デイリーニュース

  • 「万人の不平等」ロバート・ライシュが警告 過去最大の収入格差が民主主義を破壊する

    5年前の9月15日に米国の大手証券会社リーマン・ブラザーズが破綻し、それが引き金となって大恐慌以来の最悪の金融危機が始まりました。今では、上位1%の富裕層と残りの99%の格差は史上最大となっています。最近の研究によると、リーマン・ショックによる景気後退が終わってからの総所得の伸びのうち、95%は上位1%の富裕層が稼ぎました。「景気が回復期に入って以来の増収分のほとんどすべてが最上位の富裕層の手に落ちた。トップ1%の儲けぶりは、大恐慌の前の年1928年に記録したよりもすごい」と前労働長官のロバート・ライシュは言います。「大部分のアメリカ人は暮らし向きが悪くなる一方です。米国の賃金の中央値は、インフレ調整すると下がり続けています」。ライシュは新作ドキュメンタリーInequality for All(『万人の不平等』)で中心人物として描かれています。本日の番組では、シリアのことや、9月17日のオキュパイ・ウォールストリート運動2周年、オバマの医療制度改革、ミルトン・フリードマンとチリのピノチェト独裁の関係などについて話を聞きます。

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    2013/9/13(Fri)
    記事番号: 
    1
  • 米国の貧困:格差が記録的広がりを見せる中 忘れ去られた貧困層を サーシャ・アブラムスキが語る

    新たな研究によって、米国の所得の格差は記録に大きくなっていることが分かりました。ある税申告の分析は、2012年の米国の富裕層1%の所得と、それ以外の99%の市民の所得の間に空前の差があったとしています。米国のトップ1%にあたる層は、世帯収入全体の19パーセント以上を稼ぎ、これまでの最高だった1927年の格差記録を破りました。米国の所得格差は過去約30年に渡り拡大しつづけてきました。新刊書The American Way of Poverty: How the Other Half Still Lives(『米国の貧困:生き続ける「もう一つのアメリカ」』)の著者サーシャ・アブラムスキに話を聞きます。同書は1962年のマイケル・ハリントンの画期的著書The Other America(『もう一つのアメリカ 』)で、「豊かさの時代」を享受することのなかった人々の生活を記録した精神を引き継いだ作品となっています。ハリントンの著書に刺激され、当時のリンドン・B・ジョンソン大統領は「貧困撲滅運動」を起こしました。

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    2013/9/12(Thu)
    記事番号: 
    4
  • 歴AFL-CIO:非労働組合員 移民 低賃金労働者にも 投票権解放へ 史的決断

    米国労働総同盟産業別組合会議(AFL-CIO)は、従来同連盟に含まれていなかった移民、低賃金労働者を含む、数千万人の労働組合非加入者の参加を求めていく新たな計画を発表し、これは労働者の権利にとって大きな前進となる可能性があります。この動きは、労組の会員数が大幅に減少し、労組の本拠地と見なされてきたウィスコンシン州などで団体交渉権が削減されるなどの現象を見てのことです。一方ウォルマートや、マクドナルドなどのファーストフード・チェーン店の労組非加入労働者は、賃上げを求める1日ストを行い、弾みをつけています。「テキサス労働者擁護プロジェクト」(Workers Defense Project in Texas)理事長で、AFL-CIOが4年ごとに開く総会に出席したばかりのクリスティーナ・ツィンツンに話を聞きます。

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    2013/9/12(Thu)
    記事番号: 
    3
  • スノーデン文書で明らかになった、NSAのイスラエルスパイへの 無実の米市民のメール 携帯メール 通話などの 生情報譲渡

