デイリーニュース

  • エジプトの緊張高まる モルシ拘束で軍支持派と同胞団支持派のデモが対峙

    解任された後、身柄を拘束され隔離状態におかれているモハンマド・モルシ大統領の近況が初めて伝えられました。エジプトの国営放送によると、モルシ氏に対しては15日間の勾留を認める逮捕状が出ています。裁判所が現在捜査しているのは、2011年のムバラク政権打倒の民衆蜂起に際して、政治犯として獄中にあったモルシ氏がパレスチナの政治組織ハマスと手を結んで脱獄をはかったという容疑です。このニュースが報じられたときにはちょうど、エジプトを二分する政治勢力がそれぞれに大規模抗議行動を予定していました。アブドゥルファッターフ・アッ=シーシ陸軍参謀長が一般民衆に対し、ムスリム同胞団の支持者たちによる「暴力と潜在的テロリズム」の摘発に支持を求めたことへの抗議です。「(モルシへの)嫌疑を利用して、ムバラク大l統領の時代から革命期にかけて警察がおかした犯罪を覆い隠そうとしているのです」とカイロから中継のデモクラシー・ナウ!特派員シャリフ・アブゥル・クドゥースは言います。

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    2013/7/26(Fri)
    記事番号: 
    1
  • リチャード・ウルフ:デトロイトは給料を底辺からトップに再分配するシステムが生み出した「大失敗」

    7月24日、 経済についての連続演説の口切をイリノイ州の観衆の前で行ったオバマ大統領は、拡がる格差を逆行させ、中産階級を復活させることが「ワシントンの再優先課題であるべき」だと語りました。この演説のなかで、オバマ大統領は、デトロイト市によって申請された財政破たんについて触れることはありませんでした。同市では、市が180億ドルに及ぶとみられる負債を克服するために大規模な予算削減をする中、公務員は年金と医療保険を守るために戦っています。デトロイトの破産は「機能しない経済システムの一例」だと、経済学者でマサチューセッツ大学の経済学名誉教授リチャード・ウルフは言います。「職員が約束され、そのために支払いをしてきた年金を取り上げることを裁判所が合法だと判断すれば、それは窃盗を合法化するのと同じだ、というデトロイト市のような状況を抱えている都市はたくさんあります。これは、受け取った給金を下から上に再分配しようという、階級間の闘いなのです。」

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    2013/7/25(Thu)
    記事番号: 
    2
  • 米の無人機空爆を暴いたイエメンの記者釈放 拘束はオバマの要請によるもの

    イエメンの著名なジャーナリスト、アブドゥレラ・ハイダー・シャイアは、オバマ大統領からの要請でテロ関連の罪で3年に渡り拘束された後に釈放されました。シャイアは、2009年12月に米国巡航ミサイルがイエメンのアル=マジャラ村を攻撃して、女性14人、子ども21人を含む41名の死者を出した事件を公にする手助けをしました。2011年、当時イエメン大統領だったアリ・アブドラ・サーレハは、シャイアに恩赦を与えるつもりであることを発表しましたが、明らかにオバマ大統領から電話を受けたあと、考えを変えました。ホワイトハウスはシャイアの釈放に「懸念し、失望している」と声明を発表しています。「この声明の文脈を考えるべきです。ホワイトハウス側は、イエメンのジャーナリストが、イエメンの刑務所から釈放されたことに、懸念と失望感を表面しているのです」と、ネイション誌の安全保障担当記者で、新著と同名のドキュメンタリー映画Dirty Wars(『汚い戦争』)でもシャイアを取り上げた、ジェレミー・スケイヒル記者は言います。「シャイア記者は、米国による巡航ミサイル攻撃が、40人近い女性と子どもを殺したことを明らかにする度胸を持っていいたために、投獄されたのです。

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    2013/7/25(Thu)
    記事番号: 
    1
  • 『ペンタゴン・ペーパーズ』がビーコン・プレスから出版された経緯をエルズバーグと他の当事者が語る

