス長官時代、1950-60年代にすでに政権転覆のために行われていました。デイビッド・タルボットに新著『悪魔のチェスボード:アレン・ダレス、CIAとアメリカの隠された政府の隆盛』について聞きます。(10分)

ペンタゴン・ペーパーズ(ベトナム機密文書)を世に出した3人の男たち 1:ダニエル・エルズバーグ

「ペンタゴン・ペーパーズ」とは、ベトナム戦争に関してアメリカ政府がどのように政策決定を行ってきたかを第二次大戦直後からの歴史をたどって分析した国防総省の7000ページにわたるベトナム機密文書の俗称です。そこには米国政府が不拡大を約束しながら、じつはトンキン湾事件をでっちあげて直接介入を始め、北ベトナムだけでなくラオスやカンボジアも爆撃して故意に戦線を拡大したことなど、歴代の政権が国民を欺いて"泥沼"の戦争に引きずり込んでいった経緯が如実に記されています。この最高機密文書の一部を、1971年6月13日ニューヨーク・タイムズ紙がスクープしました。 (17分)

マイケル・ポーラン アメリカ人の危険な食生活

「今日たいていのアメリカ人が口にしているものは食物ではなく、食物に似た工業製品だ」──マイケル・ポーラン教授によれば、米国の食生活を危機に陥れている元凶は2つです。第一に、自然の食品に付加価値をつけるため、高度な加工処理を行い、食物を工業製品化する食品産業です。思いのままに栄養素を強化し、いつまでも腐らない工業食品がスーパーの棚にあふれ、自然食品は手に入りにくい、ぜいたく品となります。第二に、食品そのものよりも、そこに含まれる栄養素が大事だと唱える「栄養学主義」です。これはイデオロギーであって科学ではないとポーランは批判します。科学的根拠の乏しい「善玉」「悪玉」のきめつけや、「栄養素」万能の食品評価などによって、食生活を歪ませていると。このような怪しげな科学に基づいて私達の食生活が変えられるのは恐ろしいことです。どうしてこんなことになってしまったのでしょう?ポーラン教授は、具体的な事例によってわかり易く説明してくれます。(36分)

「命名のポリティクス」 マフムード・マムダニが語るダルフール

2007年5月末ブッシュ大統領はスーダン政府に対する新たな経済制裁措置を発表し、スーダン政府系企業31社を米金融機関から締め出しました。これは米国の団体「ダルフールを救え」同盟の広報活動の成果とされています。しかし、スーダン国内で活動中の援助団体からは反発を買っています。「ダルフールを救え」は現地の救援活動を危険にさらすような提案をする一方、集めた数百万ドルの寄付はダルフール難民のためには使われていないというのです。世界有数のアフリカ研究者、コロンビア大学のマフムード・マムダニ教授が、米国内のダルフール支援キャンペーンの問題点について語ります。(24分)

農業関連大手モンサント社の恐怖の収穫

「世界的な食糧危機の今、買いだめするなら米よりモンサント株がお勧め」――何百万人もが飢餓に追い込まれる中、一部のアグリ企業は過去最高益をあげています。その筆頭がモンサント社、世界最大の種苗企業です。同社の遺伝子組み換え作物は、米国の食品チェーンにあふれており、次は乳製品を狙っています。あれ、モンサントって化学企業じゃなかったの? いえいえ、いつのまにかアグリビジネスに変身しているのです。しかし他人の迷惑をかえりみない強引で攻撃的な企業体質は、ダイオキシンやPCBを作り出した頃から変わっていないようです。バニティー・フェア誌の寄稿編集者ジェームズ・スティールに話を聞きます。(18分)

ソマリア沖のもう一つの海賊行為

ソマリア沖では長い間、国際社会が話題にしないもう一つの海賊行為が横行していたとケニア在住のソマリア人アナリスト、モハメド・アブシール・ワルドは言います。ソマリアで内戦と無政府状態がつづいているのをよいことに、ヨーロッパやアラブ諸国をはじめ世界中の漁船がソマリアの海で不法操業し、乱獲によって水産資源を枯らしてしまいました。おまけに、これらの漁船は置き土産として自国の産業廃棄物をソマリア領海に不法投棄して行きました。(16分)

