世界に名だたる政治的反体制主義者で言語学者、作家のノーム・チョムスキーが2001年9月11日の攻撃から12年目を迎えたことについて語ります。またどうしてシリアの内戦が同国を永遠に分裂させる運命にあるように見えるのかについても話します。「(9.11は)じつに重大な意味を持った大規模なテロ行為でした。数千人の人々が殺されたのです」とチョムスキーは言います。「米国領土が攻撃されたのは1812年の米英戦争(第2次独立戦争)以来のことでした。米国は、それまで並外れた安全保障を築いてきました。したがってこれは、実にひどい残虐行為であったとともに、実に重大な歴史的出来事だったのです。そしてこれが米国の態度と政治とを大きく変えました。その出来事への対応として、政府は法律を曲げて市民の自由を抑制することができるようになりました。また(9・11は)アフガニスタン侵攻、イラク侵攻、そしてイラク破壊の口実にもなりましたし、そのせいで同地域一帯が取り返しのつかない状態になりました。それがオバマの大規模なテロへの戦争、無人機戦争、現在進行中のおそらく史上最も激しいテロリスト掃討作戦の基本です。そしてそれを正当化する基盤も同じです。つまり第2の9.11、2001年9月11日の蒸し返しです。ですから、そう、9.11は社会に、態度に、政治に、甚大な影響を与えています。