    オバマ大統領の確約にも関わらず、米国家安全保障局(NSA)を巡るスキャンダルは、引きつづき拡大しつづけています。英ガーディアン紙は、NSAが日常的に米市民についての手の加えられていない情報をイスラエルに渡していた、と報道しています。「NSAは、同局が『未加工通信情報』と呼ぶ、誰にいつ電話したか及び、通話内容、メール本文、携帯メール、チャットなどの内容を含む情報を共有してきたのです」とアメリカ自由人権協会(American Civil Liberties Union/ACLU)のアレックス・アブドは言います。「これらの情報のすべてが渡されていたようです。」加えてアブドに、NSAが16000件の米国の電話番号を誤って「警戒リスト」に載せていたことを証明する文書の機密指定を政府に解除させることに成功した、ACLUの闘いについて話を聞きます。

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    2013/9/12(Thu)
    記事番号: 
    2
  • フアン・ゴンザレス「ミューヨークはここ50年で最も進歩的な市政府を選ぶことになりそうだ」

    億万長者のマイケル・ブルームバーグ市長による3期ににわたる市政を経たニューヨークでは、9月第1週に行われた予備選挙で、進歩派の候補たちが圧倒的な勝利をおさめました。市長候補のビル・デブラシオは、ブルンバーグによる市警の「路上尋問」(stop and frisk)反対を表明し、拡大する貧富の差に対策を打つことを公約したことで民主党候補のトップに躍り出ました。市議選候補者予備選についても、多くの進歩派候補が予期せぬ勝利をおさめています。「ニューヨーク市は、ここ50年で 最も進歩的な市政を選出しようとしています」と、デモクラシー・ナウ! 共同司会者で、ニューヨーク・デイリー・ニュースのコラムニストも務めるフアン・ゴンザレスは語ります。

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    2013/9/12(Thu)
    記事番号: 
    1
  • チョムスキーが語る 9.11 シリアの「血みどろの分割」 そして米国の役割がなぜ中東会談の失敗を保証するか

    世界に名だたる政治的反体制主義者で言語学者、作家のノーム・チョムスキーが2001年9月11日の攻撃から12年目を迎えたことについて語ります。またどうしてシリアの内戦が同国を永遠に分裂させる運命にあるように見えるのかについても話します。「(9.11は)じつに重大な意味を持った大規模なテロ行為でした。数千人の人々が殺されたのです」とチョムスキーは言います。「米国領土が攻撃されたのは1812年の米英戦争(第2次独立戦争)以来のことでした。米国は、それまで並外れた安全保障を築いてきました。したがってこれは、実にひどい残虐行為であったとともに、実に重大な歴史的出来事だったのです。そしてこれが米国の態度と政治とを大きく変えました。その出来事への対応として、政府は法律を曲げて市民の自由を抑制することができるようになりました。また(9・11は)アフガニスタン侵攻、イラク侵攻、そしてイラク破壊の口実にもなりましたし、そのせいで同地域一帯が取り返しのつかない状態になりました。それがオバマの大規模なテロへの戦争、無人機戦争、現在進行中のおそらく史上最も激しいテロリスト掃討作戦の基本です。そしてそれを正当化する基盤も同じです。つまり第2の9.11、2001年9月11日の蒸し返しです。ですから、そう、9.11は社会に、態度に、政治に、甚大な影響を与えています。

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    2013/9/11(Wed)
    記事番号: 
    2
  • チョムスキー:  米国はシリアに「違法な」脅しをかける代わりに 全世界での化学兵器禁止を推進すべき

    10日夜、オバマ大統領はホワイトハウスから全米に向けて演説を行い、シリアが保有する化学兵器の引き渡しと破壊を国際機関で監視するという、ロシアが提案した外交的努力の行方を見守る間は、シリア攻撃を先送りすると発表しました。しかし、その計画が失敗したときにはシリアに武力行使をするという脅しを続けているのです。このオバマ演説への感想をマサチューセッツ工科大学名誉教授で世界に名高い反体制主義者の言語学者ノーム・チョムスキーから聞きます。「ロシアの提案はオバマにとっては棚からぼた餅です」とチョムスキーは言います。「このまま進めば深刻な失策となるところを助けられたのですから。シリア攻撃に対する国際的な支持はまったく得られないままでしたし、米議会も支持しないと見込まれていました。つまり、オバマはまったくの窮地に立つところだったのに、抜け道が見つかったのです。しかも軍事力の脅しはかけたままでいることができる。ただし、他国に脅かしをかけることは国際法上の犯罪なのです。忘れてはならないのは国連憲章の核心的原則は軍事力の脅かしおよび行使を禁止しています。ですから、彼のしていることはそもそも犯罪です。にも関わらず彼はそれにこだわり続けるのです」

