デイリーニュース

  • チョムスキーが語る 9.11 シリアの「血みどろの分割」 そして米国の役割がなぜ中東会談の失敗を保証するか

    世界に名だたる政治的反体制主義者で言語学者、作家のノーム・チョムスキーが2001年9月11日の攻撃から12年目を迎えたことについて語ります。またどうしてシリアの内戦が同国を永遠に分裂させる運命にあるように見えるのかについても話します。「(9.11は)じつに重大な意味を持った大規模なテロ行為でした。数千人の人々が殺されたのです」とチョムスキーは言います。「米国領土が攻撃されたのは1812年の米英戦争(第2次独立戦争)以来のことでした。米国は、それまで並外れた安全保障を築いてきました。したがってこれは、実にひどい残虐行為であったとともに、実に重大な歴史的出来事だったのです。そしてこれが米国の態度と政治とを大きく変えました。その出来事への対応として、政府は法律を曲げて市民の自由を抑制することができるようになりました。また(9・11は)アフガニスタン侵攻、イラク侵攻、そしてイラク破壊の口実にもなりましたし、そのせいで同地域一帯が取り返しのつかない状態になりました。それがオバマの大規模なテロへの戦争、無人機戦争、現在進行中のおそらく史上最も激しいテロリスト掃討作戦の基本です。そしてそれを正当化する基盤も同じです。つまり第2の9.11、2001年9月11日の蒸し返しです。ですから、そう、9.11は社会に、態度に、政治に、甚大な影響を与えています。

    dailynews date: 
    2013/9/11(Wed)
    記事番号: 
    2
  • チョムスキー:  米国はシリアに「違法な」脅しをかける代わりに 全世界での化学兵器禁止を推進すべき

    10日夜、オバマ大統領はホワイトハウスから全米に向けて演説を行い、シリアが保有する化学兵器の引き渡しと破壊を国際機関で監視するという、ロシアが提案した外交的努力の行方を見守る間は、シリア攻撃を先送りすると発表しました。しかし、その計画が失敗したときにはシリアに武力行使をするという脅しを続けているのです。このオバマ演説への感想をマサチューセッツ工科大学名誉教授で世界に名高い反体制主義者の言語学者ノーム・チョムスキーから聞きます。「ロシアの提案はオバマにとっては棚からぼた餅です」とチョムスキーは言います。「このまま進めば深刻な失策となるところを助けられたのですから。シリア攻撃に対する国際的な支持はまったく得られないままでしたし、米議会も支持しないと見込まれていました。つまり、オバマはまったくの窮地に立つところだったのに、抜け道が見つかったのです。しかも軍事力の脅しはかけたままでいることができる。ただし、他国に脅かしをかけることは国際法上の犯罪なのです。忘れてはならないのは国連憲章の核心的原則は軍事力の脅かしおよび行使を禁止しています。ですから、彼のしていることはそもそも犯罪です。にも関わらず彼はそれにこだわり続けるのです」

    dailynews date: 
    2013/9/11(Wed)
    記事番号: 
    1
  • 「チリ経済を逼迫させろ」: 極秘文書が明らかにする1973年のチリ・クーデターを支援したニクソンとキッシンジャーの役割

    チリのサルバドール・アジェンデ政権を倒したクーデターから40周年の話題を続けます。リチャード・ニクソン元米大統領と彼の国家安全保障顧問を務めたヘンリー・キッシンジャーの主導のもと、このクーデターで米国が果たした重要な役割について見ていきます。ゲストのピーター・コーンブルーは、チリのクーデターにおける米中央情報局(CIA)と米政府の役割を明らかにした2万件以上の機密文書を公開する取り組みの先頭に立った人物です。 彼は、ニクソンとキッシンジャーがチリ軍によるアジェンデ失脚を支援し、その後、ピノチェトの統治を強固にするために軍が残虐行為を犯す過程で、いかに決定的な支援を提供したかを説明します。コーンブルーは、最近改定版が出版されたThe Pinochet File: A Declassified Dossier on Atrocity and Accountability(『ザ・ピノチェト・ファイル:残虐行為と説明責任に関する公開された調査報告』)の著者で、アメリカ国家安全保障アーカイブのチリ文書プロジェクトのディレクターです。1970年CIAの計画の次長は極秘メモにこう記しました。「アジェンデがクーデターによって追放されることは、(米国の)確固とした継続的な方針である。

    dailynews date: 
    2013/9/10(Tue)
    記事番号: 
    3
  • チリでのクーデターから40年 アジェンデの側近が語る ピノチェト裁判へのプロセス

