デイリーニュース

  • 3回の公判でようやく自由を勝ち取ったティモシー・マッキニー しかし殺人罪での有罪を認めざるを得ず

    メンフィスの死刑囚ティモシー・マッキニーは、新たな自由を勝ち取るために、犯してはいないと主張していた殺人罪での有罪を認めなくてはなりませんでした。マッキニーは1997年12月に警察官ドン・ウィリアムズを射殺した罪で第一級殺人罪に問われ、当初は死刑判決を受けました。その後控訴し、裁判のやり直しを勝ち取りましたが、再審で陪審が有罪無罪を確定できず膠着状態になったために、もう一度裁判が行われました。そして今年行われた3度目の公判でも、陪審員団の中で意見が割れ評決不能となったのです。司法取引によりマッキニーは早ければ今日にも釈放されますが、この取引を成立させるための条件として彼は第二級殺人罪での有罪を認めざるをえませんでした。マッキニーは死刑判決を受けてからの11年を含めすでにほぼ16年も収監されていたため、罪を認めれば刑期満了で直ちに釈放される資格があるのです。マッキニー事件を精力的に取材してきたネイション誌のリリアナ・セグーラに話を聞きます。

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    2013/5/22(Wed)
    記事番号: 
    1
  • 『緊縮財政がなぜ人を殺すのか』:ギリシアから米国まで、経済の機能を低下させる政策が世界中で人の健康に危機をもたらす

    新刊The Body Economic: Why Austerity Kills(『ザ・ボディ・エコノミック:緊縮財政がなぜ人を殺すのか』)の中で、経済学者のデイビッド・スタックラーと医師のサンジェイ・バスは、世界中で起きている緊縮財政政策が人の健康に及ぼす影響を検証しています。経済危機の後、各国政府が緊縮政策を導入し始めて以来、欧州と米国で自殺者が1万人以上、うつ病患者は最大で100万人増加したと、この二人の著者は推定しています。例えば、公衆衛生費が40%削減されたギリシアでは、HIVの感染率が200%上昇し、1970年代以来初めてマラリアが発生しています。経済学者で、公衆衛生の専門家でもあるスタックラーは、オックスフォード大学の上級指導研究員です。バス博士は医師で、スタンフォード大学で教鞭をとる疫学者です。「緊縮財政が臨床実験だったなら、致命的な副作用があるという証拠があがったとして、とっくに中断されていますよ」と、スタックラーは言います。「歴史上の経験といまの景気後退を通じて、別の選択肢があることが分かっています。人間とその健康を景気回復の中心に置くことは、経済をより早く回復させ、社会に持続的な利益をもたらすのに役立ちます。」

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    2013/5/21(Tue)
    記事番号: 
    2
  • 「想像を絶することが起こった」:巨大竜巻で数十人が死亡、オクラホマシティ郊外が壊滅状態に

    オクラホマ州で発生した壊滅的な竜巻で、数十人が死亡、200人以上の負傷者が出ています。竜巻はオクラホマシティ郊外のムーアで猛威を振るい、小学校二つと病院一つ、多数の住宅が跡形もなく破壊されました。救助隊員は、生存者を探して瓦礫の山を掘り続けています。今回の竜巻は、2011年に161人が死亡したミズーリ州ジョプリンの竜巻以来、米国を襲った最悪のものです。オクラホマ州のムーアから数マイルの所に住み、1999年5月の同州の竜巻で全てを失ったビバリー・アラムと、「ウェザー・アンダーグラウンド」(Weather Underground)の気象部長ジェフ・マスターズから話を聞きます。

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    2013/5/21(Tue)
    記事番号: 
    1
  • シアトルの教員と生徒、統一試験拒否で歴史的勝利

    数か月の抗議行動の末、ワシントン州シアトルの高校生と保護者は、読解と数学の統一試験を拒否する運動に勝利しました。ガーフィールド高校の教員は1月、この試験が無駄で生徒の業績を不公平に測定しているとして、試験のボイコットを始めました。このボイコットは他校にまで広がり、教員、生徒そして保護者数百人が参加しました。先週、学区側が折れ、学力進度を評価する試験(通称MAP試験)が今後、高校では任意になると発表しましたが、試験実施を拒否する人たちは生徒の成績を測定する新たな方法を見つけ出す必要があります。本日は、高校で歴史を教え、ガーフィールド高校の労働組合代表を務めるジェス・ハゴピアンに話を聞きます。

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    2013/5/20(Mon)
    記事番号: 
    3
  • ジオエンジニアリング:自然を荒らして、地球を救えるか?

    人類史上で初めて、二酸化炭素の大気濃度が400ppmを超えたことで、気候変動に対処する最善の方法は、地球温暖化による影響に対抗するために地球の生態系や気候系を意図的に組み替える賛否両論のあるジオエンジニアリングを用いることだと主張している人もいます。ジオエンジニアリング支持派は、人口火山を作り出して硫黄粒子で大気を汚染するなど、惑星を操作する過激な方法を支持しています。多くの科学者、環境保護論者は、地球システム総体としての機能に介入するように設計されたジオエンジニアリング技術に懸念を示しています。本日は、オーストラリアのキャンベラにあるチャールズ・スタート大学のクライヴ・ハミルトン教授(公共倫理)に話を聞きます。彼の新著Earthmasters : The Dawn of the Age of Climate Engineering(『アースマスター:気候工学時代の幕開け』)では、気候工学の賛成論と反対論が並べられ、研究者、投資家、そして企業が繋がっている、気候工学の裏にある利権構造を暴いています。

