ジュリアン・アサンジとスラボイ・ジジェクの対談 Part 2 新マッカーシズムの台頭、コミュニケーションの権利、アラブの春へのウィキリークスの影響、クレジット会社提訴など

2010年12月ロンドンの監獄からは保釈されたものの、以来ずっとノーフォークの邸宅に軟禁状態に置かれてきたジュリアン・アサンジが、スウェーデンへの身柄引き渡しに抗告する上訴審を間近に控えた7月2日、初めて公開の場に姿を見せました。スラヴォイ・ジジェクと長時間の対談を行い、司会はエイミー・グッドマンという、たいへんに珍しいイベントです。会場を提供したフロントライン・クラブは、最前線で命を落とした戦争ジャーナリストを記念して設立された団体です。二時間に及ぶ興味深い対話を2回に分けてお送りします。(55分)

ブルックリン橋で700人逮捕 「ウォール街占拠」が全米に拡大

 ニューヨーク金融街で行われている「ウォール街を占拠しよう(Occupy Wall Street)」キャンペーンは、ブルックリン橋を行進しようとした1日に劇的な展開を迎えました。警察官が700人のデモ参加者を逮捕したことで、同 キャンペーンは、近年で最も多くの逮捕者を出した非暴力運動の一つとなりました。警察官に車道におびき寄せられたと語る人や、歩道を歩けとの警察官の指示 は聞いていないと述べる人もいます。一方、同様の「占拠」キャンペーンはシカゴ、ボストン、ロサンゼルスといった他都市にも拡がっており、数百人が市庁舎 前で抗議のキャンプをしています。番組では「ウォール街を占拠しよう」キャンペーンを組織した主要グループ「集会」(General Assembly)のマリサ・ホームズ、同キャンペーンの法務作業グループに参加するマリーナ・シトリン弁護士、さらに今夏ロンドンで発生した抗議運動を取材した作家でジャーナリストのローリー・ペニーを迎えて座談会を行いました。(17分)

労働組合や学生たちが合流 「新しい運動」の始まりか?

 「ウォール街を占拠せよ」(Occupy Wall Street)抗議デモは20日目に突入。ニューヨーク最強の労働組合のいくつかが今日、同市庁舎からこの抗議デモが陣取る金融街地区に向けてデモ行進を 行う予定です。また数千人とも予想されるニューヨーク市内の主要公立大学の学生たちも、授業料高騰に抗議する授業ボイコットを行うことで、側面支援をする ようです。一方、同様の「占拠」運動が米国中の都市に広がっています。4日には154組合9万人の労働者を代表する大ボストン圏労働協議会 (Greater Boston Labor Council)が「ボストンを占拠せよ」陣営への支持を表明しました。「我が国の権力の不均衡と我々の経済を台無しにしたウォール街の役割に光をあてた」というのが理由です。この「ウォール街を占拠せよ」運動が経済変革のための多様な草の根運動を誘発するのかどうか、今日は2人のゲストが議論します。ネイション誌の寄稿者でColorLines.comの編集主幹カイ・ライトは、同サイトで "Here’s to Occupying Wall Street! (If Only That Were Actually Happening)"(「ウォールストリートを占拠せよ」に乾杯!(それが実際に起きていればね))と題する記事を書いています。もう1人のアルン・グ プタはインディーペンデント(Indypendent)紙の編集者で、またThe Occupied Wall Street Journal (『ウォールストリートを占拠せよジャーナル』) という、同運動に連動した新聞の編集も行っています。同紙で彼は、”The Revolution Begins at Home” (アメリカで革命が始まった)と題する記事も執筆しました。

