デイリーニュース

  • ドミニカ共和国による「民族追放」: エドウィージ・ダンティカ ハイチ系住民の大量国外追放を語る

    ドミニカ共和国は、ハイチ系のドミニカ人数十万人を法的な宙ぶらりん状態に追い込む、「民族追放」とも呼ばれる政策を実行しようとしています。合法的な国籍をもたない50万人近くの人々が今週、ハイチに向けて送り出される可能性がありますが、その中にはこれまでハイチに行ったこともなくハイチのことばも話せない人たちが含まれています。2013年、ドミニカ共和国憲法裁判所が、ドミニカ共和国内でハイチ移民から生まれた人たちは、1929年にさかのぼって市民権を剥奪されるという判決を出し、これにより大勢の人たちが市民権を失うはめになりました。17日は、在留許可をもたない人たちにとって、ドミニカ共和国内での在住を登録するかどうかを決める最終受付日にあたり、登録しなければ大量国外追放のリスクを負うことになります。とはいうものの、許可証を申請した25万人のドミニカ系ハイチ人のうち、許可証を与えられた人はわずか300人だといわれています。多くが自分は生まれながらにしてドミニカ国民であり、国民としてのすべての権利を受ける権利があるとし、外国人登録に抵抗しています。ドミニカ政府当局は、バスを大量に準備し、ハイチ国境近くに処理センターをいくつも設置しており、大量手入れへの恐れが広まっています。数十万人から国籍を奪おうとするドミニカ共和国の決定に対し、国際的に激しい抗議が起こっています。

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    2015/6/17(Wed)
    記事番号: 
    2
  • レイチェル・ドレザルが沈黙を破る中 人種、人種への文化的適合性、そしてアイデンティティについての座談会

    ワシントン州の公民権運動家で教師のレイチェル・ドレザルが自身の人種を偽っていた事件が、全米での人種的アイデンティティをめぐる論議に火をつけました。ドレザルは、15日、白人である自身の人種を黒人だと偽っていたという報道のさなか、黒人地位向上委員会(NAACP)のスポケーン支部長を辞任しました。この騒ぎは、ドレザルの両親が、自分たちの娘は白人だと報道関係者に話し、彼女の子供の頃の写真を公開したことから始まりました。16日、ドレザルは沈黙を破り、自分は子供の頃から自身を黒人だと感じていたと述べました。本日は、4人のゲストにこの件を論じてもらいます。ステイシー・パットンは、『高等教育クロニクル』(The Chronicle of Higher Education)のシニア・エンタープライズ記者です。レイシー・シュワルツは、ドキュメンタリー映画Little White Lie (『小さな白い嘘』)のプロデューサー兼監督、リンダ・マーティン・アルコフは、ニューヨーク市立大学哲学教授で数冊の著書があります。ジェラニ・コブは、コネティカット大学の歴史学準教授でアフリカーナ研究所(Africana Studies Institute)所長です。

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    2015/6/17(Wed)
    記事番号: 
    1
  • 「イエスメンは造反する」:新映画 伝説的いたずら者、気候変動の背後にいる汚染者たちと対決

    「カヤックの活動家たち」(kayaktivists)がシェル社による北極圏での石油掘削計画に抗議するためシアトルの海に漕ぎ出している一方、文化的な騒乱で問題提起する団体「ザ・イエスメン」(The Yes Men)は6月第2週、別の形の反シェル社抗議行動を行いました。彼らはシェル社の代表のふりをしてニューヨークの街頭に繰り出し、「北極の最後の氷河の残り」と言って、無料のかき氷を配りました。この抗議行動は、反企業的のいたずらを続ける彼らの3本目の映画、「イエスメンは造反する」(The Yes Men Are Revolting)公開にあわせておこなわれました。同映画は、気候変動にまつわる彼らの数多くの活動を紹介しています。「ザ・イエスメン」のアンディ・ビクルバウムとマイク・ボナンノに、同映画についてと、彼らの今のトレードマークである、お得意の反企業的ないたずらについて話を聞きます。

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    2015/6/16(Tue)
    記事番号: 
    4
  • 「デススターと戦う」:続く闘争 シアトルの「カヤックの活動家たち」が北極圏に向かうシェル社の海上掘削基地移動を遅らせる