    2013年9月11日は、「もう一つの9・11」 と呼ばれるチリでのクーデターから40周年に当たります。1973年9月11日、チリではアウグスト・ピノチェト将軍が米国支援の軍事クーデターで、民主的に選ばれたサルバドール・アジェンデ大統領から政権を奪い取りました。その後17年間続いたピノチェトの独裁政治で、およそ3000人以上が殺害されたと推定されています。ピノチェトは1998年、スペインのバルタサール・ガルソン判事によって出された逮捕状によって、拷問と大量虐殺の罪でロンドンで逮捕されました。ピノチェトの逮捕に大きく貢献したのが、本日のゲストであるスペインのフアン・ガルセス判事でした。ガルセスはアジェンデの個人顧問として、クーデター当日もアジェンデと一緒でした。アジェンデは公邸が爆破される前にガルセスを出口まで見送り、彼が見たことを世界に伝えるよう話しました。ガルセスはその後、ピノチェトの逮捕とその裁判への取り組みを主導しました。

    dailynews date: 
    2013/9/10(Tue)
    記事番号: 
    2
  • アサド政権 ロシアの提案を受け入れる: シリアの今後についての討論

    オバマ大統領は、シリアへの軍事攻撃に対する議会の承認を後押しするため米国民に向けて演説する予定ですが、一方でアサド政権はシリアが保有する化学兵器を国際管理下におくというロシアの提案を受け入れました。こうした動きは米国の攻撃を止め、シリアの危機に外交的解決への一歩をもたらすことになるでしょうか? シリア内戦をどう解決するかについて、シリア全土の活動家らのネットワークである「シリア地域調整委員会」(Syrian Local Coordination Committees)のラフィフ・ジュエジャーティと、レバノンを拠点とする人権活動家でレバノンのバラマンド大学の教授であるラニア・マスリの討論をお届けします。

    dailynews date: 
    2013/9/10(Tue)
    記事番号: 
    1
  • 米ジャーナリストのチャールズ・ホーマン 自国の援助を受けたチリ・クーデター政権によって殺害か?

    米政府が支援したチリの軍事クーデターから40年、愛するものを失った人による正義を追求する絶えまぬ努力について検証を続けます。次にとりあげるのはチャールズ・ホーマンの事件です。31歳の米国人ジャーナリスト兼映画監督のホーマンはクーデター時にチリに滞在中で、民主的に選ばれた大統領サルバドール・アジェンデの追放に対する米政府の関与について執筆しました。その直後、彼はチリ人兵士に拉致され、殺害されました。ホーマンの事件は、息子を捜索するためにチリに渡った父エドマンド・ホーマンを題材にした1982年オスカー賞ノミネート作品『ミッシング』に登場しました。本日は、故チャールズ・ホーマンの妻のジョイス・ホーマンに話を聞きます。ジョイス・ホーマンは、夫の死への関与でピノチェトを告訴し、ピノチェト政権時の人権侵害に関して継続中の調査を支援することを目的にしたチャールズ・ホーマン真実プロジェクト(Charles Horman Truth Project)を設立しました。また、憲法上の権利センター(Center For Constitutional Rights)理事会の副議長で、キッシンジャーらを相手取ったチャールズ・ホーマンの死をめぐる裁判でホーマンの遺族を代表したピーター・ウェイスにも話を聞きます。

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    2013/9/9(Mon)
    記事番号: 
    2
  • チリ・クーデターから40年 殺害された歌手ビクトル・ハラの遺族が米裁判所で容疑者を提訴

    今週、もう一つの9・11から40年目を迎えます──1973年9月11日、米政府が支援する軍事クーデターは民主的に選ばれたサルバドール・アジェンデ大統領を追放し、アウグスト・ピノチェト将軍による17年間の弾圧的な独裁政治を招きました。チリ人歌手故ビクトル・ハラの妻で、40年前にハラを殺害したとされる元軍人に対し米国で民事訴訟を起こしたばかりのジョアン・ハラに話を聞きます。ビクトル・ハラを殺害したとされる人物、ペドロ・バリエントスは在米歴約20年、現在は米国国籍を持っています。ハラの遺族は、国外で起きた人権侵害を米国の裁判所で審理することを認める連邦法に基づき、バリエントスを提訴しました。昨年、チリの検察当局は、バリエントスと別の1人をハラ殺害で、その他6人を共犯者として提訴しました。ハラの遺族による先週の提訴に協力した正義と責任センター(Center for Justice and Accountability)のアルムデナ・ベルナベウにも話を聞きます。「私は、数百人の遺体が遺体安置所の駐車場に積み上げられているのを見ました」とジョアン・ハラは、夫の遺体を40年前に見つけたときのことを話しています。「私は遺体が彼だと確かめました。彼に何が起きたかを目にしました。弾傷を見ましたし、遺体の状態も見ました。

    dailynews date: 
    2013/9/9(Mon)
    記事番号: 
    1
  • イラン・コントラ再来? バンダル王子が率いるサウジとCIAのシリア反体制派支援の極秘共同作戦