    41年前、ビーコン・プレスはペンタゴン・ペーパーズ(ベトナム戦争に関する国防総省の機密文書)の全文を出版した件で米政府から訴えられ最高裁で敗訴しました。1971年6月にニューヨーク・タイムズがこの最高機密の文書の抜粋を掲載した経緯はよく知られていますが、ユニテリアン・ユニバーサリスト協会傘下の零細非営利出版社であるビーコン・プレスが、米国がベトナム戦争へ関与するまでの歴史の真相を暴露した7000ページの文書すべてを出版した経緯については、ほとんど知られていません。その出版により、ビーコン・プレスは2年半に及ぶ嫌がらせや恫喝の嵐に巻き込まれ、破綻寸前に追い込まれ刑事告発される可能性もありました。これはまとまった形ではほとんど語られてこなかった話です。エイミー・グッドマンは2007年にオレゴン州ポートランドでユニテリアン・ユニバーサリストが主催した会議で「ペンタゴン・ペーパーズおよびその出版を記念し、今日におけるその意味するところを語る」イベントで司会を努めました。本日は、その嵐の中心にいた3人が、そのイベントで直接語った話しを放送します。まずはペンタゴン・ペーパーズをニューヨーク・タイムズ紙に漏洩した、国防総省およびランド研究所の元分析官で名だたる内部告発者ダニエル・エルズバーグその人。そして元アラスカ州選出上院議員で大統領候補でもあったマイク・グラベル。

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    2013/7/24(Wed)
    記事番号: 
    2
  • エドワード・スノーデン ロシア入国を許可される NSAの機密情報収集活動を暴露してから数週間後

    国家安全保障局(NSA)の内部告発者エドワード・スノーデンが1カ月以上留まっていたモスクワの空港から外へ出る許可を与えられました。スノーデンはオバマ政権が彼のパスポートを無効にしたため、亡命受け入れを表明したラテンアメリカ諸国に向かうことができず、先週ロシアへの一時的亡命を申請していました。ロシア当局はスノーデンの亡命審査をする間、彼に仮入国の許可を与えました。この審査手続きは最長で3カ月ほどかかる予定です。今日は内部告発者たちの特集を一時間放送します。最初は、スノーデンが6月に機密を暴露した際に発表されたインタビューの抜粋です。彼はそのインタビューの中で、自分がNSAによる米国内および世界の電話やインターネット・データの令状なしの監視を暴露した本人だと明かしたのです。

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    2013/7/24(Wed)
    記事番号: 
    1
  • 英国王の新継承者をめぐるメディアの熱狂が刺激する“全ての新生児が重要”な世界への希望

    世界中のメディアが熱狂する中、英国ロンドンで7月22日、ウィリアム王子とケイト・ミドルトンに男児が誕生しました。新王族が誕生するまでの数週間、メディアは絶えずこの話題を取り上げお祭り騒ぎとなりました。世界中の写真家が、記録的な熱波をものともせず、セント・メアリー病院の前で出産の知らせを待ち続けました。世界中からやってきた海外のテレビ報道班は、新生児の性別から妊婦であるケイトが陣痛をどう早めたかまで、あらゆることに関する憶測を再三にわたって熱狂的に報じました。ロイヤルべビーをめぐる大騒動に批判的で、ニュー・ステーツマン誌に最新記事"The Babies We Don’t Care About Today"(「私たちが今、気にもかけない新生児たち」)を発表した英国人ジャーナリスト、ローリー・ペニーに話を聞きます。「“ロイヤルベビー”が生まれたのと同じ日に、少なくとも700人の新生児が貧困の中に生まれたと見積もることができます」と、ペリーは言います。「そして今のところ、英政府は、そうした子供たち、特に片親や10代、シングルマザーのもとに生まれた子供たちの生活をより苦しくする政策を取っているのです。私は全ての新生児、全ての家族が重要に扱われる国に住みたいと思います。」

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    2013/7/23(Tue)
    記事番号: 
    3
  • 米国無人機戦争について初めて漏えいされたパキスタン文書 民間人犠牲者数は少ないとする主張を突き崩す

    漏洩したパキスタン政府の報告書は、米国の無人機攻撃による民間人犠牲者が、オバマ政権がこれまでに認めようとしてきた数をはるかに上回っているという主張を補強しています。「調査報道ジャーナリスト協会」(The Bureau of Investigative Journalism)は、パキスタンの部族地帯における無人機攻撃の犠牲者について同国政府が独自に行った調査による数字を公表しました。このパキスタンの報告書は、2006年から2009年の間におこなわれたCIAによる75回の無人機攻撃とNATOによる5回の軍事行動を調査しています。それによると、こうした攻撃で少なくとも147人の民間人(うち94人は子供)を含む、少なくとも746人が死亡しています。これは、主要データに欠落があることを考えると、控え目な見積もりです。この民間人犠牲者の高い数値は、オバマ政権幹部と有力議員らによる発表とは明らかに矛盾するものです。調査報道ジャーナリスト協会の無人機調査チームのレポーター、クリス・ウッズにロンドンから話を聞きます。同チームは6月に、ジャーナリストに贈られるマーサ・ゲルホーン賞を受賞しました。

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    2013/7/23(Tue)
    記事番号: 
    2
  • デトロイト市が財政破綻:特任管理官は市が必要とする財源と年金受給者の権利を秤にかけるか?

