バーバラ・エーレンライク「捨てられるホワイトカラー」

労働運動
アメリカ屈指の社会評論家バーバラ・エーレンライクが、求職中の中高年専門職に身をやつして求職活動に挑戦、現代アメリカの企業社会でホワイトカラーの仕事を得るとはどんな体験なのか、体当たりで取材しました。そこでわかったのは、大学に行き、会社に入って忠実な社員になる優等生コースをめざす人達が、しばしば破産に追いやられていることでした。(15分)

息子は戦死、家は競売に 貸し手より借り手の救済を

金融危機
ニューヨーク市のクイーンズに住むジョスリン・ボルテールは、45年前にハイチから移民し、働きながら大学を出て、こつこつ貯めた5万5千ドルを頭金に1987年に家を買いました。自分の家で子どもを育てるという、アメリカンドリームの実現でした。しかし20年以上も住んできたその家も、じきに競売にかけられる運命です。悪徳金融業者にひっかかり、抵当として差し押さえられるのです。失意の彼女に追い討ちをかけるように、長男がイラクで戦死したという知らせがとどきました。(5分)

保守論客 クリントン以来の金融規制緩和をファシズムへの道と非難

レーガン時代に財務長官補佐を努めた保守体制派ポール・クレイグ・ロバーツが、ブッシュ政権の金融危機対策を厳しく批判し、かつての彼の立場を知る人たちを驚かせました。ロバーツは、ブッシュ政権の救済措置は金融機関ばかりを優先し、危機の原因である住宅ローン問題はまったく手をつけていないと批判します。政府の救済資金を、ローンの借り換えや担保の償却に使ってモーゲージ証券の価値を回復すれば、金融危機を根元から治癒することができるのに、それに回すべき資金を金融機関に無駄に注入しているのは、犯罪的でさえあると指摘します。(11分)

土地を取り戻せ 差し押さえ住宅の占拠

マイアミの団体「土地を取り戻せ」Take Back the Land は、立ち退かされた人々が空き家になっている差押さえ物件に不法に入居するのを手伝っています。リーダーのマックス・ラモー氏は、2006年10月に数百人のホームレスと共に空き地になっている地方自治体所有の土地を占拠してテント村を設立し、ウモジャ村と名づけました。ウモジャは団結という意味のスワヒリ語ですから、さしずめ「団結の村」です。(8分)

ハワード・ジン講演「戦争と社会正義」

ハワード・ジンは、米国で最も高名な歴史家の1人です。彼の古典的名著『民衆のアメリカ史』は、米国人の歴史観を大きく変えました。初版が出たのは四半世紀前のことですが、その後の総販売部数は百万部を超え、しかも毎年、販売部数が前年を上回るという、業界でも驚異の記録を打ち立てています。ハワード・ジンは第2次世界大戦で空軍に入隊し、爆撃手をつとめましたが、その体験から生涯にわたる反体制活動家、平和活動家になりました。40年以上にわたり、公民権運動や社会正義を求めるさまざまな市民運動に積極的に参加してきました。2008年11月4日の大統領選挙の数日後、ハワード・ジンがビンガムトン大学で行った「戦争と社会正義」という講演をお届けします。(58分)

「貧者の銀行家」ムハマド・ユヌス ソーシャルビジネスと資本主義の未来を語る

バングラデシュのグラミン銀行総裁ムハマド・ユヌスは、マイクロクレジット事業を切り開いた実績を評価され2006年のノーベル平和賞を受賞しました。マイクロクレジットとは、貧困層を支援する無担保長期返済の小口金融のことで、グラミン銀行は特に女性の支援に力を入れています。世界の大多数の人々は銀行を利用できません。もし担保も保証人もなしにお金を借りることができれば、貧しい女性たちは、鶏を飼ったり手工芸に投資したりしてお金を稼ぎ、借金も返していくことができます。家を守り子供を育てる女性たちを支援するマイクロクレジットとは、どんなしくみなのでしょうか?(30分)

ホワイトスペースを開放せよ 電波は誰のもの?

