ドミニカ共和国は、ハイチ系のドミニカ人数十万人を法的な宙ぶらりん状態に追い込む、「民族追放」とも呼ばれる政策を実行しようとしています。合法的な国籍をもたない50万人近くの人々が今週、ハイチに向けて送り出される可能性がありますが、その中にはこれまでハイチに行ったこともなくハイチのことばも話せない人たちが含まれています。2013年、ドミニカ共和国憲法裁判所が、ドミニカ共和国内でハイチ移民から生まれた人たちは、1929年にさかのぼって市民権を剥奪されるという判決を出し、これにより大勢の人たちが市民権を失うはめになりました。17日は、在留許可をもたない人たちにとって、ドミニカ共和国内での在住を登録するかどうかを決める最終受付日にあたり、登録しなければ大量国外追放のリスクを負うことになります。とはいうものの、許可証を申請した25万人のドミニカ系ハイチ人のうち、許可証を与えられた人はわずか300人だといわれています。多くが自分は生まれながらにしてドミニカ国民であり、国民としてのすべての権利を受ける権利があるとし、外国人登録に抵抗しています。ドミニカ政府当局は、バスを大量に準備し、ハイチ国境近くに処理センターをいくつも設置しており、大量手入れへの恐れが広まっています。数十万人から国籍を奪おうとするドミニカ共和国の決定に対し、国際的に激しい抗議が起こっています。