ワシントンで温暖化放置にNo! 市民的不服従と立ち上がる若者たち 前編

2009年2月27日から3月2日にかけて、米国の首都ワシントン・コロンビア特別区で、地球温暖化対策のための学生達の運動の交流会「パワーシフト2009」が開催されて、米国をはじめとする十数カ国の高校生や大学生1万2千人が集まりました。3月2日にはまた同じくワシントンDCで、今も続く石炭発電に反対する大規模抗議行動「国会議事堂気候行動」が行われました。これに先立ち、米上下両院の議長は、首都の発電所での石炭使用をやめ天然ガスに転換することを要請。地球温暖化に反対する行動に大きな弾みがつくことが期待されています。(16分)

ハマスを支援? 米ムスリム慈善団体「ホーリランド財団」への迫害

かつて米国で最大のムスリム慈善団体だったホーリーランド財団の創設者5人に最長65年もの禁固刑が言い渡されました。罪状はパレスチナの組織ハマスを支援したというものでした。5人は武力闘争への支援はいっさい追及されてはおらず、ただ困窮したパレスチナ人を支援する慈善活動に資金を供与しただけです。ここにはテロ支援を口実に人道援助までストップさせるガザ封鎖の構造がグロテスクなまでに現れています。(15分)

「リスナーのための放送局」パシフィカ・ラジオの60年 前編

独立放送局の草分けパシフィカ・ラジオの60周年記念番組です。1949年4月15日午後3時、良心的兵役拒否者でカリスマ的な平和活動家ルイス・ヒルがマイクに向かって「こちらはKPFAバークレー放送局です」と第一声を発しました。米国で初めての、リスナーの寄付で支えられた非営利ラジオ局が誕生した瞬間でした。 60年後の今、米国の商業メディアは危機に瀕しています。ジャーナリストの大量解雇、100年の歴史をもつ新聞社の倒産が相次ぎ、放送局の刻々収入も激減しています。こうした中で、株主ではなく市民に奉仕する非営利のジャーナリズムに新しい報道のモデルを求める動きも起こっています。このようなとき、米国最古の非営利放送局の歴史をたどってみるのは、たいへん意義のあることです。(21分)

トーマス・ゲーガン 無制限の高金利が米経済を破壊してきた

オバマ政権は3月に金融システム回復のため、1兆ドル規模の不良資産買い取り計画を発表しました。以降、金融危機は落ち着きを見せています。しかし私たちは、危機以前と同じ金融システムに戻るべきなのでしょうか?米国ではカードローンやペイデイローンなどを通じて、長期金利が20-30%、短期金利は200-300%というすさまじい高金利が合法になっています。金融業のこのような高利率に比べて、製造業への投資は利益率5%がせいぜいです。こうした歴然とした利益率の差から、投資家は製造業への投資をやめて金融に投資するようになりました。資本が実体経済から金融セクターへとなだれをうって流出し、人々からカネを吸い上げる寄生的な金融経済が登場したと、シカゴの法律家トーマ ス・ゲーガンは言います。(22分)

木っ端みじん デジタル化で吹っ飛ぶ あなたの暮らし、自由と幸福

わたしたちの日常生活の一部となっている電子メールやデジカメ、音楽ダウンロード、携帯電話、カードショッピング。これらの行為はすべてデジタル情報を生みます。私たちが残す「デジタルの足跡」は記録され、コピーされ、転送され、検索され、売り飛ばされ、永久に保存されます。無限に拡大する高度な情報のネットワークが行き着く先は、新たな形の協力と革新の可能性に満ちたユートピアか、ジョージ・オーウェルが『1984年』に描いた個人情報や表現の自由が奪われ民主主義が死滅するディストピアなのか?<br><br> ハーバード大学のハリー・ルイス教授が懸念するのは、私たちが、速さや便利さ、わずかな割引と引き換えに、やすやすと個人情報の引渡しに応じる現実です。レジでショッピング・カードを提示して数十セント値引きしてもらうのと引き換えに、それと知らずに引き渡している個人情報には医薬品や酒類をはじめ何を購入したかの履歴が蓄積されます。(22分)

教師や親たちがハンストを決行するロサンゼルスの学校

ロサンゼルスの学校では、助成金の削減や教職員の大量解雇に抗議するハンガーストライキに教師や親たち、地域住民が参加しました。この問題はカリフォルニア州の財政が破産寸前になっていることから、アーノルド・シュワルツェネッガー州知事が歳出削減のために教育関連予算を州全体で10億ドル近く削減する方針を定めたために引き起こされました。(8分)

