デイリーニュース

  • ボリス・ジョンソンがEU離脱を前に議会を閉会 英国民主主義への「恥知らずな鉄面皮による攻撃」

    ボリス・ジョンソン英首相は、議会を9月半ばから10月半ばまで閉会または一時停止とすることの承認を女王に求め承認されました。これで10月31日のEU離脱を前に、壊滅的な「合意なき離脱」を回避するために必要な議論の時間がほとんど無くなってしまうことになり、英国内は騒然としています。8月28日、ロンドンおよび他の英国内の都市では、この動きに抗議して大勢が街頭に集まりました。独立メディア「ノバラ・メディア」(Novara Media)の上級記者アッシュ・サーカーに話を聞きます。サーカーは、ジョンソンの今回の動きは前代未聞であり、過去数十年の中でも「最悪の、英国民主主義に対する恥知らずで厚かましい攻撃」だと言います。「英国憲法では暗黙の了解として、女王を政治的問題に巻き込まないというルールがあります… ボリス・ジョンソンはその暗黙の了解を完全に無視しました」

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    2019/8/29(Thu)
    記事番号: 
    2
  • 気候活動家グレタ・トゥーンベリ「人類最大の危機」と戦うためニューヨークに到着

    スウェーデンの気候正義活動家グレタ・トゥーンベリが、CO2排出量ゼロのヨットで15日間の大西洋横断の航海を経て、8月28日午後、数週間前からの期待通りロウアー・マンハッタンの港に到着しました。ノース・コーブ・マリーナには数百人の支援者が待ち受けていました。トゥーンベリのヨットが地平線から現れ、自由の女神象を越えると若い気候変動活動家たちが「海面は上昇している、私たちも立ち上がる!」、「私たちは止められない!別の世界を作ることは可能だ!」と繰り返しスローガンを叫びました。16歳の気候活動家トゥーンベリは、1か月に渡りアメリカ大陸を回ります。最初の活動として30日朝、ニューヨークの国連前で学生が主催する気候変動ストライキに参加します。その後、9月20日にはニューヨーク市の大型気候変動マーチと、2つの国連気候変動サミットにも出席します。12月にはチリのサンチアゴで開催される2019年国連気候変動会議(COP25)に参加します。トゥーンベリの初スピーチと、ニューヨーク市到着後の記者会見のハイライトを放送するとともに、彼女の父スバンテと、ニューヨークのユース気候活動家アレクサンドリア・ヴィラセニョールとシーエ・バスティードに話を聞きます。

    dailynews date: 
    2019/8/29(Thu)
    記事番号: 
    1
  • レバノン、シリア、イラクへの空爆でイスラエルの数十年来の攻撃性が危険な段階にエスカレート

    イスラエルがレバノン、シリア、イラクを連続して爆撃した結果、中東全域で緊張が高まっています。レバノンの大統領ミシェル・アウンは最近のイスラエルの攻撃を「宣戦布告」に等しいと非難しました。26、27の両日、イスラエルのドローンがレバノン国内の標的を爆撃しました。イラクでは、イスラエルが実行した空爆を受けて、数人のイラク国会議員が米国に駐留軍の完全撤退を求めています。イスラエルが実行を認めているのは24日のシリア攻撃だけであり、イスラエルはこれを、イスラエルに対するドローン攻撃を準備していたイランが運営する基地を攻撃したものであるとしています。ベイルート・アメリカン大学のジャーナリズム担当客員教授でジャーナリスト・イン・レジデンス(journalist-in-residence)ラミ・クーリから詳しく聞きます。彼はまた英語ニュースサイト『ニューアラブ』(The New Arab)の特別寄稿者です。「ここ数日間に起こったことは、中東でこの50~60年ずっと続いてきたトレンドの帰結です。すなわちイスラエルが、自分たちは周辺の敵対勢力のいかなる組み合わせより常に軍事的に勝っていなければならぬとする独自の哲学を、形で示してきたのです」とクーリは述べています。

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    2019/8/28(Wed)
    記事番号: 
    3
  • ボルソナーロ・ブラジル大統領の気候変動否定と反先住民政策がアマゾンの大火災を引き起こしたからくり