    石油大手シェル社は北極圏に向かっていますが、その前にカヤックに乗った環境活動家たちとの最終対決が待っています。16日、シェル社の海上掘削基地に向かって漕ぎ着け、そのシアトル港からの出港を妨げた数十人の「カヤック活動家たち」(kayaktivists)が逮捕されました。彼らの背後には数十人の支援者も並んでいました。シェル社がその日の朝遅くに出港を計画していることを知った活動家たちは朝4時に海に繰り出しました。短いこう着状態の後、沿岸警備隊が活動家たちを水上から引き上げ拘束するなどした後、シェル社の「ポーラー・パイオニア」(Polar Pioneer)号は出発しました。6月15日のこの行動は、シェル社がシアトルに到着した5月以来の一連の抗議行動の最新のものです。シェル社は、アラスカ沖チャクチ海の僻遠でまだ人の入っていない海域で石油を掘削する間、ピジェット湾に同社の複数の船を停泊させています。環境活動家たちは、北極圏での掘削は野生生物を脅かし、気候変動を悪化させると警告しています。オバマ政権は、シェル社が今夏アラスカ沖で石油抽出を始める計画を一時的に承認しました。グリーンピースの海洋運動ディレクターであるジョン・ホセバーに話を聞きます。

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    2015/6/16(Tue)
    記事番号: 
    3
  • 北極圏を爆撃:米海軍によるアラスカ湾での軍事演習で脅かされる世界有数の原生地域

    米海軍は、環境破壊を懸念する地元住民が抗議行動をする中、アラスカ湾で大規模な軍事演習を開始しようとしています。海軍はこの軍事演習のために、数隻の駆逐艦、数百の航空機、無数の兵器、1隻の潜水艦と共に、数千人の水兵、兵士、空軍兵、海兵隊員、沿岸警備隊員を配備したと報じられています。アラスカ湾は地球上に残された有数の原生地域で、野生のアラスカ鮭5種のすべてと377種類の他の海洋生物の重要な生息地があります。今回計画されている海軍の爆撃航程は何万ポンドもの有毒な弾薬の爆発を伴うと同時に、漁業用のアクティブソナーを使用します。海軍は過去30年にわたって断続的にアラスカ湾で軍事演習を行ってきましたが、今回の新たな軍事演習はこれまでで最大のものです。そして、科学者たちが北極圏の氷の融解に伴う気候変動について懸念している中で行われます。一方、前例のない融解は米軍に、以前はアクセス不可能だった領域にまで軍事作戦を拡大する機会を作っています。「トゥルースアウト」(Truthout)の記者で、最新記事Destroying What Remains: How the US Navy Plans to War Game the Arctic(『残されたものを破壊:米海軍が北極圏で軍事演習を計画する過程』)を執筆したダール・ジャメイルから話を聞きます。

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    2015/6/16(Tue)
    記事番号: 
    2
  • イエメン人が攻撃と衝突と包囲に苦しむ中、ジュネーブの和平協議は救済をもたらすのか?

    「イエメンのアルカイダ」(Al-Qaeda in Yemen)は、同組織の指導者ナセル・アル=ウハイシが米中央情報局(CIA)の無人機攻撃と見られる米国の空爆で殺害されたと発表しました。アル=ウハイシはウサマ・ビンラディンの元側近で、2009年に「アラビア半島のアルカイダ」(AQAP)のトップになりました。一方、国連の支援を受けた和平協議の2日目、武装組織フーシの代表が協議に参加するためジュネーブに到着しました。サウジアラビアがイエメンのフーシを攻撃し始めてから約3ヶ月が経ちます。国連の潘基文事務総長は6月15日、イスラム教の聖月ラマダンの開始に合わせて2週間の人道的な停戦を求めました。国連は最近、イエメンの人口の78%に当たる2000万人の人々が緊急人道支援を必要としていると発表しました。イエメンの首都サヌアにいるデモクラシー・ナウ!の特派員シャリフ・アブドゥル・クゥドースと、ウォール・ストリート・ジャーナル紙の国連担当記者ジョー・ローリアから話を聞きます。

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    2015/6/16(Tue)
    記事番号: 
    1
  • 800年の歴史を持つマグナ・カルタとBlack Lives Matter運動の共通点とは?民衆史の学者が説明

    2015年6月15日はマグナ・カルタ 制定800周年にあたります。「大憲章」として知られるこの憲章は、議会制民主主義、人権、王権に対する法の優位性の基礎となったとされています。イギリスでは、女王やキャメロン首相を含む要人が封印された歴史的文書の記念日を祝いました。マグナ・カルタならびにイングランド自由憲章の原本は、リンカン城の石造保管室に最良の保存状態で保管されています。民衆史学者で The Magna Carta Manifesto: Liberty and Subsistence for All (『マグナカルタ宣言 全ての者に自由と生存を』)著者ピーター・ラインバウに聞きます。ラインバウはマグナ・カルタと「黒人の命だって大切だ」(Black Lives Matter)運動につながりを見いだすイベントに出席しています。