ハミッド・ダバシ イラン選挙不正への抗議は「革命ではなく公民権の運動」

イランでは6月12日の大統領選後に選挙不正の疑惑から大衆的な抗議行動が広まり、10日で少なくとも19人の抗議参加者が政府側の弾圧で死亡しました。ジャーナリストや活動家たちの逮捕・拘束が続いており、デモ参加者を裁くための特別法廷も設置されました。米国ではこれを、改革派による体制転覆をめざす運動ととらえたがる向きもあったようですが、実際にはそのような方向には発展せず、政府の弾圧によって2週間後には急速に勢いを失っていきました。あの動きはなんだったのか?(16分)

ブッシュ政権の拷問政策にオバマはどう対応すべきか? 前編

ブッシュ政権が残した大問題の一つは、拷問の合法化です。5月に拷問メモがオバマ政権の手で公開されたことを受け、パウエル長官の元側近が尋問はイラク戦争を正当化する理由をみつけるためだったと証言したり、拷問の合法化にかかわったブッシュ政権の法律顧問12名の弁護士資格を剥奪せよという運動が始まったりしました。米国の外でも、スペインのガルソン判事が同国の司法長官の反対を押し切ってグアンタナモにおける拷問の採用と、それを合法化したブッシュ政権の法律顧問に対する捜査を始めました。(32分)

ブッシュ政権の拷問政策にオバマはどう対応すべきか? 後編

ブッシュ政権が残した大問題の一つは、拷問の合法化です。5月に拷問メモがオバマ政権の手で公開されたことを受け、パウエル長官の元側近が尋問はイラク戦争を正当化する理由をみつけるためだったと証言したり、拷問の合法化にかかわったブッシュ政権の法律顧問12名の弁護士資格を剥奪せよという運動が始まったりしました。米国の外でも、スペインのガルソン判事が同国の司法長官の反対を押し切ってグアンタナモにおける拷問の採用と、それを合法化したブッシュ政権の法律顧問に対する捜査を始めました。(14分)

元陸軍長官も撤廃を求める米軍の同性愛公言禁止政策

米軍は第2次大戦の頃から同性愛者を軍規によって排除してきました。これを廃止すると公約して当選したビル・クリントン大統領は、保守派や宗教右翼などの猛烈な反対に遭い、妥協の結果、同性愛を公言しない条件で従軍を認める法案を通過させました。"Don't ask, don't tell”(聞かない、言わない)と呼ばれるこの政策は、同性愛者に自らを偽ることを強いるもので、この15年で約13000人の違反者が除隊させられています。士官学校を卒業したアラビア語の専門家ダン・チョイ中佐もその1人です。(19分)

シカゴの工場占拠 操業再開で労働者が職場復帰

シカゴにある建具製造会社リパブリック・ウィンドウズ・アンド・ドアーズの工場労働者たちが、三日後の工場閉2008年12月のことでした。オバマ大統領も工場労働者の権利支持を公にするなど、異例の展開を見せた争議は、大手マスコミも無視できない程注目を集めました。やがて調停が成立し、工場は閉鎖されずに新しい経営陣を迎えることになったのです。同工場の整備工で労組指導者のアルマンド・ロブレス氏に伺います。(11分)

ナオミ・クライン&アビ・ルイス 労働者自主管理という解決法

『ショック・ドクトリン』の著者ナオミ・クラインと、彼女の夫で英語版アルジャジーラの報道番組司会者アヴィ・ルイスに、、アルゼチンでの生産設備占拠運動のひろがりを追う記録映画『奪取』(The Take)を制作した二人が、世界的に拡大中の労働者自主管理運動について報告します。(22分)

マイケル・ジャクソン「キング・オブ・ポップ」の軌跡と遺産

人種 文化 音楽
米国の文化的アパルトヘイトが崩れ、テレビや雑誌に黒人が普通に登場するようになったのは、なんといってもマイケルの功績です。彼の音楽を聴いて育った世代には、人種の垣根を越えたつきあいが普通のこととなり、ひいては大統領選挙で黒人候補に投票することにも躊躇しなかったと、アル・シャープトン牧師は言います。しかし、けた外れの成功には大きな代償が伴いました。ジェイムズ・ボールドウィンの不気味な予言のとおり、あらゆる序列をひっくり返したマイケルの空前の成功は、やがて彼の身を滅ぼすことになります。(38分)

米印の核協力は印パ軍拡競争に拍車をかける

2009年7月クリントン国務長官がインドを訪問し、米国の兵器と核技術を販売するための政府間合意を交わしました。戦闘機120機以上を納入する高額取引に加え、米国製の原子炉の輸出も予定されています。インドのエネルギー需要を満たし米印両国の雇用を拡大するとうたわれていますが、米印が核協力を強化すれば、パキスタンとインドの軍拡競争を刺激しかねません。また、イラン=パキスタン=インドを結ぶ「平和のパイプライン」によるイランの天然ガス供給の構想にはどう影響するのでしょう?(11分)

