デイリーニュース

  • 「政治革命寸前」 政治不安のなかで続くプエルトリコ市民の抗議

    プエルトリコでは、大規模デモがリカルド・ロセジョ知事を辞任に追い込んでから数日経った今も抗議が続いています。抗議運動が現職の知事を辞任させたのはプエルトリコ史上初めてです。ロセジョの知事としての最終日は8月2日ですが、誰が彼の後任になるのかは依然としてわかっていません。ワンダ・バスケス司法長官は当初、自分は知事になることに興味はないと言っていましたが、バスケスの広報担当者は7月29日、彼女が知事になる可能性を否定しませんでした。7月29日、抗議者がバスケスの事務所の外に集まり、彼女に司法長官を辞任するよう求めました。現在進行中のプエルトリコでの抗議運動の一方で、政治的混乱が米連邦政府の財政監視・管理委員会がさらなる権力を握ることにつながるのではないかという懸念が高まっています。プエルトリコ下院議員の独立メンバーであるマニュエル・ナタルに話を聞きます。

    dailynews date: 
    2019/7/30(Tue)
    記事番号: 
    1
  • コロンビアと世界各地で大規模デモ活動 和平合意以降の500人にのぼる活動家殺害に抗議

    南米コロンビアでは7月26日、原住民やアフリカ系コロンビア人、環境保護運動のリーダーに対する近年の致命的な攻撃の高まりに抗議するため、50以上の都市や町で数万人がデモ活動を行いました。メキシコシティーからアテネまで世界の数十都市でも、これに連帯を示すデモ行進が開催されました。コロンビア政府とコロンビア革命軍(FARC)は2016年、半世紀にわたる武力紛争の後、国を前進させるための歴史的な和平合意を結びました。しかしそれ以来、不法採掘や麻薬取引の撲滅、土地返還、環境保護に取り組んでいたアフリカ系コロンビア人コミュニティーの出身者を中心とする500人近くの人権活動家が殺害されています。26日の抗議行動は、著名な地域活動家のマリア・デル・ピラー・ウルタドの子どもが、母の銃撃を目撃して泣き叫ぶ動画がネットで拡散したのをきっかけに行われました。コロンビアの元チョコ県知事で元環境・持続可能開発相のルイス・ジルベルト・ムリージョに話を聞きます。

    dailynews date: 
    2019/7/29(Mon)
    記事番号: 
    3
  • ロシアの反政府デモで約1400人逮捕 収監中の有力活動家に毒物投与の疑い

    モスクワ警察は7月27日、反対派の抗議を暴力的に阻止し、1400人近くを逮捕しました。ここ10年でロシア最大の大量逮捕と言われています。一方、ロシアで最も有力な反対派の人物であるアレクシイ・ナワリヌイが刑務所で急性アレルギー反応に襲われ、病院に搬送されました。担当医師は、「何かの有毒物質」にさらされた可能性があると述べています。27日の抗議は、反対派候補がモスクワ市議会選挙に出馬するのを禁じる最近の動きを非難するために組織されました。キングス・カレッジ・ロンドンのロシア研究所所長でロシア政治を教えるサミュエル・グリーンに話を聞きます。グリーンはモスクワで13年にわたって生活・勤務し、新著Putin v. the People: The Perilous Politics of a Divided Russia(『プーチン対大衆:分断されたロシアの危険な政治』)を共同執筆しました。グリーンはまた、Moscow in Movement: Power and Opposition in Putin’s Russia(『激動するモスクワ:「プーチンのロシア」の権力と反対派』)の著者でもあります。

    dailynews date: 
    2019/7/29(Mon)
    記事番号: 
    2
  • トランプがツィッターでボルティモアを攻撃 住人は「人種差別と白人至上主義」に根ざしていると批判

