デイリーニュース

  • 「これは驚くべきことではない」米国による制裁と武力威嚇が導いたイランのウラン濃縮再開

    トランプ政権が「イラン核合意」を離脱する決定を下したことの影響は今も続いています。国際原子力機関(IAEA)は7月8日、イランが2015年の核合意で合意した上限を超えてウラン濃縮を再開したことを確認しました。イランは、欧州の核合意調印国が米国による制裁の影響を緩和する援助をしないなら、濃縮ウランの生産を増加し続けると脅しています。新しいシンクタンク「クインシー研究所」(Quincy Institute )の代表で、Losing an Enemy: Obama, Iran, and the Triumph of Diplomacy(『敵を失う:オバマ、イラン、そして外交の勝利』)の著者であるトリタ・パルシに話を聞きます。

    dailynews date: 
    2019/7/9(Tue)
    記事番号: 
    3
  • 殺害脅迫を受けながらもグレン・グリーンウォルドがブラジルにおける大規模な汚職スキャンダルの暴露について発言

    ブラジルでは、ルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ前大統領の汚職事件で連邦検察官たちを支援したと見られる判事に対するインターセプト誌の調査を受けて政治危機が高まっています。ブラジルのボルソナロ大統領政権は7月8日、セルジオ・モロ法相が「個人的な問題に対処」するため7月15日から19日までの休職を認められたと発表しました。インターセプト誌が入手した法執行機関の当局者たちの携帯電話通話や他の漏えい情報は、「オペレーション・カー・ウォッシュ(洗車場作戦)」として知られる大規模な汚職事件を捜査していた当時の判事セルシオ・モロと他の検察官たちの間に継続的な協力関係があったことを示しています。ルーラ前大統領は2018年の大統領選挙の前哨戦で本命と見られていましたが、多くの人がでっち上げと呼ぶ汚職罪で刑務所に送られ、大統領選からの離脱を余儀なくされました。漏えい文書からは、検察官がルーラの有罪を真剣に疑っていたことも明らかになっています。ルーラの投獄により、極右で元軍人のジャイール・ボルソナロの大統領選勝利の道が開かれ、その後ボルソナロはセルジオ・モロ判事を法相に指名しました。

    dailynews date: 
    2019/7/9(Tue)
    記事番号: 
    2
  • 調査報道と被害者の証言はどのように虐待常習犯ジェフリー・エプスタインを倒したか

    富豪のヘッジファンドマネージャー、ジェフリー・エプスタインが7月8日、性的人身売買と陰謀容疑でマンハッタンの連邦地裁に起訴されました。彼は2002年から2005年の間にマンハッタンとフロリダ州パームビーチの彼の自宅で数十人の未成年の少女たちを性的に暴行し人身売買した罪に問われています。ドナルド・トランプ大統領とビル・クリントンとも友人であるというエプスタインは無罪を主張しましたが、7月第3週に行われる保釈に関する審問まで収監されます。告発者の何人かが7月8日、マンハッタンの連邦地裁に姿を現しました。マイアミヘラルド紙は2018年11月、調査報道記者ジュリー・ブラウンの一連の記事を掲載しました。この記事はエプスタインの犯罪と、彼をかばったトランプ大統領政権の労働長官アレクサンダー・アコスタのような高い権力にある人物たちについて暴露したものです。10年以上の告発の末にエプスタインが逮捕されたことは、地方調査報道の偉業として称賛されています。マイアミヘラルド紙の調査上級編集者ケーシー・フランクに話を聞きます。

    dailynews date: 
    2019/7/9(Tue)
    記事番号: 
    1
  • 腹部を撃たれて流産した妊婦への起訴取り下げ 妊娠の中断を犯罪化することへの抗議が高まり