軍事政権をうるおすフィジーウォーター

フィジーウォーターは米国の代表的な輸入ミネラルウォーターで、ボトル飲料として金持ちの有名人に人気があります。オバマ大統領は大統領選の夜、フィジーウォーターを飲んでいるところを写真に撮られていますし、最近では環境に優しい「グリーンな一滴」とエコを強調しています。しかし最近、フィジーウォーター社の軍事独裁政権との癒着、同社の環境とのかかわり方、そしてそれがフィジー国民に及ぼす影響について警鐘を鳴らす記事がマザー・ジョーンズ誌に掲載されました。記事"Spin the Bottle"(「ボトルゲーム」)についてレポーターのアンナ・レンザーに話を聞きます。(20分)

ハリケーン被災の病院で起きた患者の集団「安楽死」

医療 災害
2005年8月ニューオーリンズ市がハリケーン・カトリーナで被災してから4年がたちました。ハリケーン襲来の後には多くの悲劇が起こりましたが、その1つに関する衝撃の詳細が長期にわたる調査によって明らかにされました。ニューオーリンズ・メモリアル医療センター(New Orleans Memorial MedicalCenter)では、ハリケーンによる洪水で電力供給が停止し、その後の数日間で45人の患者が死亡しました。ニューヨーク・タイムズ紙日曜版の別刷り雑誌に掲載された、異例の長文報告「メモリアル病院 死の選択」(The Deadly Choices at Memorial)は、多数の患者が「安楽死」させられた顛末を詳述しています。調査報道NPOプロプブリカ(ProPublica)の記者で、2年半もの歳月をかけて徹底的に事件を調査したシェリ・フィンク医師に聞きます。(22分)

南部奴隷蜂起を企てたジョン・ブラウン 『民衆のアメリカ史』朗読会より

150年前、奴隷制度廃止論者ジョン・ブラウンは、南部の黒人奴隷たちの決起を促そうとハーパーズフェリーにある連邦政府の兵器庫を襲撃しました。この企みは失敗し、ブラウンは絞首刑になりました 歴史家ハワード・ジンによる『民衆のアメリカ史』は、無数の声なき民の言葉によって米国の歴史をつづった古典的名著です。同書の朗読会から、ジョン・ブラウン本人のことばを聞いてみましょう。絞首刑を宣告したバージニア州の法廷におけるブラウンの最終弁論を、俳優ハリス・ユーリンが朗読します。それに続き、俳優ジェームズ・アール・ジョーンズによるフレデリック・ダグラスのスピーチの朗読もお聞き下さい。(5分)

ナオミ・クライン 「マイノリティのデスマッチ オバマ時代の人種問題」 

一年ほど前には、初の黒人大統領誕生の陶酔感の中で、米国は「ポスト人種」の時代に入ったといわれました。しかし数ヶ月後にはソトマイヨール判事の最高裁判事任命問題を皮切りに、なりを潜めていた人種問題がいっせいに噴き出しました。ハーバード大学のゲイツ教授を本人の自宅で逮捕した白人警官の「愚行」を指摘した大統領が逆に非難され、最優先課題の医療保険制度改革さえ人種問題にからめて非難されました。オバマ政権の足をひっぱるために利用される根深い人種対立の背景には、奴隷制の過去を精算できない米国の病理があるようです。オバマ政権が抱える厄介な人種対立の現状について、「マイノリティのデスマッチ:ユダヤ人、黒人、そしてポスト人種社会の大統領」という記事を発表したナオミ・クラインに聞きます。(15分)

『ケイトンズビル事件の9人』 演劇でみるベトナム反戦運動

ベトナム反戦運動の歴史に残るもうひとつの行動は「ケイトンズビル事件」です。カトリック系の平和主義者たちが、牢獄行きを覚悟で反戦を訴えた市民的不服従のお手本のような事件です。 1968年5月17日、ダニエル・ベリガン神父と弟の故フィリップ・ベリガン神父をはじめとするカトリックの平和運動家 9人が、メリーランド州ケイトンズビルにある徴兵委員会のオフィスに侵入し、ベトナムに派兵される予定の若者たちの徴兵ファイルを外に持ち出して、手製のナパーム弾で焼き払いました。(14分)

島国モルディブが温暖化の脅威を訴える

モルディブはスリランカ西南のインド洋に浮かぶ環礁です。2009年10月モルディブ政府は、世にも珍しい海中閣議を開きました。モハメド・ナシード大統領と11人の閣僚たちが、スキューバダイビングスーツを着想して、水深約6メートルの海底に潜りました。温暖化の危機を訴えるためです。 モルディブは世界で最も平坦な国で、海抜は最高でも2.4メートルしかありません。気候変動によるサンゴ礁の死滅と界面の上昇で、このままでは国土が水没してしまいます。(12分)
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