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    2015/6/15(Mon)
    記事番号: 
    3
  • イスラエル 重要な国連調査に先だち2014年ガザ攻撃は「合法的」で「正当だった」と報告

    イスラエル政府はこのほど発表した報告の中で、ガザにおける2014年の軍事行動は「合法的」で「正当だった」と結論づけました。この報告は、50日間にわたる衝突に関する重要な国連調査に先んじる形で発表されたものです。イスラエルは、国連調査は偏っているとして協力を拒絶していました。2014年の「境界防衛作戦」(Operation Protective Edge)では2200人を超えるパレスチナ人が死亡、圧倒的多数が民間人でした。イスラエル側は73人が死亡、6人を除いて全員が兵士でした。イスラエルはこの報告の中で、民間人の犠牲を避けるため「相当な努力」を払ったとした上で、多数の民間人犠牲者が出たのはハマスの戦闘員が一般市民を装って民間建物を軍事拠点としたためであり、その責任はハマスにあるとしています。「イスラエルによる占領を終わらせる米国運動」(the U.S. Campaign to End the Israeli Occupation)代表で「エルサレム基金」元代表のユーセフ・ムナイイール、テルアビブにいるハアレツ紙コラムニストのギデオン・レビに聞きます。最新記事は”Israel washed itself clean of Gaza’s dead beach children”(「ガザの浜辺で死んだ子供たちへの罪を自ら洗い流したイスラエル」)です。

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    2015/6/15(Mon)
    記事番号: 
    2
  • オバマのTPP関連法案に民主党員が反対を表明 ヒラリー候補の立場は?

    前国務長官、元上院議員、元大統領夫人のヒラリー・クリントンは米国初の女性米国大統領を目指す選挙戦を開始し、所得の均等、ウォール街への規制を強調するとともに、より公平な経済のための戦いを誓いました。クリントンは14日、密室で行われている太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に関して沈黙を破り、こう述べました。「(オバマ大統領は)味方となる議員に耳を傾け協力すべきです。その筆頭は、脆弱な合意が米国の労働者に及ぼす影響を懸念するナンシー・ペロシです。米国にとって最善で最強な条件が得られないならば交渉すべきではありません」と述べました。この発言は、下院が12日に関連法案の最初となる法案を否決したことをうけたものです。オバマ大統領は下院の採決に先立ち、自らが所属する民主党に支持を求める発言をしていました。「パブリック・シチズン」の「グローバル・トレード・ウォッチ」代表で、 The Rise and Fall of Fast Track Trade Authority (『ファストトラック貿易権限の盛衰』)の著者ロリ・ウォラックと、著名な経済学者でコロンビア大学地球研究所所長のジェフリー・サックスに聞きます。

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    2015/6/15(Mon)
    記事番号: 
    1
  • インティファーダの牛についての映画「ザ・ウォ ンテッド18」 米国とイスラエルがパレスチナ人映画製作者をNYプレミアから締め出す

    毎年恒例のヒューマンライツウォッチ国際映画祭がここニューヨーク市で開催されていますが、主役となるはずの監督が、米国で行われる自身の映画のプレミア に出席できません。パレスチナの映画製作者アメール・ショマリは、イスラエルから「安全保障上の脅威」とみなされ、米国ビザが取れるエルサレ ムに行くことを阻止されました。そこで彼は、米政府がビザを発行しているヨルダンのアンマンに行きましたが、そこでもビザ発給の機械が故障していると言われました。今までショマリはヨーロッパで開かれたいくつ もの祭典に問題なく出席し、彼の映画は国際的な称賛を得てきました。興味深いことに、映画The Wanted 18(『ザ・ウォンテッド18』)には、イスラエルが昔から、あらゆる形のパレスチナによる非暴力の抵 抗を危険、脅威とみなし、卑劣な手段で攻撃してきたことが描かれており、第一次インティファーダのとき、パレスチナ人の共同体が自分たちの乳製品のために所有していた18頭の 牛をイスラエル軍が「イスラエル国家の安全を脅かす」として追跡したという驚くべきエピソードを再現しています。本日はラ マラにいるアメール・ショマリに話を聞きます。

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    2015/6/12(Fri)
    記事番号: 
    4

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