    アラバマ州検察は世論の大きな圧力を受け、マーシェ・ジョーンズに対する過失致死罪での起訴を取り下げました。ジョーンズは28歳のアフリカ系米国人で、同僚に腹を撃たれ流産していました。現地警察は、バーミングハム郊外のディスカウントストア「ダラー・ゼネラル」の駐車場で発砲に至ったけんかを始めたのはジョーンズだとし、ジョーンズに責任があるとしました。大陪審はその後、過失致死罪でジョーンズを起訴しましたが、発砲した人物に対する起訴はすべて見送りました。この裁判は、妊娠の中断を犯罪とすること、並びに胎児は人であるとするいわゆるフィータル・パーソンフッド(fetal personhood)の法的意義に懸念をもつ女性の権利擁護家から全国的な抗議を引き起こしています。全米妊娠中絶連盟(The National Abortion Federation)やイエローハンマー・ファンド、その他のリプロダクティブ・ライツ(性や生殖に関する女性の権利)の擁護団体は、ジョーンズの起訴取り下げを求めるキャンペーンを開始し、成功させました。アラバマ州は、胎児に対する殺人が法制化されている38州の一つです。全米妊娠女性擁護団(National Advocates for Pregnant Women)の創設者で代表のリン・パルトローに話を聞きます。

    dailynews date: 
    2019/7/8(Mon)
    記事番号: 
    3
  • トランプとクリントンの友人で大富豪のジェフリー・エプスタインが性的人身売買容疑で逮捕

    ヘッジファンドマネジャーの億万長者で10年以上にわたって未成年の少女を性的に暴行していた疑いで起訴されているジェフリー・エプスタインが7月8日、性的目的の人身売買容疑でマンハッタンの連邦裁判所に出頭します。エプスタインは同月6日、最年少の14歳少女を含む未成年の少女らをマンハッタンの自分のマンションに誘い、性的目的の人身売買を行っていた疑いで逮捕されました。エプスタインはかつて、フロリダ州で未成年の少女数十人へのわいせつ行為と人身売買で告発されましたが、フロリダ州の連邦検事だったアレクサンダー・アコスタが「連続児童性犯罪者との最も寛大な司法取引」を行った後、郡刑務所でわずか13カ月服役するにとどまりました。この司法取引によって、エプスタインは連邦裁判所での起訴と終身刑の可能性を回避することができ、FBIによるこの事案への調査は事実上終結しました。アコスタは現在、トランプ政権の労働長官を務めています。エプスタインはドナルド・トランプとビル・クリントンは友人だと語っています。2003年にバニティフェア誌に発表した“The Talented Mr. Epstein”(「才人エプスタイン」)でジェフリー・エプスタインの人物像を描いた調査報道記者のビッキー・ワードに話を聞きます。

    dailynews date: 
    2019/7/8(Mon)
    記事番号: 
    2
  • サッカー女子W杯 男子との報酬差別を批判した米代表チームが優勝 トランプ大統領への批判も

    7月7日、フランスのリヨンで行われたサッカー女子ワールドカップ決勝では米代表がオランダを2対0で破り、大会初となる4回目の優勝を果たしました。数カ月前には、2015年大会の米女子代表チームのメンバーが米国サッカー連盟をジェンダー差別で提訴していました。勝利後、観客席からは、男子選手と同等の報酬を求めるチームへの連帯を表す「equal pay(同一報酬)」のコールが沸き起こりました。2018年の男子W杯の賞金が4億ドルだったのに対し、今年の女子W杯の賞金は3000万ドルにとどまっています。米代表チーム共同キャプテンのメーガン・ラピーノは、最優秀選手としてゴールデンボール賞を、得点王としてゴールデンブーツ賞を受賞しました。ラピーノは今大会の注目の的でした。試合前には、国歌斉唱の間に歌うことや胸に手を置くことを拒否しました。ラピーノはまた、ホワイトハウスには招かれても行かないと発言して話題となっています。スポーツとムスリム女性に焦点を当てた活動で受賞歴もあるアクティビストのシーリーン・アフマドと、ペンシルベニア州立大学で歴史学とアフリカ系米国人研究の助教を務めるアミラ・ローズ・デイビスに話を聞きます。

    dailynews date: 
    2019/7/8(Mon)
    記事番号: 
    1
  • ノーム・チョムスキーとの1時間 ファシズム、核兵器、気候変動、ジュリアン・アサンジなど

