デイリーニュース

  • 独裁者リオス・モントの集団殺戮裁判 グアテマラ大統領の介入で中断

    米国が支援していたグアテマラの独裁者エフライン・リオス・モントのジェノサイド(集団殺戮)と人道に対する罪を裁く歴史的な公判が18日、突然幕を下ろしました。刑事裁判の判決が出る前に控訴裁判所が裁判を差し止めたのです。リオス・モントは、権力を掌握した1982年以降、グアテマラのイシル族地域で1700人以上の先住民が殺戮されたことに関して起訴されました。17カ月に及ぶ彼の支配はマヤ先住民に対するグアテマラの数十年におよぶ軍事攻撃の中でも最も血塗られた時期の1つとされています。マヤ先住民の犠牲者は結局数十万人にも及んでおり、18日の裁判中止決定は先住民犠牲者にとって大変な打撃です。調査報道ジャーナリストのアラン・ネアンは18日夜、グアテマラの軍関係者がこの裁判の判事と検事に殺害を仄めかす脅迫を行い、グアテマラ大統領のオットー・ペレス・モリナ将軍が介入して公判そのものが無効になったと伝えました。リオス・モントはアメリカ大陸では大量虐殺罪で裁かれるはずの初の国家元首でした。ネアンはリオス・モント裁判での証言を請われて先週グアテマラに飛んでいました。彼は裁判所によって「適格証人」とされ一応15日に証言する予定でした。それが直前になって大統領のペレス・モリナ将軍との「対決を避けるために」証言リストから外されたそうです。

    dailynews date: 
    2013/4/19(Fri)
    記事番号: 
    1
  • 映画監督ロバート・グリーンウォルドが語る『内部告発者戦争:国家安全保障に支配される国と報道の自由』

    ロバート・グリーンウォルド監督の新作ドキュメンタリーでは、政府の不正行為をマスコミに明かした後、生活を破壊された4人の内部告発者を取り上げます。題材となるのはマイケル・デコート、トーマス・ドレイク、フランツ・ゲイル、そしてトーマス・タムです。オバマ政権下では、内部告発者はかつてないほどの攻撃を受けています。1917年に制定された諜報活動取締法を引き合いに、オバマ政権は少なくとも6名の公務員に対し刑事訴追を行っており。これは、過去のほかの大統領時代の件数を全て足した数を超えています。本作でグリーンウォルド監督は、政府監査専門家や調査報道ジャーナリストにもインタビューしていますが、彼らはこうした訴追が、潜在的な内部告発者や、それを手助けするジャーナリストを萎縮させる効果を持つと語っています。

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    2013/4/18(Thu)
    記事番号: 
    4
  • 軽率な判断次々と:ボストン・マラソン事件でCNNの人種差別をはらんだ誤報に非難

    CNNが、ボストン・マラソン爆破事件の容疑者は「浅黒い肌の男」であり、その人物が逮捕されたと誤報をしたことで批判が集まっています。この人物描写も逮捕情報も事実ではありませんでした。4月3週目のはじめには、ニューヨーク・ポスト紙がサウジ出身の男がこの事件に関連して勾留されたと報じましたが、捜査当局の発表でこの人物は同事件で怪我を負った被害者のひとりだったことが確認されています。ボストン・マラソン爆破を巡る大手メディアの報道について2人のゲストに話を聞きます。米国イスラム関係評議会(Council on American Islamic Relations)の全米責任者ニハド・アワドと、報道を監視するグループ、FAIR(公平で正確な報道協会)のアクティビズム担当責任者のピーター・ハートです。

    dailynews date: 
    2013/4/18(Thu)
    記事番号: 
    3
  • 事故のテキサス工場  過去5年職業安全衛生管理局の検査なし 労働環境の安全確保取り組みは十分か?

    テキサス州の肥料工場で死傷者を出す爆発事故が起きたばかりですが、事故が起きた工場のこれまでの安全管理と、同州および全米の労働環境規制の問題について、イン・ジーズ・タイムス(In These Times)誌のマイク・エルク記者に話を聞きます。米国職業安全衛生管理局(OSHA)は、事故を起こしたウエスト肥料会社(West Fertilizer Co.)を過去5年のあいだ検査しておらず、米環境保護局(EPA)は2006年に同工場が危機管理計画を立てていないとして罰金を課していました。エルク記者は、労働安全衛生局は全国的にどの産業においても、職員数も資金も不足していると言います。

    dailynews date: 
    2013/4/18(Thu)
    記事番号: 
    2
  • 「言葉では表現できないほどの惨状」:テキサス州肥料工場爆発で 数十名死亡の恐れ 100名以上が負傷

    テキサス州ウエストの肥料工場の大爆発で、死者の数はまだ不明ですが、ゆうに100名を超える負傷者が出ています。事故はまず、小さな火事で始まり、それが化学薬品タンクに引火、爆発で炎が上空高く燃え上がり四方数ブロックの建物が倒壊しました。当初、警察は死亡者5~15人と推測しましたが、夜が明けるに連れて、被害者の数は増える模様です。ある推計によると死者数60~70名と試算されています。地元当局者の話では、事故現場に最初に到着した6名ほどのボランティア消防士が行方不明になっています。工場焼け跡から昇る有毒な煙による健康被害を懸念して、老人ホームを含む街の約半分が避難しました。テキサス州ウェーコのテレビ局、KWTXのジェイ・ヒックス記者と、地元住民で爆発現場から約3マイルの場所の負傷者治療センターでボランティアをしたトニー・デュディックに話を聞きます。「言葉では表現できないほどの惨状です」とデュディックは語ります。

    dailynews date: 
    2013/4/18(Thu)
    記事番号: 
    1
  • 回復に向かうボストン 犠牲者が判明 事件の詳細が次第に明らかに