    およそ180億ドルの負債に直面しているデトロイト市は、今まで破産申請をしたなかで、米国最大の自治体となりました。かつて米国第4の都市であった同市の衰退の中で突き付けられた厳しい現実です。モーターシティとして知られ、中産階級発祥の地であったデトロイトの自動車産業と製造業部門は崩壊しました。人口の着実な減少は税収という基盤を揺るがせ、同市は基本的なサービスの大規模削減と、米国最大級の凶悪犯罪率を抱えることになりました。連邦破産法第9条の申請は、年金と医療給付をもらう資格がある現在および過去の数千人の同市職員との長期に及ぶ可能性のある法廷手闘争を引き起こしています。特別任命されたデトロイトの危機管理官は、過去数年にわたる同市の減収に伴って縮小された基本的サービスを修復するために、年金削減は不可欠になるだろうと述べています。Detroit City Is the Place to Be: The Afterlife of an American Metropolis(『一度は行こうよデトロイト:崩壊後の米国大都市』)の著者であるマーク・ビネリから話を聞きます。

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    2013/7/23(Tue)
    記事番号: 
    1
  • ハワード・ジン狩り:「民衆のアメリカ史」を州立学校から排除しようとした元インディアナ州知事

    AP通信が入手、公開した電子メールによると、元インディアナ州知事のミッチ・ダニエルズは、2010年のハワード・ジンの死去から数週間後、ジンの著作を州の学校から排除しようとしていました。ジンの著書の中には100万部以上を売り上げ、全国の高校や大学でいまだに使われている有名な『民衆のアメリカ史』などがあります。インディアナ州教育当局の幹部とやり取りをしたメールの中で、ダニエルズ元州知事は「この酷い反米学者はついに死んだ」と書いています。ダニエルズは『民衆のアメリカ史』を「全ページにおいて米国の歴史について偽りを述べる実に忌々しく、事実と異なる、デマ本」と述べ、「これがインディアナ州内で使われていないということを誰か保証してくれないか。もし、使われているなら、更なる多くの若者が強制的にこの完全に間違っている我々の歴史を教え込まれる前にどうやって排除できるだろうか」と問いかけていました。ダニエルズがインディアナ州のパーデュー大学の大学長に就任したばかりということもあり、ダニエルズの発言に対して学術界からは激しい怒りの声が上がっています。ジンのベストセラーの手引きとしての一次資料と評されている『肉声でつづる民衆のアメリカ史』をジンと共同で編集を行ったアンソニー・アーノヴと、ユニオン神学校教授のコーネル・ウエストの2人に話を聞きます。

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    2013/7/22(Mon)
    記事番号: 
    3
  • コーネル・ウェスト:オバマの発言の背後には「新たな黒人差別」を止められなかった事実 トレイボン・マーティン事件

    ジョージ・ジマーマンの無罪評決と米国の人種差別に対するオバマ大統領のコメントに対し、ユニオン神学校教授で、数多くの著作があるコーネル・ウエストに話を聞きます。ウエストは、トレイボン・マーティンと自分自身を照らし合わせたオバマ大統領の発言に対し、「その同一化は、貴重な、貧しい黒人たちを2世代近くにわたって破壊した刑事司法制度が存在するという事実を隠蔽し、封じ込めることにならないか。(オバマは)今まで一言も発言していませんでした。就任して5年、『新たな黒人差別』について一言も発言できませんでした。オバマ大統領とホルダー(司法長官)は、トレイボン・マーティンに関して連邦政府レベルで対応するでしょうか。そうしてくれると願っています。(しかし)あまり期待してはいけません。『この大統領は貧困層が犯罪者にされている事態に真剣に取り組んでいない』と言う人が大勢出てくるでしょう」と述べます。

    dailynews date: 
    2013/7/22(Mon)
    記事番号: 
    2

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