"アメリカでいちばん危険な男"ダニエル・エルズバーグとペンタゴン文書

ベトナム反戦運動のハイライトとなった歴史的事件を二つ特集しました。ペンタゴン・ペーパーズの暴露については、すでに一度紹介しましたが、今回はその中心人物ダニエル・エルズバーグを取り上げます。ランド研究所のトップアナリストが、政府に背き終身刑を覚悟で内部告発をした動機はなんだったのでしょうか?(29分)

企業に無制限の選挙献金を許すシチズンズ・ユナイテッド判決に異議あり!

2010年の米中間選挙では、記録破りの選挙費用が使われました。その理由のひとつは、最高裁判所が1月に出したシチズンズ・ユナイテッド判決です。 この判決は、会社法人には、合衆国憲法修正第1条に基づく権利(信教、言論、出版、集会の自由、請願権)が保障されているとみなし、政府が企業の政治的な言論に制限をくわえることはできないとしています。この判決によって、企業や特殊利益団体が政治的な影響力を振るうために、公職選挙に特定候補を支持して無制限の金を使う道が開けました。 まさしく、金で買える民主主義の到来です。(17)

マイケル・パウエルの置き土産とネット中立性を守るバトルの再開

この夏、米国ではインターネットの未来を決定する重大な決定が下されようとしています。コムキャスト、タイムワーナー・ケーブル、AT&T、ベライゾンなどの巨大ISP(インターネット・サービス・プロバイダー)が一致団結してFCC(連邦通信委員会)に圧力をかけ、「ネットワーク中立性」を葬り去ろうとしているからです。この闘いを率いるのは、全米有線テレビ事業者連盟(NCTA)の会長で元FCC委員長のマイケル・パウエルです。彼はジョージ・W・ブッシュ大統領の国務長官を務めたコリン・パウエル将軍の息子です。パウエル長官といえば、2003年2月5日に国連安保理事会でイラクが大量破壊兵器を保有しているという誤まった報告を行いイラク侵攻への道を開いたことで歴史に記憶される人物ですが、本人はこれを生涯の汚点として後に悔やんでいます。息子のマイケルは当時FCCの委員長を務めていましたが、メディアの所有規制の緩和を企てたものの国民的な反対運動を招いて失敗し、2005年1月に退職した後はケーブル業界最大のロビー団体に天下りしました。今度は「ネット中立性」をつぶすための闘いでリベンジを狙っているようです。(22分)

アニマルライツ運動はテロリズム? 国家安全保障を隠れ蓑にする産業界

神戸女学院大学翻訳チームのみなさんが、デモクラシー・ナウ!の動画に字幕をつけてくださいました。彼女たちが取り上げてくれたのは、オバマ政権の秘密主義に敢然と立ち向かう情報公開法(FIOA)のスーパーヒーロー、ライアン・シャピロのインタビューです。MITで準備中のシャピロの学位論文は、国家安全保障関連の機構や表現技法が動物保護活動家を社会的に無力化するために利用されるというパターンが、19世紀末からずっと続いてきたことを追究しています。彼の研究手法は公文書を多様するもので、FBIに対し700件近い情報開示請求によりおよそ35万通の文書を請求して、司法省から「情報請求数ナンバーワン」のお墨付きをもらいました。FBIはシャピロが執筆中の博士論文の一部を国家安全保障上の脅威であるとみなしているそうです。(16分)

ラルフ・ネイダー 「もう止まらない 左派と右派の連携が企業支配をくつがえす」

米国の消費者運動の先駆者でパブリック・シチズンの創始者ラルフ・ネイダーは、市民の行動こそが政治変革の原動力だという固い信念のもと、長年にわたり市民の運動に力を尽くし、多くの運動家を育ててきました。近年は米国の二大政党制の行き詰まりに業を煮やして、これに挑戦すべく過去3回の大統領選挙に第三極の候補者として、緑の党の公認や後には無所属で出馬してきました。ネイダーが新著について語ります。(20分)