2008年11月4日、米国では大統領選挙と並んで、もう一つ民主主義にとって重要な投票が行われました。米連邦通信委員会(FCC)が、高速無線インターネット接続を広範囲に広げる決定を下しました。テレビ放送用の電波の周波数帯域のうち「ホワイトスペース」と呼ばれる空き部分を開放し、誰でも高速インターネット・サービスに利用できるようにしたのです。放送業界は過去70年近く、最も便利な周波数帯の利用をただ同然で独占してきました。情報の流通を独占することで大きな影響力も振るってきました。その既得権が脅かされるのであれば、どんな革新にも反対します。FCCは4年もかけて約3万人から意見を聴取し、技術的な検証もした末に、全会一致でホワイトスペースの開放を決定しました。(6分)

一石二鳥のグリーンカラー経済

コミュニティ活動家のバン・ジョーンズ弁護士が、拡大する米国内の経済格差の問題と、地球の存続を脅かす長期的な環境破壊の問題を、同時に解決する一石二鳥の秘策としてグリーンカラー・エコノミー(環境保護と経済を融合させたシステム)を提唱します。(8分)

アヴィ・シュライム イスラエルは「国家テロ」で和平を阻んでいる

2008年12月末に始まったイスラエルによるガザ攻撃は、1500万人を壁で囲い込んだこの世界最大の難民収容所に生活必需品の搬入さえも許さない非人道的な兵糧攻めを何ヶ月も続けた後に起こったものでした。英国オックスフォード大学で教えるイスラエル=アラブ問題の世界的権威アヴィ・シュライム教授に、ハマス政権のもとでガザが孤立するに至る経緯と、イスラエルが果たした役割を聞きます。2005年8月の「イスラエルの一方的撤退」とは何であったのか、ファタハとハマスの抗争にイスラエルや米国ははどのような役割を果たしたのか?(26分)

バラク・オバマと米国の外交政策の今後

2008年11月4日の夜、歴史的勝利が判明すると、次期大統領バラク・オバマに世界中から続々と祝辞が寄せられました。米国民のみならず世界の多くの人々にも、オバマ選出は時代の画期ととらえられました。しかし実のところオバマの外交政策の姿勢とはどのようなものなのでしょうか?また米国の外交政策の戦略ポイントに位置づけられる国々の住民は、新政権に何を期待しているのでしょうか?(46分)

反戦イラク帰還兵のにがい退役軍人記念日

2008年10月15日最後の大統領候補者討論会がニューヨーク州ヘムステッドのホフストラ大学で行われました。会場の外では「反戦イラク帰還兵の会」(IVAW)によるデモが行なわれていました。これまで2回の候補者討論会で、イラクやアフガニスタンからの米軍撤退の話題が討論のテーマからはずされてきたことに焦りを感じ、今度こそは候補者たちに問いただしたいとの思いに駆られての行動でした。しかしデモ隊は騎馬警官に蹴散らされ、15名が逮捕されました。治安紊乱罪で起訴された15人は、退役軍人記念日の前日にあたる11月10日全員が無罪を主張し、法廷で闘う姿勢を明確にしました。(22分)

党大会の因習を打破せよ 2.エイミーたちが逮捕!

2008年8月末から9月にかけて2大政党の全国大会が開催され、両党の大統領、副大統領候補が正式に指名されました。デモクラシー・ナウ!では2週間にわたる現地取材を行ない、華やかな党大会と聴衆を酔わせる流麗なスピーチの陰で、黙殺された抗議の声や問題点に焦点を当てました。共和党大会では、警察の過剰警備と取材妨害が焦点でした。警察の行動を監視してきた市民団体アイウィットネスは、宿泊先に警察のものものしい手入れがあり、この過剰な予防措置におびえた家主から立ち退きを宣告されました。大会周辺で行われた抗議デモは重装備の警官に蹴散らされ、取材中のジャーナリストも多数逮捕されました。デモクラシー・ナウ!でもエイミーと2人のプロデューサーが逮捕されました。(20分)

党大会の因習を打破せよ 1.華麗なスピーチの陰で

2008年8月末から9月にかけて2大政党の全国大会が開催され、両党の大統領、副大統領候補が正式に指名されました。デモクラシー・ナウ!では2週間にわたる現地取材を行ない、華やかな党大会と聴衆を酔わせる流麗なスピーチの陰で、黙殺された抗議の声や問題点に焦点を当てました。2回に分けて総集編おとどけします。民主党大会では、選挙資金の問題に焦点をあて、議員たちが利用する豪華な特別室や密室パーティ、また反戦の公約を守るよう要求する反戦イラク帰還兵の会による抗議集会の模様をお伝えします。(21分)