    トランプ大統領はツィッターでメリーランド州のボルティモアを「ネズミだらけのめちゃくちゃな場所」と表現し、多くの怒りを買っています。トランプのこのツィートは、ワシントンで最も有力なアフリカ系米国人議員イライジャ・カミングス下院議員への攻撃としておこなわれました。トランプはまた別のツィートで、カミングスの地元は「米国で最悪の場所」とし、「誰もあんなところに住みたいとは思わない」とも言いました。一連の発言は、カミングス議員がFOXニュースのボルティモア特集番組に出演し、メキシコ国境地帯の移民拘置所の状況を批判したことをうけたものでした。ボルティモアとメリーランド州の当局者は大統領の発言を非難し、ボルティモア・サン紙は、「ネズミが多少いても、ネズミになるよりマシだ」(“Better to have a few rats than to be one”)と題した社説で応戦しました。メリーランド州ロヨラ大学准教授(コミュニケーション、アフリカ人・アフリカ系米国人研究)でボルティモアのローカルラジオのホストを務めるケイ・ワイズ・ホワイトヘッドと、ボルティモアの黒人権利擁護団体Leaders of a Beautiful Struggle(美しき闘いの指導者たち)の広報を担当するデーボン・ラブに話を聞きます。

    dailynews date: 
    2019/7/29(Mon)
    記事番号: 
    1
  • 子供の引き離しと強制収容所 中国当局のウイグル系ムスリム攻撃は「文化のジェノサイド」

    中国当局は、中国最西端の新疆ウイグル自治区でムスリムの子供たちを家族から引き離す行為を組織的に行っているとして糾弾されています。BBCの委託による最新の報告によると、中国政府は、主にウイグル系集団の子供たちを集めた寄宿学校の建設を急ピッチで進めています。子供たちを家族から引き離し、彼らの固有の言語や文化からも隔離するための施設です。すでに、ウイグル系の集団から推定100万人の成人が収容所に隔離されています。中国政府は、これを「職業訓練センター」と呼び、過激主義と戦うための施設だと主張しています。このBBCの報告のために調査をした独立調査員エイドリアン・ゼンと、ウイグル系アメリカ人で「ウイグル人のためのキャンペーン」(Campaign for Uyghurs)の創設者で代表のルシャン・アッバースに話を聞きます。

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    2019/7/26(Fri)
    記事番号: 
    3
  • トランプの移民申請原則拒否を最高裁が差し止め 「亡命の概念そのものへの執拗な攻撃」

    ほとんどの無資格入国者に米国への亡命申請をさせないようにするトランプ大統領の計画に、サンフランシスコの連邦裁判官が一時差し止める判決を下しました。判決では、サンフランシスコ連邦地裁のジョン・タイガー判事は、米国に到着する前に第三国を通過した者による亡命申請を拒否するという大統領令に対し仮差し止め命令を出し、亡命申請受理を継続するようトランプ政権に命じました。この大統領令は、ホンジュラス、エルサルバドル、グアテマラからの難民が米国に政治的保護を求めて逃れてくることを事実上阻止するものです。この仮差し止め命令が出た数時間前には、ワシントンD.C.の連邦裁判官が新難民申請法に対する別の異議申し立てを受理していました。憲法上の権利センター(Center for Constitutional Rights)の法務部長バハー・アズミーに話を聞きます。同センターは、米国自由人権協会(ACLU)と南部貧困法律センター(Southern Poverty Law Center)と共同でトランプ政権の政策に異議申し立てを行っています。

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    2019/7/26(Fri)
    記事番号: 
    2
  • トランプは死刑執行を再開 薬殺刑の欠陥や人種差別的な適用はお構いなし

    米国のウィリアム・バー司法長官は25日(木曜)、連邦政府は約20年ぶりに死刑を再開すると発表しました。5人の死刑囚の死刑執行が直ちに命じられ、12月から開始されます。連邦裁判所管轄の死刑囚は現在62人います。その中には2015年6月、歴史あるエマニュエル・アフリカン・メソジスト監督教会で9人の黒人礼拝者を殺害した白人至上主義者ディラン・ルーフや、ボストンマラソン爆弾テロ事件の実行犯ジョハル・ツァルナエフも含まれます。連邦検察は両事件ともに死刑執行を求めると予想されています。米国で死刑制度に反対する動きが強まっているにも関わらず、この件は上がっています。国連は死刑を世界的に禁止することを求めており、アムネスティ・インターナショナルは死刑を「究極的に残虐で非人道的かつ品位を傷つける刑罰」だとしています。連邦所轄の死刑囚が再審請求したときに適正な法的権利を行使できるように被告の弁護人を調整または直接提供し、全体状況を監視する連邦死刑囚プロジェクト(the Federal Capital Habeas Project)の代表ルース・フリードマンに話を聞きます。