    ブラジルではアマゾンの火災が続いており、新しいドローン映像によれば煙と火焔は勢いを増しています。濛々たる煙の渦が南米大陸から大西洋にまたがって広がり、その様は宇宙からも見ることができます。火災は、ボリビアでも広大な土地を破壊しています。このような火災は有史以来で前例がなく、環境保護専門家は、火災のほとんどは非合法の鉱山業者や牧場経営者による放火が原因だと言っています。今年にはいってから、ブラジルでは73,000件近い数の火事があり、その半分以上がアマゾンでおこっていますが、これは昨年の同時期と比べて83%の増加です。極右の大統領ジャイール・ボルソナーロは1月に就任して以来、アグリビジネス、木材業、鉱山業のための規制緩和とアマゾン開発許可の政策をすすめてきました。現地の先住民の人々は、自分たちが破壊の最前線にいると言っています。NGO「ブラジルの社会正義と人権のためのネットワーク」(Network for Social Justice and Human Rights in Brazil)の責任者であるマリア・ルイサ・メンドンサから詳しく聞きます。

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    2019/8/28(Wed)
    記事番号: 
    2
  • 「死屍累々」 リビア沖で40人が死亡し地中海での死者数は900に到達

    27日朝、数十人の難民や移民を欧州にむけて運んでいたボートが地中海のリビア沖合で転覆し、少なくとも40人が亡くなったのではと懸念されています。リビア沿岸警備隊によると、約65人の主にスーダンからの難民と移民が地元の漁民の助けで救助されました。この悲劇によって、欧州へ向かう途上で亡くなった難民と移民の今年の死者数は900にも達しています。イタリアの内務大臣マッテオ・サルヴィーニのような欧州の極右政治家は難民や移民を犯罪者扱いし、また地中海での遭難者捜索や救助活動でしばしば中心的役割を果たす人道支援活動家を非難し続けています。チャーリー・ヤクスリー国連難民機関報道官から詳しく聞きます。

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    2019/8/28(Wed)
    記事番号: 
    1
  • コークランド 米国の政治を形成し気候活動を阻止するためにデービッド・コークはいかに帝国を築いたか

    大富豪で保守的な篤志家デービッド・コークが8月23日、前立腺がんで死去しました。79歳でした。約420億ドルの資産を保有していたデービッド・コークは、彼の兄チャールズと共に、保守的なシンクタンクと政治家たちを通して気候変動を否定することに巨額の資金をつぎ込んでいました。コーク兄弟は2004年、政策支援団体「繁栄のための米国人」(Americans for Prosperity)を設立しました。この団体が “ティーパーティー”を本格的な政治運動に転換させたといわれています。彼らはさらに、労働者の権利を弱め労働組合への参加を減退させる、「働く権利」の主張を支援していました。コーク兄弟は、米国で2番目に大きい非上場企業、コーク・インダストリーを経営し財産を築きました。コーク兄弟の商取引を検証する主要な新刊を8月第3週に出版したばかりのビジネスジャーナリスト、クリストファー・レオナルドに話を聞きます。この本のタイトルはKochland: The Secret History of Koch Industries and Corporate Power in America(『コークランド:コーク・インダストリーズの知られざる歴史と米国のコーポレート・パワー』)です。

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    2019/8/27(Tue)
    記事番号: 
    2
  • 「この判決は大きい」 オピオイドまん延を加速させたことでジョンソン・エンド・ジョンソン社に5億7200万ドルの支払いを命令

    オクラホマ州の判事は同州のオピオイド危機に加担したとして、ジョンソン・エンド・ジョンソン社に5億7200万ドルの支払いを命じる画期的な判決を下しました。オクラホマ州が求めていた170億ドルの賠償額には程遠い結果でしたが、今回の判決は製薬会社がオピオイド危機に対する責任を問われた初めてのケースです。米国疾病管理予防センター(The Centers for Disease Control and Prevention)によると、1999年から2017年の間にオピオイドが関わる薬物過剰摂取により約40万人が死亡しました。裁判に提出された文書によれば、オクラホマ州だけで6000人以上が鎮痛薬の過剰摂取で死亡しています。オクラホマ州の判決は、製薬会社や医薬品販売業者に対して現在同じような賠償を求めている40以上の州に道を開いたことになります。約2000の都市、郡とアメリカ先住民族によって提起された大規模な連邦訴訟が10月に始まります。マザージョーンズ誌の上級記者で、オピオイド危機について長年取材してきたジュリア・ルーリーに話を聞きます。