コミュニティ・オルガナイザー達が共和党の攻撃に反論

選挙
バラク・オバマが米国大統領としてユニークなのは、彼の人種的な背景だけではありません。もうひとつ重要な点は、政界入りする前にコミュニティ・オルガナイザー(地域活動家)としてはたらいた経験があることです。コロンビア大学卒業後しばらくして彼はシカゴに移住し、教会関係のプロジェクトにかかわりコミュニティ・オルガナイザーとして3年間働きました。米国の草の根民主主義を支えるコミュニティーオーガナイザーとは、どんな存在なのでしょう?(9分)

コーネル・ウエスト教授 バラク・オバマ新大統領を語る

人種問題を論じ、社会問題に積極的に発言することで著名なプリンストン大学教授コーネル・ウエスト氏が、バラク・オバマ新大統領の選挙について語ります。黒人として初めての司法長官に指名されたエリック・ホルダー氏の起用について、また当時財務長官への登用が取りざたされていたローレンス・サマーズ氏について語ります。クリントン時代に財務長官をつとめたサマーズは退官後ハーバード大学の学長に就任、当時同大学でユニバーシティ・プロフェッサーだったウエストと激しく対立し、ウエストがプリンストンに移籍する原因となりました。(32分)

ブラックパンサー党シアトル支部設立から40年

40年前、米カリフォルニア州オークランドに本部を置くブラックパンサー党は、初の支部をワシントン州シアトルに結成しました。当時まだ19歳だったアーロン・ディクソンは、支部結成から4年にわたり支部長を務めました。現在はコミュニティ活動家、人権活動家として著名なディクソンに、人種的平等のための取り組みの過去と現在について聞きました。(9分)

パラグアイ大統領に「貧者の司祭」フェルナンド・ルゴ当選

2008年4月20日、中南米の中心部に位置するパラグアイで、フェルナンド・ルゴ元司教が大統領に選出されました。1946年以来一貫して政権を握り続けた保守派コロラド党は下野し、8月15日に新大統領の就任式典が執り行われました。パラグアイは人口650万人の大部分を先住民と欧州系の混血が占め、国民の9割が、スペイン語と並ぶ公用語であるグアラニー語を理解する異色の国です。他の中南米諸国とおなじようにパラグアイでも、コロラド党のアルフレド・ストロエスネル将軍の軍事独裁者 (1954年~1989年)が終った後も一貫して富裕層を優先する政策が採られた結果、軍を背景にした大土地所有者と多国籍企業によって農民が土地を奪われ、特に人口の2%未満を占める先住民は貧困に喘いできました。(19分)

ルゴ大統領 解放の神学、中南米と世界の現状と展望を語る

2008年9月に開幕した第63回国際連合総会に参加した各国首脳のうちで、もっとも任期の浅いのは、前月に就任したばかりのパラグアイ大統領フェルナンド・ルゴ氏でした。60有余年にわたる保守コロラド党の永久政権に抗し、解放の神学を掲げて先住民と農民と貧民の戦いの先頭に立った「貧者の司教」ルゴ氏が大統領になったことは、ラテンアメリカの独立と統一を夢見つつ志半ばで倒れた英雄シモン・ボリバルの時代から2世紀を経て、ようやく米国の支配から逃れ、独立した主権国家として歩み始めた、今日のラテンアメリカを象徴する事件でもあります。(15分)

生き延びるため「命を懸ける」世界的アパルトヘイト時代の米国移民物語

国連の推計では、2007年末に世界の難民数は1100万人を超え、国内にとどまっている避難民は2600万人でした。ここには、経済や気候や生態系の変化などの理由で故郷を捨てざるを得なかった人々は含まれていません。今日のテーマは難民ですが、米国では「移民」と呼ばれています。よく使われる「不法移民」という言葉は、難民保護の責任を逃れるために政府がつくった用語であり、基本的人権である移住の権利を行使した者を犯罪扱いするものだとネビンズ教授は語ります。(22分)

「プラン・メキシコ」麻薬撲滅に名を借りたNAFTAの軍事化

北米自由貿易協定(NAFTA)発効から15年、当初約束された経済繁栄とは裏腹にメキシコは米国に安価な労働力を供給する移民工場になっています。それに追い討ちをかけるように、ここへきてNAFTA軍事化の動きが顕在化してきました。ブッシュ政権が2008年6月に打ち出した麻薬撲滅政策「プラン・メキシコ」は、社会経済対策をおろそかにして軍事方面ばかりに力を入れています。初年度予算4億ドルの大半は、米政府と契約する傭兵会社とメキシコ軍の手にわたります。国境管理の強化は、麻薬と移民の流入を防ぎたい米国、武器流入を防ぎたいメキシコ側の共通の要求です。しかし、その裏には別の思惑もあるようです。(26分)
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