    dailynews date: 
    2019/7/26(Fri)
    記事番号: 
    1
  • 英国の「ハード・ブレグジット」を約束するボリス・ジョンソンが新首相に就任 ロンドンでは抗議活動が始まる

    7月24日、ボリス・ジョンソンが英国の新しい首相に就任、速やかなEU離脱を約束すると共に、初日となる25日には筋金入りのEU離脱派で固めた内閣を組成しました。英国の保守党党員が直接、首相を選出したのはこれが初めてです。ジョンソンに票を投じた保守党員の数は、英国全体の人口の1パーセント以下でしかありません。これまでロンドン市長、外務大臣を歴任したジョンソンは、テリーザ・メイ前首相の後継者となりました。ボリス・ジョンソンは英国では非常に世間を騒がせた人物で、論議を引き起こすことでキャリアを築いてきました。ジョンソンは数々の無礼な政治的失言で知られており、ドナルド・トランプ大統領とは友好的な関係にあります。富裕層の減税を実施すると明言し、大手銀行の味方として自分を位置付けています。24日には数千人が新首相に抗議してセントラル・ロンドンでデモを行いました。英国を拠点とする独立メディア「ノバラ・メディア」(Novara Media)のアッシュ・サーカーに話を聞きます。ジョンソンは公には「ドジで役立たず、上流階級育ちだが無害」なイメージを作ってきましたが、これは「常に野心家だった」のを隠すための見せかけだとサーカーは言います。

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    2019/7/25(Thu)
    記事番号: 
    4
  • ライアン・グリム:トム・ペレスが2017年に民主党全国委員長に選出されたのは プエルトリコの「静かなクーデター」のおかげ

    プエルトリコは不祥事を起こしたリカルド・ロセジョ知事の辞任が決まり喜びに包まれていますが、今日は米民主党全国委員会(DNC)の委員長トム・ペレスが、プエルトリコの民主党内で「クーデター」呼ばれる動きから恩恵を受けたことについて話を聞きます。調査報道サイト「ジ・インターセプト」のライアン・グリム記者は新著の中で、2017年にプエルトリコが州となることを目指す共和党員がプエルトリコ民主党の実権を握り、民主党の党大会でプエルトリコが州となることへの支援と引き換えにプエルトリコの代議員票を全てペレスに投じると約束したと書いています。これでペレスは、対キース・エリソンとの委員長選を勝つのに充分な代議員数を確保できたのです。

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    2019/7/25(Thu)
    記事番号: 
    3
  • ロバート・モラーの証言 トランプ失墜の助けになることを望んでいた民主党は失望

    ロバート・モラー特別捜査官が、7月24日多くが待ち望んでいた証言を議会で行い、2016年の大統領選におけるロシアの関与に関する捜査について初めて証言しました。7時間以上に及んだこの公聴会でモラーは、下院司法委員会と諜報活動常任特別委員会に対しドナルド・トランプの主張とは裏腹に司法妨害で無罪を認めたわけではないと強調しました。モラーの報告書は124日前に提出されましたが、一般には一部黒塗りされた報告書だけが公開されています。証言を前に、司法省はモラーに書簡を送り、公開されている報告書の「境界線を越えないように」と警告し、トランプ大統領や家族、側近を含む「逮捕されていない第三者の行為について触れる」こともならないと指示しています。大統領弾劾を求める主張を裏付ける重要な証言がモラーからでなかったため、民主党議員は失望したかもしれません。調査報道サイト「ジ・インターセプト」のワシントン支局長ライアン・グリムに話を聞きます。

    dailynews date: 
    2019/7/25(Thu)
    記事番号: 
    2

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