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    2013/5/20(Mon)
    記事番号: 
    2
  • イモカリー労働者連合がウェンディーズを標的に、賃上げ・労働条件改善を求めるフェアフード運動で

    米ファストフードチェーン大手ウェンディ-ズの株主総会を前に、農業労働者と支持者ら数百人が、トマト収穫労働者の労働条件改善を求めてニューヨークに集結しました。米国内外合わせて6,600店舗近くを展開し、マクドナルドに続く第2位のウェンディーズは、イモカリー労働者連合(Coalition of Immokalee Workers、CIW)が組織したフェアフードキャンペーンの新たな標的となっています。これまでに、マクドナルド、サブウェイ、バーガーキング、そしてタコベルが、賃上げのためにトマト1ポンド(約454グラム)に対し1セントを追加で払うことと、労働者の権利が守られている農場から購入することを定めた米政府承認の社会的責任プログラムに加盟しています。本日は、CIWの農業労働者で組織運営者でもあるヘラルド・レイエス=チャベスに話を聞きます。

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    2013/5/20(Mon)
    記事番号: 
    1
  • 釈放された気候活動家ティム・デクリストファー 市民的不服従と運動の形成を語る

    気候に関する正義のための活動家ティム・デクリストファーに話を聞きます。彼は4月に、連邦刑務所での21カ月禁固刑に服した後、釈放されました。デクリストファーは2008年の公的競売妨害で有罪判決を受けました。当時のブッシュ政権が土壇場でユタ州での石油天然ガス採掘権を競売に掛けた際に、それを入札者のふりをして邪魔したというものです。新作ドキュメンタリー Bidder 70(『入札者番号70番』)はデクリストファーを取り上げた映画です。「社会運動としての力を作り上げていかなければなりません」とデクリストファーは話します。「気候運動の弱みの1つは、ワシントンに狙いを付けた運動の政治的側面と、ほんとうの力を付けてきた運動の草の根の部分とがまだ大きく乖離していることなのです」

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    2013/5/17(Fri)
    記事番号: 
    3
  • オバマはニクソンより悪い? 「ペンタゴン・ペーパーズ」弁護士が公然と非難するAP電話調査やアサンジ訴追

    米司法省が秘密裏にAP通信の電話通話記録を収集していたことを明らかにしたことで、にわかにオバマとニクソン両大統領が、あちこちで比較されるようになりました。40年前ニクソン政権は、内部告発者ダニエル・エルズバーグが漏らしたベトナム戦争の秘史をニューヨーク・タイムズ紙が記事として発表するのを、妨害しようとしたことがあります。タイムズ紙が「ペンタゴン・ペーパーズ」として知られることになったものの抜粋を最初に掲載した2日後、ニクソン政権は同文書の掲載は「合衆国の安全保障に重大かつ直近の危険」をもたらすと主張して最高裁に同紙に対する記事化差し止め命令を申請、受理されました。ペンタゴン・ペーパーズ弾圧時代のニューヨーク・タイムズ紙の総合弁護士だったジェイムズ・グッデイルに話を聞きます。グッデイルは憲法修正第1条の法的権威で、このほど新著Fighting for the Press : The Inside Story of the Pentagon Papers and Other Battles(『報道のための戦い:ペンタゴンペーパーズとその他の戦いの内幕』)を出したばかりです。

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    2013/5/17(Fri)
    記事番号: 
    2
  • 「愕然とするほど不快」:世界中で期限なしの戦争遂行権限を求めるオバマ政権

    米 国防総省担当者は16日、アルカイダとその関連組織との戦争はあと20年続く可能性があると予測しました。この発言は、2001年9月11日の同時多発テロの数日後に議会で制定された軍事力行使権限付与法(AUMF)の見直しのために開かれた上院公聴会で出たものです。この公聴会で国防総省担当者は、AUMFが大統領にシリアやイエメン、コンゴを含む世界のどこででも期限を切らない戦争を遂行できる権限を与えていると主張しました。「これは私が出席して以来最も驚くべき、呆れるほど不快な公聴会だ」とメイン州選出の独立系上院議員アンガス・キングが発言しています。「あなたたちは今日いまこの場で憲法を書き換えたと同じことをしたんですよ」。16日の上院公聴会の模様とともに、新たなベストセラー Dirty Wars : The World Is a Battlefield(『汚い戦争:世界は戦場だ』)の著者ジェレミー・スケイヒルへの最近のインタビューを放送します。

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    2013/5/17(Fri)
    記事番号: 
    1
  • 討論:クーパー・ユニオン大学の財政難の原因は? 授業料免除終了は正しい解決法か?

    ニューヨーク市のクーパー・ユニオン(Cooper Union)大学では学生と大学側が、米の私立大学では残り数少ない授業料免除制度の存続を巡り衝突しています。 1世紀以上つづけてきた学部生対象の授業料免除を財政難のため終了らせざるを得ないとの大学側の発表を受け、活動家たちが学長室を占拠して9日目になります。3人のゲストをお招きして討論を行いました。クーパー・ユニオン大学のマーク・エプスティン理事長、同大学の学生オーガナイザーで一週間以上におよぶ学長室占拠に参加しているビクトリア・ソベル、ロイター通信の金融関連ブロガー、フェリックス・サーモンです。

    dailynews date: 
    2013/5/16(Thu)
    記事番号: 
    3

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