    3人が死亡し176人が負傷した15日のボストンマラソン爆弾事件で捜査当局は事件解明の糸口を探しています。ボストン・グローブ紙は、16日夜時点で、ボストンの病院には70人の被害者が入院中で、そのうち24人が重体だと報じています。FBIは、犯罪に使われた2個の爆弾はおそらく6リットルの圧力鍋に釘や小さな金属球を詰めて作られた可能性が強いと語っています。爆弾はバッグに入れられて地面に置かれていました。一方、犠牲者の詳細も明らかにされ、8歳のマーティン・リチャードが「人を傷つけるのはもうやめて ピース」と書いた自作 のプラカードを手に持っている写真が公開されています。29歳のクリストル・キャンベルはレストランの従業員でした。リンジー・ルーは中国出身でボストン大学の大学院で学ぶ留学生でした。ボストンからパブリックラジオ局WBURのアンカーであるスティーブ・ブラウンに話を聞きます。

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    2013/4/17(Wed)
    記事番号: 
    3
  • 調査に逃げ腰のオバマを尻目に 超党派の調査会がブッシュ政権下での拷問の「動かざる」証拠を発見

    超党派の独立特別調査会が、米国が拷問を行っていたことには「疑問の余地がなく」、ジョージ・W・ブッシュ政権にその責任があると結論づけました。被拘束者の待遇に関するこの特別調査会は11 名のメンバーで構成されていますが、オバマ大統領が対テロ・プログラムを調査することを目的とした国家委員会の立ち上げを支持しなかったことを受け、立法・法曹関係者からなる「憲法プロジェクト(Constitution Project)」によって招集されました。調査会の共同議長の1人はアーカンソー州選出の元共和党下院議員で全米ライフル協会(NRA)の顧問でもある、エイサ・ハッチンソンです。彼はジョージ・W・ブッシュ政権の国土安全保障省の次官でもありました。報告書は、「9.11以降に大統領やその最高顧問らが直接関わり、わが国が身柄を拘束した者たちに対し負わせた苦痛や苦悩について、その良識や正当性、合憲性に関しこのような思慮深く詳細な議論が行われた」ことは、米国史上かつてなかったと結論づけています。報告書の大半は911以降のブッシュ政権に関するものですが、オバマ政権下での透明性の欠如も批判しています。ヒューマンライツ・ウォッチの対テロ顧問ローラ・ピッターに話を聞きます。

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    2013/4/17(Wed)
    記事番号: 
    2
  • ベネズエラ 米国がクーデターを画策したと非難 選挙後の抗議行動で死傷者も

    ベネズエラの大統領選挙が終わった後に政府支持派の7人が死亡し60人が負傷する衝突が起き、新大統領に選出されたニコラス・マドゥロは米国と野党勢力が、クーデターを画策していると非難しています。ベネズエラの選挙管理委員会はマドゥロの当選を確定しましたが、野党候補のエンリケ・カプリレスはこの結果を受け入れていません。野党側は3200件以上の問題および選挙違反報告が集まっており、これで選挙結果が変わる可能性があると主張しています。しかし、南米諸国連合は14日の選挙は自由かつ公正選挙だったと認定し、アルゼンチン、ボリビア、ブラジル、キューバ、ニカラグアなどラテンアメリカの数カ国がすでにマドゥロに当選の祝辞を送っています。カラカスから経済&政策リサーチセンターのアレックス・メインに話を聞きます。彼はベネズエラでの選挙監視人の一人でした。

    dailynews date: 
    2013/4/17(Wed)
    記事番号: 
    1
  • “ソマリアのマザー・テレサ”ハワ・アブディと娘のデゴ・モハメドが語る戦争と悲劇からの回復の数十年

    ボストン・マラソンで2回の爆破が起きましたが、人口の密集したソマリアの首都モガディシュで最近起きた爆破事件ではより大きな被害が出ています。4月14日、自動車爆弾と自爆攻撃者によって、裁判複合施設の外で16人が死亡し、さらにその数時間後に別の自動車爆弾が爆発し、複数のトルコ人が死亡しました。ソマリアはボストンと違い、現場に高度な訓練を受けた救急隊員がいたわけではなく、被害者を治療する一流の病院もありません。ソマリア政府が崩壊した1991年以来、救援団体は同国を去り、暴力のために日常生活が遮断される状況が続いています。そんな中、暴力と貧困と病気に打ちのめされた最悪の状況にある人々を世話することを人生の使命とした、一人のソマリア人女性医師がいます。ハワ・アブディ医師は、“ソマリアのマザー・テレサ”として知られています。彼女の新著Keeping Hope Alive: One Woman—90,000 Lives Changed(『希望を持ち続けて:一人の女性が9万人の人生を変えた』)の中で、アブディ医師は、内戦で引き裂かれた首都モガディシュのすぐ外に国内難民のための病院、学校、避難所を設立した理由を説明しています。何万人ものソマリア難民が、現在もそこで暮らしています。

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    2013/4/16(Tue)
    記事番号: 
    5
  • スポーツ記者デイブ・ザイリン ボストン、バクダッド、モガディシュの人々のために祈る

    ネイション誌のスポーツ編集者デイブ・ザイリンから、ボストン・マラソンの爆破と同レースの歴史的意義について話を聞きます。「まず第一に、今日苦しんでいるボストン、バクダッド、モガディシュの人々のために祈りましょう」とザイリンは言います。「第二に、ボストン・マラソンに対する攻撃は、実際はボストンへの攻撃でも米国への攻撃でもなく、世界に対する攻撃だということを人々は理解するべきだと思います」。

    dailynews date: 
    2013/4/16(Tue)
    記事番号: 
    4

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