デイリーニュース

  • AP通信の通話収集で 政府のいきすぎに懸念増大:情報漏えい弾圧にオバマはどこまでやる気か

    ピュリッツァー賞に輝くジャーナリストで非営利組織「調査報道記者と編集者」(Investigative Reporters and Editors)の会長も務めるデビッド・ケイ・ジョンストンに、AP通信の編集者や記者の通話記録を米司法省が収集していたことが大きく問題化している件について話を聞きます。この措置が取られたのは、イエメン拠点のアルカイダによる米国行きの飛行機の爆破計画を米諜報機関がいかに阻止したかをAP通信が報じた時、記事の情報源を割り出すための捜査の過程のことでした。「これは現政権の非常に問題のある一面です。報道機関に敵対的なのです」とジョンストンは言います。「彼らは市民のための政府というより、一企業であるかのごとく振舞っています」。

    dailynews date: 
    2013/5/16(Thu)
    記事番号: 
    2
  • もうひとつの米国税庁スキャンダルは免税目的の政治団体:デビッド・ケイ・ジョンソン

    米国税庁(IRS)のスティーブン・ミラー長官代行が辞任を余儀なくされました。ティーパーティーや他の右翼系団体の免税申請に対して特別に厳格な審査を行ったことをIRSが謝罪した数日後です。IRSがティーパーティー系の組織をターゲットにしていることが連日紙面をにぎわせていますが、問題の根底にあるものについては、あまり注目されていません。米最高裁が画期的な「シティズンズ・ユナイテッド判決」を下した2010年以降、税法501c(4)による免税措置を求めて新政治団体の設立が激増しました。同判決により、これら組織は寄付者の情報を開示することなく無制限に企業献金を受けることができます。社会福祉団体を名乗りつつ、政治的活動に数百万ドルを費やすところも数多くあります。ピュリッツァー賞に輝く税問題専門のジャーナリスト、デビッド・ケイ・ジョンストンに話を聞きます。「本当のスキャンダルは、MoveOnや、カール・ローブのCrossroads GPS(クロスローズ GPS)、ビル・バートンのプログレッシブな進歩派組織が、社会福祉団体として認定されたのか、 という疑問を調査するところから始まります」とジョンストンは言います。「IRSの規定に出てくる『第一とする』という表現は、活動の49.9パーセントを占めればよいと解釈できる、と主張する人々もいます。

    dailynews date: 
    2013/5/16(Thu)
    記事番号: 
    1
  • アラン・ネアン:リオス・モントは有罪 次はグアテマラ大虐殺での米国の責任を明確にする番だ

    グアテマラで大虐殺裁判での歴史的な有罪判決が出たことで、ジャーナリストのアラン・ネアンは、今度は米国がグアテマラに続いてレーガン政権の高官を告発すべきだと訴えます。レーガン政権はエフライン・リオス・モント将軍の下で行われた大虐殺を支援していました。「(これらの犯罪は)単にリオス・モント将軍だけの犯罪ではない、それは米国政府の犯罪でもある」とネアンは言います。ロナルド・レーガン元大統領はかつてリオス・モントを「個人として実に高潔な人物」と呼びました。ヤスミン・バリオス判事はこの有罪判決を言い渡した後、司法長官に対しこの犯罪に関係する「他すべての者」への捜査を速やかに始めるよう命令しました。

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    2013/5/15(Wed)
    記事番号: 
    3
  • ノーベル平和賞受賞者リゴベルタ・メンチュウ グアテマラの独裁者リオス・モントの有罪を歓迎

    米国支援のグアテマラの独裁者だったエフライン・リオス・モントがジェノサイド(大虐殺)の罪で有罪となって数日が経ちました。彼が法の裁きを受けたことに大きな役割を果たした女性に話を聞きましょう。リゴベルタ・メンチュウは10年以上前に、マヤ族の先住民地域で起きた大虐殺事件に関してグアテマラの将軍たちに対する訴訟手続きを開始しました。彼女の法的訴えが最終的に5月10日のリオス・モントへの歴史的な有罪判決へと結びついたのです。判決はマヤ系イシル族1700人以上を殺害したジェノサイドの罪で禁錮80年というものでした。メンチュウはこのグアテマラ大虐殺で父親、母親、2人の兄弟を失い、後にグアテマラ先住民を代表しての社会運動でノーベル平和賞を受賞しました。「リオス・モントへの有罪判決は私たちの人生の1つの章、深い悲しみの1章を終わらせる機会を与えてくれます。グアテマラの人々の間で新しい関係が始めることになるかもかもしれません」とメンチュウは言います。「大虐殺時代には、私たちはとても孤独で、力もなく、誰も味方してくれないと感じたものです……大虐殺が行われたという事実が(いまでは)認められて、それはつまりもう誰もそれを忘れないということなのです」