「ズコッティ公園は次世代の抵抗運動の象徴」マイケル・ラトナー弁護士

 ロウワー・マンハッタンのズコッティ公園で、憲法上の人権センターのマイケル・ラトナー弁護士は、公園清掃を理由にしたニューヨーク市による「ウォール街占拠」抗議者排除の試みは表現の自由に対する違反であって、強行すれば大変な衝突に発展していただろうと話します。「違法性を別にしても、あまりにも大規模な群集ですから、流血の事態になっていたでしょう。この一帯に数千人の人が集まっており、労働組合の人たちもたくさんいるところに入ってこようなんて考えるのが間違いだ。公園の閉鎖なんて、うまくいくはずがなかった…もう大きくなりすぎた。この公園は次世代の抗議運動の永遠の象徴になりつつあるのです」。ラトナーは、ウォール街占拠運動の法務班がブルックフィールド不動産に宛てた書簡の共同署名者です。同不動産はこの「民間所有の公園」を公衆に開放する義務を負っています。書簡は、同不動産が公園清掃を理由にニューヨーク市に要請した措置は憲法修正第一条などに抵触する恐れがあると主張し、裁判所の令状なしに警察が同公園で法執行を行うことは違憲であり違法であると警告しています。また、ウォール街占拠組織者の1人に10月15日の「世界・明日への行動の日」の「United for #GlobalChange」(#世界変革のための連帯)と称した計画について話を聞きます。(11分)

デイビッド・グレイバー:貧困層の債務は帳消しに!

グレイバーは負債の観念そのものを問い直します。歴史を見ると、世界のどこでも大金持ちや政府が借りた金は常に融通が利き、減免が可能です。ところが貧乏人が金持ちに金を借りると、とたんに返済は神聖な義務となり、おいそれと免除はされません。それでも現在の米国のような社会的な危機になった場合には、歴史的に何らかの救済措置が取られてきました。新王の即位で商人への債務を帳消しにする「大赦」など、さまざまな形で制度化もされてきました。政治的な判断でいくらでも融通が効くのです。ウォール街の占拠に来た人たちは、金持ちの債務がチャラになるなら庶民の債務だって危機に際しては柔軟に対処するべきだといっています。(3.5分)

「ウォール街を占拠せよ」 抗議運動のはじまり

 ニューヨークの金融中心地ウォール街に17日から数千人の抗議者が集まって始まった「ウォール街を占拠せよ(Occupy Wall Street)」と呼ばれる運動は、3日目を迎えた今日、デモ参加者が行進を行います。カイロのタハリール広場やマドリードのプエルタデルソル広場で行われた大規模な抗議運動に触発されて、数百人の参加者がこの2日間ウォール街の周辺で夜を過ごしました。デモラシー・ナウ!のサム・アルコフが撮影した抗議行動のビデオレポートを放送し、さらにブログ「非暴力闘争の遂行」(Waging Nonviolence)の編集者ネイサン・シュナイダーに、抗議行動の最新情報を現場から報告してもらいます。また一連の抗議運動に参加した人類学者のデイビッド・グレイバーにも話を聞きました。「(エジプトとスペインでの)デモ参加者の多くは若者で、大半はそれぞれの国の教育制度をまっとうし、多額の債務を抱えて卒業してみれば、就職するのは絶望的に難しいことが分かったのです。既存体制は彼らを完全に裏切った。もし生きる価値のある社会ができるとするなら、私たちはそれを自分たちの手で生み出す必要があります」とグレイバーは語りました。

オフショア金融とタックスヘイブンはグローバル経済の心臓部

ウォール街を占拠した米国の99%の怒りは、金持ちが税金で救済されて国民に負担を押し付けておきながら、なおかつフェアな税負担をしていないことです。日本の総理大臣も増税にひた走っていますが、増税の前に抜け穴を塞いでもらわなくちゃ。租税回避の代名詞が「オフショア」ですが、英国ジャーナリストのニコラス・シャクソンによれば、オフショア金融制度は単に租税回避の手段というだけでなく、秘密の保持によって自国の法規制の抜け道を提供し、不透明なハイリスク取引を可能にします。ウォール街の資金力にあかせた政治力行使を陰で支える聖域なのです。(25分)

ジュリアン・アサンジとスラボイ・ジジェクの対談 Part 1 ウィキリークスの理念と影響、マニング、米国での大陪審

2010年12月ロンドンの監獄からは保釈されたものの、以来ずっとノーフォークの邸宅に軟禁状態に置かれてきたジュリアン・アサンジが、スウェーデンへの身柄引き渡しに抗告する上訴審を間近に控えた7月2日、初めて公開の場に姿を見せました。スラヴォイ・ジジェクと長時間の対談を行い、司会はエイミー・グッドマンという、たいへんに珍しいイベントです。会場を提供したフロントライン・クラブは、最前線で命を落とした戦争ジャーナリストを記念して設立された団体です。二時間に及ぶ興味深い対話を2回に分けてお送りします。

