エジプトの元大統領ムハンマド・ムルシが6月17日、カイロの法廷内のガラス製のケージの中で倒れ、死亡しました。67歳でした。ムスリム同胞団の最高幹部だったムルシは2012年、エジプトで初めて、そして今に至るまで唯一の民主的選挙で大統領に選出されました。その1年後、エジプト軍最高評議会議長のアブドルファッターフ・アッ=シーシーが率いる軍事クーデターによってムルシ政権は転覆しました。ムルシの死の一方、アッ=シーシーは、AP通信がエジプト近代史上最も厳しいと呼ぶ反対派への弾圧で、数万人の人々を投獄し続けています。ムルシは最後の発言のなかで、彼は依然としてエジプトの合法的な大統領だと主張していました。ムルシは長期の独房への監禁も含め人生の最後の6年間を刑務所で過ごしました。彼の家族や複数の国際人権団体は、ムルシは必要とされる医療を与えられていないとして 、刑務所の劣悪な環境とムルシへの処遇を頻繁に非難してきました。ムルシは6月18日の朝、カイロで埋葬されました。デモクラシー・ナウ!の特派員で、カイロの独立系メディア「マダ・マスール」(Mada Masr)の記者でもあるシャリフ・アブドゥル・クドゥースに話を聞きます。