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    2013/5/15(Wed)
    記事番号: 
    2
  • クリス・ヘッジズ: AP通信の通話記録の収集は 国家による報道の自由侵害への恐怖の一歩

    ここ数十年で最も重大な政府による報道の自由への介入とも言える事件に関して、ピュリッツァー受賞ジャーナリストのクリス・ヘッジズに話を聞きます。米司法省はAP通信の100人近い記者や編集者の職場や家庭の電話および携帯電話の通話記録を収集していたことを認めました。対象となった電話にはニューヨーク市、ワシントンDC、コネチカット州ハートフォード市のAP通信支局の一般電話および米下院記者室のAP通信の代表電話も含まれます。この通話記録収集は、イエメンを拠点とするアルカイダによる米国行き飛行機爆破計画を阻止した米諜報当局の活動について書かれたAPの記事の裏付けとなった情報の漏洩を調査する過程で実施されたものとみられます。ネイション・インスティチュートの上級研究員で元NYタイムズの記者であるヘッジズはこの監視活動を「情報の自由、報道の自由に対する一連の長い攻撃に、さらにもう一撃が加わった」と言います。オバマ政権が政府の内部告発者を標的にしていることを挙げながら、ヘッジズは「政府を調査取材している調査ジャーナリストなら、誰でも同じことを言うと思いますが、調査で奥に進むと必ずガチガチに凍ったみたいなところにぶち当たるんだそうです。そこまで行くと怖がって誰も話さない。刑務所に入れられるという恐怖で凍ってるんです」と付け加えました。

    dailynews date: 
    2013/5/15(Wed)
    記事番号: 
    1
  • ポール・ファーマー医師が語るルワンダの健康向上、ハイチの苦闘、コミュニティが世界を治せる理由

    感染症の専門家で医療人類学者であるポール・ファーマー医師は、地球上の最貧地域に良質の医療をもたらす活動をしていることで、世界的に知られています。ファーマーは25年以上前、ハイチの中心部で無料の医療を提供する慈善団体「パートナーズ・イン・ヘルス」(Partners in Health)の設立に貢献しました。パートナーズ・イン・ヘルスは現在、現地の団体と協力し、ハイチやその他の世界中の国々で、HIV/エイズや結核、マラリアなどの患者を治療しています。ノーベル平和賞を受賞した南アフリカのデズモンド・ツツ大主教は彼を「地球上で最も貧しく、最もひどく病気に苦しむ人々の最も重要な擁護者、代弁者の一人」だと言います。ファーマーの前著Haiti After the Earthquake(『地震後のハイチ』)には、数十万の犠牲者を出した2010年1月の壊滅的な地震の後の甚大な被害と、進行する復興への取り組みが描かれています。彼の最新刊To Repair the World: Paul Farmer Speaks to the Next Generation(『世界を修復すること:ポール・ファーマーが次世代に向けて語る』)は、10年以上前からファーマーが大学の卒業生のために行っている卒業式のスピーチの数々をまとめたものです。

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    2013/5/14(Tue)
    記事番号: 
    3
  • 元司法長官のラムゼイ・クラークが政府による「権威主義的」なAP通信社の電話記録押収を非難

    AP通信社は、米司法省がジャーナリストたちの膨大な量の電話記録を極秘に入手したと述べ、同社最高経営責任者は「大規模で前例のない侵害」として非難しました。オバマ政権は、個々の記者の職場とプライベートの電話番号の通話記録、ニューヨーク市、ワシントンDC、コネティカット州ハートフォードの同社のオフィスの代表番号、連邦議会下院の記者室の同社の代表番号の通話記録を入手しました。100人以上の記者がこれらのオフィスで働いています。記録は2012年の4月から5月にかけてのものでした。記録を入手された人の中には、マット・アプッゾ、アダム・ゴールドマン他、3人の記者と1人の編集者が含まれていました。この全員が、テロの計画を止めたとされる、イエメンでのCIAの作戦の詳細を明らかにした2012年5月7日の記事に関わっていました。AP社は、政府の要求に従い、この記事の公表を遅らせていました。「報道機関の自由に対するひどい侵害のようにみえます」と、1967年から1969年まで司法長官を務めたラムゼイ・クラークは言います。「一般の民衆や、報道機関に情報を提供する人々が、国家権力が自分たちの会話を聞いたり押収したりできることを前提としなければならないとしたら、報道機関を有効に運営することなどできないでしょう。」