【EXPRESS】伝説的バンドCSN&Yのクロスビー&ナッシュがウォール街占拠ライブを語る

クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤングのデヴィッド・クロスビーとグラハム・ナッシュが、ウォール街占拠運動の応援にかけつけました。政治的メッセージを発信しつづけてきた2人が、スタジオでウォール街占拠や原子力発電に反対する理由を語ります。ウッドストックの懐かしい映像やWhat Are Their Names? のアカペラ演奏もお楽しみください。

トロイ・デイビスの処刑迫る

NYタイムズ紙が「悲劇的な誤審」と論じたトロイ・デイビスの死刑判決。有罪判決への疑いのさなか、2011年9月22日、薬物投与による処刑が執行され世界に衝撃を与えました。処刑前日、ジョージア州アトランタからオンエアされたこのセグメントでは、デイビスの死刑反対運動の両翼を担ったアムネスティ・インターナショナルと全米黒人地位向上委員会(NAACP)の幹部が、事件と裁判のあらまし、米国の死刑制度反対運動について語ります。(20分)

「食物テロリスト」の出現?公園の炊き出しを取り締まるオーランド市

フロリダ州のオーランド市は、ディズニーワールドのお膝元です。この町は最近、「食物テロリスト」が出没するそうで、数週間で20名以上が逮捕されました。お腹を空かせた人々に公園で無料の食事を配ったというのが逮捕の理由です。炊き出しを行った団体「フード・ノット・ボムズ」を、市長が「テロリスト」と呼んだことが広く報道されました。

高木仁三郎の盟友マイケル・シュナイダーが語るプルトニウムの恐怖と平和利用のペテン

マイケル・シュナイダ―は、28年間エネルギー問題を追い続けている理由を「エネルギーの利用や生産が政治権力と結びついている」からだと説明します。もともとはドイツの反戦活動家で、良心的兵役拒否者だったと言います。社会奉仕活動を課せられた後、世界を渡り歩き、フランスに落ち着きます。しかし軍事問題への関心を持ち続けたシュナイダ―は、軍事用核と民生用核の問題に気づき、独自に調査を始めます。1992年以降、環境団体と協力して『世界の原子力産業現状報告』を発行、原発産業の動向を報告してきました。報告の中でシュナイダ―が一貫して指摘しているのは、原発産業は1980年代末にピークを迎えた斜陽産業だということです。しかし「原子力ルネサンス」は「安全神話」と共に世界中で喧伝されました。シュナイダ―は、「原子力ルネサンス」は権力構造を維持するための壮大な「誇大宣伝」であり「ペテン」だと言っています。効率的なエネルギー生産という名のもとに世界をだます「無用の長物」だと。半年後の2011年3月11日、日本でそれが証明されることとなりました。(17分)

AP記事が暴露 米原子力規制委員会が業界と共謀して安全基準の緩和に動く

原発 放射能
AP通信の連載企画記事“Aging Nukes”(老朽化する原子力発電所)(2011年6月20日から28日にかけて配信)は、業界となれ合い状態にある米国の原子力規制、放射性物質の漏出、漏出の実態調査の不備など、お寒い状況を明らかにしました。記事を執筆したジェフ・ドン記者が連載の渦中にデモクラシー・ナウ!に登場です。(14分)

米国が隠したヒロシマとナガサキ

3.11の福島原発事故は、核エネルギーを安全に使いこなせるという原子力「安全神話」をくつがえしました。原子力の平和利用という謳い文句の下、放射能への恐怖を軽んじたのは日本も米国も同じでした。あまりにも残虐な武器の使用を正当化するために、被爆者の惨状を隠そうとする動きは、終戦直後から始まりましたが、さらに冷戦下の核軍拡競争と原子力発電推進の中で、米国は原爆の全貌を国民の目から隠しました。ウソで固めた核の時代が始まったのです。(26分)