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    2019/8/27(Tue)
    記事番号: 
    1
  • 「カシミールの状況は極めて悪い」 フェミニズム活動家カビタ・クリシュナンが見たカシミール

    イスラム教徒が大半を占めるカシミール地方のインド支配地域では、この地域の自治権をインドが剥奪し封鎖してから4週目に入りました。インドは8月5日、同地域に戒厳令を敷き、すべての通信を遮断しました。多くの政治的指導者を含む4000人以上が拘束され、食糧や薬の不足がますます深刻化していると地元住民は訴えています。インドは先週末、インド国民会議元総裁のラーフル・ガンディーを含む野党政治家代表団によるカシミール訪問を足止めしました。インドの行動は、インドと同じく核保有国でカシミールの領有権を主張するパキスタンとの緊張を一気に高めています。デモクラシー・ナウ!はカシミールの現地調査からインドのニューデリーに戻ったばかりのカビタ・クリシュナンにインタビューしました。クリシュナンは、全インド進歩的女性連合の事務局長で、インド共産党マルクス・レーニン主義派解放派のメンバーです。

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    2019/8/26(Mon)
    記事番号: 
    3
  • チェルノブイリの知られざる事実 未報告の死亡例 小児がん 「放射性食肉」 

    ロシアで起こった謎めいた核関連事故で7人が死亡しました。1986年のチェルノブイリ原発事故を振り返りましょう。この事故では、放射性物質を含む雲がロシアとベラルーシ、欧州の広範な地域に到達し放射性降下物となりました。しかしこの事故による死者数は今も不明です。チェルノブイリは史上最悪の核事故とされていますが、マサチューセッツ工科大学の科学技術社会論教授、ケイト・ブラウンは、この災害について私たちが知っていることの多くは不正確だと指摘します。ブラウンは新著 Manual for Survival: A Chernobyl Guide to the Future(『生き延びるためのマニュアル:チェルノブイリが教える未来』)で、旧ソ連の数万の人々が受けた放射線被害の知られざる壊滅的影響を記録し、被害の実態が何十年も報道されてこなかったと指摘します。「5年にわたる調査の結果、チェルノブイリについて私たちが知っていることの多くは不十分であるか、完全に間違っているということが分かりました」とブラウンは言います。

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    2019/8/26(Mon)
    記事番号: 
    2
  • ロシアで原子力ミサイル事故 隠蔽と「チェリノブイリの再来」を恐れる声が高まる

    ロシア北部で8月8日に起きた謎めいた核関連事故をめぐる疑問が渦巻いています。この爆発事故で5人の原子力科学者を含む7人が死亡、周辺地域の放射線量が一時的に急上昇するなど、影響はスカンジナビア半島まで及ぶ恐れがあります。米国の専門家は、爆発が起こったのは原子力推進式の巡航ミサイルの実験中だとみています。ロシア政府は当初、放射線漏れを否定しましたが、同月26日、国立気象当局が軍実験場付近のセベロドビンスク市で採取されたサンプルから放射性同位元素が見つかったことを認めました。核実験を監視するノルウェーの非営利組織「NORSAR」は、8月8日には2回の爆発が起こり、2回目が放射線の放出源になったと考えています。ロシアの核関連事故の対応は、史上最悪の核関連事故とされる1986年のチェルノブイリ原発事故をソ連が隠蔽(いんぺい)したことを思い起こさせるという人がいます。マサチューセッツ工科大学の科学技術社会論の教授で環境と原子力の歴史が専門のケイト・ブラウンに話を聞きます。ブラウンは新著Manual for Survival: A Chernobyl Guide to the Future(『生き延びるためのマニュアル:チェルノブイリが教える未来』)があります。

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    2019/8/26(Mon)
    記事番号: 
    1

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