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    2013/5/14(Tue)
    記事番号: 
    2
  • 服役中の公民権弁護士リン・スチュワート:癌の悪化で特別釈放を求める

    服役中の弁護士リン・スチュワートの健康状態が悪化してることから、彼女を早期釈放させようとする支援が高まっています。スチュワートが服役している刑務所の所長は司法省に、彼女を釈放し、ニューヨーク市の「スローン・ケタリング癌センター」(Sloan-Kettering Cancer Center)に入院させるよう提言しました。孫もいる、この73歳の服役囚は、リンパ節や肩、骨、肺にまで転移して広がっているステージ4の癌と闘っています。スチュワートは、テキサスのフォートワース近郊の連邦刑務所で10年の禁錮刑に服しています。彼女は2005年、勾留中の依頼人、“盲目のシャィフ”として知られる、エジプト人のイスラム集団精神的指導者オマール・アブデル=ラーマンの代理としてプレスリリースを配布したとして有罪になりました。アブデル=ラーマンは、1995年にニューヨークの複数の観光名所の爆破計画に関与した罪で終身刑に服しています。元司法長官ラムゼイ・クラークと、記者に許可された初の対面取材で連邦刑務所でリン・スチュワートにインタビューし、テキサスから戻ったばかりのデモクラシー・ナウ!のプロデューサー、ルネ・フェルツに話を聞きます。スチュワートの釈放を求める声が高まっているこの時期、連邦刑務局は末期症状の囚人たちの釈放を拒否していることに対し、ますます強い批判を受けています。

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    2013/5/14(Tue)
    記事番号: 
    1
  • 気候の臨界点? 人類史上初、二酸化炭素濃度が400ppmに

    地球がついに、ここ200万〜300万年ほど見られなかった気候の暗い節目に到達したと科学者が警告しています。米国海洋大気庁の報告によると、温室効果のある二酸化炭素の大気濃度が400ppmを超えました。400ppmという数字は、国連気候変動会議の重要な指標となっており、人為的な原因による地球温暖化を劇的に悪化させうる危険なレベルとして広く認められています。本日は、著名な気候学者で、ペンシルベニア州立大学の気象学教授、新著The Hockey Stick and the Climate Wars : Dispatches from the Front Lines(『ホッケースティックと気候戦争:前線からの報告書』)を執筆したマイケル・マンに話を聞きます。「地球の歴史で二酸化炭素の量が今現在と同じくらいだった時期をみつけようとすると、数百万年前まで遡らなければなりません。人類が加速度的な率で化石燃料を燃やし続け、今までどおりのやり方を続けたら、おそらく20年あまりで450ppmを超えてしまうでしょう。大気中の二酸化炭素の量がそこまで高まると、我々は、まさしく危険で後戻りのきかない気候変化と呼ぶべきものを生み出してしまうのです」とマイケルは警告します。

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    2013/5/13(Mon)
    記事番号: 
    2
  • 集団虐殺でリオス・モントに有罪判決:次はグアテマラ大統領ペレス・モリーナや米政府高官か

    歴史的な判決です。米国が支援したグアテマラの元独裁者、エフライン・リオス・モント被告に集団虐殺と人道に対する罪で禁固80年の有罪判決が言い渡されました。リオス・モントは、1982年の政権掌握後、グアテマラのイシル地域で1700人以上の殺害を指示したことに対し有罪を言い渡されました。元国家元首が自国内で集団虐殺で有罪判決を下されるのは初めてです。裁判官は、この犯罪に関係した「その他の全員」の捜査を直ちに行うよう、検察側に指示しました。オットー・ペレス・モリーナ現大統領は、当時、リオス・モント政権下で地域指揮官の任にあり、法廷の証言の中で他の人々と共に虐殺への加担が示唆されました。本日は、1980年代初頭に集団虐殺を大々的に報告し、この裁判を取材するために再びグアテマラを訪れた調査記者のアラン・ネアンに話を聞きます。ペレス・モリーナはCNNのインタビューの中で、集団虐殺が起きたことを否定しましたが、30年前にネアンに対して語った、イシルでの殺害で自らが果たした役割を認める発言を問い詰められました。「今回の判決は、人種差別に立ち向かう先住民族にとって画期的な突破口であり、文明における飛躍的進歩です」とネアンは語ります。さらにネアンは、この判決は米政府にも大きな影響を及ぼす可能性があると言います。

    dailynews date: 
    2013/5/13(Mon)
    記事番号: 
    1

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