セイモア・ハーシュ 「アラブの春」と湾岸諸国、サウジアラビア、米国

米国政府はありもしない核兵器開発疑惑を煽り立ててイランを叩こうと一生懸命ですが、アラブ世界の各地に民衆蜂起が吹き荒れる中、むしろ注意すべきはサウジアラビアだとシーモア・ハーシュは言います。この専制的な神権国家は、アラブの春に対して心底怯え、反革命に走っているのだと。例えば隣国のバーレーンはペルシャ湾岸の小さな島国ですが、ここではスンニ派の政府が住民の多数を占めるシーア派にひどい弾圧を加えていますが、同じようにシーア派住民を弾圧しているサウジはバーレーン政府の弾圧を支援しており、バーレーンに第五艦隊の基地をおく米国も弾圧は見てみぬふりです。(17分)

イランの核兵器開発疑惑は米国の諜報機関によって否定されている セイモア・ハーシュ

IAEA(国際原子力機関)は11月8日、テヘランに核兵器の起爆装置を開発する施設が建設された有力な証拠があるとするイラン核問題報告書を発表しました。米国のマスコミは発表前からすでにリーク情報を流しており、イスラエルが単独でイランを攻撃することへの懸念を指摘しました。これを受けて米国、英国、カナダは共同でイランに対する制裁措置を決めました。いっぽうイラン側は、天野之弥IAEA事務局長を「米国の手先」と呼び強く反発しています。長年イランの核兵器開発疑惑を取材してきたセイモア・ハーシュ記者は、IAEAの主張は何の証拠もない妄想であり、イラク戦争を始めたときと同じ危険なものだと言います。(13分)

オバマ大統領のリビア攻撃は合法か?

今年6月、米国下院で超党派の議員10人がオバマ大統領を戦争権限法違反で提訴しました。リビアへの介入が議会の承認のないまま60日を過ぎたからです。米政府はこれに対し長文の報告書を作成し、リビア介入は戦争権限法のいう戦争にはあたらないと弁明しました。「リビアでは敵との交戦も、恒常的な戦闘もなく」、「地上軍も展開していない」からです。リビアでの軍事行動の合法性をめぐって、提訴に加わったオハイオ州選出の民主党デニス・クシニッチ下院議員と、レーガン政権で法務官として活動し、戦争権限法に批判的なロバート・ターナー氏の論争をお届けします。

フアン・コール エジプトの指導者は軍が決める

ホスニ・ムバラク大統領が去った後、エジプトの実権を握ったのは軍でした。軍政の強固な支配をつきくずすことができるかどうか、エジプトの民衆革命は正念場を迎えています。ムバラク退陣を求める大規模な抗議運動が全土に広がりつつあった頃、ミシガン大学の歴史学教授フアン・コール氏にエジプト情勢の背景について聞きました。(12分)

ゆらぐ米国中心の中東地域体制 ラシード・ハーリーディ

コロンビア大学で中東現代史を教えるラシード・ハーリーディ教授が、エジプトとチュニジアの民衆蜂起が中東全体に与える影響について語ります。ハーリーディは2010年秋、米コロンビア大学が毎年開催しているエドワード・サイード記念レクチャー・シリーズで行なった講演で、「米国の中東政策を決定する政治プロセスがもたらす結果についての短期的な見通しは深い悲観論であり、パレスチナ・イスラエルの状況についても同様だ」と述べました。その数カ月後、エジプト蜂起がそれを変えることとなりました。アラブ諸国の中心的存在エジプトの既存体制が揺らぎ始めたからです。(13分)

【Express】「ウォール街を占拠せよ」野営地にコミュニティが出現

「ウォール街を占拠せよ」運動の野営地、ズコッティ公園にコミュニティが出現しました。無料の食堂エリア、図書エリア、医療エリアもそろっています。野営の存続を支えているのは、多くの人々から次々と届くカンパや差し入れ、そして参加者たちの自助活動です。海外の活動家たちも自分の経験を役立ててもらおうとやってきました。ウォール街の投資銀行に勤める男性もやってきました。銀行名は言えないが、といいながら銀行内の反応を明かしています。スペインから来たジャーナリストは「私たちはただ怒っているのではない。システムを変革せよと言っているのです」と言います。(4分)
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