    今年4月に、世界的に著名な体制批判家で言語学者のノーム・チョムスキーの話を聞こうと、ボストンのオールドサウス教会に何百という人々がつめかけました。本日は一時間の特別番組でチョムスキー教授の講演からの抜粋と、エイミー・グッドマンとの対談をお届けします。

    dailynews date: 
    2019/7/5(Fri)
    記事番号: 
    1
  • タナハシ・コーツ:「ジョー・バイデンは大統領になるべきではない」

    民主党の大統領候補となるべく予備選を戦うジョー・バイデンは、70年代から80年代にかけて人種差別主義者である上院議員らとの「礼儀正しい」関係を懐かしい思い出として披露し批判されています。6月18日にニューヨーク市カーライル・ホテルで行われたイベントで、バイデンは人種差別主義者だったミズーリ州選出民主党上院議員の故ジェームズ・イーストランドと、ジョージア州選出のハーマン・タルマージ上院議員との関係を懐かしがりました。報道によればバイデンは、「私はジェームズ・O・イーストランドと党員集会で一緒だった。…彼から『ボーイ』と呼ばれたことはない。私のことは『サン(son)』と呼んだ」と語りました。バイデンはまた、「ハーマン・タルマージは知りあった中でも一番意地の悪い男の一人だった。それでも、少なくとも彼との間にはある程度の礼儀があった。仕事となれば協力し合った」と語りました。コーリー・ブッカー上院議員、カマラ・ハリス上院議員、バーニー・サンダース上院議員、エリザベス・ウォーレン上院議員、ビル・デブラシオ市長を含む多くの民主党大統領候補がバイデンを批判しています。

    dailynews date: 
    2019/7/4(Thu)
    記事番号: 
    4
  • タナハシ・コーツ:賠償は奴隷制度のみならず 数百年に渡る窃盗と人種差別による恐怖への償いだ

    著名な作家タナハシ・コーツに永遠の負の遺産としての米国奴隷制度、賠償に関する会話が過去5年間に米国でいかに進化したか、そして上院多数党院内総務ミッチ・マコネルに対する反論となった、6月の奴隷への賠償に関する歴史的公聴会での賠償擁護の証言について話を聞きます。コーツは「アメリカは奴隷制度の上に成り立っていた」と語ります。

    dailynews date: 
    2019/7/4(Thu)
    記事番号: 
    3
  • ダニー・グローバーとタナハシ・コーツ 歴史的下院公聴会で奴隷への賠償を主張

    6月19日、下院司法委員会小委員会は米国の奴隷への賠償に関する歴史的公聴会を開きました。このトピックに関する公聴会は10年以上開かれていませんでした。この日は「ジューンティーンス」(Juneteenth)と呼ばれる記念日で、1865年6月19日はテキサス州ガルベストンの奴隷たちが、リンカーンが発行した奴隷解放宣言により奴隷制度がようやく廃止されたことを知った日です。また今年は大西洋を横断した奴隷貿易400周年でもあります。議会は今「アフリカ系米国人賠償提案のための調査および発案法」(Commission to Study and Develop Reparation Proposals for African-Americans Act)いう名の法案を検討しています。これは数十年間、ジョン・コニャーズ元下院議員が推し進めてきたものの実現しなかった法案を、ヒューストンの民主党下院議員シーラ・ジャクソン=リーが引き継ぎ提出したものです。この法案の名称「H.R.40」は、解放された奴隷に約束されたものの実現することのなかった「40エイカーの土地とラバ1頭」にちなみます。公聴会を前に共和党の上院多数党院内総務ミッチ・マコネルは、「150年前に起こったことで、今生きている人間には責任のないことへの賠償が良い案とは思えない」と発言しました。

    dailynews date: 
    2019/7/4(Thu)
    記事番号: 
    2

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