学生集団失踪事件で揺れるメキシコ 政府と犯罪組織が融合して市民を弾圧

学生43人の失踪事件と捜査当局の対応をめぐりメキシコ各地で抗議行動が起き、現体制への批判が高まっています。メキシコ南部のゲレロ州で2014年9月21日夜、教員養成学校の生徒が乗るバスがイグアラ市警察に襲撃され、6人が死亡、25人が負傷し、43人が行方不明となりました。アヨツィナパ師範学校は貧しい農村地帯の子弟から教員を育て地方の生活水準の向上を図るために設立された地方師範学校の一つですが、こうした地方の自助努力は連邦政府によって反体制運動の温床とみなされ、しばしば弾圧を受けてきました。この事件の捜査で70人以上が逮捕され、警察に襲撃を命じたとされるイグアラ市長も逮捕されましたが、捜査当局の説明には矛盾が目立ちます。7週間以上も経つのに学生たちの行方はわからず、挙句にヘスス・ムリリョ・カラム検事総長が、学生たちはコクラのごみ集積所で殺害され、死体は焼却されたという、またしてもいい加減な発表をしたことが、大規模な抗議行動につながりました。ゲレロ州では政府の建物に火がかけられ、主要道路がデモ隊により封鎖され、抗議行動はメキシコ各地に広がっています。現地で取材している独立ジャーナリストのジョン・ギブラーは、今回の学生失踪事件で露呈したのは、警察と麻薬ギャングの完全な融合だと指摘します。

チョムスキー:キャラバンは米国がつくり出した悲惨と恐怖から逃れてくる人々

2019学生字幕翻訳コンテスト  課題4:「国境壁と移民」の受賞作です 中米から米国をめざして移動してくる難民集団(キャラバン)の数はどんどん膨れ上がっています。これに対しトランプ政権は彼らの入国を断固阻止すべく国境に兵士を派遣すると脅しています。トランプ大統領は、キャラバンには犯罪者や中東テロリストが潜んでいるなどと根拠なく言い放ちますが、難民たちの多くは女性や子供です。彼らが逃れて来たのは、ホンジュラス、エルサルバドル、グアテマラといった国々で、いずれも長年にわたる米国の内政干渉の結果として社会の崩壊、テロと極度の貧困が蔓延しています。米国の外交政策の犠牲者といえる哀れな難民たちをテロリスト呼ばわりするなんて、なんとも下劣なふるまいです。(10分)

東ティモールの虐殺

1991年秋。インドネシア占領下に置かれていた東ティモールの首都、ディリは緊張につつまれていた。11月に予定されていた(旧)宗主国ポルトガルの議員団の訪問取りやめが10月26日に発表された。その2日後、議員団にインドネシア不法占領下の恐怖生活を訴えようと準備していた若者の一人、セバスチャン・ゴメスが、インドネシアの秘密警察に射殺された。11月12日、モタエル教会で行われたゴメス追悼ミサには数千人が参加した。人々はミサのあと、サンタクルス墓地に行進し、そこで解放を求める横断幕を掲げ、独立をアピールした。インドネシア軍が墓地を取り囲み、武器を持たない人々に向けて無差別発砲を開始した。発砲により、270人以上の人々が殺された。インドネシア軍はさらに、怪我人をトラックで病院に運び毒殺した。このとき、ポルトガル議員団の訪問予定にあわせて、ディリには外国のジャーナリストたちがいた。デモクラシー・ナウ!のエイミー・グッドマン、このセグメントに登場するアラン・ネアンと英国のマックス・スタールもやはりディリにいた。何人かのジャーナリストと人権活動家の協力により、虐殺の光景を納めたビデオが国外に持ち出され、西側のテレビで放映された。それにより、サンタクルス虐殺は世界に知られることとなった。(17分)