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    2013/9/11(Wed)
    記事番号: 
    1
  • 「チリ経済を逼迫させろ」: 極秘文書が明らかにする1973年のチリ・クーデターを支援したニクソンとキッシンジャーの役割

    チリのサルバドール・アジェンデ政権を倒したクーデターから40周年の話題を続けます。リチャード・ニクソン元米大統領と彼の国家安全保障顧問を務めたヘンリー・キッシンジャーの主導のもと、このクーデターで米国が果たした重要な役割について見ていきます。ゲストのピーター・コーンブルーは、チリのクーデターにおける米中央情報局(CIA)と米政府の役割を明らかにした2万件以上の機密文書を公開する取り組みの先頭に立った人物です。 彼は、ニクソンとキッシンジャーがチリ軍によるアジェンデ失脚を支援し、その後、ピノチェトの統治を強固にするために軍が残虐行為を犯す過程で、いかに決定的な支援を提供したかを説明します。コーンブルーは、最近改定版が出版されたThe Pinochet File: A Declassified Dossier on Atrocity and Accountability(『ザ・ピノチェト・ファイル:残虐行為と説明責任に関する公開された調査報告』)の著者で、アメリカ国家安全保障アーカイブのチリ文書プロジェクトのディレクターです。1970年CIAの計画の次長は極秘メモにこう記しました。「アジェンデがクーデターによって追放されることは、(米国の)確固とした継続的な方針である。

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    2013/9/10(Tue)
    記事番号: 
    3
  • チリでのクーデターから40年 アジェンデの側近が語る ピノチェト裁判へのプロセス

    2013年9月11日は、「もう一つの9・11」 と呼ばれるチリでのクーデターから40周年に当たります。1973年9月11日、チリではアウグスト・ピノチェト将軍が米国支援の軍事クーデターで、民主的に選ばれたサルバドール・アジェンデ大統領から政権を奪い取りました。その後17年間続いたピノチェトの独裁政治で、およそ3000人以上が殺害されたと推定されています。ピノチェトは1998年、スペインのバルタサール・ガルソン判事によって出された逮捕状によって、拷問と大量虐殺の罪でロンドンで逮捕されました。ピノチェトの逮捕に大きく貢献したのが、本日のゲストであるスペインのフアン・ガルセス判事でした。ガルセスはアジェンデの個人顧問として、クーデター当日もアジェンデと一緒でした。アジェンデは公邸が爆破される前にガルセスを出口まで見送り、彼が見たことを世界に伝えるよう話しました。ガルセスはその後、ピノチェトの逮捕とその裁判への取り組みを主導しました。

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    2013/9/10(Tue)
    記事番号: 
    2
  • アサド政権 ロシアの提案を受け入れる: シリアの今後についての討論

    オバマ大統領は、シリアへの軍事攻撃に対する議会の承認を後押しするため米国民に向けて演説する予定ですが、一方でアサド政権はシリアが保有する化学兵器を国際管理下におくというロシアの提案を受け入れました。こうした動きは米国の攻撃を止め、シリアの危機に外交的解決への一歩をもたらすことになるでしょうか? シリア内戦をどう解決するかについて、シリア全土の活動家らのネットワークである「シリア地域調整委員会」(Syrian Local Coordination Committees)のラフィフ・ジュエジャーティと、レバノンを拠点とする人権活動家でレバノンのバラマンド大学の教授であるラニア・マスリの討論をお届けします。

    dailynews date: 
    2013/9/10(Tue)
    記事番号: 
    1

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