    ウォールストリート・ジャーナル紙が、サウジの米国大使を務めたバンダル・ビン・スルタン・アル=サウード王子が、シリア反乱勢力のてこ入れ計画を指揮していたことについて、新たな詳細を報じました。サウジアラビアと米国、ヨルダン、その他の同盟国の諜報機関による共同作戦で、ヨルダンにある秘密センターでシリア反乱勢力の精鋭分子を訓練し、武器を与えていたとされています。同紙はまた、バンダル王子がシリアの前線近くにある秘密司令センターからパリのエリゼ宮やモスクワのクレムリンを何度もジェット機で行き来し、アサド政権の弱体化を画策していたと報じました。「彼のやっていることはまさに、1980年代に彼がレーガン政権に協力して演じた役割の再現です。彼は当時アフガニスタンのムジャーヒディーン・ゲリラに資金や武器を橋渡し、ニカラグアではCIAに協力してコントラ支援に動いていたのですから」と、ウォールストリート・ジャーナルのアダム・エントゥス記者は言います。「いろんな意味で、バンダル王子のおなじみの役回りと言えます。CIAのベテランたちが彼の復帰に躍り上がって喜ぶ様子にはあきれてしまいます。彼らが喜ぶ理由は、バンダルを知る外交官の言葉を借りれば、王子はアラビア語で言う「ワスタ」、つまりコネの力による絶大な影響力を持っているからです。彼の小切手は不渡りにはならない。

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    2013/9/6(Fri)
    記事番号: 
    3
  • ブルース・シュナイアー NSAの秘密監視活動は 「インターネットの基盤を侵食するものだ」

    世界中の暗号システムを破ることを目指して、国家安全保障局(NSA)は暗号化技術の世界規格を操り、スーパーコンピューターを駆使して暗号通信を解読し、インターネット・サービス・プロバイダーたちを説き伏せ、時には強制的に、保護されたデータへのアクセス権を入手してきました。もはやオンラインで内密にコミュニケートする方法はないのでしょうか? セキュリティ技術者で暗号化スペシャリストのブルース・シュナイアーに話を聞きます。彼はハーバード大学のバークマン・センター・フォー・インターネット&ソサエティ(Berkman Center for Internet and Society)の特別研究員です。今回のNSA関係の一連の記事で英紙ガーディアンに協力し、エドワード・スノーデンが提供した何数百もの極秘NSA資料を研究してきました。「いままで口に出すのは避けてきましたが、嘆かわしいことに、米国はインターネットの世話役として倫理観に欠けていることが証明されてしまった。英国も同じだ。NSAの行為は、中国やロシアやイランなどの当局によるインターネットの悪用を正当化してしまった」と5日付けの記事でシュナイアーは書いています。

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    2013/9/6(Fri)
    記事番号: 
    2
  • インターネット・プライバシーの終焉? グリーンウォルドが語るオンライン全暗号解読のNSA極秘プログラム

    エドワード・スノーデンの漏洩情報を基にした新たな事実が明らかになりました。米国家安全保障局(NSA)が、Eメールや銀行情報、医療記録などを保護するため使われているオンラインの暗号化を無効にする技術を開発したというのです。「暗号化こそが、インターネットを世界中の重要な商取り引き手段として機能させているシステムです」とガーディアン紙の記者グレン・グリーンウォルドは言います。この特ダネは同紙とニューヨーク・タイムズ、プロプブリカの3紙の共同で報道されました。「暗号化のおかげで、クレジットカード番号を打ち込んだり、取引明細を調べたり、オンラインで売買したり、医療診断を受けたり、プライベートな通信を行ったりできます。暗号化技術に守られて、インターネットの聖域が成立しているのです」。スノーデンがリークした資料によれば、NSAは年に2億5千万ドルの予算を費やして進めているプログラムは、目標の一つに、先端技術企業と提携して進めることによって、彼らの製品の設計に「密かに影響を与える」というものになっています。「いまやシステム全体が、NSAと英国側の相棒GCHQ(政府通信本部)によって無力化されています。人間の行うどんな商取り引きの形式、どんな電子通信の形式でも、自分たちののぞき見を免れるものは一切ないようにするための計画的な努力が払われてきたのです」とグリーンウォルドは言います。

    dailynews date: 
    2013/9/6(Fri)
    記事番号: 
    1

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