コチャバンバ「水戦争」から10年 民営化阻止の民衆闘争をふり返る

ボリビアのコチャバンバでは10年前、最も大切な天然資源である水をめぐり、壮絶な「水戦争」が起こりました。その数カ月前にはシアトルで、WTOへの抗議行動で総会が中止になっており、時を同じくして米大陸の南北で企業中心のクローバリゼーションに対する民衆の抵抗を象徴する事件が置きました。コチャバンバ市では政府が米国企業ベクテルに水道管理権を売り渡したことに危機感を抱いた民衆が一斉に立ち上がり、契約取り消しをもとめて広場を占拠しました。政府は軍を投入し、戒厳令を発令して弾圧しましたが、「水の権利」を守ろうとする民衆の反乱には勝てず、結局は民衆の要求に屈しました。2月と4月の二度にわたる壮絶な街頭闘争の結果、ボリビアの民衆はベクテル社を追い出しました。水戦争の当時、住民側の組織で重要な役割を担当したはたしたマルセラ・オリベラに当時の話を聞きます。(20分)

もう1つの9/11:1973年9月11日 米支援のピノチェトがチリの実権を握った日

チリで9.11と言えば、1973年の軍事クーデターを指します。米国の支援を受けたピノチェト将軍が、民主的に選挙で選ばれたアジェンデ政権を倒した日です。それ以降、チリでは独裁政権が反対派の誘拐や虐殺を繰り返して国民を恐怖に陥れ、その一方でシカゴ学派の主張に沿った新自由主義経済政策が徹底的に推進されました。このショックドクトリンの最初の「実験」は、その後、IMFの手動でバブル崩壊後の中南米全体に広がり、大多数の国民を困窮させて、現在の中南米のアメリカ離れの種を撒くことになりました。今ではそれが全世界に拡大していますが、今日の私たちが直面する問題の先駆けとなった事件として、チリ・クーデターの意義は一段と大きくなっています。(17分)

人体実験の暗黒の歴史 ナチからタスキギー、プエルトリコまで

医療の発展のためには人体実験にも必要悪の面もありますが、それを行うときには厳格な規制と医療倫理が要求されます。とくに披験者に対して、危険についての十分な説明をしたうえでの同意をとることは絶対に必要です。第二次大戦中のナチスによる生体実験や日本軍の満州第731部隊の行った実験への反省から、1947年のニュールンベルグ綱領は披験者の同意のない人体実験を「人道に対する罪」であると規定しています。しかし米国は、これをナチや日本軍のような野蛮な連中の行為であるとみなしたため、自国の医療研究の現場にそのようなことが起きるとは思ってもみなかったようです。医学史家スーザン・レバビーが、米国の内外で行われた人体実験の歴史について語ります。(16分)

オバマ政権による空前の武器輸出が中東の戦火をあおっている?

オバマ政権の下で、米国の武器輸出が前代未聞の水準に達していたという驚くべき報告が発表されました。国際政策研究所の武器取引専門家ウィリアム・ハートゥングによれば、オバマ大統領が最初の5年間で認可した武器輸出の額は1690億ドル以上に達し、すでにブッシュ政権の8年間における総額を300億ドルも上回っているのです。その6割は中東に輸出され、最大の輸入国はサウジアラビアです。数年間で膨大な量の兵器を購入しました。そのサウジは3月に隣国イエメンへの爆撃を開始し、市民に多大な被害を与えながら攻撃をエスカレートさせています。HRWによれば、クラスター爆弾のような非人道的兵器も使用され、米国製の武器が市民の無差別攻撃に使われています。(12分)

オカシオコルテスの「未来からの伝言」 グリーン・ニューディールが変えた世界

グリーン・ニューディールは、連邦政府による大胆な再エネ投資と大規模な雇用の創出によって迅速に経済システムを転換させ低カーボン社会を実現しようという民主党の政策です。2030年までにゼロ炭素社会を実現させるという意欲的なグリーン・ニューディール決議案が、2019年2月に議会に提出されましたが、民主党内でも賛否が分かれ否決されてしまいました。しかし法案提出の立役者となった新人議員アレクサンドリア・オカシオコルテスを主役にしたアニメ『未来からのメッセージ』がオンラインサイト『インターセプト』から発表されると、24時間のうちに4百万人がアクセスし、大きな反響を呼びました。このアニメ動画を紹介し、制作に携わったアーティストや脚本家の話を聞きます。(28分)
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